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2008年(平成20年)10月
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2008年10月5日(日) 2324号
中部経産局管内最近の地域総合経済動向
 中部経済産業局は9月10日、管内(愛知、岐阜、三重、富山、石川の5県)における最近の経済動向をまとめ発表した。経済活動に関する総括判断は「緩やかな改善に足踏みがみられる」。これは、平成20年8月の発表から2カ月連続。雇用の判断は、前月の「人手不足が続いている中で、求人に一部弱い動きもみられる」から「人手不足が続いているなかで、一部に弱い動きがみられる」に下方修正された。(判断を修正するのは平成20年7月発表の下方修正以来、2カ月ぶり。)なお、先行きは米国を始めとする海外経済、原油・原材料価格、物価の動向等について注視していく必要があるとしている。(比較は、断りのあるものを除き平成20年7月実績値による。)
鉱工業生産・出荷・在庫
 鉱工業生産の動向を指数(7月速報)でみると、輸送機械工業、化学工業・鉄鋼業などが上昇したことから、前月比0.2%増と2カ月ぶりの上昇となった。また、前年同月比は3.8%増と2カ月ぶりの上昇となった。
 出荷は、輸送機械工業、電気機械工業、化学工業などが上昇したことから、前月比1.2%増と2カ月ぶりの上昇となった。また、前年同月比は4.5%増と2カ月ぶりの上昇となった。
 在庫は、輸送機械工業、一般機械工業などが上昇したことから、前月比1.6%増と3カ月連続の上昇となった。また、前年同月比は3.6%減と5カ月連続の低下となった。
 なお、大口電力需要は、中部電力管内では2カ月ぶりに前年を上回り、北陸電力管内でも2カ月ぶりに前年を上回った。
主要業種の動向
◆輸送機械

 輸送機械の生産は、高水準で推移している。
 乗用車は、新興国向けが増加しており、国内向けも新型車効果から持ち直しの動きが続いているものの、米国・欧州向けが減少しており、全体では高水準ながら横ばいとなっている。
 自動車部品は、国内完成車向け、国内メーカーの海外現地工場向けなどが高水準で推移している。
 航空機体部品は、航空業界の機体調達が旺盛であり、高水準で推移している。
◆一般機械
 一般機械の生産は、高水準で推移しているものの、一部に弱い動きがみられる。
 金属工作機械は、国内向けが弱含んでいるものの、海外向けが欧州、アジア向けを中心に旺盛であることから、高水準で推移している。
 繊維機械は、織機、紡績・準備機械とも主力の中国向けの落ち込みから減少している。
 その他、土木建設機械が新興国向けなどを中心に順調であり、産業用ロボットが国内外ともに堅調である。
◆電子部品・デバイス
 電子部品・デバイスの生産は、高水準で推移している。
 半導体素子・集積回路は、記憶素子(メモリ等)が海外需要が堅調であることから、高水準で推移している。
 液晶素子は、テレビ向けが順調であることから、高水準で推移している。
◆電気機械
 電気機械の生産は、高水準で推移している。
 開閉制御装置・機器は、液晶関連向け、自動車関連向けがともに順調であることから、高水準で推移している。
 内燃機関電装品は、自動車向けを中心に高水準で推移している。
 電動機は、堅調な自動車向けを中心に、高水準で推移している。
◆情報通信機械
 情報通信機械の生産は、高水準で推移している。
 民生用電子機械は、ビデオカメラなどで海外需要が弱含んでいるものの、液晶テレビが好調であることから、高水準で推移している。
◆金属製品
 金属製品の生産は、緩やかな減少傾向となっている。
 アルミニウム建材は、木造住宅用を中心に緩やかな減少傾向となっている。
 ばねは、自動車向けを中心に高水準で推移している。
 ガス機器は、国内需要の低迷から、低水準で推移している。
◆鉄鋼
 鉄鋼の生産は、高水準で推移している。
 鋼板は、造船・産業機械向けが好調であり、自動車向けも底堅いことから、高水準で推移している。
 棒鋼は、土木向けに動きがみられるものの、民間建築向けが弱含んでおり、横ばいで推移している。
 特殊鋼鋼材は、自動車関連向けを中心に、高水準で推移している。
◆ファインセラミックス
 ファインセラミックスの生産は、高水準ながら弱含んでいる。
 触媒担体・ガスセンサ素子は、米国向けの減少から高水準ながら弱含んでいる。
◆繊維・陶磁器
 繊維・陶磁器の生産は、減少している。
 繊維は、中国等からの輸入品との競合や婦人衣料のカジュアル化などから、減少している。
 陶磁器は、タイルなどが建築需要の減少により低調であることや、飲食器が安価な輸入品に押されて低迷していることなどから、減少している。
消費・投資などの需要動向
◆個人消費

 個人消費は、底堅く推移している。
 大型小売店販売(既存店ベース)は、4カ月連続で前年を下回った。百貨店は、高額品や衣料品がふるわなかったことなどから、8カ月連続で前年を下回り、スーパーは、飲食料品や家電(エアコン等)などが伸びたことなどから、4カ月ぶりに前年を上回った。
 コンビニエンスストア販売は、たばこ自動販売機に成人識別機能が導入されたことにより、たばこの売上が増加したことなどから、13カ月連続で前年を上回った。
 乗用車販売は、普通車が13カ月連続で、小型車が8カ月ぶりに、軽自動車が3カ月ぶりに前年を上回ったことから、全体では3カ月ぶりに前年を上回った。
 家電販売は、パソコンなどの情報家電が伸び悩んでいるものの、エアコンなどの季節空調が伸びたことから3カ月連続で前年を上回った。
◆設備投資
 設備投資は、増加しているものの、伸びは鈍化している。
 製造業では、自動車関連を中心に、生産性向上や能力増強などの投資が引き続き高水準であるが、全体的にみると伸びは鈍化している。半導体・液晶素子関連での需要拡大に伴う大型の能力増強投資は、引き続き高水準である。
 非製造業では、電力、運輸を中心に投資を増加する動きがみられる。
 なお、管内主要8社の金属工作機械受注(国内向け)をみると、自動車工業向けが2カ月連続で前年を上回ったものの、一般機械工業向けが3カ月ぶりに前年を下回り、全体でも2カ月ぶりに前年を下回った。
◆公共投資
 公共投資は、低調に推移している。
 公共工事請負金額をみると「国」「その他」で前年を下回ったものの、「独立行政法人」、「市区町村」、「県」、「地方公社」で前年を上回り、全体でも4カ月ぶりに前年を上回った。
◆住宅投資
 住宅投資は、おおむね横ばいで推移している。
 新設住宅着工戸数をみると、昨年の6月の改正建築基準法施行に伴う着工遅れの反動により、持家が3ヵ月ぶりに、貸家、分譲が2カ月ぶりに前年を上回り、全体でも2カ月ぶりに前年を上回った。
◆輸出
 輸出は高水準ながら、このところ足踏みがみられる。
 名古屋税関管内の輸出通関額(円ベース)は、3カ月ぶりに前年を上回った。
 品目別でみると、「自動車」「自動車の部分品」などが前年を上回った。主要地域(国)別でみると、米国向けが11カ月連続で、EU向けが6カ月連続で前年を下回り、アジア向けが2カ月ぶりに前年を上回った。
◆雇用
 雇用は、人手不足が続いているなかで、一部に弱い動きがみられる。
 新規求人数は、サービス業、製造業などの業種を中心に12カ月連続で前年を下回った。有効求人倍率は、引き続き高い水準にあるものの、このところ低下している。完全失業率は、引き続き低い水準にある。
◆企業倒産
 企業倒産(件数)は、2二カ月ぶりに前年を下回った。
 企業倒産は、このところ中小零細企業や建設・不動産関連企業を中心に増加しており、今後の動向については引き続き注視する必要がある。

聴き上手も大切な要因
コミュニケーションの上手なとり方
三重県機械工具商協組正・賛助会員等参加

 三重県機械工具商協同組合(理事長=伊藤紀昌氏・大信工機社長)の経営対策委員会(委員長=水野隆次氏・共栄商会社長)では、9月11日午後6時より四日市市安島の四日市文化会館にて、「コミュニケーションの上手なとり方」についての講演会を開催した。
 説明会には、正会員はじめ賛助会員等20余名が出席し、エフ・ビー・シーの奥井誠社長から解説してもらった。
 説明会に先立ち、水野委員長より「本日の講演会では、コミュニケーションの重要性につきまして研修して頂きます。コミュニケーションが上手く行えないと色々なことで誤解を招く事にもなります。そうならないためにもコミュニケーションのノウハウを会得して頂きまして、明日からのお仕事に生かして頂ければ幸いです」との旨の挨拶があり、引き続いて講師の紹介のあと説明会に臨んだ。
 研修内容は、@コミュニケーションの重要性、Aコミュニケーションの種類、B仕事指向型コミュニケーションの特長、C人間関係コミュニケーションの特長、上手なコミュニケーションの会話技法について事例を交えながら解説してもらった。
 最後に、タイプ別セルフチェックを行い、自分の得意分野と不得意分野の行動パターンを探りながら、自分と関わる相手のタイプを判断しながらコミュニケーションを展開すれば、自ずとコミュニケーションの幅が広がることを学習した。
 @コミュニケーションの重要性では、意思の伝達方法として、言葉とジェスチャーで試みた。
 出席者の中から一人を選び、前もって紙に描かれた図形の説明を言葉だけで行い、それを聞きながら被験者が自分の用紙に図形を描くという試み。結果は、芳しくなく異なった図形を描く者が大勢を占めた。
 次いで、同じことを言葉とジェスチャーを交えながら行った結果、言葉だけよりも正解者が増えた。
 Aコミュニケーションの種類としては、「仕事指向型コミュニケーション」と「人間関係思考型コミュニケーション」の二種類に分けられる。
 B仕事指向型コミュニケーションの特長は、「報告・連絡・相談」のようなルール化された流れが出来ているもので、経営や管理をスムーズに行うための道具であり手法となる。仕事指向型コミュニケーションが出来ていない場合は組織としての動きは望めない。
 C人間型コミュニケーションの特長は、誰からも強制されることなく好きなように好きなことを話せ、話すこと自体が目的となる。ただし、上司の悪口や愚痴などには十分注意すること。
 D上手なコミュニケーションの会話技法のポイントしては、傾聴することによる効能(受け入れられたと感じる安心感・重要性が生まれる)、質問話法による深い理解力アップ(現状を明らかにする、目標を明らかにする質問等)、承認をすることの大切さ(日頃からの存在承認・表彰制度の実行も効果的)がポイント。
 経営環境の悪化が懸念される中、中小企業にとって最も大切なことは社員の活性化であり、人材を教育し、本人の持つ能力を最大限に発揮させることが、企業経営にとっては最重要課題である。
 そのためには、自分の考えていることがきちんと部下に伝わり、経営者の考えに沿った行動が出来るかに掛かっていると言える。
 問題解決を速やかにスムーズに行うためには、コミュニケーションのとり方が重要になる。
 指示・命令だけでの一方通行だけでは社員が本来持っている能力の活用や自主的・永続的な問題解決は望めない。
 経営方針・経営計画に沿った個人目標をたてさすのもコミュニケーションが上手くとれていなければ目標がずれてしまう。

来年もポートメッセなごやで開催決定
『難加工技術展(DMTS)09』
出展募集を開始

 日刊工業新聞社は2009年7月2日から4日までの3日間、ポートメッセなごやにて「難加工技術展(略称DMTS)2009」を開催する。現在、出展を募集中。
 同展は難削材の加工や難加工材成形、難形状加工等に焦点を絞り、難加工分野の振興と発展を目指す目的で今年5月に初開催され、今回が2回目となる。“難加工”にコンセプトを絞ったことにより出展者・来場者の双方から反響があり、出展者からは「意識の高い来場者が多い」「明確な課題・目的をもった来場者が多い」など、商談の場として効果的であるという声も多かった。
 同社は、航空・宇宙・自動車分野をはじめとし、より難しい加工が求められる現在において「難加工に対する技術・機械/機器などへの要求(ニーズ)に応えることが製造業の競争に勝ち抜く」ことであるとして、同展を難加工分野の振興と更なる発展を目指す場としている。
 今回は、活況を呈している建機・プラント・造船等の分野に向けた「大物部品加工ゾーン」を新設する。
【出展概要】
▽会期=2009年7月2日〜4日の3日間 10時〜17時(4日のみ9時30分〜16時30分)
▽会場=ポートメッセなごや(名古屋市港区金城ふ頭二―二)
▽出展対象=難削材加工、難加工材成形、難形状加工などに関わる技術、機械・機器/周辺要素、材料
▽出展料=普通小間(9u)25万円(税込み)など。
 出展に関しての問い合わせは同展事務局(TEL06―6946―3384)まで。またホームページhttp://www.nikkan-event.jp/nan)でも出展に関する情報を公開している。

原材料価格高騰により
5〜10%値上げ
三菱マテリアル10月1日より国内販社出荷分

 三菱マテリアル(社長=井手明彦氏)の加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=吉村寛範氏)は、ドリル、エンドミル、歯切工具、ブローチなどの高速度工具鋼を使用したハイス製品の価格改定を行う。
 ハイス製品の主要原材料である鉄鋼のほか、バナジウム、タングステン、モリブデンなどのレアメタルの大幅な価格上昇が数年続いており、今後も先高感が根強い状況にある。同社では、主要原材料価格高騰などを背景に、2005年に価格改定を実施する一方で、徹底した合理化による生産性向上、業務改善に取り組み、あらゆる面でのコストダウンに努力してきたが、更なる原料価格高騰による影響が非常に大きいため、今回対象となる製品の価格を改定することになった。
 価格改定実施日は、2008年10月1日国内販社出荷分より。
【対象商品・改定率】
▽ハイスドリル、ハイスエンドミル(ノンコート品)10%
▽ハイスドリル、ハイスエンドミル(コーティング品)5%
▽歯切工具5%以上
▽ブローチ5%以上

総受注高は前年同月比で2.4%減
内需、外需いずれも減少
日本産業機械工業会7月の産業機械受注

 日本産業機械工業会がまとめた平成20年7月の産業機械受注状況によると、7月の総受注高は前年同月比2.4%減の4,493億6,600万円で、このうち内需は同2.7%減の2,510億8,300万円、外需は同2.1%減の1,982億8,300万円となった。
 内需のうち製造業向けは前年同月比4.5%減、非製造業向けは同3.0%減、官公需向けは同3.4%減、代理店向けは同6.1%増であった。
 内需で増加した機種は、ボイラ・原動機(前年同月比33.9%増)、鉱山機械(同11.7%増)、圧縮機(同16.8%増)、運搬機械(同16.6%増)、変速機(同0.7%増)、その他機械(同6.9%増)の6機種。減少した機種は、化学機械(同15.1%減)、タンク(同81.6%減)、プラスチック加工機械(同21.6%減)、ポンプ(同9.0%減)、送風機(同79.7%減)、金属加工機械(同43.7%減)の6種類であった。
 一方の外需では、7月のプラントは8件で前年同月比65.7%減の309億7,400万円。
 外需で増加した機種は、ボイラ・原動機(前年同月比121.3%増)、圧縮機(同92.6%増)、変速機(同8.5%増)、その他機械(同32.2%増)の四機種。減少した機種は、鉱山機械(同28.6%減)、化学機械(同16.1%減)、タンク(今月の受注額が無かったため比率は計上できず)、プラスチック加工機械(同15.9%減)、ポンプ(同33.9%減)、送風機(同78.6%減)、運搬機械(同2.8%減)、金属加工機械(同86.4%減)の8機種であった。
 機種別の動向をみると、ボイラ・原動機は電力、外需の増加により前年同月比67.3%増加。圧縮機は化学、その他非製造業、外需の増加により同51.5%増加。運搬機械は鉄鋼、造船、建設、電力、その他非製造業の増加により同9.8%、変速機は窯業土石、外需の増加により同2.6%、それぞれ増加した。
 一方、鉱山機械は窯業土石、外需の減少により同3.6%減。化学機械(冷凍機械を含む)は化学、鉱業、官公需、外需の減少で同15.6%減。タンクは電力の減少により同81.6%減。プラスチック加工機械はその他製造業、外需の減少により同18.2%減。ポンプは官公需、外需の減少により同17.8%、送風機は鉄鋼、官公需、外需の減少により同79.5%、金属加工機械は鉄鋼、外需の減少により同78.9%それぞれ減少した。

アジア、中東などの増加で
化学機械前年同月比で大幅に増加
日本産業機械工業会7月の産業機械輸出

 日本産業機械工業会がまとめた平成20年7月の産業機械輸出契約状況によると、主要約70社の7月の輸出契約高は前年同月比0.4%増の1,906億9,200万円となった。
 このうちプラントは8件で309億7,400万円。アジア、南アメリカの減少により前年同月比65.7%減となった。
 単体は、前年同月比60.1%増の1,597億1,800万円。機種別にみると、ボイラ・原動機はアジア、北米の増加により前年同月比115.3%増、鉱山機械はアジアの減少により同25.1%減、化学機械はアジア、中東、北アメリカ、アフリカの増加により同353.7%増となった。風水力機械は中東の増加により同29.2%、運搬機械はアジアの増加により同4.8%、変速機は中東、南アメリカの増加により同8.6%、冷凍機械はアジアの増加により同7.3%それぞれ増加した。一方、プラスチック加工機械はアジアの減少により同16.9%、金属加工機械はアジアの減少により同61.2%どちらも減少した。
 地域別構成比は、アジア48.8%、アフリカ13.3%、北アメリカ12.2%、中東11.4%、ヨーロッパ9.5%、ロシア・東欧2.3%となっている。

前年同月比で生産量増加
鋳鋼、鍛鋼とも高水準で推移
日本鋳鍛鋼会7月の生産速報

 日本鋳鍛鋼会は鋳鋼(全国75工場)、鍛鋼(同19工場)の7月分生産実績を集計し、8月29日発表した。
 それによると7月の生産は、鋳鋼が25,524トン、鍛鋼が64,671トン。前月に対し鋳鋼は1.0%の増加であったが、鍛鋼は0.8%の減少。しかしながら、前年同月比では鋳鋼5.4%、鍛鋼5.1%それぞれ増加し、鋳鋼、鍛鋼ともに高水準で推移している。
 各需要機種の生産動向(前年同月比)をみると、鋳鋼は、自動車、鉄道車両、船舶、土木建設・鉱山機械、運搬機械、プレス・せん断機、発電用機器、工業炉、各種施設の九機種で増加し、ロール、金型、鋳鋼管、バルブ・コック、破砕機・摩砕機・選別機、ポンプ・圧縮機・送風機、圧延機の7機種で減少した。
 また鍛鋼は、ロール、自動車、土木建設・鉱山機械、産業機械・産業設備、発電用機器、ブルームを含むその他の6機種で増加、型用鋼、容器類、鉄道車両(車軸を含む)、船舶、各種施設の5機種で減少した。

“硬くて欠けにくい表面処理”
「XBT」を新開発
オーエスジー転造工具全般に今後展開

 オーエスジー(社長=石川則男氏、本社=愛知県豊川市本野ヶ原3122)は、耐摩耗性に優れ、耐欠損性を著しく向上させた“硬くて欠けにくい表面処理”「XBT(Extreme Black Treatment)」を新たに開発、今後
転造工具全般に展開する。
 同社が開発したXBTは処理の際にガス条件を厳選し、雰囲気をコントロールして特殊表面処理(PAT.P.)を施すことで耐摩耗性、耐欠損性が著しく向上。従来、窒化処理された転造工具の表面硬さが1200HV(ビッカース硬さ)程度であったのに対し、XBTの表面処理を施した転造工具では1350HVにアップ、耐摩耗性を大幅に向上した。荷重破壊試験でも窒化処理されたものに比べ耐欠損性が3倍に向上し、転造工具の表面が欠けにくくなる。また、XBTの特殊被膜効果により潤滑性が向上することで耐摩耗性が向上し、長寿命を実現するとともに工具自体の防錆効果もアップした。工具寿命も、XBTを施した場合、無処理品の約3倍、窒化処理品の約2倍となる。
 価格は無処理品の転造工具価格の約65%をXBT処理料として設定の予定。同社は、現在転造工具を連結で年間約84億円製造販売しており、このXBTを展開することで、転造工具の売り上げを連結で年間110億円(約30%増)に伸ばすことを目標とする。

ハイス製品6〜15%
圧造製品10%値上げ
11月1日受注分より

 オーエスジーは一部ハイス製品と、圧造製品の価格を改定する。
 ここ数年値上がりの著しいレアメタルに加え、クロムや鉄スクラップを含むハイス製品や圧造工具の主要原料が高騰を続けている。また、原油価格高騰による副資材等の製造諸経費の上昇と併せて、同社の一部製品では需要減少による受注・生産の小ロット化が進み、著しく製造コストが上昇した。このような状況下、同社では生産性の向上や業務改善などあらゆる努力をしてきたが、今回一部製品の価格を改定することになった。
 価格改定実施日は2008年11月1日受注分より。
【対象製品・改定率】
●ハイス製品標準品(計画品A/B品目)
▽ハイスタップ6〜8%
▽ハイスエンドミル6〜8%
▽ハイスドリル6〜8%
▽ハイス製ねじ切工具(チェザー・ねじ切ダイス・ダイヘッド)13〜15%
※これ以外の特殊品については、都度見積り。
●圧造製品
▽圧造工具10%

三菱マテリアル製品紹介
深切込み加工用エンドミル「SPX形」に
インサート「JMブレーカ」追加

 三菱マテリアルツールズ(社長=高田修氏、本社=東京都墨田区横網1-6-1)は、三菱マテリアルが開発、製造する刃先交換式・深切込み加工用エンドミル「SPX形」にインサート「JMブレーカ」を追加、販売を開始した。
 「SPX」は、波形切れ刃インサートを採用した「WHブレーカ」により、深切込み重切削においても安定した加工を実現できる工具として2007年1月から販売。今回、用途をさらに拡大するため三次元曲面切れ刃インサート「JMブレーカ」を追加した。
 主な特長は次の通り。
 @三次元曲面切れ刃の採用により、高い壁面精度0.07oを実現。
 A優れた切れ味を持ち、鋼のみならずステンレス加工においても安定した性能を発揮。
 Bインサート材種はVP15TF、VP20RTの二材種をラインナップし、様々な被削材に対応。
 C既存ボディ全製品に装着が可能。
 標準価格は(代表型番)JPMX190412―JMが1,450円(税込み1,522円)。年間2,500万円の販売を目標としている。

アルミニウム旋削加工用インサート
「AZブレーカ」発売
切りくず処理も良好

 三菱マテリアルツールズは、三菱マテリアルが開発、製造するアルミニウム旋削加工用インサート「AZブレーカ」の販売を開始した。
 アルミニウムに代表される非鉄金属の切削加工においては、被削材の延性が非常に高いことから、切りくずをコントロールすることが困難であり、切りくずが加工機や工具本体などに絡まることが少なくない。さらに、被削材がインサート切れ刃へ溶着しやすいために、切削後の仕上面が白濁し部品の寸法誤差も大きくなる。
 このような加工において、鋭い切れ味を持つインサートの「AZブレーカ」は最適で、高品質な部品加工が可能となり、加工能率を大幅に向上することができる。
 主な特長は次の通り。
@七度ポジティブ外周研削型G級インサート
 インサート外周を研削加工することにより、高精度加工に必要な刃先位置再現性を実現。さらに、刃先エッジを鋭利に仕上げることにより、高品位な仕上げ面が得られる。
A良好な切りくず処理性能
 独自の曲線切れ刃と曲面ブレーカ底を採用することにより、切りくずの流出方向を確実にコントロールし、切りくずが被削材や加工機に絡まることを防ぐ。
B充実したラインナップ
 五十五度菱形、三十五度菱形インサート等、全二十五アイテムをラインナップしており、様々な加工部品に対応。
C汎用性に優れたHTi10
 インサート材種には超硬材種の「HTi10」を採用。汎用性に優れるHTi10は様々なアルミニウム加工に対応できる。
 標準価格は(代表型番)DCGT11T304―AZが1,780円(税込み1,869円)。初年度の販売目標は1億5,000万円。

2枚刃インパクトミラクル
ロングネックエンドミルVF―2XL
13サイズを追加、販売開始

 三菱マテリアルツールズは、三菱マテリアルが開発、製造する“インパクトミラクルシリーズ”「2枚刃インパクトミラクルロングネックエンドミルVF―2XL」にφ0.2〜φ1.0までの13サイズを追加し、販売を開始した。このVF―2XLは今回追加分をあわせて全38アイテムとなる。
 携帯電話やデジタルカメラ等の小型製品および電子コネクタ等の金型需要が高まっている近年、こうした製品において要求される加工精度は年々高まってきている。しかし、被削材の高硬度化によって従来工具では先端部欠損等が発生し、良好な加工精度を得ることができなかった。
 このエンドミルは、耐欠損性に優れた底刃形状の採用と耐熱性、耐摩耗性に定評のあるインパクトミラクルコーティングの適用により、高硬度小型金型の仕上げ加工に対応し、高能率化・高品位化を実現。また、複数の首下バリエーションにより、幅広い加工に対応。
 VF―2XLの主な特長は次の通り。
 @新開発の底刃形状により、コーナ部の耐欠損性を向上。ポケットや溝部の仕上げ加工に最適。
 A耐熱性に優れた“インパクトミラクルコーティング”を適用。高い皮膜硬さと耐酸化性、低い摩擦係数により、高精度・高品位加工を実現。
 標準価格は(代表型番)VF2XLD0060N060(φ0.6o×首下長6o)が6,720円(税込み7,056円)。販売目標は年間1億5,000万円。

エネルギーがテーマの見本市
「エネルギー・インド」開催
ドイツ産業見本市バンガロール市にて

 ドイツ産業見本市は、今年12月10日から13日までインドのバンガロール国際見本市会場(BIEC)で、エネルギーをテーマとした見本市「エネルギー・インド」を初開催する。また「セマット・インド」「産業オートメーション・インド」「モーション・ドライブ・自動化技術・インド」の3つの産業見本市も同時開催する。
 ドイツ産業見本市の国外見本市を担当するアンドレアス・グルショウ取締役副社長は、「バンガロール市はインド経済の成功物語を代表する典型である。そこはこの国で最も発展した経済センターのひとつであり、国際企業にとって特に魅力的である。我々の見本市は、ビジネスを求めてインドに拠点を持とうとする企業にすばらしいプラットホームを提供するものである」と話す。
 「エネルギー・インド」は、ドイツ産業見本市が今年インドで開催する見本市の中では新顔。インドが安定した経済成長を持続させていくためには、需要に合わせた十分なエネルギー供給が必要となる。国は、従来型発電能力を2012年までに100ギガワット(ほぼ80%)以上に増産する計画をしている。また、インド政府は再生可能エネルギーの割合を、今日の総エネルギーの7%から10%に高め、2020年までには20%にするとしている。アーンスト&ヤング社の予測によれば、インドは世界で最も成長著しい再生可能エネルギー市場のひとつであるとされる。
 「セマット・インド」の新機軸は、コントラクトロジスティクスと生鮮ロジスティクス。インドのロジスティクス市場は、トラック、フォークリフト、リフト、クレーン、ソフトウェア、物流および保管システムへの大きな需要があり、今後も成長が期待される市場。新機軸の生鮮ロジスティクスは、今インドで非常に売上増加が著しい市場である冷凍チェーンロジスティクスに焦点を合わせている。
 「産業オートメーション・インド」は国際加工および製造、製造自動化、産業ビルオートメーションの見本市。最新の自動化技術のトレンドを見ることができる。前回は12カ国から131社が出展。今年は約150社の出展が予想される。
 「モーション・ドライブ・自動化技術・インド」では、前回219社が最新の電気・機械・油圧・空圧パワートランスミッション製品・コンポーネント・システムを展示。今年は250社の出展が予想される。
 この4つの見本市は相乗効果をもたらし、最新の産業テクノロジーとトレンドを専門ビジターに提示する。

総受注高前年同月比13・1%減
13ヵ月ぶりに前年を下回る
中部経産局7月度金属工作機械受注

 中部経済産業局が9月4日発表した管内金属工作機械メーカー主要8社(オークマ、アマダワシノ、ジェイテクト、日平トヤマ、富士機械製造、豊和工業、三菱電機名古屋製作所、ヤマザキマザック)の平成20年7月度金属工作機械受注状況によると、総受注高は462億9,600万円で、前年同月比13.1%減と13カ月ぶりに前年を下回った。また、前月比は4.8%減となった。
 国内受注では、自動車工業向けが60億8,500万円と2カ月連続で前年を上回ったものの、一般機械工業向けが65億3,000万円と3カ月ぶりに前年を下回り、全体でも前年同月比2.0%減の157億6,300万円となり2カ月ぶりに前年を下回った。前月比は15.2%減となった。
 一方の海外受注は、北米向けが2カ月連続、ヨーロッパ向けが35カ月ぶり、アジア向けが4カ月ぶりに前年を下回り、全体でも前年同月比18.0%減の305億3,300万円となり2カ月連続して前年を下回った。また前月比は1.7%増となった。
 国別にみると、1位のアメリカが62億3,100万円(前年同月比42.9%減)、以下、ドイツ45億8,100万円(同20.7%増)、中国31億8,800万円(同40.7%減)、タイ22億8,900万円(同409.8%増)、大韓民国15億5,900万円(同83.0%増)の順となった。タイ向け受注高は、平成20年3月の22億3,700万円を超えて最高値を更新した。
 販売額では、463億5,500万円となり、前年同月比は9.4%増と6カ月連続して前年を上回った。前月比は2.7%増となった。
 受注残高は、2,227億8,300万円となり、前年同月比3.8%減と2カ月ぶりに前年を下回った。また、前月比は2.2%減となった。

20年度優良従業員被表彰者決まる
ボウリング大会は12月14日
愛鋲協 第3回理事会を開催

 愛知鋲螺商協同組合(理事長=鈴木建吾氏・八幡ねじ社長)は9月17日午後6時より、組合事務局で平成20年度第3回定例理事会を開催した。
 冒頭の挨拶で鈴木理事長は、景況について「9月に入り、景気は今一歩はっきりしていないように感じられます。皆様の方はいかがでしょうか。先行きを見るのが非常に難しいという感じがしております」と述べたあと、引き続き議長を務めて議案審議に移った。
 第1号議案・事業部委員会に関する件では、7、8月度の収支報告が行われた。
 第2号議案・平成20年度表彰に関する件では、名古屋商工協同組合協会関係で優良従業員として組合員4社の12名が表彰されることが報告された。表彰式は10月28日に名古屋ガーデンパレスで行われる。
 第3号議案・広報部委員会に関する件は、広報誌「愛鋲協」30号の発行について、若干遅れており十月上旬に組合員のもとへ配布することが伝えられた。
 第4号議案・ボウリング大会に関する件では、12月14日に星ヶ丘ボウル(名古屋市千種区星が丘元町)で、参加人員120名の予定で開催することが決まった。
 第5号議案・その他(報告事項)では、@日本ねじ商連の第30回ねじ流通商社経営実態調査の件(回収率61.8%)A愛知火災共済代理所委託契約書再締結の件B愛知県管工機材商業協同組合主催の管工機材設備総合展招待の件、以上3点が報告された。
 次回理事会は10月16日、組合事務局にて開催。

「不良品防止展」と
製造現場の国際安全セミナー
ジーネット 名古屋で開催

 ジーネット名古屋支社(支社長=安田豊治氏、住所=名古屋市中区富士見町15-35)は9月18日、名古屋市熱田区熱田西町の名古屋国際会議場(展示室211)で「不良品防止展」を開催し、当初予定を上回る来場者を集めた。
 会場には、不良品防止のための機器をはじめ、環境改善機器、省エネ機器などが展示され、来場者はお目当ての製品の説明に熱心に耳を傾けていた。
 主な出品メーカー〈展示品〉は、アネスト岩田〈ブースターコンプレッサ〉、アマノ〈超小型高圧集塵機、アルカリ電解水生成装置〉、SMC〈イオナイザ、エアドライヤ〉、広和エムテック〈浮上油・浮遊物自動回収装置〉、コベルコ・コンプレッサ〈省エネ圧縮空気用フィルター、超小型スクリュコンプレッサ〉、昭和電機〈コンパクト集塵機、ミストレーサ、ブロア〉、大昭和精機〈ファクトリーマネージャー、油水分離装置〉、デンソーウェーブ〈外観検査ロボット〉、TRINC〈除電器、ダストトラップ〉、日東工器〈安全対策型カプラ、電動ドライバ「デルボ」〉、ニューストロング販売〈切粉・スラッジ吸着器「とって坊」〉、ミツトヨ〈計測データネットワークシステムMeasurLink〉など。
 また、同時開催の「製造現場の国際安全セミナー」は午後二時より行われ、講師のデンソーウェーブ制御システム事業部・橋本秀一氏が「グローバルな安全で技術経営はどう変わるか〜ロボットの安全・国際動向を踏まえて〜」と題して、安全について世界と日本との考え方の違い、留意点などを説明。50名程が聴講した。
 この不良品防止展は今年四月から、静岡市、岐阜市、四日市市、浜松市、岡崎市で順次開催され、今回の名古屋が最終となる。いずれの会場でもユーザーの関心は高く、総来場者数は1,000名を超えた。また併催されたセミナーも各地で好評を博した。

受注額133億、来場者1万名超
グランドフェア08盛況
ECO等近未来につながる商品紹介

 ユアサ商事中部支社(支社長=吉村恭一氏、住所=名古屋市名東区高社2-171)傘下の販売店で組織される中部ユアサやまずみ会主催の中部「産業とくらしのグランドフェア2008」が9月5、6の両日、主催店70社、出品メーカー312社の過去最大規模で、名古屋市港区金城埠頭のポートメッセなごや3号館において開催された.協賛・中部ユアサ炭協会、後援・ユアサ商事。今回は、キャンペーンテーマ「技術と人で、応えるチカラ。ECO―近未来の第一歩に」のもと、昨年より29社多いメーカーが出展。地球温暖化防止に貢献する新商品、新技術、新素材など各社の「環境商品」が多数展示され、ユーザーへの新たな提案が行われた。
 初日は、開幕に先立って午前9時20分よりポートメッセなごや交流センター1階広場にて開会式典が行われ、はじめに竹内中部ユアサやまずみ会会長(丸金商会社長)が「過日、岡崎地区を中心に豪雨に見舞われ、水害に遭われた被害者の皆様には心からお見舞いを申し上げます。それでは、産業とくらしのグランドフェア2008の開会式にあたり、やまずみ会の主催者を代表してひと言ご挨拶を申し上げます。本日は、早朝よりご多忙中にもかかわらず、炭協会出品メーカー様、ユアサ商事様はじめ多くの皆様のご列席をいただき誠にありがとうございます。ユアサ商事様におかれましては、本年2月15日に新中期経営計画『Neo Frontier 2011』を発表されました。新中期計画は『攻めの経営』を機軸に基幹産業へ経営資源を集中投資される大変力強いものでございます。我々やまずみ会といたしましても、計画達成の一助を担い、共に発展してまいりたいと考えております。さて、今年は7月7日から9日まで北海道で洞爺湖サミットが開催されました。開催国として地球環境問題、地球温暖化の防止に向けた働きかけが重要なテーマとなりました。本年のグランドフェアのテーマはそれに呼応すべく、『技術と人で、応えるチカラ。ECO―近未来の第一歩に』といたしました。本テーマに沿って、312社の出品メーカー様には全ての業界毎に環境提案を実施していただき、環境の世紀に相応しい展示会としてアピールしたいと思います。本日からの開催に合わせ、私共主催者は早い時期より、出品メーカー様、ユアサ商事様との同行PRや、商品説明会などの事前販売活動を展開してまいりました。これまで実行してまいりました販促活動の集大成の場として、ご来場者目標9,500名、受注目標132億円の達成に向けて、炭協会出品メーカー様、そしてユアサ商事様と三位一体で総力を挙げて取り組む所存でございます。本日お集まりの皆様のご尽力に感謝申し上げますとともに、主催者を代表して決意を述べさせていただきます」と挨拶。
 続いて、出品メーカーを代表して杉本荏原テクノサーブ社長が「本日、この産業とくらしのグランドフェア2008の開催、誠におめでとうございます。ここにお集まりの皆様が総力を結集して、明るく力強いフェアが成功裡に終わるように力を合わせてまいりたいと思っております。新聞報道などでは、経済あるいは私共の生活の色々な面で節目のようなことが言われております。政治の方も、数日前には総理が辞任するなど、まことにサプライズなことが続けて起きているような感がございます。色々な意味で、私共は改めて気を引き締めて事に当たるということが必要な時期ではないかと思っております。然しながら考えてみますと、私たちは変化の状況の中に今いる訳です。何も決まりきった形の中にいる訳ではありません。この変化の兆しをいかに嗅ぎ取って、次につなげていくかということが求められていると思います。過去成長し伸びてきた業界、あるいは企業などというのは、やはり変化の時代の中で製品力を磨き上げ、そして営業力を研ぎ澄ませて、工夫をして生き残り伸びてきた訳であります。今の時代はまさに、そのような時なのだろうと思っております。その中で、このグランドフェアという場面を私共が精一杯アピールをして、そしてお得意様やユーザー様のご意見や様子をよく受け止めて、次に引きつなげてまいるということが、このフェアの意義であろうと思っております。動員目標、受注目標を力を合わせて達成し、私たちの存在感を確固たるものにして、そして業界の名を高めていくというようなフェアでありたいと思っております」と挨拶した。
 また、佐藤ユアサ商事社長は、「平素はユアサ商事に対しまして一方ならぬご支援とご愛顧を賜りまして誠にありがたく、厚く御礼申し上げます。また、本日は早朝より、この産業とくらしのグランドフェア2008の開会式にこのようにたくさんの皆様にご参集を賜りましてありがとうございます。お陰様をもちまして、中部グランドフェアは本年で29回目の開催となりました。これも支えていただいておりますやまずみ会、炭協会の皆様方のお陰と心より感謝申し上げます。私は日頃、全国の販売店様、仕入先様を時間をみては訪問させていただいておりますが、皆様方から異口同音にお話がありますのは、ユアサ商事からのたゆまぬ新商品、あるいは新分野に対する取り組みへの提案ということでございます。今年のグランドフェアも、そのようなご要望をもとに多彩な新商品とテーマゾーンを用意いたしまして、ユーザー様をお招きする準備が整っております。その中で、特に今年注力いたしましたのが環境、エコロジーに貢献する提案、展示ということでございます。先ほど竹内会長様も、今年は環境の年と言われました。7月の洞爺湖サミットに先立ちまして、全国の会長様御夫妻をお招きいたしまして、洞爺湖の『ウィンザーホテル』で宿泊して環境を見てまいりました。洞爺湖や有珠山、その他の大自然を見るにあたりまして、地球温暖化防止に向けた盛り上がりを肌で感じたとともに、私たち企業といたしましてもできるだけの貢献をしなくてはいけないと感じた次第でございます。ご案内の通り、本年度のグランドフェアは環境とエコロジーをテーマといたしまして、『技術と人で、応えるチカラ。ECO―近未来の第一歩に』ということにいたしました。出品メーカー様の多大なるご支援ご理解のお陰をもちまして、地球温暖化防止に貢献する豊富な商品群、また新技術、新材料を展示することができました。これまでのグランドフェアの強みでございました『テクノロジー』に、この『エコロジー』を融合させた環境世紀に相応しいグランドフェアが開催できますことを心よりうれしく感じておるところでございます。また先頃、環境サミットの合意を受けました。環境ビジネスが大きく花開く絶好のタイミングではなかろうかとも考えております。近年グローバル化が進んでおり、各地のグランドフェアにも世界各国から来られます。グランドフェアから日本の地球環境保全への取り組みを発信できますように、主催店様、出品メーカー様、そして私共と三位一体で取り組んでいただきたいと存じます。さらにやや厳しさを増している市場ではございますが、この中部グランドフェアを大きな起爆剤として、皆様と共に業績向上につなげてまいりたいと考えております。いよいよ中部グランドフェアの開幕でございますが、弊社の社員は皆様の手足となりまして、受注の目標達成並びに新たな事業展開の支援のために頑張る所存でございます。主催店の皆様にはユーザー様を一人でも多く動員いただき、従来の事業領域を越えて普段あまりお付き合いのないメーカー様のブースにもどしどしお立ち寄りいただきたいと考えております。また、合計で312社の出品メーカーの皆様には、この主催店様の熱意を余さず受け止めていただきます様にお願い申し上げます。主催店様、出品メーカー様、そして弊社が三位一体となって、ご来場目標、受注目標を達成することを心よりご祈念申し上げます」と挨拶し、主催店・メーカー・ユアサ商事の代表によるテープカット、有志による宣誓唱和で、定刻の午前10時に開幕した。
 会場には初日から熱心なユーザーの姿が見られ、各メーカーの新商品や環境対応商品などに注目が集まった。
 2日間を通した来場者数は、目標を上回る10,193名を記録。商談も活発に行われ、受注額は133億4,200万円に達し、盛況のうちに終了した。

今後の海外展開を睨み
IMCと業務提携契約締結
タンガロイOSGとは友好関係を維持

 タンガロイ(社長=上原好人氏、本社=神奈川県川崎市)は9月22日、本年9月20日付にてIMCインターナショナル・メタルワーキング・カンパニーズB.V.(本社=オランダ、以下「IMC」)との間で業務提携契約を締結したと発表した。また、この業務提携の推進にあたって、IMCは同社の親会社である野村プリンシパル・ファイナンス(本社=東京都千代田区、以下「NPF」)の保有する同社株式250,743株(同社発行済株式総数の約71.2%)の全てを譲り受け、同社の親会社となる。
 なお、同社は、この株式譲渡の実行後にオーエスジー(本社=愛知県豊川市、以下「OSG」)が保有する同社株式67,500株(当社発行済株式総数の約19.2%)を自己株式として取得することにより、2006年7月25日に同社とOSGとの間で締結された資本・業務提携契約(以下「原契約」)を解消する旨を合意するとともに、新たな業務提携契約(以下「新契約」)を締結した。
 タンガロイは2003年11月に、NPFをスポンサーとする形でMBOを発表し、その結果、東芝グループから独立し、2004年4月に新生「タンガロイ」として新たなスタートを切った。その後、グローバルな成長戦略を掲げ売上の拡大を図るとともに、金融商品取引所への再上場も視野に入れ、企業価値の更なる向上にむけて取り組んできた。この間、同社の属する業界ではコスト競争や新製品開発競争がますます熾烈になるとともに、海外での事業拡大が今後の会社の発展を大きく左右する状況がより鮮明になった。
 このような状況で、同社が従来以上にその特徴を生かしながらグローバルな事業の拡大を図り成長発展していくためには、より安定的な経営基盤の確保と、事業の推進体制強化を早急に確立する必要があるとの考えに至り、これに基づき、同社の事業を一層拡大させていくことを目的として、IMCと業務提携契約を締結することにした。同時に、同社とIMCとの関係を強固なものとするため、同社の親会社であるNPFが、同社株式の全てをIMCに譲渡することにより、新たにIMCが同社の親会社となることとなった。
 また、OSGとは、2006年7月25日に資本・業務提携契約を締結して以来、同社の主要株主として、また、ビジネスパートナーとして各種分野での業務提携を推進し、一定の提携効果を実現してきたが、資本・業務提携の現状と将来の事業環境等を検討した結果、資本提携についてはその意義及び有効性が薄れたと判断し、今後は原契約を解消し、新契約に基づき資本提携を伴わない業務提携の形式にて両社の友好関係を維持、発展させていくとしている。
 新しい親会社となるIMCは、Berkshire Hathaway Inc.(本社=アメリカ)を親会社に持ち、その傘下にイスカル(本社=イスラエル)、インガソル(本社=アメリカ)、テグテック(本社=韓国)等の多くの工具メーカーを有するホールディング・カンパニー。業務提携により、原料の共同調達、製品の共同流通におけるIMCのリソースの有効活用や、固有の製造技術の相互利用などが期待できる。
 今後のスケジュールは、11月中旬(予定)に資本準備金の額の減少および自己株式取得のための臨時株主総会。自己株式取得のための取締役会。11月下旬(予定)に自己株式取得、NPFからIMCへ同社株式の譲渡、OSGとの間の原契約の解消および新契約の効力発生。

藤原昌信氏(山一工具)が優勝
東海イゲタロイ会第11回ゴルフコンペ

 東海イゲタロイ会(会長=田中知之氏・ミユキ商會社長)は9月2日、愛知県豊田市中立町の京和カントリー倶楽部において「第11回ゴルフコンペ」を開催した。
 当日は10組40名が参加。日頃の腕前を競った結果、藤原昌信氏(山一工具)がネット69.8の好スコアーで優勝した。
 表彰式は鈴木住友電工ハードメタル市販グループリーダーの司会で進められ、はじめに伊藤副会長(伊藤信産業会長)が「東海イゲタロイ会のゴルフも皆様のお陰で年々発展し、今回10組という盛大な会になりました。今後ともご協力ご支援を賜りますようにお願いいたします」と挨拶。
 続いて、倉阪住友電気工業常務が「6月までハードメタルの社長を務めさせていただいておりました。本日は途中雨もございましたが、非常に良いコースでプレーをさせていただきました。さて、我々を取り巻く環境は非常に厳しくなってきております。自動車の生産計画も下方修正されております。原油高などもあり、潮目ではなく、少し世の中が変わってくるのではないかと思います。日本の技術は軽量化、非鉄化をして推移していくのではないかと考えます。超硬はじめCBN、ダイヤと素材に強い住友ですので今後ともよろしくお願いいたします。また、超硬製品の国内シェアも皆様のご協力のもと拡大させていただいておりますことをあわせて報告いたしますと共に、更なるご協力を賜りますようお願いいたします」と挨拶した。
 このあと表彰が行われ各賞入賞者に豪華賞品が贈られた。
 最後に田中住友電工ハードメタル市販推進部長が、「本年はJIMTOFがあり新製品も発表され、展示会と同時に発売を開始いたします。前社長の倉阪住友電気工業常務の指揮のもと市販推進部が立ち上がり、市販を充実させるということを3年にわたり行ってきて成果が出てまいりました。その中心の組織がイゲタロイ会でございますので、今後とも皆様方の絶大な支援とご協力を賜りますようお願いいたします」と閉会の挨拶を行い、終了した。
 上位入賞者は次の通り。
▽優 勝=藤原昌信氏 N69.8H13.2(山一工具)
▽準優勝=世古優氏 N70.4H15.6(宝商会)
▽第3位=若原正浩氏 N71.8H7.2(内藤商事)
▽第4位=住友誠氏 N71.8H31.2(大阪工機)
▽第五位=池田隆之氏 N72.2H10.8(イケダ)

三重管材組合元理事長
闇雲明男氏(旭工機相談役)ご逝去

 旭工機(津市修成町・社長=尾藤彰氏)の相談役闇雲明男氏が薬石の効無く9月10日にご逝去された。享年76歳。
 葬儀は、9月11日午後12時より津市納所町の津光倫会館において、ご長男の闇雲博明氏が喪主となり執り行われ、業界関係者等多数が詰め掛けて故人のご冥福をお祈りした。
 闇雲明男氏は、三重県管工機材商業組合の理事長を何度か務め、三重県下の管工機材業界の功労者として貢献された。

内藤義徳氏(内藤商事)が優勝
第17回滝川会ゴルフ

 滝川会(会長=須藤清勝氏・須藤鋼機会長、滝川物産を中心とした販売店・仕入先の集い)は9月6日、「第17回滝川会ゴルフコンペ」を愛知県春日井市西尾町のオールドレイクゴルフ倶楽部で開催。8組32名が参加した。
 午前8時より順次スタート。日頃の腕前を競った結果、初出場の内藤義徳氏(内藤商事)がN71.4(H9.6)で見事優勝を収めた。
 プレー終了後は、表彰式とパーティーが行われ、はじめに滝川滝川物産社長が「本日は非常に良い天候のもと、楽しくゴルフができました。ここに来て、切削工具メーカーさんをはじめ、多くのメーカーさんから値上げが発表されました。ご苦労もあるかと存じますが、ご協力のほどをお願いしたいと存じます。今後とも滝川会を続けて行きたいと思いますので、ご参加ご協力をよろしくお願いいたします」と挨拶。引き続いて表彰式が行われ、各賞が贈られた。
 上位入賞者は次の通り。
▽優 勝=内藤義徳氏 N71.4H9.6(内藤商事)
▽準優勝=谷英夫氏 N72.0H18.0(岡谷機販)
▽第3位=牧野伸二氏 N73.0H18.0(和晃商会)
▽ベストグロス=波羅密文彦氏 80(ハラミツ商店)

愛機工第37回親善ゴルフ大会
後藤真二氏(北川鉄工所)が優勝

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は9月9日、福利厚生部(部長=六浦康正氏・六浦本店社長)主管による「第37回組合親善ゴルフ大会」を愛知県豊田市貞宝町の貞宝カントリークラブにおいて開催した。絶好のゴルフ日和のもと、組合員、賛助会員13組49名が参加して親睦を図った。
 午前8時より、OUT・INそれぞれ同時にスタート。18ホールストロークプレー(ダブルペリア)で日頃の腕前を競った結果、後藤真二氏(北川鉄工所)がネット72.2の好成績で見事優勝した。
 プレー終了後は、野崎福利厚生部理事(常磐精機社長)の司会進行でパーティーが行われ、冒頭、野田理事長は挨拶で、ゴルフ参加と日頃の組合活動への理解、協力に対し礼を述べた上で、「少し景気が変だということはありますが、このような時だからこそ賛助会員のメーカー様などと情報を密にして頑張って行きたいと存じます。ゴルフを通じて新しい人間関係を築く良いきっかけにもなるかと存じます。皆で手をとり、今年もまた業界が盛り上がりますように、また組合に対しましてもお力をいただきますようにお願いをいたします」と語った。
 続いて、実行委員長の六浦福利厚生部長が「今回のゴルフ大会は第37回を迎えております。皆様には大変お忙しい中、ご出席を賜りまして誠にありがとうございます。森哲の森社長様にご尽力をいただき本日の会場を取ることができました。来年第38回の大会も予定いたしておりますので、次回もご参加の程をよろしくお願いいたします」と挨拶して表彰に移り、各賞受賞者に賞品が授与された。
 上位入賞者は次の通り。
▽優 勝=後藤真二氏 N72.2H16.8(北川鉄工所)
▽準優勝=松林育生氏 N73.2H22.8(住友電工ハードメタル)
▽第3位=福島省吾氏 N73.4H15.6(サンコー商事)
▽第4位=林文男氏 N73.6H20.4(杉本商事)
▽第5位=内藤和美氏 N74.6H14.4(内藤商事)
▽ベストグロス=時津達也氏 84(新栄商會)

11月に省エネの講演会を開催
愛ecoを積極的に推進
愛機工青年部9月度役員会開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)の青年部(部長=森庸一氏・森哲社長)は、9月18日午後7時より組合事務局において9月の定例役員会を開催し、各議案を審議した。
 時津総務幹事長(新栄商會)の議事進行の下、はじめに野球大会について森川野球担当幹事(サカイリフテク)が報告。前回の役員会以降、大会は2日間行われた。8月9日のサカエ対三枝電機戦は、6対1でサカの勝ち。青年部からは手伝いに2名が参加した。9月13日には新栄商會対カツヤマキカイ戦があり、新栄商會が11対1でカツヤマキカイに勝利し決勝進出を決めた。ミズタニ機販対サンコー商事の試合も予定されていたが、サンコー商事が棄権したため、ミズタニ機販の不戦勝となった。この日も手伝いに2名が参加した。あとは準決勝戦3試合と両ゾーンの決勝戦を残すのみとなった。9月27日に準決勝3試合と10月18日に決勝戦が予定されている。
 愛eco青年部については、多々良統括幹事長(ダイドー)が文字表記のエコを「eco」に統一することなどを報告した。
 また、前回のビアパーティーで総務グループ、教育グループ、厚生グループの各環境委員より示された環境活動の概要に基づき、部員全員を対象に今後の取り組みについてアンケート調査を実施し、各委員がその集計結果を発表。回答では、アイドリングストップや節電、エアコンの設定温度調整などすぐに取り組めることが多く挙げられたほか、二酸化炭素の軽減に有効な植樹の提案などもあった。次回役員会で各グループの成果を発表することとした。
 さらに服部教育幹事長(服部商会)からは、ペットボトルのキャップを集めることで後進国の子供たちのワクチン接種に貢献できることや、キャップのリサイクル過程の見学を計画していることが報告された。これを受け、ペットボトルのキャップを青年部全体で集めることにし、その集積場所は組合事務局に決めた。
 八月八日に開催されたビアパーティーについては、遠藤会合担当幹事(理研測範)が報告した。参加人員は35名。料理やゲームの内容については非常に良い評価が得られた。反省点として、▽ビアパーティーの前の役員会用に会場内の別室を用意する予定だったが、参加人数の把握に手間取り店への連絡が遅れたことで確保できなかったこと、▽役員会の会議中やビアパーティーで各報告事項が行われている時に、店のビージーエムで聞き取りにくい所があったことなどが挙げられた。
 続いて、教育担当が企画運営する講演会について服部教育幹事長が説明を行い、内容を審議した。エコをテーマにした講演会を検討する中で、今回はCO2排出量削減に取り組んでいるコベルコ・コンプレッサの藤井則政氏(CS推進部CSセンターリーダー)を講師に招き、同社のグリーンプロジェクトなど省エネを図るための活動について話を聴く。コベルコのグリーンプロジェクトとは、工場でのコンプレッサの消費電力を控えることで地球全体のCO2排出量を抑え、地球環境を守ろうとする取り組み。講師の藤井氏は、全国で「省エネセミナー」や各事業所向けの「省エネ診断」を行っている。開催日時は11月11日午後6時30分(受付開始6時)より、名古屋都市センター(名古屋市中区金山)にて行うことを決めた。担当は伊藤講演担当幹事(伊藤信産業)。
 その他の件では、青年部OBの事業参加について意見が交わされ、今後も引き続き審議することとなった。

雇用状況のアンケート実施
PR冊子の目玉を模索
ナゴヤ西部機械協組人材確保推進委員会開催

 ナゴヤ西部機械協同組合(理事長=近藤和夫氏・近藤金属工業社長)は9月11日午後5時より、今年度を初年度として3年間取り組む雇用・能力開発機構愛知センターの「中小企業人材確保推進事業」の第2回推進委員会を組合事務局において開催した。委員九名が出席。
 委員会では、組合員の現状を把握するために実施したアンケート調査の結果について、同調査を委託している羽田野社会保険労務士(羽田野社会保険労務士事務所長)から中間報告が行われた。そこからは、従業員に対して年金基金をはじめ各種保険の加入率が高いことなどが分かった。未回収分については、推進委員から再度依頼することを確認した。
 また、業界PR用の冊子を作成するにあたり、現在の若者の思考や産業界の今後についてを聞くために、大同工業大学の井上教授(機械科)の協力を得て座談会を実施する方向で進めていくことを決めた。
 次回の委員会は、10月9日に組合事務局で開催する。

執行役員の業務委嘱の
変更および人事異動
キッツ 10月1日付

 キッツ(社長=堀田康之氏、本社=千葉市美浜区中瀬)は9月16日、10月1日付で執行役員の業務委嘱の変更および人事異動を発表した。
【執行役員の業務委嘱の変更】( )内前職
▽栗原等氏=執行役員・バルブ事業部国内営業本部長兼九州支店長(執行役員・バルブ事業部国内営業本部長)
▽藤原示氏=執行役員・品質保証部兼NEW KICSセンター担当兼バルブ事業部生産本部長兼生産技術部長(執行役員・品質保証部兼NEW KICSセンター担当兼バルブ事業部生産本部長)
【人事異動】
▽下澤一夫氏=環境安全部長(バルブ事業部生産本部伊那工場SC製造部長)
▽阿部仁氏=環境安全部付(環境安全部長)
▽杉山俊博氏=バルブ事業部国内営業本部付(バルブ事業部国内営業本部九州支店長)
▽小山順之氏=バルブ事業部生産本部伊那工場SC製造部長(バルブ事業部生産本部生産技術部長)

2008年10月12日(日) 2325号
全日本機械工具商連合会第39回全国大会〈東京大会〉
「希望ある未来の創出」テーマに
全国より600名余が参集!!10月17日、東京ドームホテルで
 全日本機械工具商連合会(会長=成田茂之氏・水戸工業社長)は10月17日、第39回全国大会〈東京大会〉(実行委員長=斎藤保男氏・斎藤機工社長)を東京都文京区後楽の東京ドームホテル(天空の間)で開催する。この大会は2年に一度開催され、今回は東京都機械工具商業協同組合(理事長=成田茂之氏)が設営を担当。当日は午後零時30分より受付が始まり、第1部・大会(式典)、第2部・記念講演会、第3部・懇親会の3部構成で行われ、全国より組合員ら600名余りが参集する。
 今大会は、我々を取り巻く環境が大きく変化する中、「希望ある未来の創出〜地球、次世代のために私たちが今できること〜」をテーマに掲げ、全国より英知が集結される。
 第1部・大会では、全機工連会長挨拶、功労者表彰などの式典が行われる。また、全機工連で推奨している機械工具商向け販売管理システム「機工メイト」の開発販売元ブロードリーフの大山堅司社長より、最新版「機工メイト.NS(ドットエヌエス)」の発表があり、併せて最近のIT事情について話を聴く。
 第2部・記念講演会では、講師に堺屋太一氏(作家・元経済企画庁長官)を迎え講演が行われる。同氏は「団塊の世代」の名付け親として知られ、また1970年に大阪で行われた日本万国博覧会を通産省時代に担当、沖縄海洋博や、近年では愛地球博(2005年愛知)の顧問を務め、現在2010年上海国際博覧会の準備室最高顧問にも就任し国際博覧会のプロデューサーとしても活躍している。また、小渕内閣時に経済企画庁長官を務める。
 第3部・懇親会は、コスモポリタン都市、東京にふさわしく、東京組合が心に残るイベントを企画して全国からの参加者を歓迎する。

開催概要
◆開催日時 2008年10月17日午後1時開会
(受付は午後零時30分より)
◆会場 東京ドームホテル(天空の間) 東京都文京区後楽1-3-61、TEWL03-5805-2111
◆大会会長 成田茂之氏(全機工連会長・東京組合理事長)
・実行委員長 斎藤保男氏(東京組合副理事長)
◆テーマ 「希望ある未来の創出〜地球、次世代のために私たちが今できること〜」

大会プログラム
【受付開始】午後零時30分
【第1部】大会 午後1時から同2時30分まで
@全機工連会長挨拶
A全機工連功労者表彰
B来賓紹介
C来賓代表挨拶
◇機工メイト.NSの発表、最近のIT事情について(ブロードリーフ 大山堅司社長)
【第2部】記念講演会 午後2時45分から同4時15分まで
〈講師〉堺屋太一氏(作家・元経済企画庁長官)
【第3部】懇親会 午後5時から同6時30分まで

《記念講演会・講師プロフィール》
 堺屋太一(さかいや・たいち)
 作家、内閣特別顧問、東京大学先端科学技術研究センター客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科客員教授
 1935年(昭和10年)大阪市生まれ。
 東京大学経済学部卒業(1960年)後、通商産業省入省。日本万国博覧会を担当したり、沖縄開発庁に出向中は沖縄海洋博を手掛けた。通商白書では「水平分業論」を展開し、世界的に注目される。1987年に退官。作家として予測小説手法を開発、「油断!」「団塊の世代」「平成30年」等のベストセラーのほか、歴史小説「巨いなる企て」「峠の群像」「豊臣秀長」等を執筆。また、1985年に出版した経済理論「知価革命」は世界8カ国語に訳され国際的評価を得ている。アジアクラブ理事長、中央省庁等改革推進本部顧問、国会等移転審議会委員、政府税制調査会委員、阪神・淡路復興委員会委員などを歴任。1998年7月より2000年12月まで経済企画庁長官を務める。

《機工メイト.NSについて》
 「機工メイト.NS」は、従来より好評を得ている「機工メイト」に加え、多様化するニーズに応えるために最新の技術を用い、より多くの人に利用してもらえるよう開発されたシステム。マイクロソフト社の「.Net(ドットネット)フレームワーク」をベースに操作性・情報管理性・高精度なデータベースの親和性にも配慮されている。また、メンテナンス性も飛躍的に向上させ、ネットワークを介し、利用者はいつでも最新データ・最新プログラムを自動的に取得でき、最新の環境が保たれるシステムとなっている。


全機工連第39回全国大会〈東京大会〉
ご挨拶
全日本機械工具商連合会
会 長 成田 茂之

 全日本機械工具商
連合会第39回全国大会が全国の加盟団体より大勢の会員の皆様、そして賛助会員各社のご出席を得て、東京にて開催できますことを感謝申し上げます。
 私どもを取り巻く環境は昨年来大きく変わってまいりました。サブプライムローンの破綻を契機としてそれまでのドルの信認が揺らぎ始め、石油・穀物などが高騰し、また新興国の需要の増大から鉄鋼をはじめ金属の価格が大幅に上昇しております。今まで経験したことのない世界に突入した感があります。これらの問題は私ども機械工具業界にも大きな影響をもたらしております。ガソリンの値上がりは自動車の販売にも影響を与え、アメリカではGM・フォードが工場を閉鎖しわが国でも生産の調整が始まりました。機械工具も原材料の値上がりから値上げが続く状況となっており、わが国の原材料を輸入に頼らざるを得ない体質を考えますと、一過性のものではありません。また、中国・インドをはじめいわゆる新興国が急速に経済発展し、背後に迫り、日本の機械工業にますます大きな影響を与えています。様々な要因による資源の高騰の問題は単なる高騰として捉えるのではなく、地球環境の問題としても捉えることの重要性も強調されています。こうした大変化は私たちに着実でしかもスピーディな転換と対応を迫っている気がしてなりません。
 このような大きな変化の中で機械工具の流通を担う私たちは「今何をすべき」で「今何ができる」のでしょうか。本東京大会ではテーマを「希望ある未来の創出」とし〜地球、次世代のために私たちが今できること〜を考えてみました。いろいろなことが検討すべき課題として挙げられると思います。限られた時間でありますが、参加されました方々がそれぞれにご自身の問題として捉えられ、希望ある未来に向かってお考えを整理する機会となりますことを念願しております。
 数は力であります。本大会が全国からご参加されました同業の仲間の有意義な語り合いの場、励まし合いの場となりますれば主催者としてこの上ない喜びでございます。
 最後になりますが、本大会の企画準備運営を担当されました東京組合の皆様に心より御礼を申し上げます。

歓迎のあいさつ
東京大会実行委員会
委員長 斎藤 保男

 第39回全機工連全国大会〈東京大会〉開催にあたり、ご来賓、関連団体、全国各地区の会員、賛助会員、メーカーの皆様には、ご多用にもかかわらず多数ご参加をいただき、厚く御礼申し上げます。
 さて、今大会のテーマは、「希望ある未来の創出」、スローガンは、〜地球、次世代のために私たちが今できること〜に決定いたしました。
 我々機械工具業界をとりまく環境の変化はめまぐるしく、ややもすると日々の対応に追われているのが偽らざる現状なのかもしれません。
 各地区の会員企業において、また、団体においても色々とお考えもあると存じますが、是非、この機会に全国レベルでこの問題を考えていただきたく、今大会テーマといたしました。前回の愛知大会では「事業継承」という、企業を営む者にとって大変重要なテーマをとりあげていただきました。今回は少しテーマが大きくなりますが、更に、次世代のためにいかに「希望ある業界」を創り上げていくべきかを、是非この機会に、皆様とともに考え、率直な意見交換の場とさせていただければ幸いでございます。
 更に、「〜地球、次世代のために私たちが今できること〜」という大きなスローガンを揚げてみました。こちらは、やはり「環境に対する影響」がキーワードとして導かれるものと思われ、パネルの展示やVTRにより地球環境の現状をお考えいただく工夫を施したつもりでございます。是非、次世代のための「希望ある未来の創出」のために、この機会に地球環境という大きな視野でお考え下さればと存じます。
 今回は新たに、全機工連の主要事業であります、機械工具商向け販売管理ソフト「機工メイト」についても、更なるご理解を深めていただきたく、新しいソフト「機工メイト・ドットエヌエス」を本日発表させていただくことになりました。「機工メイト」は開発、そして発売から十数年が経ち、全国の多くの会員の皆様にご利用いただいておりますが、新しいアーキテクチャーによる、更に使い勝手の良い、皆様の企業経営に役立つソフトが開発できたと確信しております。是非一度、ご検討いただければ幸いでございます。
 第2部では、堺屋太一先生をお招きしてご講演をいただきます。必ずや、記憶に残るお話を聞かせていただけるものと、主催者サイドと致しましても大きな期待をしております。
 第3部の懇親会は、東京ならではの企画で盛り上げたいと思いますので、是非お楽しみください。そして、ご出席者各位の実り多い交流、懇親の場としていただければ幸いでございます。
 業界の「希望ある未来の創出」のために!
 最後に、今大会が皆様にとって有意義な一日となることを心から願い、歓迎のごあいさつとさせていただきます。
 ありがとうございました。

全機工連・東京大会に寄せて
愛知県機械工具商業協同組合
理事長 野田 道典

 先の9月下旬、愛機工組合は今や恒例となってきた感のある海外業界調査を実施しました。今回は中国東北部の訪問調査で、天津・北京(経由)・ハルピン・大連という行程でした。北京を訪れるのも久しぶりでしたが、何気に青空がきれいで、たまたまその日が天候に恵まれただけでなくオリンピックを開催した中国の努力の成果かなと思いたいところです。スモッグでよどんだあの中国の空のイメージから変わっていたのであれば、力ずくだとか何とか言われても、ともかく、やはりきれいな空はいいものです。ずっと続いてほしいなと感じたのは私だけではないでしょう。
 さて、今年の全機工連・東京大会はまさに未来のために私たちがすべきことを大会テーマとして開催されます。未来のためにすべきこととして、私は2つのことが気になります。ひとつは地球環境を守りきれいな地球を未来に残してあげること。そしてもうひとつは、正しい心を次世代につなげていきたいことです。
 正しい心についていえば、最近の大きな問題は食品問題です。中国にメラミンの問題あれば、日本には事故米の流通問題がありました。一部の企業の仕業とはいえその利己的行動は許されるものではありません。企業のコンプライアンスが叫ばれるようになって久しいにもかかわらずこの手の事件は一向に後を絶ちません。企業人である前にひとりの人間として正しい心を持っていたいと思います。
 地球環境にしても、正しい心にしても、次世代のために私たちが今できることはあまりに小さいかもしれませんが、小さな力も集まれば大きな力になりますから、まずは私たち一人ひとりの意識の持ち方が大切かと思います。
 この大会で皆が未来に優しい意識を確認できたらすばらしいですね。

全機工連全国大会の歩み
 1948年(昭和23)当初は毎年開催していたが、1972年(昭和47年)の第21回京都大会から2年毎の開催となった。
 延べ60年にわたり、紆余曲折を乗り越えてきた業界の歩みは、敢然として歴史に刻みこまれている。
(@開催日A会場B参加人員(一部大凡)CテーマDその他)
【第1回東京大会】
@年1948年8月3日A箱根福住旅館B26名C丸八価格撤廃
【第2回京都大会】
@1949年5月17日A円山公園中村楼B43名C中小企業振興、商業道徳の確立
【第3回石川大会】
@1950年4月26日A金沢白雲楼B22名C支払促進、課税基準引下げ
【第4回岐阜大会】
@1951年7月4日A岐阜市公会堂B564名C商業道徳の昂揚、社会的地位
【第5回大阪大会】
@1952年5月18日A文学座メトロB716名C全国業者の結束
【第6回東京大会】
@1953年11月7日A丸の内第一生命ホール熱海・大野屋B1,036名CJIS一辺倒の緩和、業界の社会的重要性
【第7回愛知大会】
@1954年10月16日A金山体育館B726名C工具業者への融資優先
【第8回京都大会】
@1956年10月13日A歌舞練場、平安神宮B1,076名C労働基準法改正、支払促進、売上税反対
【第9回岐阜大会】
@1959年8月7日A日の丸会館B174名C支払いルール他
【第10回東京大会】
@1960年10月24日A上野精養軒B116名C組織拡大、支払促進、メーカー直販対策
【第11回石川大会】
@1961年11月20日A山中温泉会館B149名C賃金調査、支払促進
【第12回京都大会】
@1962年10月24日A京都会館B540名C組織拡大、利潤確保、標準カタログ普及、人事対策
【第13回宮城大会】
@1963年10月14日A仙台電力ホールB206名C計量法改正、拘束性預金反対
【第14回大阪大会】
@1964年9月3日A科学技術センターB200名C業界正常化18項目D会社更生法改正、業界正常化、同族留保課税反対
【第15回愛知大会】
@1965年10月18日A中小企業センターB230名C支払遅延防止法、適正価格、金融対策
【第16回東京大会】
@1967年10月21日A機械振興会館B184名C会員は道儀を重んじ過当競争をしないD流通部会強化、売上税反対他
【第17回新潟大会】
@1968年10月5日Aイタリア軒B62名Cブロック強化、関連業界との連携
【第18回福岡大会】
@1969年10月22日A西鉄グランドホテルB208名Cカタログの規格統一、会員章制定
【第19回大阪大会】
@1970年4月22日A箕面観光ホテルB303名C成長・革新・実行の70年、商権尊重、道儀を重んじようDパネルディスカッション3H(卸小売代表)
【第20回両毛大会】
@1971年10月17日A水上温泉観光会館B349名C支払遅延防止法、利潤確保、不当競争中止、融手廃止
【第21回京都大会】
@1972年10月21日A京都国際会館B694名C協同組合化、標準契約書作成
【第22回愛知大会】
@1974年10月17日AホテルナゴヤキャッスルB308名C支払促進、メーカー特売自粛、社員教育
【第23回東京大会】
@1976年10月27日A熱海ニューフジヤホテルB324名C安定成長下に新しいビジョンを求めてD法人化、情報のメンテ、正常化実施項目の確認
【第24回大阪大会】
@1978年11月1日AロイヤルホテルB453名C育てる、鍛える、固める、風をつくる時間を大切にD新規開業ルール、全機工連憲章、大型展示会対策
【第25回京都大会】
@1980年11月8日A京都グランドホテルB320名C憲章を守って共存共栄D憲章の普及、統一伝票、同族株評価の改定
【第26回愛知大会】
@1982年10月28日AホテルキャッスルプラザB330名C機械工具商の未来づくり、1990年のあり方D技術革新と情報革命への対応、国際化対応、後継者対策
【第27回東京大会】
@1984年11月7日A新高輪プリンスホテルB360名C翔べ機械工具商、新しい時代をめざしてD情報化と工具商、卸小売分科会、青年部強化
【第28回大阪大会】
@1986年10月28日AロイヤルホテルB483名C出会いを大切に、ふれあいの大阪大会D講演、竹村健一「これからの日本」
【第29回京都大会】
@1988年10月26日A都ホテルB313名C21世紀を考える、スローガン「語らいの広場」D卸小売分科会、VANの現況報告、青年部意見発表
【第30回愛知大会】
@1990年11月7日AホテルナゴヤキャッスルB450名C国際化時代における機械工具の流通
【第31回東京大会】
@1992年10月29日AホテルパシフィックB500名Cグローバルネットワーク二一、スローガン「新しい価値観の創造を求めて」
【第32回大阪大会】
@1994年10月28日Aホテルニューオータニ大阪B500名C節度ある商流・進歩する物流
【第33回京都大会】
@1996年10月25日A都ホテルB500名C創造性ある心の二十一世紀
【第34回愛知大会】
@1998年10月16日AホテルキャッスルプラザB500名C流通の変革に生き残りをかけて
【第35回東京大会】
@2000年10月27日Aホテルパシフィック東京B500名C二十一世紀に夢を翔ける、スローガン「新しい時代への秩序ある挑戦」
【第36回大阪大会】
@2002年10月25日Aホテルニューオータニ大阪B500名CIT時代における業界での情報化・共同化を探る
【第37回京都大会】
@2004年10月22日Aリーガロイヤルホテル京都B500名C企業文化の高揚と発信、スローガン「変革の時代こそ個性の追及を」
【第38回愛知大会】
@2006年10月20日A名古屋マリオットアソシアホテルB500名C事業継承を考える〜明日に繋げる機工商社の後継者対策〜

普通鋼鋼材需給速報
日本鉄鋼連盟 20年8月分

 日本鉄鋼連盟は、8月の普通鋼鋼材需給速報を9月30日に発表した。内容は次の通り。
 8月の普通鋼鋼材出荷は、国内向けは455万4,000トンで、前年同月比40万3,000トン、8.1%減と2カ月ぶりの減少となり、前月比でも89万2,000トン、16.4%減少した。また、水準としては、2004年8月(454万トン)以来4年ぶりの低水準となった。輸出向けは203万トンで3カ月連続の200万トン超えとなり、前年同月比では5万8,000トン、2.9%増と14カ月連続の増加、前月比では1万5,000トン、0.7%の微減であった。この結果、出荷合計は前年同月(693万トン)比34万5,000トン、5.0%減の658万4,000トンと3カ月ぶりの減少となった。
 8月の生産は701万8,000トンと前年同月(705万5,000トン)比3万7,000トン、0.5%の微減と9カ月ぶりの減少に転じたが、引き続き700万トン台の高水準で推移している。
 8月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(610万トン)比43万4,000トン、7.1%増の653万4,000トンで3カ月ぶりの増加となった。内訳をみると、メーカー在庫は前月末(458万九千トン)比34万8,000トン、7.6%増の493万7,000トンと3カ月ぶりに増加、問屋在庫も前月末(151万1,000トン)比6万6,000トン、5.7%増の159万6,000トンと4カ月連続増と、ともに増加した。
 国内・輸出別では、国内向在庫が前月末(511万7,000トン)比34万2,000トン、6.7%増の545万9,000トンと2カ月ぶりに増加した。8月は夏場の季節要因もあり前月に比べ例年増える傾向にあるが、8月の対前月比としては2004年(47万トン増)以来の増加幅であった。他方、輸出船待在庫も前月末(98万4,000トン)比9万2,000トン、9.3%増の107万5,000トンと3カ月ぶりに増加した。
 また、在庫増減についてみると、前月比1万トン以上増加した品種は、鋼帯(幅600mm以上)(12万9,000トン増の168万2,000トン)、亜鉛めっき鋼板(7万5,000トン増の106万1,000トン)、冷延広幅帯鋼(5万5,000トン増の61万7,000トン)、小形棒鋼(4万9,000トン増の57万7,000トン)、鋼管(3万8,000トン増の54万6,000トン)、冷延電気鋼帯(1万4,000トン増の10万1,000トン)、鋼板(1万2,000トン増の64万トン)、ティンフリースチール(1万トン増の8万6,000トン)の各品種であった。一方、在庫が前月末比1万トン以上減少した品種は皆無であった。
 以上の結果、8月末の在庫率は、99.2%と前月末比17.8ポイント上昇したものの、27カ月連続で100%を下回って推移。一方、国内在庫率は前月末の94.0%から25.9ポイント上昇して119.9%となり、再び100%を上回った。

星ヶ丘ボウルを会場に
10月25日ボウル大会
愛知県管工機材商協組福利厚生部会開催

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=伊藤辰之氏・イトウ社長)の福利厚生部(部長=祖父江秀雄氏・祖父江産業社長)では、9月18日午後6時より名古屋市千種区の“三ツ谷”において「福利厚生部会」を開催し、恒例の「ボウリング大会」を実施することを申し合わせた。
 部会開催に際し、祖父江部長、伊藤理事長より挨拶があり、「今年も恒例のボウリング大会を実施いたしたいと思いますので、部員の皆さん方におかれましてはいろいろと大変だと思いますが、絶大なるお力をお借りいたしたいと思います」と、ボウリング大会運営に際しての協力方の要請がされた。
 競技終了後は、集計の待ち時間を利用しての軽食パーティを行い、互いに親睦を深める。
【ボウリング大会実施要領】
▽日時 10月25日
受付時間 午前9時15分から45分
競技開始 午前10時スタート
▽場所 星ヶ丘ボウル
▽競技方法
個人戦=男女混合3ゲームのトータル
団体戦=1チーム3名トータル(女子は一律ハンディ20プラス)
▽参加料
 3,500円(ゲーム代パーティ費用含む)

ノーリツの商品研修会実施
11月26日50周年祝賀会
名古屋水栓販売協会9月定例会を開催

 名古屋水栓販売協会(理事長=内藤善徳氏・三和管材社長)では、9月24日午後6時より、東区代官町の“ノーリツ名古屋研修センター”で「9月定例会」を開催し、11月26日に協会創立五十周年記念祝賀会を開催することを確認する一方、研修会では、ノーリツ商品の給湯器、システムバス等について研修した。
 例会は、内藤理事長の、「来る11月26日に協会創立50周年記念祝賀会を名古屋ガーデンパレスで開催いたしますのでこぞってのご出席をお願いいたします。賛助会員さんも既に20社の大台に乗りました。お心当たりのメーカーさんがおれましたらお声を掛けて頂きたいと思います。本日は、今年6月16日にオープンされたノーリツさんの新しい研修センターのお披露目を兼ねての商品研修会となりました。本日学んで頂きました事柄を明日からの仕事に活かして頂ければ幸いです」と挨拶を述べたあと、ノーリツの担当者より「給湯器エコジョーズ」の開発の狙い、商品特長、「システムバス」の商品特長のほか、実際に機器を使っての使用方法を学んだ。
 「エコジョーズ」は、給湯側の熱効率を95%まで高めたことにより、24号以下のガス消費量で、最大28号の給湯能力を発揮する一方、都市ガスでCO2を年間杉の木に換算して約13本(年間176kg削減)、LPガスで約16本(年間227kg削減)も削減する。
 また、ランニングコストも都市ガスで年間1万3,400円、LPガスで1万7,800円減額することができる。
 「システムバス」は、業界に先駆けてのナンバーワンの機能(バス水栓無し、循環金具付浴槽、自動排水栓、半身浴、拡張型システムバス、自動洗浄浴槽)を備え、また専用給湯器とのコラボでの温水ミスト、温水床暖房等を格安な価格で組み合わせることができる。
 研修会のあとは、場所を移して食事会を行った。
 50周年記念祝賀会は、11月26日午後6時より、中区錦の名古屋ガーデンパレスにおいて開催する。

中小企業の景況(2008年9月調査)
前月に続き「悪化」示す
中小企業金融公庫中小企業景況調査報告

 売上げの動向をみると、売上げDI(「増加」―「減少」)は、前月のマイナス12.1からマイナス14.9へ低下し、20カ月連続で「減少」が「増加」を上回った。今後3カ月の売上げ見通しDI(「増加」―「減少」)も、前月のマイナス4.5からマイナス7.3へ低下し、3カ月連続のマイナスとなっている。
 利益動向をみると、利益額DI(「増加」―「減少」)は、前月のマイナス13.1からマイナス17.5へ低下し、17カ月連続で「減少」が「増加」を上回った。黒字企業の割合から赤字企業の割合を引いた値(%)は、前月の22.3から22.4とほぼ横ばいの結果となった。
 販売価格、仕入価格の推移をみると、販売価格DI(「上昇」―「低下」)は前月の14.1から10.4へ低下、仕入価格DI(「上昇」―「低下」)は前月の48.7から37.8へ低下した。
 また、従業員の状況としては、従業員判断DI(「不足」―「過剰」)が前月の5.1からマイナス2.0へ低下し、4年10カ月ぶりに過剰に転じた。生産設備判断DI(「不足」―「過剰」)も前月のマイナス3.4からマイナス4.7へ低下し、5カ月連続のマイナスとなった。製造業における残業時間DI(「増やしている」―「短縮化」)は前月のマイナス18.0からマイナス21.1へ低下した。
 資金繰りの状況は、資金繰りDI(「余裕」―「窮屈」)が前月のマイナス4.6からマイナス5.9へ低下し、13カ月連続のマイナスとなった。金融機関の貸出態度については、貸出態度DI(「緩和」―「厳しい」)が前月の35.8から32.7へ低下した。
中小製造業の設備投資動向
 中小企業金融公庫が全国の従業員20人以上300人未満の中小製造業を対象に本年4月中旬時点で行った、第98回中小製造業設備投資動向調査によると、2007年度実績は高水準ながら、前年度に比べ2.0%減とやや下回った。(03年度は前年度実績比16.2%増、04年度同23.2%増、05年度同11.7%増、06年度同3.0%増)。
 08年度当初計画は、前年度実績に比べ8./%減と下回ったものの、前年度当初計画をやや上回る水準となっている。
 業種別設備投資動向をみると、07年度実績では、全17業種中「鉄鋼業」「金属製品」「業務用機械」「輸送用機器」「紙・パルプ」「繊維・繊維製品」「その他」の7業種で増加。特に「業務用機械」「繊維・繊維製品」「その他」などの伸び率が大きい。08年度当初計画では、「非鉄金属」「鉄鋼業」「プラスチック」など六業種が増加の見通し。
 設備投資の内容は、07年度実績における構成比が「土地」10.8%、「建物・構築物」27.4%、「機械・装置」52.7%、「車両・備品」9.0%。4年ぶりに「建物・構築物」のウエイトが低下する一方、2年連続で「機械・装置」のウエイトが上昇した。また、08年度当初計画の構成比は「土地」7.0%、「建物・構築物」27.1%、「機械・装置」57.6%、「車両・備品」8.2%。2年連続で「建物・構築物」のウエイトが低下する一方、3年連続で「機械・装置」のウエイトが上昇する見通しとなった。
 設備投資の目的は、07年度実績では、「能力拡充」が33.5%と5年連続で最も高い割合を占めている。08年度当初計画では、6年ぶりに「更新・維持補修」が31.8%と最も高い割合になる見通し。
 中小企業金融公庫は9月29日、中小企業景況調査報告を発表した。この調査は、本年9月中旬の時点で、三大都市圏の同公庫取引先900社を対象に実施したもの。有効回答数は590社(回答率65.6%)。これによると、売上げ、売上げ見通し、利益額が前月より「増加する」と答えた企業の割合から「減少する」と答えた企業の割合を引いた値が前の月より増え、前月に引き続き「中小企業の景況は、悪化している」との判断が示された。

「PTCアジア08」と
「セマットアジア08」開催
10月27日より、中国・上海市で

 第13回アジア国際パワートランスミッション・自動制御・油空圧・エンジン・ガスタービン見本市「PTCアジア2008」と、第9回アジア国際マテリアルハンドリング・自動化技術・輸送システム・ロジスティクス見本市「セマットアジア2008」が、来る10月27日から30日までの四日間、中国・上海市の上海新国際見本市会場(SNIEC)で開催される。
 「PTCアジア2008」は、ドイツ産業見本市、ハノーバー・フェアーズ・チャイナ社、中国油空圧工業会(CHPSA)が主催。展示プログラムは、「パワートランスミッション」「ベアリング」「油空圧」「モーション・コントロール技術」「内燃機関およびガスタービン」等で、そのほかにも多くの特別展が同時開催される。
 日本からは、日本フルードパワー工業会、川重商事、カワサキプレシジョンマシナリー、住友重機械工業、不二ラテックス、ナブテスコ、日本電産シンポ、ニッセイ、椿本チェイン、オリエンタルモーター等が出展を予定している。
 一方の「セマットアジア2008」は、ドイツ産業見本市、ハノーバー・フェアーズ・チャイナ社、中国物流購入連盟(CFLP)、中国機械工程学会(CMES)が主催し、「輸送インフラ」「フォークリフト」「倉庫技術」「高度ストレージシステム」「マテリアルハンドリング&ロジスティクスシステム」「イントラロジスティクス向けシステム&ソフトウェア」「RFID」等が展示される。
 日本からは、豊田自動織機、コマツユーティリティー、TCM、伊東電機、流通研究社、シシクアドクライス、象印チェンブロック、キトー、河原、をくだや技研等が出展予定。
 両展示会では、中国およびアジア諸国をターゲットにした最先端かつ高品質な製品を一度に見ることができ、製品動向やマーケットトレンドも把握できる。入場無料。

セミスタンダード工具オーダーシステム
「ツーリングエクスプレス」
三菱マテ 対応製品を拡大

 三菱マテリアルツールズ(社長=高田修氏、本社=東京都墨田区横網1-6-1)は、三菱マテリアルが運営・製造するビジネスモデルの「ツーリングエクスプレス」に対応製品を追加し、内容をさらに充実させた。
 「ツーリングエクスプレス」とは、三菱マテリアルが発行するカタログ掲載工具の準標準仕様品に最短納期で対応するビジネスモデルで、昨年10月に運営開始したセミスタンダード工具オーダーシステム。「簡単発注」「迅速回答」「特急納品」を実現し、24時間(※)以内の迅速な見積設計回答、14日以内(※)の最短製作納期により、オーダー通りのセミスタンダード工具を短納期で届ける。(※見積設計回答、製作納期はメーカー受付からメーカー回答、出荷まで。休日は除く。)
 「ツーリングエクスプレス」の追加対象製品は次の通り。
 ●刃先交換式正面フライスAPX4000型
 ●刃先交換式エンドミルAPX4000型、ARX型
 見積価格は基本製作費とオプションの合計金額。ツーリングエクスプレス全体で年間一億円の販売を目標とする。
 見積設計のシステムについては、三菱マテリアル「超硬ホームページ」内で運営している。http://www.mitsubishicarbide.com/mmc/jp/

JIMTOF08の会期迫る
過去最大の571社が5231小間に出展
来場者数15万名超を目指す

 日本工作機械工業会と東京ビッグサイトは、10月2日午前11時より東京都港区の虎ノ門パストラルにおいて、来る10月30日から東京ビッグサイト全館を使用して開催される、両社主催の「JIMTOF2008」(第24回日本国際工作機械見本市)の記者会見を行った。
 冒頭、主催者を代表して庄野日本工作機械工業会専務理事が「JIMTOFは、第24回を迎え、約50年間歩んでまいりました。今年の10月30日から11月4日まで開催されます。企画当初から、このJIMTOFを世界に誇れるものの一つとして成功いたしますように準備を進めてまいりました。収容キャパシティを4割も超える出展の申し込みがあり、どうなることかと心配いたしましたが、どうにか小間割りもでき今日に至りました。今回は特設館を作り、少しでも出展者のご要望に応えられるようにしてまいりました。中身についても、来場者、出展者の要望に応えるべく、たくさんの知恵を出しております。前回登録その他で時間がかかり入場に際してご迷惑をかけましたが、今回はそのようなことのないようにICチップ等最新のシステムの導入で対応しております。時期あたかも、皆様ご案内の通り、世界の金融市場の不安定ということで、いささか経済環境で雲行きが怪しくなってきましたが、製造業に関しては実態は底堅いものがある。設備投資意欲は力強いものがあります。これは直前の9月にシカゴで行われた『IMTS』でもアメリカ側がそのような認識であったし、欧州側もそうであった。金融経済の不安定ということが片付いてしまえば、実態経済に明るさが戻ってくると期待いたしております。私共が対する一般の方、ユーザーの方からの問い合わせも、意欲が高いと感じられる。私共は、必ずやこのJIMTOFが、前回にもまして盛会にあるものと確信いたしております」と挨拶。
 続いて、森澤東京ビッグサイト常務が「JIMTOFは1962年の第1回から数え、第24回になります。これまでも世界から高い評価を受けておりますJIMTOFです。今回は、特設館を設けて対応し、その結果、出展者数、出展小間数とも過去最大で開催することができました。特に海外からの出展企業が前回より倍増しているのが特徴。会場では、高効率で高精度加工を可能とする複合加工機や超精密加工機、また使い勝手の良いメンテナンス性に優れた機械の展示、さらに今回統一テーマとして『地球に、未来に、優しいモノづくり』に象徴される、環境対策や省エネルギー、コストを追求した機械など次代を見据えた機械をいち早くご覧いただける展示会になればと考えております。ビッグサイトとしての運営面では、前回までの8日間の会期を6日間に短縮して効率的に行うようにしました。それに伴う様々な課題に対しましても、万全な対応を図った上での開催を考えております。効率的に入場管理ができるようなシステムを導入したほか、開催時間も午前9時から午後6時までに延ばし、余裕を持って来場者が見られるように工夫をいたしております。また、たくさんの来場者の方にスムーズに食事をしていただけるように休憩スペースも増やすなど、様々な対策を取っております。是非多くの来場者に来ていただきたいと思います」と主催者挨拶を行った。
 JIMTOF2008は、過去最多の571社が出展、小間数も5,231小間と過去最大の展示規模で開催される。このうち、海外からの出展は前回より111小間増の272小間となった。
 来場者数に関しては、会期が2日間短縮されたが開催時間を延ばし、前回の15万名を上回る数を見込んでいる。海外からの来場者も前回の七千名以上を目指しており、特にアジア圏からの来場を多く見込んでいる。
 会期中は、講演会・セミナー、産学連携事業、企画展示、第十三回国際工作機械技術者会議、ワークショップなど、多彩な催しで見どころ豊富。前回も好評であった全国各地の理工系学生を対象にしたJIMTOF見学ツアーには230名が参加し、関東の学生も合わせると約500名が来場する予定。この学生を対象としたセミナーも開催される。
【開催概要】
◆名称=JIMTOF2008(第24回日本国際工作機械見本市)、24th JAPAN INTERNATIONAL MACHINE TOOL FAIR
◆主催=日本工作機械工業会、東京ビッグサイト
◆後援=外務省、経済産業省、NHK
◆協賛=日本工作機械輸入協会、日本鍛圧機械工業会、日本小型工作機械工業会、日本工具工業会、超硬工具協会、日本工作機器工業会、日本精密測定機器工業会、研削砥石工業会、ダイヤモンド工業協会、日本光学測定機工業会、日本フルードパワー工業会、日本試験機工業会、日本歯車工業会
◆開催主旨=工作機械及びその関連機器等の内外商取引の促進ならびに国際間の技術交流をはかり、もって産業の発展と貿易の振興に寄与することを目的とする
◆統一テーマ=「地球に、未来に、優しいモノづくり」
◆会期=2008年10月30日〜11月4日の6日間
◆開場時間=午前9時〜午後6時(最終日のみ午後5時まで)
◆会場=東京ビッグサイト(東京国際展示場、東京都江東区有明3-21-1)
◆出展者数=重複なしで829社(直接出展571社、内部出展258社)
◆展示規模=5,231小間(47,079u)
◆参加国・地域数=15カ国・地域(アメリカ、イギリス、イスラエル、イタリア、インド、オーストリア、オランダ、韓国、スイス、スウェーデン、スペイン、台湾、中国、ドイツ、日本)
◆出展物=工作機械、鍛圧機械、工作機器、特殊鋼工具、超硬工具、ダイヤモンド・CBN工具、研削砥石、歯車・歯車装置、油圧・空圧・水圧機器、精密測定機器、光学測定機器、試験機器、制御機器及び関連ソフトウェア(CAD/CAM等)、その他工作機械に関連する環境対応機器装置・機器・資材・製品・技術および情報
◆入場料=前売1,000円(事前登録http://www.jimtof.org)、当日3,000円、学生無料

11月の旅行会は15、16日に
名機工同友会9月の例会を開催

 名機工同友会(会長=金原進一氏・カネキ商会社長)は9月30日午後7時より、名古屋市中区錦の東京第一ホテル錦にて9月例会を開催、会員ら22名が参加した。
 例会は野崎氏(常磐精機社長)の司会で進められ、冒頭、金原会長が「先月は、厚生部の皆さんお疲れ様でございました。折角鵜飼を企画いたしましたが、増水で残念な結果となりました。なかなか鵜飼はできませんので、またの機会に開催して欲しいと思います」と挨拶。
 各部の報告に移り、事業部からは、当日欠席した三木部長(三起工機社長)に代わって司会の野崎氏が、ユーゲル並びにコンベックスルールの販売結果を報告。「コンベックスルールの販売が予定以上あり、ご協力ありがとうございました」と三木部長からの礼の言葉を伝えた。
 経営対策部は、例年2月に開催している講演会について、吉野部長(吉野機械工具社長)が「現在の時点で帝国データバンクによる『危ない会社の見分け方〜不景気な時代の与信管理〜』という題目一つしかあがっていないが、出来たら11月位までに講師の情報などを寄せてほしい」と依頼。これを受け、会員の鈴木氏(マルマン商事社長)より、同社で行う予定にしている「認知症セミナー」が紹介された。このセミナーは、費用もかからず、受講すると「認知症サポーター」の資格が得られる。経営対策部では引き続き多くの情報提供を会員に呼びかけている。
 厚生部は、野崎厚生部員より、毎年行っている親睦旅行について、今回は11月15、16日に実施する旨が発表された。これまではバスを使って実施してきたが、今回は現地集合とする。これは若いメンバーが増えてきたこともあり、飛行機などを使った行程にしてはとの意見があり、その方向で検討していくこととした。
 会計の和久田氏(三和商事社長)より、前回の鵜飼(岐阜遠征)の収支報告と、会費の振込みの依頼が行われた。
 このあと情報交換では、会社の接待交際費等について意見が交わされた。
 また、先ごろ愛知県機械工具商業協同組合で実施された海外調査に、実行委員長として参加した林氏(広島商事社長)より報告が行われた。今回九回目の調査となり、中国東北部(大連・ハルピン・天津)を調査した。調査では、ほとんどすべての会社が今は景気があまり良くないと回答。これからは中国国内だけの消費ではなく輸出をしたいという意見や、いま中国の経済は停滞しているが今後はまた伸びるだろうとの声もあった。林氏は「かなり矛盾を抱えた国であると感じた」と感想を語った。
 次回例会は10月27日、東京第一ホテル錦で開催。

『挑戦』を旗印に
さらなる発展を目指す
伊藤信産業創立40周年記念式典開催

 機械工具の総合商社、伊藤信産業(社長=伊藤正人氏、本社=名古屋市瑞穂区田光町1-10-2)は今年で創立40周年を迎え、その記念式典が9月12日に名古屋市中区金山町のホテルグランコート名古屋で執り行われた。式典には、同社の40周年を祝し約200名の取引先などが参集した。
 伊藤信産業は、昭和44年(1969年)1月、伊藤照之現会長が名古屋市瑞穂区堀田通りに機械工具の専門商社として会社設立。昭和54年(1979年)に現在の本社のある瑞穂区田光町へ移転した。国内で業容の拡大に努める一方、海外展開も視野に入れ、平成7年(1995年)には中国上海市に上海中京機械有限公司を設立。平成17年(2005年)3月、伊藤正人氏が社長に就任。現在、本社と滋賀営業所、中国では上海のほか重慶、広州、北京に営業拠点をもつ。
 式典は、定刻の午後4時に開会、颯田第二営業部課長の司会で進行された。
 冒頭、伊藤照之会長が「伊藤信産業創立40周年の御礼行事に、かくも沢山のお客様にご出席賜りまして誠にありがとうございます。本日、東は仙台、西は福岡からお出でいただきました。私は25歳の時に当社の経営を任され、44年間この工具業界に携わってまいりました。創立40周年と申しますのは株式会社にして40年でございます。昭和27年(1952年)から伊藤信商店という名で、私の父親(伊藤信之氏)が紡績関係を主体とした商社をしておりましたので、その屋号から来ております。私は22歳で大阪の工具商に勤めました。25歳で名古屋に帰ってきましたが、名古屋では工具業界に全く面識がなかったので、どこの商社さんも商品を売ってくれませんでした。父がやっていた紡績の仕事を手伝いながら、切り粉の出ている鍛治屋さんへ足繁く訪問いたしました。29歳の時に株式会社を設立し、無我夢中で今まで進んでまいりました。良い社員にも恵まれて、何とか40周年を迎えることができました。本当に皆様のお陰と感謝いたしております。そして、私が22歳の大学を出た頃からお付き合いしておりますのが、今現在も私共の税務面を見ていただいております林税理士先生です。この林先生は、本当に私のビジネスの一生を左右した方だと思っております。また内助の功として、私を見守ってくれていましたのが、私共の経理部長であります、妻の節子です。妻がいるからこそ今の私と伊藤信産業という会社があるのかと思っております。お陰様で、当社は平成元年から無借金経営をしており、与信管理は非常に厳しくしております。平成7年に、中国上海に『中京機械有限公司』という商社を立ち上げました。全く日本と同じようなビジネス展開をすることで、現在も続けておりますが、何とかお客様にも分かっていただき、はじめは中国の国営企業、次には日系企業、そして現在では欧州、アメリカの企業とも商売をさせていただけるようになりました。私共の会社は『グローバル企業を目指す機械工具の総合商社』をキャッチフレーズにしておりまして、現在ではフィリピン、タイ等に“Made in Japan”を販売しております。若者集団でございますが、私共の会社は常に前向きで、前進あるのみでございます。40周年ではございますが、過去のことは過去として、明日から新しい時代を作っていかなければならないと考えておりますので、伊藤信産業をお守りいただきたいと存じます」と挨拶。
 続いて、挨拶に臨んだ伊藤正人社長は「平成17年3月21日に社長を拝命いたしました。約3年半が経過しましたが、まだ学ぶべきことが多く経営の難しさを実感しております。当初は、方向も定まらず暗中模索の日々が続き、失敗、反省を繰り返しておりましたが、この試練が教訓となり現在の糧となっております。会社の将来を預る身として、これからも皆様のお力をいただき、共に発展していくためにも、『挑戦』していくことが私の決意でございます。我々のキャッチフレーズとしております『グローバル企業を目指す機械工具の総合商社』を推し進めるうえで、イトーノブの存在をより高め、強固な企業作りが責務と認識しております。まず重要課題は、与信安定による信用拡大です。皆様方と長い年月をかけて築いてまいりました信用、信頼関係につきましては、今以上に高めていくことが、景気の左右に動じない風土作り、これが将来の発展に、また安定への原動力にもなります。また、グローバルを推し進めるうえで、弊社は昨年9月23日にISO14001(環境)を認証取得いたしました。13年前より弊社は海外の市場を開拓してまいりました。隣国である中国は我々が最も重要視している市場であります。本日は、大陸より姜総経理はじめ四名が出席しております。また、海外営業部の責任者は私と双子の伊藤啓二常務が務めております。中国と同様に現在市場開拓をしているのが、東南アジアのフィリピン、タイなどASEANの地域です。私は昨年、企業理念『挑戦』を定めました。5年後、10年後のイトーノブをどうかご期待いただきたいと思います。堅実経営を推し進めて信頼を高め、皆様に知恵を授かり存在価値を着実に高めてまいります。また、社員一丸となってこれからの難局に逃げることなく挑戦してまいります」と決意を語った。
 来賓祝辞では、野田愛知県機械工具商業協同組合理事長(ノダキ社長)が「創立40周年という輝かしい日を迎えられました、伊藤信産業様に心からお祝いを申し上げます。本当におめでとうございます。私は、伊藤会長様には大変公私共々お世話になっております。伊藤会長は四十年という歴史の中で、非常に立派な会社にされました。組合の歴史の中でも随分と長らく理事を務め、要職も長年にわたり務めていただきました。今年現役を下りられ、今は相談役というお立場で我々組合をご指導いただいております。事務所にお邪魔しただけですごく活気があると感じる素晴らしい会社です。10数年前から海外との取引を始められ、40にして惑わずという言葉がありますが、人で言えば40歳、迷いもなく脂の乗り切った時期でございます。これからも末永く伊藤信産業さんがご発展をされまして、そしてまた我々の組合も引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようにお願いをいたします」と挨拶。続いて鈴木NaITO社長は「1969年の創立。この年は、私もちょうど学校を卒業しましてこの業界に入った年です。伊藤信産業の40年は、私の機械工具業界40年と偶然ですが一致しました。伊藤会長のさすがというところが二つあると感じております。一つは、随分前から日本国内だけではなく海外に目を向けて、苦労されて今の中京機械を築き上げられたという先見の明。もう一つは、深い考えで会社を経営され、緻密なご性格だと一段と尊敬いたします。人は年を取ります。しかし企業は、やり方によってはどんどん若返ってまいります。伊藤信産業さんがますます若返っていって、100年の時にはどんな企業になっているか楽しみです。立派な会社になっておられることと存じます」と祝いの言葉を述べた。
 最後に、伊藤啓二常務より礼の言葉があり、式典を終了した。
 続いて行われた記念講演会では、愛知淑徳大学ビジネス学部の真田幸光教授が「世界的なスタグフレーションの可能性高まる中、ものづくり大国・日本の生き残る道は?」と題して講演。(次号から数回にわたり要旨を掲載する)。
 午後6時より、懇親会が開かれ、はじめに仕入先を代表して緒方山善副社長が「伊藤照之会長様は29歳の若さで会社を設立され、大変なご苦労もあったかと拝察をいたしますが、今日ご出席いただいておられます奥様の御存在は一言で表せないほど大きなものがあったのではないかと推察させていただきます。平成17年3月には伊藤正人社長様が二代目を継承されました。会長が学生時代より培ってこられました“フロンティアスピリット”を基本理念とされてこられました。その精神をしっかりと受け継がれ、そして正人社長が行動に移しておられます。私共といたしましても、大変頼もしく受け止めさせてもらっておりますし、大きな期待を申し上げる次第でございます。次の50周年、あるいは60周年、今後どこまで発展を極めるかと期待をいたし、楽しみにしております。会社の40年という歴史の中に脈々と息づく、フロンティアスピリットを発揮していけば、必ずやこの工具業界をリードされ、業界の方々から信頼されるご隆盛の一途を辿られることと確信いたしております」と祝辞。続いて、メーカーを代表して倉阪住友電気工業常務が「伊藤信産業様の40周年記念本当におめでとうございます。常に挑戦であるという会社のトップのポリシーを先ほどの式典で聞きました。それに加えまして、堅実である、そして随分若い方が活躍され会社にすごく活気がある。非常に資質、ポテンシャルのある会社だと実感いたしました。私自身も工具ビジネスの中でどうして行ったらよいか悩んでおりましたところ、伊藤会長様に色々お話を伺っている間に随分ご指導、アドバイスをいただき、それが少しずつ実ってきているのかと感じております。これからも末永いお付き合いを願いたいと思うところでございます。今後ますます末永くご発展されますことを祈念申し上げます」と祝辞を述べた。このあと小林オーエスジー常務の発声で乾杯し、祝宴に移った。
 祝宴では、伊藤信産業の本社、滋賀営業所をはじめ当日参加した上海中京機械の社員の紹介と抱負の発表が和やかに行われ、清水シミヅ産業社長の中締めでお開きとなった。

海外現地法人の動向平成20年4―6月期
北米7年ぶりマイナス水準の見通し
経産省 海外現地法人四半期調査

 経済産業省は9月26日、今年8月に実施した「海外現地法人四半期(平成20年4―6月期)調査」の結果を公表した。要旨は次の通り。
(DI=「増加」と回答した企業の構成比=「減少」と回答した企業の構成比、%ポイント)。
見通し
1、売上高
〈全地域〉
 現状判断DI(平成20年7―9月期)は、プラス15.0と前年同期に比べマイナス6.6ポイントプラス幅を縮小。主要業種は、電気機械を除き、プラス幅を縮小した。
 先行きDI(平成20年10―12月期)は、プラス14.4と前年同期に比べマイナス5.3ポイントプラス幅を縮小。主要業種は、電気機械を除き、プラス幅を縮小した。
〈北米〉
 現状判断DIは、マイナス5.6と平成13年7―9月期調査以来のマイナス水準。前年同期比ではマイナス16.6ポイントと大幅に悪化した。輸送機械はマイナス26.4と調査開始以来最低の水準。
 先行きDIは、マイナス3.5とマイナス水準。前年同期比はマイナス16.0ポイントと大幅に悪化した。化学を除く主要業種が悪化し、特に輸送機械は同マイナス27.4ポイントと大幅に悪化した。
〈アジア地域〉
 現状判断DIは、プラス21.8と前年同期に比べマイナス4.7ポイントプラス幅を縮小したが、引き続き二桁台のプラス水準。化学は同マイナス21.5ポイントプラス幅を縮小したが、主要業種はすべて二桁台のプラス水準となった。NIEs3(シンガポール、大韓民国、台湾)(同マイナス11.9ポイント)及び中国(香港含む)(同マイナス8.5ポイント)はプラス幅を縮小したが、ASEAN4(インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア)(同プラス0.9ポイント)はプラス幅を拡大した。
 先行きDIは、プラス19.8と前年同期に比べマイナス1.4ポイントプラス幅を縮小。主要業種は、すべて二桁台の水準となった。中国(同マイナス4.6ポイント)はプラス幅を縮小したが、NIEs3(同プラス1.9ポイント)及びASEAN4(同プラス0.9ポイント)はプラス幅を拡大した。
〈欧州〉
 現状判断DIは、マイナス7.5と前年同期に比べマイナス5.7ポイントマイナス幅を拡大。一般機械は同マイナス30.9ポイントと大幅に悪化し、マイナス水準となった。
 先行きDIは、プラス5.5と前年同期比マイナス14.7ポイントの大幅なプラス幅縮小。主要業種はプラス幅を縮小し、特に一般機械は同マイナス48.8ポイントと大幅に悪化した。
2、設備投資額
(有形固定資産(土地を除く)の当期取得額)
〈全地域〉
 現状判断DIは、プラス15.8と前年同期に比べマイナス2.3ポイントプラス幅を縮小した。
 先行きDIは、プラス10.0と前年同期に比べマイナス2.2ポイントプラス幅を縮小。主要業種は、一般機械、輸送機械及び電気機械がプラス幅を縮小した。
〈北米〉
 現状判断DIは、プラス1.5と前年同期に比べマイナス11.3ポイントプラス幅を縮小。主要業種は、化学を除き、悪化した。
 先行きDIは、マイナス0.7と前年同期比マイナス6.0ポイント悪化し、平成13年7―9月期調査以来のマイナス水準。主要業種では、輸送機械、電気機械及び一般機械が悪化した。
〈アジア地域〉
 現状判断DIは、プラス19.5と前年同期比横ばい。主要業種は、鉄鋼及び輸送機械がプラス幅を縮小した。中国(同プラス4.0ポイント)はプラス幅を拡大したが、ASEAN4(同マイナス0.8ポイント)及びNIEs3(同マイナス10.7ポイント)はプラス幅を縮小した。
 先行きDIは、プラス13.6と前年同期に比べマイナス0.6ポイントプラス幅を縮小。主要業種は、一般機械及び輸送機械がプラス幅を縮小。中国(同マイナス3.0ポイント)はプラス幅を縮小したが、ASEAN4(同プラス1.6ポイント)及びNIEs3(同プラス3.1ポイント)はプラス幅を拡大した。
〈欧州〉
 現状判断DIは、プラス8.5と前年同期に比べマイナス8.5ポイントプラス幅を縮小。すべての主要業種が悪化し、特に一般機械は同マイナス28.6ポイントと大幅に悪化した。
 先行きDIは、プラス1.7と前年同期に比べマイナス10.7ポイントプラス幅を縮小。すべての主要業種が悪化し、特に化学及び一般機械は大幅に悪化した。
3、従業者数
〈全地域〉
 現状判断DIは、プラス6.6と前年同期に比べマイナス3.2ポイントプラス幅を縮小。主要業種は、一般機械を除き、プラス幅を縮小した。
 先行きDIは、プラス4.9と前年同期に比べマイナス3.5ポイントプラス幅を縮小。主要業種は、化学を除き、プラス幅を縮小した。
〈北米〉
 現状判断DIは、マイナス8.1と前年同期比マイナス16.2ポイント大幅に悪化し、マイナス水準。主要業種はすべて悪化し、化学を除きマイナス水準となった。
 先行きDIは、マイナス9.8と前年同期比マイナス17.8ポイント大幅に悪化し、マイナス水準。主要業種はすべて悪化し、特に輸送機械は同マイナス30.8ポイントと大幅に悪化した。
〈アジア地域〉
 現状判断DIは、プラス10.8と前年同期に比べマイナス1.5ポイントプラス幅を縮小。鉄鋼、輸送機械及び化学がプラス幅を縮小した。中国(同マイナス3.0ポイント)、ASEAN4(同マイナス一・七ポイント)、NIEs3(同マイナス1.3ポイント)ともプラス幅を縮小した。
 先行きDIは、プラス9.3と前年同期に比べマイナス0.8ポイントプラス幅を縮小。主要業種は、化学を除き、プラス幅を縮小した。ASEAN4(同プラス2.3ポイント)はプラス幅を拡大したが、中国(同マイナス4.0ポイント)はプラス幅を縮小し、NIEs3(同マイナス3.8ポイント)はマイナス水準に転じた。
〈欧州〉
 現状判断DIは、マイナス1.7と前年同期に比べマイナス0.7ポイントマイナス幅を拡大。電気機械が悪化し、マイナス水準となった。
 先行きDIは、マイナス2.8と前年同期比マイナス3.2ポイント悪化しマイナス水準。主要業種は、一般機械が同マイナス17.6ポイントと大幅に悪化し、電気機械はマイナス幅を拡大した。
実 績
1、売上高

〈全地域〉
 売上高実績(平成20年4―6月期、ドルベース)は、前年同期比13.3%増と5期連続二桁台の増加。主要業種は、化学の同20.0%増、一般機械の同14.2%増など、電気機械の同9.5%増を除き、二桁台の増加となった。
〈北米〉売上高のシェア31.0%
 前年同期比2.6%増と四期連続一桁台の増加。輸送機械は同1.6%減と七期ぶりの減少となったが、鉄鋼及び化学が二桁台の増加となった。
〈アジア地域〉売上高シェア41.9%
 前年同期比18.8%増と六期連続二桁台の増加。主要業種は、輸送機械の同28.4%増、化学の同23.1%増など、電気機械の9.8%増を除き、二桁台の増加となった。中国(同24.3%増)及びASEAN4(同18.2%増)は二桁台の増加を維持し、NIEs3(同7.0%増)も引き続き増加している。
〈欧州〉売上高シェア19.6%
 前年同期比14.5%増と七期連続二桁台の増加。主要業種は、化学の同20.6%増、輸送機械の同15.4%増など、すべて二桁台の増加となった。
2、設備投資額
(有形固定資産(土地を除く)の当期取得額)
〈全地域〉
 設備投資額実績(平成20年4―6月期、ドルベース)は、前年同期比36.3%増と二期連続大幅に増加。化学は五期ぶりにやや増加し、その他の主要業種は、鉄鋼の同89.9%増、電気機械の同59.4%増など、大幅に増加した。
〈北米〉設備投資額シェア30.7%
 前年同期比44.7%増と二期連続大幅に増加。電気機械は同3.3%増と一桁台の増加となったが、その他の主要業種は、鉄鋼の同136.4%増、輸送機械の同48.0%増など、大幅に増加した。
〈アジア地域〉設備投資額シェア49.2%
 前年同期比38.5%増と二期連続大幅に増加。化学は五期連続二桁台の減少となったが、その他の主要業種は、一般機械の同72.2%増、鉄鋼の同69.2%増など、大幅に増加した。中国(同72.6%増)は大幅に増加し、NIEs3(同16.5%増)は五期ぶりに増加。ASEAN4(同1.2%増)は三期連続増加。その他アジア(同129.・4%増)は、輸送機械を中心に大幅に増加した。
〈欧州〉設備投資額シェア14.1%
 前年同期比14.7%増と二期連続二桁台の増加。輸送機械は同7.6%減と四期連続減少したが、その他の主要業種は、電気機械の同66.3%増、化学の同29.3%増など、大幅に増加した。
3、従業者数
〈全地域〉
 従業者数実績(平成20年6月末)は、前年同期比3.1%増と引き続き増加。主要業種は、輸送機械(同8.1%増)及び一般機械(同6.1%増)は引き続き増加し、化学(同1.4%増)及び電気機械(同0.1%増)は増加に転じた。鉄鋼(同5.5%減)は四期連続減少した。
〈北米〉従業者数シェア13.1%
 前年同期比0.8%増と四期連続増加。主要業種は、化学及び輸送機械は引き続き増加し、電気機械、鉄鋼及び一般機械は引き続き減少した。
〈アジア地域〉従業者数シェア72.0%
 前年同期比3.7%増と引き続き増加。輸送機械は同12.7%増と二桁台の増加を維持し、一般機械も引き続き増加した。化学及び電気機械はわずかに増加したが、鉄鋼は四期連続減少。中国(同3.7%増)、ASEAN4(同2.0%増)、NIEs3(同1.8%増)とも増加した。
〈欧州〉従業者数シェア9.0%
 前年同期比2.8%増と伸び率を縮小。主要業種は、輸送機械は同8.7%増と引き続き増加し、一般機械はわずかに増加したが、電気機械及び化学は減少に転じた。

「マツバ機工」に社名を変更
マツバ機工商會

 マツバ機工商會(社長=松原良治氏、本社=愛知県江南市高屋町旭13)は、10月1日より組織変更を行うとともに、社名を「株式会社マツバ機工」に変更。これに合わせて、松原剛氏が専務取締役に就任した。

「ルナクリスタルとボウル」
ボウル一体カウンターと洗面器
TOTO「光」で洗面空間演出

 TOTOでは、独自開発のエポキシ樹脂を採用した、洗面台やキッチン用の人工大理石「クリスタルカウンター」を2003年から販売している。柔らかな透明感をもつ「デザイン性」と、耐熱性、耐衝撃性などの「機能性」を兼ね備えた同シリーズは、発売以来人気商品となっている。
 今回、このTOTOオリジナル素材「クリスタルカウンター」の、ガラスやアクリルとは違う柔らかな透過性を持った質感を生かし、光との組み合わせで空間を演出する、デザイン性の高い「ボウル一体カウンターと洗面器」を発売した。
【主な特長】
マーブライトカウンター「ルナクリスタル」
 カウンターと一体成型したボウルに組み込んだLED照明の光が、「クリスタル」素材のボウルを透過し、月のようなやわらかい光の輪を浮き上がらせる。
 機能性は確保しながら、無形の光の中に手を差し入れるような幻想的なシーンを表現している。
洗面器(ベッセル式)「クリスタルボウル」
 ボウル外側の透明な層に、フロスト加工された内側の形状が光に透けて浮き上がる。
 肉厚に変化をもたせて、曲面とシャープなエッジを対比させるなど、氷の塊のようなイメージを表現した。
 ガラスとは違う「クリスタル」素材ならではのデザインを実現している。
 角形洗面器と丸形洗面器がある。

シャワーパネル「アクアネオ」
シャワー入浴の充実を目指す
INAX“心地よく・温まる

 INAXは、シャワーだけでも身体の芯まで温まる「シャワー入浴」の充実を目指し、「手軽」で「満足度の高い」入浴の実現を目指したシャワーパネル『アクアネオ』をこのほど新発売した。
 『アクアネオ』は、三つの新しいシャワー機能@空気を含んだシャワーが、心地よいリズムで降り注ぐ、豪快なボリュームの「オーバーヘッドシャワー」、A8カ所3サイズのシャワーからなる“面”となって体に広く当たる「ボディシャワー」、B冷えやすい足先を狙って温めるスポットの「フットシャワー」で、浴槽入浴と同じように、全身を効率よく温める。また、シャワー浴び始めの冷水による「ヒヤッ」を軽減する機能、部分洗いに便利な「ハンドシャワー」、浴槽入浴の際にも便利な「吐水口」も標準装備し、使いやすさにもこだわっている。シャワー入浴の良さ「いつでも」「手軽に」に加え、「心地よく」「温まる」を体感できるシャワーで、シャワー入浴が「もっと身近」になる快適なライフスタイルを提案する。
【商品の特長】
1、爽快な浴び心地の「オーバーヘッドシャワー」
 頭上高く、ハンドシャワーの約七倍の大きな散水板から、空気を含んだシャワーが降り注ぎ、体を一気に洗い流す。大量の「空気」と「お湯」を混ぜて吐水することで、ボリューム感がありながら、やわらかく、一本調子ではない、スコールのように心地よい、自然のリズムのシャワーとなり、爽快な浴び心地を実現している。
2、面で体を温める「ボディシャワー」
 首から腹部にかけて、シャワーが八カ所から「面」となって体に広く当たる。首・上胸部では、顔への飛沫低減と温まり感を重視した大粒のシャワー、胸部では、心臓近くのため、圧迫感がなく、温まり感を損なわない中粒のシャワー、腹部・大腿部では、デリケートな場所なので、温まり感よりも、ソフトな浴び心地を重視した小粒のシャワーと、3サイズのシャワーに分けている。効果的に配置することで、温まり感と浴び心地の両立を実現している。
3、足もしっかり温める「フットシャワー」
 「脚・足先」だけを狙う可動式の専用シャワーで、入浴時にしっかりと温めたいという要望の高い足先を温め、シャワー入浴での温まり感を向上させている。
4、浴び始めの「ヒヤッ」を軽減「初期冷水排出機能」
 シャワー本体に残った水と、配管内の初期冷水を排出する機構を搭載し、シャワーの大きな不満である、浴び始めの「ヒヤッ」を軽減する。
5、上質な浴室との調和を目指したシンプルなスクエアデザイン
 空間、壁と調和しやすいシンプルなスクエアデザイン。カラーバリエーションも様々な空間と合わせやすい「マットホワイト」と濃色を用いた空間と相性が良い「マットブラック」を用意し、上質な浴室との調和を目指した。
6、浴槽入浴時や、お掃除の際にも使いやすい配慮
 座り洗いの際に便利な風呂桶用の「吐水口」を標準装備。別途で洗い場用水栓を設置する必要はない。また、使い勝手の良い「ハンドシャワー」も標準装備。部分的な洗い流しや、掃除の際にも便利に使える。
7、全身を効率よく温めるシャワーで、節水効果も抜群
 10箇所のノズルから出たシャワーが身体を面で温めるので、浴槽入浴と同じように全身が温まる。また、アクアネオを5分間使った場合の使用水量は約50?。一般的な浴槽(一回で約220?以上)と比べ少ない水量で済む。

第40回名管会ゴルフ大会
恒成利幸氏(鶴見製作所)が優勝
愛知県管工機材商協組正・賛会員75名参加

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=伊藤辰之氏・イトウ社長)では、9月17日に「第40回名管会ゴルフ大会」を、春日井市西尾町の“オールドレイクゴルフ倶楽部”を会場に、正会員はじめ賛助会員ら75名が参加して開催し、恒成利幸氏(鶴見製作所)が優勝を飾った。
 当日は、各自集合時間の30分前に集合し、9時3分スタートの第一組から順にスタートを切った。
 天候も、前日の雨天とはうって変わっての秋晴れとなり、思う存分にプレイが楽しめたと各プレイヤーも満足していた。
 結果は、アウト・インを手堅くまとめた鶴見製作所の恒成利幸氏がネット70.6で見事優勝を飾った。
 プレイ終了後は、パーティー会場にて表彰式を行い、伊藤理事長、第27回展示会の小川実行委員長(山信社長)の挨拶に続いて入賞者にそれぞれ賞品が贈られた。
 上位入賞者は次の皆さん。
▽優勝=恒成利幸(鶴見製作所)N70.6H14.4
▽2位=伊藤辰之(イトウ)N71.2H34.8
▽3位=北村憲正(龍玉精工)N71.4H3.6
▽4位=土川健一(瑞秀工業)N71.6H14.4
▽5位=山田隆治(森松工業)N71.6H32.4

チェーンカッター改良
防爆型蛍光灯ハンドランプ
ハタヤリミテッド高い安全レベル

 ハタヤリミテッド(名古屋市中区大須4-10-90・TEL052-261-3821)は、「EX仕様防爆型蛍光灯ハンドランプ」をこのほど発売した。
 このEX仕様防爆型蛍光灯ハンドランプは、産業安全技術協会・IEC規格に整合した技術的基準EX検定品(型式検定合格番号第TC18432号)。耐圧防爆構造(ExdUCT5)のハイレベルな等級にて技術基準を満たしており、21Wコンパクト蛍光灯ランプを光源とした、明るく、器具や周辺が熱くならない低温度照明が得られるので、危険性の高い爆発性ガスなどの使用環境下でも安全に、安心して作業できる。
【特長】
▽高い安全レベルの耐圧防爆構造(Exd-CT5)。
▽爆発性ガスの分類UCの「水素ガス」「アセチレンガス」「二硫化炭素」の最も危険性の高いガスを扱う場所で使用可能。
▽ガードは高強度で、火花の発生しない黄銅製。
▽3.2キロ(本体のみ)の軽量・コンパクト設計。
▽21W電球型蛍光灯ランプで広範囲照明が実現する。
▽横に置いても転がらず、立てても使える便利な形状。
▽滑り落ちを防止する鍔付グリップが付いている。
▽縦吊り・横吊りのできるWフックも付いている。
 価格は、10万8,000円。
 また、90年の歴史のある「チェーンカッター」をさらに使いやすくこのほど改良した。
 特長(改良点)は、次の通り。
▽五種類全機種に握りやすいグリップを取り付けた。グリップ内にスペアピンを収納できる(紛失防止)。
▽本体鍛造部を入念に仕上げ、黒メッキを施した。
▽全ての機種の部品をクロームメッキ仕上げにした。
 用途としては、自転車・バイク・農機具・電動機器等のローラーチェーンのピン抜き作業。
 詳細については、直接同社に問い合わすとよい。

景気減速を反映しつつも
受注額1118億円と高水準を維持
日本工作機械工業会8月の工作機械発注

 日本工作機械工業会がまとめた2008年8月分の工作機械受注実績調査報告によると、8月の受注額は1,018億円で、2008年1月以来7カ月ぶりに1,200億円を下回った。前年同月比では2002年7月以来73カ月ぶりの二桁減となり、最近における国内外の景気減速を反映した形となった。内需は、前年同月比13.6%減で7カ月連続のマイナスとなり、2004年2月以来54カ月ぶりに500億円を割り込んだ。外需も同14.0%減で3カ月連続のマイナスとなった。しかし、受注額は1,000億円を超える比較的高いレベルを維持しており、この連続1,000億円超えは52カ月連続で最長記録を更新中。外需も8月単月の受注額としては、昨年に次ぐ史上2番目の高水準となった。
 受注額を内外需別にみると、8月の内需は466億円。前月比では季節要因もあって11.7%減の2カ月連続マイナス。前年同月比は最近における景気の弱含みを反映し、13.6%減と7カ月連続マイナスとなった。主要業種は前年同月比ですべてマイナスとなり、一般機械は前年同月比9.3%減の230億円、自動車は同23.8%減の122億円、電気・精密は同9.3%減の44億円となっている。
 一方、外需は前月比8.4%減、前年同月比14.0%減の652億円。前年比、前月比ともにマイナスとなり700億円を下回るが、依然として高水準を維持している。7月以降欧州が減速基調、北米も低迷しているが、アジアは比較的堅調に推移している。
 地域別では、前年同月比は主要三極ともにマイナス。アジアは2カ月ぶりに前年同月比1.5%減の282億円となったが、2月以降250億円を超える高水準で推移。東アジアは中国が前年同月比4カ月ぶりにプラス、韓国・台湾は同半減、その他アジアではタイ・マレーシア・インド等すべてプラスとなった。欧州は前月比22.9%減、前年同月比24.5%減の169億円。2006年11月以来の200億円を下回る水準で、中欧・その他西欧を除きEU主要国はともに同マイナスとなった。北米は170億円で、前月比は7.0%のプラスになるも前年同月比は24.4%減で3カ月連続のマイナス。前年同月比はアメリカ・カナダ・メキシコともにマイナスとなった。
 業種別にみると、自動車関連では原油高を反映して小型自動車、ハイブリッド等へのシフトが好調。航空機、エネルギー関連、一般機械、建機等の重厚長大型産業や、その他医療、IT関連等も好調を持続している。
 1―8月の受注累計額は、前年同期比2.6%減の1兆175億円で、8月時点の累計額としては、2年連続史上最高額を更新した昨年の1兆446億円を幾分下回っている。
 これを内外需別にみると、内需は前年比6.4%減の4,460億円。内需比率は43.8%で、全11業種中、5業種でプラスとなった。主な業種では一般機械が前年比7.9%減の1,978億円で、このうち金型は同23.1%減少。自動車は同0.8%減の1,328億円で、うち自動車部品は同17.1%増と高い伸びを示した。電気・精密は同14.3%減の433億円であった。
 また外需は、前年比0.6%増の5,715億円で、1―8月累計額では4年連続最高額を更新した昨年を上回るペースで推移。外需比率も56.2%と過去最高を記録した昨年の54.3%を上回る水準。主要三極の前年比は欧州の伸びがやや鈍化、アジアは前年を幾分上回った。北米は二桁のマイナス。アジアが前年比1.3%増の2,136億円、欧州が同6.5%増の1,899億円、北米が同10.3%減の1,473億円となった。

新栄・東陽(Aゾーン)、
ミツトヨ・ミズタニ(Bゾーン)
決勝進出4チーム出揃う
愛機工 第68回親善野球大会

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)の第68回親善野球大会はA・B両ゾーンの準決勝2試合ずつを行い、決勝進出の4チームが出揃った。
◆9月13日(稲永公園野球場)
【第1試合】Aゾーン
 新栄商會対カツヤマキカイは、1回裏にカツヤマキカイが1点を先制したが、次の2回表に新栄商會の重量打線が爆発し一挙に7点をあげ逆転。続く3回表にも4点をあげてリードを広げ、カツヤマキカイの反撃を零点に抑えて勝利を収めた。
◆9月27日(愛知県一宮総合運動場)
【第1試合】Bゾーン
 ミツトヨ対サカエは、サカエが2回裏に2点を先制し主導権を握ったかに思われたが、ミツトヨが4回表に4点を取り逆転。ミツトヨは続く5回にもさらに5点を追加し9対2としてそのまま逃げ切り、決勝に進出した。
【第2試合】Bゾーン
 尾張支部対ミズタニ機販は、尾張支部が1回表に3点を先制したが、その裏すぐにミズタニ機販が5点を取り逆転。続く2回裏にも5点を追加してリードを広げ一方的な試合になるかと思われたが、尾張支部も3回表に3点を取り反撃。3回裏、4回表に共に1点を取り、迎えた4回裏にミズタニ機販が4点を取って試合を決め、尾張支部の反撃を1点に抑えて15対8でミズタニ機販が尾張支部を下した。
【第3試合】Aゾーン
 井高対東陽は、Aゾーンの準決勝に相応しく、互いにランナーは出すものの要所、要所で締めて6回まで相手に点を許さず、迎えた最終回(7回)の裏、東陽が劇的なサヨナラ勝ちで決勝進出を果たした。

2008年10月19日(日) 2326号
第24回日本国際工作機械見本市
JIMTOF2008
“地球に、未来に、優しいモノづくり”テーマに
特設館を使用し過去最大規模で
10月30日(木)東京ビッグサイトでいよいよ開幕

 
日本工作機械工業会(会長=中村健一氏)と東京ビッグサイト(社長=島田健一氏)は10月30日から11月4日までの6日間、東京都江東区有明の東京ビッグサイト(東京国際展示場)で「JIMTOF2008」(第24回日本国際工作機械見本市)を開催する。JIMTOFは、毎回国内外の製造業関係者から注目を集め、高い評価を得ている世界有数の工作機械見本市。今回は世界15カ国・地域から過去最大の571社(内部出展込みで829社)の企業・団体が出展し、期間中15万人の入場者が見込まれている。
 JIMTOFは、世界最大の工作機械生産国である日本の各メーカーが絶好の商機と捉え総力を挙げて臨む見本市で、工作機械とそれに関連する多種多様な機械、機器、関連情報を出展対象としている。最先端製造加工技術の粋を集めた質の高い出展内容と、日本最大の展示場である東京ビッグサイトの全ホールを使用する開催規模により、日本のみならず世界の製造業関係者から注目され高い評価を得ている。
 「JIMTOF2008」の統一テーマは“地球に、未来に、優しいモノづくり”。環境対策や省エネルギー、コストを追求した機械など次代を見据えた機械をいち早く見られる展示会となっている。
 今回、メーカーの旺盛な出展希望に応えられるよう、西特設館を設けて会場を拡大。前回展に比べ約1000u展示面積が拡がり、過去最大の5231小間(4万7079u)の展示規模での開催が実現した。
 また、今展では、会期をこれまでの8日間から6日間に短縮して効率化を図る一方、スムーズに入場できるようICチップを使った最新の入場管理システムの導入や、開催時間を延長するなどして、来場者が余裕をもって見られるよう工夫が施されている。
 さらに、各社の製品展示だけでなく、若い世代の製造技術に対する関心を喚起、向上させるべく、さまざまなレベルのセミナー・講演会、若い世代の視点に立った企画展示を実施。学生向けの見学ツアーも企画されている。主な学生連動イベントは次の通り。
◇地方学生のJIMTOF見学及びセミナー参加ツアー 全国各地から理工系学生約230名を招聘し、大学教員による会場見学会を実施。
◇学生対象JIMTOFセミナー モノづくり分野で活躍するトップの研究者・技術者・漫画家が幅広い視点で工作機械やモノづくりの面白さ、重要さなどをわかりやすく紹介。
◇学生対象JIMTOFセミナーレセプション セミナー参加の学生と工作機械業界の技術者・人事担当者らが参加。
◇JIMTOF「見どころ」ガイダンス 工作機械業界の基礎知識と出展企業情報を解説。
◇企画展示 学生モノづくり、ル・マン24時間耐久レースに挑戦! 大学として世界で始めて今年のル・マン24時間耐久レースに出走した東海大学ル・マンプロジェクトの活動を紹介。

JIMTOF2008 主なイベント
【公式行事】
◆開会式(テープカット)
 会期初日の10月30日(木)午前8時45分より、会議棟2階エントランスホールにて開会式(テープカットセレモニー)を開催。
◆開会レセプション
 JIMTOF2008の盛況を祈念し、出展各社の代表をはじめ、関係者を招いて開催する立食式のランチレセプション。
○日時=10月30日(木)午前11時30分から午後1時まで
○場所=会議棟1階レセプションホール
◆工作機械国際懇親パーティー
 関係者限定の晩餐会で、今回は両国国技館を借り切って開催。
○日時=10月31日(金)午後6時から同8時まで
○場所=両国国技館
○エンターテイメント=素囃子(金沢市素囃子西保存会)、管弦楽演奏(新日本フィルハーモニー交響楽団)、白嶺太鼓(中村留五郎一座)
○参加者=海外工業会幹部、海外関係企業、協賛団体幹部、日工会会員
【講演会等】
◆基調講演
○講師=吉野浩行氏(本田技研工業取締役相談役、前社長)
○演題=「モノづくりの未来について」(仮題)
 飛行機に憧れ航空工学を専攻した学生時代、「世界一厳しい自動車排ガス規制」と言われた米国マスキー法など環境対策をめぐる苦闘の日々、小型車「フィット」を擁しての販売戦略等、技術開発と経営の両面で豊富な識見、実績を有する吉野氏より、これからのモノづくりについて聞く。
○日時=10月30日(木)午後1時から同2時まで
○場所=会議棟7階「国際会議場」
○聴講料=無料
◆特別講演(1)
○講師=手嶋龍一氏(外交ジャーナリスト、作家)
○演題=「モノづくりをめぐるインテリジェンス戦略」
 NHKワシントン支局長として、9・11同時多発テロ事件に際し、11日間連続の中継を担った。2005年にNHKから独立、翌年発表した「ウルトラ・ダラー」はベストセラー。インテリジェンスの観点から、世界の競争力を左右するモノづくり―製造技術をめぐる情報戦や製造業に必要とされる情報戦略とは何かを解説する。経営者必聴の講演会。
○日時=10月30日(木)午後3時から同4時まで
○場所=会議棟7階「国際会議場」
○聴講料=無料
◆特別講演(2)
○講師=山根一眞氏(ノンフィクション作家)
○演題=「温暖化克服と“超精密加工”の貢献」
 日本の得意分野とされる超精密加工技術が、地球の温暖化防止に如何にして貢献するか―。週刊ポストで「メタルカラーの時代」を700回以上に亘って連載するなど、モノづくりの多様な側面を熟知し、テレビキャスターとしても著名な山根氏が解説する。
○日時=11月4日(火)午前11時から午後零時まで
○場所=会議棟7階「国際会議場」
○聴講料=1000円
◆JIMTOFセミナー(1)
○講師=山田日登志氏(PEC産業教育センター)
○演題=「現場の改善が強い経営を作る」
 トヨタ生産方式の伝道者「カイゼンの鬼」として、また、「工場再建請負人」として著名な山田氏が、生産現場の改善が如何に企業の経営力強化に効力を発揮するか、自ら手がけた実例を基に披露する。
○日時=11月4日(火)午後1時から同2時まで
○場所=会議棟6階「607・606議室」
○聴講料=1000円
◆JIMTOFセミナー(2)
○テーマ=「素材から見る航空宇宙産業におけるモノづくり」
○講師@=石川隆司氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事)
○演題@=「急速に拡大する航空宇宙分野への先進複合材料の適用」
○講師A=上田実氏(金属技研取締役技術本部長)
○演題A=「航空宇宙用の金属加工技術」
 素材作りの専門家による研究や取組みを紹介し、モノづくりにおける今後の展望を紹介する。
○日時=11月4日(火)午後3時から同4時30分まで
○場所=会議棟6階「607・608会議室」
○聴講料=無料
【産学連携事業】
◆地方学生のJIMTOF見学及びセミナー参加ツアーの実施
 全国各地から理工系学生約230名をJIMTOF2008に招聘し、大学教員による会場見学会を実施する。また、当ツアー以外に関東の学生約250名が参加する予定。
○招聘日時=11月2日(日)・3日(月/祝)
◆関連セミナーの実施
@学生対象JIMTOFセミナー「世界のトップと語り、自らもトップの世界を実現しよう!」
○日時=11月2日(日)午後2時から同5時まで
○講師=工作機械メーカー、ユーザー、学識経験者等モノづくり分野で活躍する方々
○会場=会議棟7階「国際会議場」
A日本機械学会RC240セミナー(参加者限定)
 産学連携のあるべき姿について、神戸市の事例も踏まえながら紹介いただくと共に、国内外の最新研究テーマを発表してもらい、国際的な産学連携の推進を図る。
○日時=11月2日(日)午前10時から午後零時30分まで
○会場=会議棟6階「608会議室」
B学生対象JIMTOFセミナーレセプション
 @のセミナーに参加の学生と工作機械業界の技術者・人事担当者等約500人が参加。将来を担う学生と業界の魅力、仕事のやりがい等について語り合う交流の場として開催する。
○日時=11月2日(日)午後5時10分から
○会場=会議棟1階「レセプションホール」
CJIMTOF「見どころ」ガイダンス
 工作機械業界の基礎知識と出展企業情報をわかりやすく解説。
○日時=11月3日(月)・4日(火)、午前10時から同11時まで(予定)
○講師=業界に精通した経済ジャーナリスト(予定)
○会場=会議棟6階「606会議室」
○参加対象=業界の企業研究・就職活動を行う学生対象 各日120名(予定)
○参加方法=公式ウェブサイトhttp://www.jimtof.orgにて事前申込制
【企画展示】
◆オンリーワンの鉄工所マンガ「ナっちゃん」企画展示コーナー
 集英社発行の青年向け漫画誌「スーパージャンプ増刊号」に連載中の、鉄工所を舞台とするマンガ「ナッちゃん」とタイアップし、会場内に特設ブースを設け、主として学生来場者にJIMTOFや工作機械を紹介する企画。会場では主人公のナッちゃんがJIMTOFを見学に訪れるとの趣旨の短編マンガを作成し、来場者に配布する他、作者のたなかじゅん先生を会場に招いて、モノづくりに関するトークショーを開催する。
○日時=会期全日
○会場=東展示棟ガレリア(中央通路)東2ホール入口前
○協力=たなかじゅん氏、集英社
◆熟練技能者による機械式腕時計の組立実演
 セイコー製腕時計の最高峰「グランドセイコー」の精緻を極める組立作業(手作業)を、特設ステージを設置して披露する。
○日時=会期全日、午前・午後各1回/各1時間ずつ
○会場=東展示棟ガレリア(中央通路)東5ホール入口前
○協力=セイコーエプソン、シチズンホールディングス
◆輝く匠の技“磨き”技術の実演
 西特設館内に特設ステージを設置し、金属研磨で名高い新潟県燕市の職人による研磨作業の実演を披露すると共に、手作業による鏡面加工を施した軽自動車(スバルR1)を常設展示する。
○日時=研磨作業実演は11月1日(土)から3日(月)までの3日間、塗装剥離済車両の展示は会期全日
○会場=西特設館内ステージ
○協力=新潟県燕市、燕研磨協同組合、磨き屋シンジケート
◆学生モノづくり、ル・マン24時間耐久レースに挑戦!
 大学として世界で初めて、今年のル・マン24時間耐久レースに出走した東海大学ル・マンプロジェクトの活動を、ドキュメント映像やパネル掲示、学生達が自ら製作したレーシングカーの展示を通して紹介する。
○日時=会期全日(このうち、10月30日(木)から31日(金)は実走車両を展示、11月1日(土)から4日(火)については同型車両を展示)
○会場=東展示棟ガレリア(中央通路)東3ホール入口前
○協力=東海大学ル・マンプロジェクト
◆工作機械(直動システム)と免震構造の関わり
 THKより免震車を拝借し、工作機械の基幹要素技術が画期的な免震機構となった関係を、説明パネルの掲示や車での免震実証を通して説明し、一般来場者からして意外と思われる分野にも工作機械技術が関っていることを紹介する。
○日時=会期全日
○会場=西特設館前
○協力=THK

主催・協賛団体 見どころ
日本工作機械工業会

 同会会員の出展企業は80社(工作機械メーカー71社、工作機械関連ソフト・装置メーカー等9社)で、2481小間と大半を占めており、各社から多くの革新技術が披露されることが期待される。
 市場のグローバル化の進展や新産業分野における需要拡大に伴い、ユーザーニーズの多様化が益々進む一方で、原油・材料価格の高騰や製造現場の人材不足といった厳しい環境に直面している製造業に対して、工作機械メーカーはそれぞれのニーズにきめ細かく対応しつつ、一層のコストパフォーマンスと使い易さの向上も追求した製品を提供していかなければならない。こうしたポイントに対して、各社が研究開発の成果を如何にアピールするか、興味深い。
●進化を続ける5軸制御マシニングセンタ・複合加工機
 近年普及が進み、既にひとつの技術トレンドとも言える5軸制御マシニングセンタ(5軸MC)と複合加工機が、JIMTOF2008でも多数出展されることが予想される。
 運動性能や加工精度といった基本性能は格段に向上し、研削やレーザーなど加工機能のバリエーションも広がっており、既に実用機となった五軸MC・複合加工機だが、オペレータをサポートするインテリジェント機能の充実、制御装置(機能)の利便性向上、機上計測の効率・精度向上、精密・微細加工分野への応用拡大など、完成されたトータル生産システムとして更に進化した形を見ることができそうだ。
 また、研削盤や放電加工機、レーザー加工機等にも多軸・複合加工のアプリケーション応用が広がり、複雑形状の高効率加工への対応が図られることになるだろう。
 なお、JIMTOF2008の併設イベントとして、10月31日と11月1日の2日間にわたり開催される第13回国際工作機械技術者会議(13thIMEC)オーラルセッションでも、「ものづくりを革新する多軸・複合加工機」を総合テーマとして、国内外の研究者・技術者から最新の多軸・複合加工機とその関連技術について発表されることになっている。
●高度化する多軸・複合加工に対応したソフトウェア
 多軸・複合加工の活用に欠かせない存在となっている、CAD/CAMやシミュレーションなどのソフトウェア。多軸・複合加工技術の高度化に伴い、これらソフトウェアメーカーからも多数の新技術が提案されるものと考えられる。
 オペレータの意図を反映した高精度なカッタパスとNCデータの生成機能やシミュレーション精度の向上のみならず、工作機械の特性を組み込みその性能を充分に発揮させるための機能など、多様なユーザーの利用形態に対応した高度なソフトウェア製品が多数発表されるだろう。
●進む自動化・ロボットの応用拡大
 現在、生産性の向上とコスト削減に向けた自動化への取り組みが加速している。
 5軸MCでは多数パレットによる連続無人運転対応、複合加工機ではワークハンドリングの自動化が進んでいるが、特にロボットを応用した自動化技術に関連する多数の出品が見込まれる。
 最近のロボットの知能化技術の高度化は目覚しく、変種変量生産への対応や、ワーク形状の自動認識技術の向上など、省人化・無人化を可能とする領域は確実に広がっている。
●ユーザーニーズに最適化した機械仕様
 高機能化だけがユーザーニーズの全てではなく、対象ワークに対して最適な能力を持った工作機械を提供することも重要な点である。単なる低価格機ではなく、高い基本性能はそのままに、必要充分な機能に絞り込むことでコストパフォーマンスを高め、ユーザーの設備投資効果を最大限に引き上げるような機械に対するニーズも多い。
 また、「小さいワークは小さい工作機械で加工する」というコンセプトの下に、スペース生産性を追及した小形機械も近年数多く出展されており、引き続き、こうした最適仕様機械が多く出品される見込み。
●環境負荷低減に向けた取り組み
 環境負荷低減はもはや工作機械にとって必要不可欠なキーワードとなっている。
 特に日本の工作機械業界は、早い時期から省エネ化や油剤使用量の削減などの環境技術の開発に地道に取り組んできた。
 これまで行われてきた、省エネ機器の採用やMQL技術の高度化等だけでなく、最近では軽量部材の適応による消費エネルギ削減など、抜本的な技術改革も見られるようになっており、こうした技術を組み込んだ環境対応型工作機械の出品も期待される。
●次世代技術もJIMTOFに集結
 既に恒例となっているが、13thIMECポスターセッションとして、国内外の研究機関・工作機械メーカーで行われている工作機械・生産加工関連の研究内容が発表される。今回は、41機関より56に登る最先端の研究テーマが紹介されることとなっている。
 JIMTOF2008の統一テーマ「地球に、未来に、優しいモノづくり」の通り、未来の豊かな人間社会を実現する画期的な新技術に期待がかかる。
日本工作機械輸入協会
 JIMTOF2008では、同会会員が全展示場の約1割に相当する511小間のスペースに最新の技術を誇示する輸入機械・機器・工具を展示する。
 2006年に過去最高の輸入額770億円を記録した切削型工作機械(ドライ・エッチング・マシンを除く)の今年1月〜6月の輸入通関実績によれば、今年の輸入額は長期的な内需の低迷により600億円前後となり、比較的好調を維持している鍛圧機械を合わせて770億円程度と予測される。
 多様な輸入機械の中から、アプリケーション・ソフトに優れた機械、多機能複合化機械、微細加工に適した高精密機械、環境に配慮した機械、ソフトが充実した各種測定器、世界的に広く用いられているCAD/CAMシステム、高速切削を可能にする各種切削工具および治具など、欧米の先端技術水準の高さを来場者に披露したいと考えている。
 最後に、アフターサービスの強化、顧客の要望を取り入れたソフトの開発など、メーカーと一心同体となって製造・販売・サービス協業体制を確立することにより、輸入機械を日本市場へよりいっそう浸透させることにより、「モノ作り」業界の発展に貢献したいと念じている。
日本鍛圧機械工業会
 産業界では設備投資が進むなかにあって、環境対策、省資源・省エネルギー化への対応設備が社会的要求として一段と強く求められている状況にある。
 このような社会環境にあって「モノづくり」への新しい取り組みが強く求められている現在、同工業会においてもそれらを解決する一環として、使用材料、形状、加工工数、生産システム等の見直し、品質の向上、コストの低減等を追求され、それに伴う塑性加工技術の新しい研究が進められている。
 このような需要市場環境の中にあって、今回開催のJIMTOFに参加している会員企業は各種のユーザーニーズに対応した高速・高精密加工、高生産性・高付加価値加工、複雑形状部品加工、複合加工、更には加工部品の品質安定化、低コスト化を実現する最新鋭の鍛圧機械及び周辺機器、安全器機等関連設備までを一堂に展示すると共に多くの参加企業による実演展示も行い広報に努めるものである。
 特に、近年、注目されている難加工材の成形については諸条件の調査が必要であり、加工素材の材質に適した加工温度、金型形状と共に成形速度及び加圧カーブ等が重要な要素である。中でも、同工業会会員企業による開発が著しい「サーボプレス」によるフレキシビリティな成形速度及び加圧カーブの設定機能を有する設備の提供は、塑性加工技術の発展に大きく寄与することになるだろう。
 今回のJIMTOFに同工業会から参加している会員企業は42社であり、出展規模は318小間となった。展示機器はユーザー企業の「モノづくり」を担う各種の対応設備として当業界の最新技術を展示する。
超硬工具協会
 同会は、西1ホールに国内・外企業29社を過去最大規模で協調出展する。
 同業界は、工具素材面では超硬合金のみならずコーティングから、サーメット、セラミック、さらにはDLCあるいはダイヤモンド・CBN焼結体等の超硬質工具材料を多数展示するとともに、多彩な形状の超硬工具を数多く出品。また、近年、ナノサイズの超微粒粉末の開発で、極小径、超精密工具の開発、実用化が進んでいる製品も展示する。
 切削実演と、ビジュアルな大型画面を通じて来場者に理解しやすいよう、展示・装飾に工夫を凝らしていることが大きな特長。
 機械加工は省エネ、省資源化を推進するための優れた加工形態であるが、さらにドライ、セミドライ加工や加工の高精度化により環境、安全対策の向上に大きな役割を担うことが可能な加工形態。
 一段と高性能、多機能化した出品物を間近に見ることで、需要家工場の大幅なコストダウンと加工製品のさらなる精密化を追求している超硬工具メーカー各社のコンセプトが理解できる。さらに、環境問題や安全対策、高齢化社会に対するソリューションも提案していく。
 近年、同業界は国内・外企業が刺激しあって技術開発を一段と活発化させているが、需要家の理解を得て工作機械、自動車、電子機器、さらには航空機、原子力などへと加工分野を広げている。この結果、超硬工具出荷額は平成19年度まで5年連続過去最高を記録し、バブル最盛期の平成2年度の約1・6倍まで成長することとなった。同会が毎年実施している技術功績賞の応募も着実に増加し、新製品開発が活発なことを裏付けている。また、企業によっては新製品の売り上げ比率が50%近くに達するなど、製品開発競争が超硬工具の技術水準を著しく押し上げており、それらの新製品も多数展示される。
 JIMTOFという格好の機会に、代表的超硬工具メーカーが自信を持って勧める製品を見て、需要家企業にとって、明日の工場づくりに役立つことを期待している。
 なお、今回は多忙な来場者の便宜に応えるため、出展29社が特に注目してほしい工具素材や製品、ツーリングシステムを網羅した冊子「超硬工具の見どころ」を提供。また、最近の技術傾向の理解に役立つように平成19年度及び20年度の超硬工具協会賞受賞功績のリーフレットを、アトリウム西1ホール側に設けた同協会事務局ブースで配布する。さらに、同協会は昨年度から、生産財としてはあまり例のない環境調和製品認定制度を設けており、その認定制度の運用と狙いについてのリーフレットも配布。また、希少資源であるタングステンの急騰から関心の高まっている超硬合金リサイクルについて、啓発パンフレットを作成、こちらも配布する。
 これらの情報・資料を通じて、超硬工具業界が今後どのような技術に注力しているのか、また、環境・省エネ、資源問題などにどのような対策をたてているのか、その全容を知る事ができる。
日本小型工作機械工業会
 同工業会は「超精密 Solution Group」をキャッチフレーズに東六ホールに24社181小間、西1ホールに2社10小間、合計24社191小間を出展する。
 工作機械業界はここ5年にわたり、受注実績の順調な拡大を続け、同工業会においても同様な傾向で推移し、今年の上半期の受注実績は505億円となり、年間受注額が過去最高を上回るペースとなった。
 しかしながら、米国発の金融不安や原材料高騰等の影響を受け、世界経済に急激なブレーキがかかり、下半期はこれらの影響を受けざるを得ない状況になるのではないかと思われる。
 また一面、自動車関係市場では環境や燃費対応への要求は強く、同工業会の得意とする小型、超精密加工分野での優位性を発揮するケースも多くなるだろう。
 最近のユーザー業界における変化は激しく、そのニーズは高速化、高・超精密化、高能率化、微細化、省エネルギー、そして環境対応など多岐にわたってより厳しくなってきている。
 今回のJIMTOF2008において同工業会は、このようなニーズを背景に「超精密」を目指すことを共通のテーマに掲げ、会員各社がそれぞれユーザー各位の要求を満たすべく、精度、能率など具体的に追求した多くの機械、機器を展示実演する。
研削砥石工業会
 研削砥石の総合メーカー並びに特殊品の専門メーカー七社(ノリタケカンパニーリミテド、クレトイシ、ニートレックス、エフエスケー、日本レヂボン、テイケン、三井研削砥石)が、西4ホールに55小間を出展。

主催・協賛団体 見どころ
日本工作機器工業会

 JIMTOF2008には、会員企業54社が364小間の規模で出展する。
 工作機器は、工作機械をはじめ各種産業機械の高速化、高精度化、高剛性化、省迂回化、メカトロニクス化、生産のシステム化といったユーザーニーズを捉え、多様化、複合化、軽量化、環境対応化等を図った新製品が出品される。
●部分品
 ボールねじ、直線運動用案内は、工作機械のみならず、半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ製造装置などの位置決め装置にも広く使用されおり、近年の高速、高精度化の進展に伴い要求される機能も多様化している。これらの要求に対応した製品(メンテナンスフリー、省力化、高剛性化、高精度化、軽量化、コンパクト化、低騒音化、環境対応化など)が出品される。
 スピンドルは、小物加工が増加する中で、小形高速回転のビルトインモータタイプのスピンドルが出品される。また、軸継手は、高ねじり剛性、高伝達トルクなどの製品を出品する。
●工作物保持具
 チャックは、多種類のワークの加工に対応し、治具交換を最大限に抑えた省段取り、あらゆる工作物を確実に把握する高把握性の製品、また、防塵対策により高耐久性を実現した製品、省メンテナンスに優れた製品が出品される。その他にも、強力な吸着力、加工後の残留吸着力の低減化を実現した永電磁チャックなどを出品。
 回転センタは、高速回転時の防水効果に優れた製品などが出品される。
●工具保持具
 マシニングセンタ等、工作機械の高速化、高精度化、高剛性化、高能率化に対応したツーリングとして、高把持力、高バランス、小型化等を実現した2面拘束タイプ、焼きばめホルダ及び焼きばめ装置等が出品される。また、環境対応のセミドライ加工システムをはじめ様々なユーザーニーズに応じた、マシニングセンタ、複合加工機の周辺機器技術などのトータルツーリングシステム化を図った製品が出品される。
●附属機器
 割出アタッチメントは、高精度、高速回転、高剛性、高クランプ力、コンパクト化などの要求に応じたNC割出台、NC円テーブル、高精度、多機能化、高耐久性を実現した精密マシンバイス、ワーククランプ等が出品される。
 また、インバータ冷凍機駆動方式を採用し、更に小型化、環境対策を講じた液温制御装置、機械要素部品の環境と条件に適した給脂を実現した集中給脂システム、様々なニーズに応じたカバー、切屑処理装置、精密ろ過装置、工業用マーキング機器、バリ無し加工機、ローレット工具、軽量化したツールポット、ミスト除去装置、集塵機等が出品される。
日本工具工業会
 切削及び塑性加工工具メーカー団体である同工業会は、第24回JIMTOF2008に技術開発の成果を展示する。
 ものづくりの原点である機械加工に対するニーズは、ますます多岐にわたり、より高度なものとなっている。このニーズを実現する一翼を担うべく、会員企業はハイスから超硬、CBN・ダイヤモンド工具まで、あらゆる種類の工具の技術開発に努めている。
 今回の出典製品は、その技術開発成果であり、ユーザーの加工現場の改善・進化に役立つものであり、ユーザーのニーズに答える製品が必ず見つかるものと確信している。特に、同工業会のコア技術であるコーティングを施した各種切削工具の進化は必見。
【主な出展製品】
◇環境対策に適応する加工を実現するドライカット及びセミドライカット用各種切削工具
◇高能率加工用各種切削工具、工程短縮を可能にする多機能切削工具
◇高硬度材、難削材など被削材別に適応する用途別切削工具
◇微細加工用の極小径工具
◇ドリル、エンドミル、歯切工具・ブローチ、タップ・ダイス等のあらゆる用途向け工具
◇TiNからDLC、ダイヤモンドまで多彩なコーティング工具
◇工具研削盤、測定機など切削加工の周辺機器
 また、工作機械を持ち込んで切削実演をしているブースもあり、最新の工作機械と切削工具による最新の切削加工事例を見ることができる。
日本精密測定機器工業会
 工作機械をはじめ、各種機械加工部品の品質を最終的に保証する精密測定機器の最新のものが展示される。
●形状測定の高精度化
 寸法精度は、単なる長さ計測の段階から総合的な形状精度へと進んでいる。
 形状測定の支流である三次元座標測定機の分野では、次の製品等が出展される。
◎従来の精密測定の常識であった恒温恒湿の測定室を離れ、温度変化や振動などリスクを伴う生産ラインでの高速、高精度測定に対応し、Navigatorシステムにより、高速スキャニング精度が飛躍的に向上した、高速CNC三次元座標測定機PRISMO Navigator 7/9/7 S‐ACC(東京精密)
◎1秒当たり最大60ライン・1万5000ポイントのデータを取得できるので、面計測による形状測定の効率化を可能にしたラインレーザセンサを搭載したCNC三次元座標測定機SVA 800A(東京精密)
 小型の測定物に対しては、次の製品等が出展される。
◎非接触でナノメートルレベルの測定可能な3D、2D表面性状測定機ホログラム表面性状測定機 TR スキャン DHM/S1(トリモス・シルバック ジャパン)
◎CNC画像測定システムiNEXIV VMA‐2520(ニコンインステック)
◎真円度測定機は各軸の真直度とθ軸の回転精度の向上で世界最高精度 0.04+3H/1万μmを実現したRONDCOM76A(東京精密)
 表面粗さ測定機では、次の製品等が出展される。
◎先進の5軸制御機能を搭載し、多種多様なワークの測定に柔軟に対応したCNC表面粗さ測定機 SURFCOM C5 Type C(東京精密)
◎表面粗さや微細輪郭解析を簡単操作で行える専用データ処理装置タイプの小型表面粗さ測定機サーフテスト SJ‐500(ミツトヨ)
◎ハンディ型並みの使いやすさを実現した据え置き型表面粗さ測定機サーフテスト SV‐2100シリーズ(ミツトヨ)
●長さ測定の高精度化
 長さの基準であるスケールの分野では、長尺化と高分解能化が進む一方、微細な目盛り線を順次計数していたインクリメンタル方式に対して、計数しないでスケール上の位置を検出できるアブソリュート方式が商品化されている。
 電磁障害など電源ノイズなどによるミスカウントが皆無となり、測定の信頼性が大幅に改善される。
◎分解能5nm、最大応答速度180m/分の高速送りが可能。バッテリバックアップが不要なアブソリュートリニアエンコーダ ALM500 Series (サムタク)
◎アブソリュートリニアスケール ABAT715シリーズ(ミツトヨ)等が出展される。
 ロータリーエンコーダでは、切削油などの汚れに強く、マシニングセンタの習熟制御に最適な磁気式組込み型ロータリーエンコーダ ERM2400シリーズ(ハイデンハイン)等が出展される。
 その他、専用測定機や測定工具も出展される。
ダイヤモンド工業協会
 ダイヤモンド/CBN工具は、自動車や半導体等、現代の先端産業における必要不可欠な加工工具として遺憾なく性能を発揮。日進月歩、変化する被削材の特性や加工物の要求性能に対応した工具を提供するのが使命とし、同協会会員は日夜、研究開発に努力している。
 工具の特性は、ダイヤ又はCBN砥粒の選択から始まり、ボンドの種類、焼結温度等、多様な選択があり、今まで蓄積された成果には目覚しいものがある。
 今般、JIMTOF2008にあたり、数多くの新製品が出品される。昔からの被削材に対応した更に高性能のダイヤ/CBN工具も数多く出品されるが、やはり注目したいのは、半導体用の研削・切断工具、又、先端機器用の微細加工用工具、自動車部品加工工具など。ボンド別では電着ボンドやビトリファイドボンドに注目。
 いずれにしても、ダイヤモンド/CBN工具は生産性の高い工具であることは勿論、更に、環境に極めて優しい工具というのが特長。まさに、時代の要求に応える工具として注目したい。
日本光学測定器工業会
●非接触三次元測定機
 三次元測定機とは物体の形状を立体的に測定するもので接触方式と非接触に分けられる。同工業会会員が展示する製品は、光あるいは画像を利用して測定する非接触測定機。測定方法には、測定物の大きさ、形状、要求精度により三角測量方式、同軸測定方式、レーザレンジファインダ方式、面計測方式があり、展示各社の展示品がどのような方式で測定しているかを比較して見るとよい。
●表面粗さ測定機
 CD、DVD、ウエハなど身の回りの多くの機器の中に使われている部品は、高精密に加工された超精密な平面からできている。その超精密な平面を確保するために面精度を超精密に測定するのが表面粗さ測定機。こちらも精度、測定方法を見ることができる。
 その他、実際の測定物
の形状を観察する各種の顕微鏡及びその他いろいろな測定機器を展示する。
日本歯車工業会
 歯車および歯車装置は、多種多様な機械の回転や直線運動の伝達、並びに動力伝達のための重要な機械要素部品として広く利用されている。
 近年、歯車を使用する機械並びに装置は高性能小型化、低騒音・低振動化が進み、歯車へ要求される品質・性能は益々高度化。その要求に応えるべく、歯車業界では新製品・新技術の研究開発に積極的に取り組んでいる。
 今回は、歯車加工用工具から加工機械、測定機から歯車完成品までの歯車製造に欠かせない一貫した技術を紹介、展示する。
【展示内容紹介】
●標準歯車・ラック
 「寸法・精度・材質・数量」など、様々なニーズに合わせた7000種類に及ぶ標準規格歯車をはじめ、高精度で耐摩耗性の高い研磨仕上げラック等各種製品を取りそろえ、更に追加工等の要求にも即応、且つ低価格で供給可能な体制を整え、幅広い要求に応える。今回は、それらの代表製品の展示、並びにカタログを配付する。
●歯車測定機
 歯車に要求される形状並びに精度は前述の通り高精度化が進んでおり、対応する歯車測定機も、より高精度・高精密が要求されている。今回は、高精密CNC搭載の小型歯車試験機から中型歯車対応歯車試験機、並びに任意の場所へ移動が可能な移動式ギアチェッカー等の歯車測定機を展示する。中には、レーザー測定を行うCNC歯形歯すじ試験機も展示。
●歯車加工機
 高精度歯車の製作を担う加工機械も多種ある中、今回はシェービング加工に替わるCBN電着ウォーム状砥石を利用したCNC歯車研削盤及びCNC歯車精密仕上盤、また、セラミックとCBNのラフ及びフィニッシュ用砥石を利用したNC歯車歯形研削盤の展示並びに実演を実施する。
●歯車加工用具
 歯車加工用ギアホブを韓国メーカーが出展。日本の工具メーカーにも劣らない高品質・安価なギアホブ製品を見ることができる。
日本試験機工業会
 同工業会は、日本に所在する代表的な材料試験機、環境試験機の製造企業が中心となって昭和15年に設立された歴史と伝統のある工業会で、現在66社が加入している。
 力、硬さ、振動、圧力、熱、温度、湿度、光、腐食、磨耗を試験因子とする工業的試験装置に関するわが国を代表する専門企業の集まりで、今も昔も変わらない、安心して安全に使える物作りの裏付けとなる、品質計測(強度、信頼性、安全性)の分野で「試験と計測」を通して社会に貢献している。
 この要求度合(安心・安全)は一段と強くなっており、適切な試験による「信頼、安全」の追求姿勢は顧客への重要なアピール事項である。
 同工業会は専門メーカーの立場から時代の要請に応えるべく「見せる信頼、確かな品質」をテーマに掲げ、ユーザーの発展に貢献したいとしている。
日本フルードパワー工業会
 同工業会は、会員134社(正会員68社・賛助会員66社)を擁し、油圧・空気圧および水圧機器並びに同関連機器を製造・販売する企業で構成されており、業界の振興・発展を図るための各種の事業を行っている。
 今回の見本市には、会員企業12社が最新の技術や製品等を実演・展示する。出展各社は、「環境対応」、「省エネルギー化」、「コンパクト化」等をコンセプトに、ユーザーニーズに対応した各種の油空圧機器および同関連機器並びに各種の作動油や切削油・潤滑油等を展示し、需要産業のユーザーへ広くPRする。

JIMTOF2008 出展製品紹介
新溝入れ旋削工具「GYシリーズ」
インパクトミラクル制振エンドミル
三菱マテリアル 西1ホール・W1025

 三菱マテリアル(社長=井手明彦氏、本社=東京都千代田区大手町1―5―1)は、新溝入れ旋削工具「GYシリーズ」や「インパクトミラクルエンドミルシリーズ」等、最新の切削工具を出品する。
●新溝入れ旋削工具「GYシリーズ」
 GYシリーズは、安定した溝加工の実現を目指し高剛性・高精度を追求した新溝入れ旋削工具。モジュラー型工具(工具本体の一部が交換式となっている工具)の長所であるフレキシビリティを持ちながら、高い剛性も有し、安定した加工を可能にする。また、多彩なインサートシリーズにより、幅広い加工形態に対応し、高能率・高精度の加工を実現する。
 主な特長は次の通り。
 @新発想 TRI―LOCK(トライロック)システム
 横・前・上の3方向から固定する新発想のモジュラーブレードを採用。モジュラー型でありながら一体型溝入れ工具と同等の本体剛性を実現している。
 A多彩なインサートシリーズ
 インサート幅は2.0〜6.35oの10種類。コーナーRも幅により0.2〜0.8oで最大4種類を標準化。また、溝入れ、多機能、倣い、突切の各種の加工に対応できるチップブレーカを5種類用意。良好な切りくず処理、優れた仕上げ面が得られる。
 材料は鋼汎用用途にミラクルコーティングVP10RT/VP20RTと高硬度材の仕上げ加工用CBN材種MB8025を標準化し、工具寿命の延長が可能となる。
●インパクトミラクル制振エンドミルVF―MHV
 “インパクトミラクルエンドミルシリーズ”の「インパクトミラクル制振エンドミルVF―MHV」は、異なるねじれ角を複合させた“不等リード”形状(複数種のねじれ角を有した形状)を採用し、そのねじれ角を最適化することにより、切削中に生じるびびりを大幅に抑制することができる。加えて、新断面形状の採用により、従来品よりも優れた切りくず排出性を有しており、深彫り加工や薄肉部品の加工においても、高能率加工を実現するスクエアタイプ。
 また、耐熱性・耐摩耗性に定評のあるインパクトミラクルコーティングを適用し、ステンレス鋼、チタン合金などの難削材から高硬度材まで幅広い被削材に対応している。
 主な特長は次の通り。
 @異なるねじれ角を複合させた不等リード形状を採用し、そのねじれ角を最適化することにより、難削材の高能率加工、深彫りや突出しの長い加工、薄肉部品の加工においてもびびりを抑制できる。このため、びびり発生のない良好な仕上面が得られ、深彫り加工においても高能率加工を実現している。
 A良好な切りくず排出性を有した新断面形状を採用し、重切削にも対応している。
 B耐熱性に優れた“インパクトミラクルコーティング”を適用。高い被膜硬さと耐酸化性、低い摩擦係数により、高精度・高品位加工を実現。
 Cφ6〜20o、全12サイズをラインナップ。また、全長の長いタイプや逆段タイプもラインナップしており、深彫り加工にも対応したシリーズになっている。

小径多機能タイプ
ハイブリッドTACミルGYシリーズ
タンガロイ 西1ホール・W1074

 タンガロイ(社長=上原好人氏、本社=神奈川県川崎市幸区堀川町580)は、一本の工具で多彩な加工を実現する小径多機能タイプ「ハイブリッドTACミルシリーズ」等、多様化するニーズに応える最新工具を展示する。
 ハイブリッドTACミル「EPH形」は、小径かつ刃先交換式でありながら、長刃長、ハイレーキ仕様でソリッドエンドミルに匹敵する低抵抗、高能率、高精度加工を実現。クランプ機構DD―FiT(Double Direct Fixation Technology)の採用により、締付けねじを取り外さずにチップの交換ができる。スラント加工やヘリカル穴あけ加工などの多機能加工にも対応し、工具集約が可能。インサートはコーナRバリエーションが豊富でありラジアスエンドミルの領域にも適応できる。
 好評の「EPH形」に加えさらなる利便性を考慮して新発売されたのが、中心刃(工具中心まで切れ刃を有す)付き小径刃先交換タイプ「EVH形」と「EXH形」。
 直角タイプ「EVH形」は、独自の刃形形状によりソリッドエンドミルに匹敵する切れ味を有する。中心刃の採用によりあらゆる加工形態に対応が可能。
 一方の高能率高送りタイプ「EXH形」は、最大切込みを0.6o〜0.8oとし、一刃あたりの送りを0.15o/t(合金鋼の場合)の高能率加工を可能とし、工具径の三倍までのヘリカル穴あけ加工をはじめ、多彩な加工形態に対応可能とした。
 また、「EVH形、EXH形」は新インサートクランプ機構SS―FiT(Slant Screw Fixation Technology)を採用。インサート底面に対して斜めにねじ止めすることにより、クランプ強度およびボディ剛性を飛躍的に向上することが可能となった。
 インサートには、一般鋼・ステンレス鋼・鋳鉄用に新PVDコーティング材種「AH730」、アルミニウム合金用にDLCコーティングを被膜し耐溶着性に優れる「DS1200」を設定し、長寿命化を実現する。
 ハイブリッドTACミルシリーズは、ソリッドエンドミルの優位性(低抵抗化、高能率、高精度)と刃先交換式工具の優位性(経済性、容易な工具管理)を融合させた「ハイブリッド」工具といえる。

JIMTOF2008 出展製品紹介
“THINK BIG”をテーマに
業界随一のラインナップを展示
森精機製作所 東3ホール・E3022

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2―35―16)は“THINK BIG”をテーマに、さまざまなユーザーのニーズに応える業界随一のラインナップを今JIMTOF最大の小間数(森精機227小間、太陽工機20小間)に展示する。最強の機械(Big Machines)、最高のソリューション(Big Solutions)、革新的なアイデア(Big Ideas)で、ユーザーに最適な提案を行う。
 最先端技術を結集した旋盤、マシニングセンタ、複合加工機に加え、長尺・大径ワーク対応の「NT6600DCG/4000BS」、複雑形状ワークを高効率・高品質に加工する「NMVシリーズ」、重切削から高速切削まで幅広く対応する「NH8000DCGU」。そして、三次元測定器に匹敵する高精度のDIXI machines横形マシニングセンタ「DHP80」、ロータリテーブル「DDRTシリーズ」、トブラー社の「チャック・治具」なども展示する。
 会期中は各種デモ加工や、実際に目で見て触れて体感することができるオンライン教育システム(EOD)のデモンストレーションも行う。
【主な見どころ】
◆新機種展示
●究極の大型複合加工機「NT6600DCG/4000BS」は、世界最速の大型複合加工機で、加工長さ4076o、最大加工径φ1070o、Y軸ストローク660oの長尺・大径ワーク対応可能な複合加工機。Z軸早送り速度と工具交換時間(チップ・ツー・チップ)は従来の長尺ワーク対応機を遥かに凌ぎ、クラス最速の加工を実現する。
《デモ加工》
@長尺ワークの受け渡し完品加工(ワークを振れ止めの動きと同期させてのサブへの受け渡し)
A先端ATCを持ったLBB
 見どころは、φ120oロングボーリングバー(LBB)。素材の材質はS45C、サイズφ300×φ250×1500o(パイプ材)。
●5軸制御加工機NMVシリーズの大型機「NMV8000DCG」は、大型ワークの複雑形状加工に最適な5軸制御高精度立形マシニングセンタで、ワーク振回し径φ1000o、積載質量1000sまで対応可能。
《デモ加工》
加工ワーク名―ケーシング(航空機)
 見どころは、@NMV8000DCGでの旋削仕様A自由度の高いB軸BBT50ターンミル加工での重切削。素材の材質はS45C、サイズφ600×φ400×300o。
●モデルチェンジでさらに進化した横形マシニングセンタ「NH8000DCGU」は、重切削・高速切削対応のクラス最速機。従来機より加速性能をさらに向上させ、加工時間の大幅な短縮に貢献するとともに、最適な構造設計により加工精度も向上した(真円度2.60μm↓2・08μm)。パレット最大積載重量を従来の2000sから2200s(オプション3000s)に拡大する一方で、マガジンの設置方向を変更することで据付面積を20%削減、省スペース化も実現している。
《デモ加工》
加工ワーク名―直列六気筒エンジンブロック
 見どころは、@DSSによる低速回転域の重切削A高速回転域のパワフルな加工Bφ250oカッターでのヘッド面重切削加工CCBN工具に変えて、高回転の加工をアピール。素材・サイズは、FC・810×374×478o。
◆森精機のもうひとつの独自技術 オンライン教育システム“Education On Demand”
 オンライン教育システムは、ユーザーの長年の要望を受けて誕生した、工作機械の基礎知識と技術習得を目的としたPC上で行える教育システム。
 特徴は、@参加型―学習に最適なインタラクティブなグラフィック画像、ゲーム性のある内容で即時応用できるA24時間利用可能B受講者のペースで学習できるC移動の必要なし(生産性維持)Dライブラリーシステムで復習ができるE一貫した品質で身につく研修F評価システムで技術や知識の習得G短期カリキュラムコース(講義形式)H受け入れ受講者数は無制限。
 会期中は、デモンストレーションを行い、実際に目で見て触れて体感できる。
◆第5回切削加工ドリームコンテスト表彰式
 会期中の10月30日午後2時より同社ブース内特設ステージで、受賞作品の展示と表彰式を行う。

豪快な荒加工を実現
「ヘプタミルHEP形」
ダイジェット工業西1ホール・W1021

 ダイジェット工業(社長=生悦住歩氏、本社=大阪市平野区加美東2―1―18)は、先頃発売した7角チップ採用の高能率加工用工具「ヘプタミルHEP形」をはじめとした新製品を出品する。
 高能率加工用工具「ヘプタミルHEP形」は、最近の高送りカッタでは深切り込みができないため、鋳物・鋳鋼等の取り代が不均一なワークの場合はエアカットの時間が長くなり効率的な加工ができず、また、丸チップタイプは深切り込みはできるが抵抗が大きく送りを上げられないという、両方の欠点を補う工具として開発された。
 同製品は、使用チップコーナーの判別に便利な識別番号が表示された7角形チップを採用。チップ厚みが6.35oと厚く、強度と経済性にすぐれ、取り付け穴径の切れ刃断面強度も従来品に比べ40%アップし荒加工でも安定した切削加工を行うことができる。
 7コーナー使用時に最大で切り込み量5o、一刃当たりの送り量1oの高切り込み高送り加工を実現。切り込み量は最大12oまで可能にした(7コーナーの使用は不可)。耐熱性にすぐれた新表面処理「Gボディ」を採用し、高硬度で熱変形に強く、本体と工具寿命も向上。切りくずの溶着、錆の発生も抑制させる。
 チップ材種は一般鋼用「JC5040」と鋳鉄・ステンレス鋼、焼入れ鋼用「JC8015」を用意。炭素鋼、プリハードン鋼、工具鋼、鋳鉄、ステンレス鋼、焼入れ鋼の平面削り、肩削り、ポケット加工、曲面加工、ヘリカル加工などに効果を発揮する。
 サイズは、本体「エンドミルタイプ」がφ50、「フェースミルタイプ」がφ63〜φ200。
 また、出展者ワークショップでは、「ここまで進化した!高能率加工用工具の現状」と題し、同社の「ヘプタミル」「ワンカット・ヘリカル」など能率改善につながる製品を実例を交えて紹介する。11月1日午後3時より、607会議室にて 。

CNCタッピングセンター
新製品「TC‐S2D」
ブラザー工業東5ホール・E5008

 ブラザー工業(社長=小池利和氏、本社=名古屋市瑞穂区苗代町15―1)は、創業100周年の今年、CNCタッピングセンターの累計生産台数5万台を達成した。JIMTOFでは、タッピングセンターの最新鋭機を展示し、高速・高生産性加工や省エネなど来場者に最適な機械、生産方法を提案する。
 同社のCNCタッピングセンターは、主軸30番マシンの可能性を追求し、自動車や二輪車、IT関連機器などに搭載される幅広い部品の加工を主な用途としている。より大型となる主軸40番以上のマシンと比較して、設置面積や加工時間、消費電力を削減できることから、様々な生産現場における評価が高まっている。
 新製品「TC―S2D」は、同社のCNCタッピングセンター製品群において、汎用性の高い主力製品にあたり、従来機に比べて生産性や切削力が向上し、エアー消費量の大幅な削減を実現した。
 主な特長は次の通り。
@スムーズな工具交換による高い生産性
 部品加工における工具交換時間の占める割合は、機械稼働時間のおよそ20%(同社調査による)。そのため、生産性の向上には工具交換時間の短縮が重要な課題となるが、同製品はよりスムーズな工具交換を実現。
 工具マガジンの旋回をサーボモーターで制御することで、一つ一つの工具位置で止まることなく、次の工具位置まで高速かつ滑らかにマガジンを旋回させることが可能となり、最遠工具交換に要する時間を従来機(TC‐S2C)と比べ約33%短縮した。
 高加減速主軸モーターの採用により、主軸の起動停止が短時間で行え、Z軸が停止することなく工具交換が完了する。
A高精度で安定した切削力
 コンピュータ解析により本体のベース、コラムなどの形状やリブ配置を最適化し、機械の剛性を高めることで、主軸回転数に依存しない安定した切削力を実現。ボーリング加工においては、特に主軸が高速回転時(8000回転付近)の加工精度を従来機から大幅に改善した。
B省エアー・省電力で環境に配慮
 主軸周辺の構造を改良し、エアーパージを大幅に削減。さらに、エアーブラスト動作を見直し、必要な部分にのみ効果的にエアー吐出がされるよう、エアー吐出のタイミングを最適化した。エアー消費量は従来機と比べ約60%削減。
 また、主軸モーターに高効率モーターを採用することで、低消費電力を実現している。
Cオペレーターの入力ミスを防止
 新たに「ユーザー別アクセス権」機能を搭載。職制に応じてきめ細かく機械操作の範囲を制限する事などができるため、機械知識が少ないオペレーターなどによる誤操作を防止できる。
 標準価格(主軸回転速度1万回転/分、14本ツール1枚扉仕様)は660万円(税込み693万円)。
〈東莞市テクニカルセンター新設〉
 同社は、今年12月に中国広東省東莞市にテクニカルセンターを開設する。中国国内では、上海(2004年設立)に続き2カ所目のテクニカルセンターとなる。広東省周辺のユーザーに、より迅速なサービスとサポートを提供する。

JIMTOF2008 出展製品紹介
省エネや加工コスト低減に
貢献する新製品を多数出展

住友電工ハードメタル西1ホール・W1048
 住友電工ハードメタル(社長=湊嘉洋氏、本社=兵庫県伊丹市昆陽北1―1―1)は、工作機械には欠かせない切削工具のサプライヤーとして、毎回、最新の製品及び技術を擁してJIMTOFへ出展している。今回も前回に引き続き、包括提携先である不二越と共に、一体の大型ブースを設営し、「ダントツ工具でECOイノベーション」をコンセプトに、省エネや加工コスト低減に貢献する新製品を数多く出品する。
【出展の見どころ】
@不二越との共同出展
 前回に続いて不二越との共同出展ブースを設営。270uの大型ブースで両社の新製品やサービスの総合力を強くアピールする。またブース内に技術相談コーナーを設置し、来場者の切削加工に関する技術的な相談に応対する。
A展示エリア
 新製品ゾーンと産業別ゾーンに分けて展示。新製品ゾーンでは、加工コストを削減すると同時に、消費電力やCO2発生量を低減するためのダントツ性能を持った両社の新製品を中心に展示する。産業別ゾーンでは、自動車、航空機・エネルギー、建設機械、金型の各産業別に、それぞれのニーズに応える専用工具と標準工具を展示し、幅広いツーリングに対応。また、両社の環境に対する取り組みを紹介するコーナーも設置する。
Bプレゼンテーションエリア
 メインステージとサブステージを設けて65インチモニターを計5台設置し、環境負荷低減や加工コストダウンに貢献する両社の新製品を、高速ビデオカメラによる迫真の切削映像や切削データを使って分かりやすく紹介。
【主な出展製品】
●鋼旋削用新材種「エースコートAC830P」
 同社独自のCVDコーティング「スーパーFFコート」と、コーティング膜の内部応力制御技術を採用することにより、鋼の汎用旋削加工はもとより、断続・重切削加工においても安定長寿命化を実現する新材種。加工コスト低減や、消費電力量の削減による省エネ、更にはCO2発生量削減にも貢献する。
●CBN新材種「コーティドスミボロン新BNC200」
 発売以来好評のCBN焼結体工具「スミボロン」に高機能セラミック膜を被覆したコーティドスミボロンBNC200を全面的にリニューアル。従来品の耐摩耗性を維持しながら耐欠損性を大幅に向上させることにより、焼入鋼の粗加工や断続加工で問題になる突発的な欠損を抑制し、従来品に比べ1.5倍以上の工具寿命と高能率加工を実現した。
 また、汎用性の高い標準刃先処理に加え、切れ味を重視したLS型刃先処理、刃先強度の高いHS型刃先処理に対応し、様々な焼入鋼部品加工の長寿命化、高能率化を実現している。
●刃先交換式ドリル「SumiDrill WDX型」
 穴あけ加工から、穴拡げ、座繰り加工などの用途にも使用できる新しい刃先交換式ドリル。中心刃と外周刃の切刃設計と配置を最適化することにより従来にない優れた切削バランスを有し、喰いつき時や貫通時に発生しやすい振動を大幅に抑制することで安定加工を実現する。
 また刃先交換チップは、汎用タイプ、切りくず処理性重視タイプ、刃先強化タイプの3種類のチップブレーカを揃え、切りくず処理でトラブルの多いステンレス鋼やSS材から、一般鋼の高能率加工まで幅広く対応できる。更に中心刃と外周刃が共用の刃先交換チップで合計4コーナー使用できることから、チップ管理の簡略化にも貢献する。
●超硬エンドミル「GSX MILLシリーズ」
 刃数・刃長のバリエーションが豊富な汎用超硬エンドミルシリーズ。4枚刃タイプには、ウインドミル断面形状を採用し、剛性と切りくず排出を両立させた。また、底刃はギャッシュランドを採用し、刃先コーナー部の欠損強度と、底面の加工面粗さを向上。2枚刃タイプは刃長にあわせた最適心厚設計で、倒れの少ない高品位加工を可能にした。
 シリーズ全体で、刃数と刃長の組み合わせにより、9種類、全136サイズのバリエーションを用意。一般部品から精密部品・精密金型製造など多彩なシーンで、最適なツールを選択できる。

新汎用超硬ソリッドドリル
「スーパーマルチドリルGS型」発売

 住友電工ハードメタルは、新汎用超硬ソリッドドリル「スーパーマルチドリルGS型」を開発し、10月21日より販売を開始する。同製品は、不二越との共同研究をベースに基本的な設計思想を共有して開発された製品で、超硬ドリル分野では初の共同開発品となる。
 穴あけ加工は、自動車産業をはじめ、鉄鋼、建機、造船、重電、金型といった様々な分野で幅広く行われている。近年、地球温暖化に代表される環境問題に対応するため、穴あけ加工の分野においても、省エネ・CO2排出量の削減、省スペースを目的とした加工機の小型化、加工時間短縮と加工機台数低減のための高能率加工が求められ、小型機械でもブレない安定した穴あけ加工が可能で、かつ高能率で長寿命化を実現する工具の要求が高まっている。同社はこれらのニーズに応えるべく、独自の新刃型と新コーティング膜を採用した、スーパーマルチドリルGS型を開発した。
 主な特長は次の通り。
 (1)切りくず処理、排出性を大幅に向上=独自のJ字形の断面形状を持つフルート設計を採用することにより、切りくずが細かく分断され、切りくずの排出性が大幅に向上した。高能率加工時に発生しやすい切りくず詰まりによる折損や切りくず巻きつきによる停止の心配がなく、安心して使用することができる。
 (2)最適設計により、安定加工を実現=シンニングや芯厚設計の最適化により、ドリルの喰いつき時や貫通時に発生する振動を大幅に抑制。これにより、ドリルの挙動及び切削抵抗が安定し、小型機械でも安定した加工を実現する。
 (3)長寿命を可能にする、ドリル専用新コーティング「DEXコート」を採用=同社独自のナノコーティング技術を駆使した複合超多層コーティング「DEXコート」を開発。シリコンとクロムを添加することにより、耐摩耗性、耐欠損性、耐溶着性が大幅に向上し、従来コーティング比2倍の長寿命を実現した。
 工具径φ2.0〜16.0o(0.1o飛び)、適用加工深さ2×D、4×Dを標準在庫化。ラインナップ数は、2×D141アイテム、4×D141アイテムの合計282アイテム。
 標準価格は、MDW0800GS2が1万300円、MDW0800GS4が1万2200円。

高速精密切断機ファインカット
「HS―100型Gタイプ」
平和テクニカ 東6ホール・E6020

 平和テクニカ(社長=小池達夫氏、ファインカット営業部=神奈川県座間市相模が丘6―39―49)は、高速精密切断機「ファインカットHS―100型Gタイプ」、ダイヤモンド切断トイシ「ナストンゴールド」などの新製品を出品し、切断しにくい素材の安定した精密切断を提案する。
●高速精密切断機「ファインカットHS―100型Gタイプ」
 同製品は、さまざまな高硬度の難削材や複合材が開発され、より難しい切断加工ニーズが増える中、主軸剛性・耐久性の向上、増馬力による切断性能向上、さらにフリーメンテナンスを追求して開発された。
 主な特長は次の通り。
 @オリジナル機構を採用したオイルレススピンドルを装備し、剛性・耐久性の飛躍的向上、フリーメンテナンスを実現。
 Aスピンドル剛性アップに伴い2.2KWモータを標準搭載。また、前面ハンドル操作による主軸上下切断が可能となり、切断能力がよりパワーアップした。
 Bワークテーブル前後送りの位置決めに採用されていたポジションセンサーを廃止し、ワンタッチボタン操作により、素早く位置決めが行える。また、これにより本体内部床面がフラットになり、清掃し易くなった。
 C切込速度の調整をボリューム式からデジタル式に改善し、切断速度の均一化が行える。
 Dワークテーブル前後送り作動部(リードスクリュー部)の剛性を高めたほか、ステンレス前後送りカバーを採用し、異物進入対策を施した。
 E主軸駆動ベルトは、本体カバーを付けたままで調整、交換ができるようメンテナンス作業用窓を装備した。
《機械仕様》
▽標準切断能力=パイプ材45o、ムク材40o、板材20o×75o
▽薄片切り出し=φ20oで0.2o(硬質金属の場合)
▽切断精度=SK鋼φ20o切断面で直角度0.05o、平行度0.1o
▽ワークテーブル移動量=左右110o(手動)、切込方向240o(前面ハンドル操作時)
▽スピンドル移動量=上下方向135o(前面ハンドル操作時)、特別仕様(最大250o)
▽主軸回転数=3000rmp
▽主軸動力=AC200V・3相・2・2.2KW
▽クーラントポンプ/タンク=AC200V・3相/40W / 60リットル
▽自動切込モータ=DC24V2相パルスモータ
▽機械の大きさ/重量=1100o×1150o×1560o(幅×奥行×高)/ 500s
●硬脆性材料用ダイヤモンド切断トイシ「ナストンゴールド」
 超硬合金からセラミックス、半導体、ガラスなどの硬脆性材料やフェライト、センダストなどの磁性材料の精密切断、また難削複合材料の切断に優れ、被加工物に破壊的ダメージを与えることなくソフトな切れ味でチッピングを抑え、加工品位が向上する。
 超硬合金用「TC‐1」とセラミックス・硬質ガラス用「TC‐2」を揃え、サイズ(外径×厚さ×内径)はφ150×0.5×25.4、φ180×0.6×25.4、φ205×0.7×25.4、φ230×0.8×25.4、φ255×1.0×31.75の5種類。

超高能率・超高精度加工を実現する
新製品、新技術を提案
オーエスジー 西1ホール・W1075

 オーエスジー(社長=石川則男氏、本社=愛知県豊川市本野ケ原3−22)は、幅広い被削材や加工に対応するWXL(ダブルエクセル)コーティングエンドミルシリーズなどを出品する。
 WXLコーティングエンドミルシリーズは、潤滑性・耐摩耗性に優れる新コートWXL採用で、広い切削領域に対応可能。これ一本で銅から50HRC鋼の加工に対応できる。
 今回、同シリーズに7タイプ、699サイズを追加。豊富なサイズバリエーションで一層加工の幅が広がった。
 新たに追加されたのは◎スクエア2刃 刃長別タイプ WXL―DE(1.5D/2D/3D/4D)268サイズ(φ0.1〜20)、
◎スクエア2刃 ロングネック WXL―LN―EDS 187サイズ(φ0.2〜5)、
◎スクエア4刃 ロングネック WXL―LN―EMS 65サイズ(φ1〜3)、
◎2刃 ペンシルネックボール WXL―PC―EBD 179サイズ(R0.1〜3)。
 また、会期中に開催される出展者ワークショップでは、同社の新製品・新技術の開発に取り組むトップエンジニアが「最新超硬エンドミルの特長及び加工事例紹介」と題して、ユーザーの作業効率アップ、コスト削減に役立つ最先端情報を発表する。10月30日午後1時から(605会議室)、同31日午前11時から(608会議室)、11月1日午後1時から(606会議室)の3回。

JIMTOF2008 出展製品紹介
コストを抑え高精度を実現する
肩削り正面フライスカッター「コロミル490」
サンドビック 西1ホール・W1020

 サンドビックのコロマント事業部(住所=名古屋市名東区上社1―1801)は、「お客さまの加工コスト低減」をテーマに展示を行う。
 高い加工精度を要求される部品加工用に開発されたコロミル490は、機械加工コストを25%以上削減できる新次元の肩削り正面フライスカッターで、小型高機能化する工作機械における低切り込みまたは正確な深掘り込み加工などに最適。高品位な仕上げ底面、肩削りの掘り込み加工側面の段差が極端に小さいなど、多くの特長を備えているため、加工現場での工具の集約化にも役立つ。
 新設計ハイポジ4コーナ仕様チップは、切削抵抗が低く切削音やビビリも少なく、ワークヘの進入も円滑で高い安全性を実現する。
 今年10月からは、カッター径をφ20まで拡充し、鋳鉄加工用チップを導入。これによりφ20o〜80oのカッターで、鋼および鋳鉄の加工に適用できるようになった。
●チタン合金加工専用新型ロングエッジカッター「コロミル690」
 コロミル690はチップシートにユニークなピラミッド状のチップ取り付け面を持つため、チップ取り付け剛性が高く(i―Lockコンセプト)、特に従来のロングエッジカッターに比べ軸方向の切削抵抗に対して安定する。この結果チップの動きが抑えられ、加工工程の安定化、高送り、そしてカッターボディの長寿命化につながり、これらにより加工不良の防止に貢献する。
 また、最適化されたボディフルート形状により切りくず排出が滑らかになり、切りくず詰まりや噛みこみが減少し、工程の安全性や切削条件の改善が可能になる。
 チタン合金の切削では切削熱がこもり易く切削温度が高くなる。また、切りくずが刃先に付着し易く切削時に切りくず噛み込みにより切りくずが再度切削され、刃先の欠けの原因となる。コロミル690の全てのチップポケットにはクーラント穴があるため、切りくず排出を助け、このような問題に対処でき、刃先性能を高めることができる。
 コロミル690を導入することにより、航空宇宙産業では工程の安全化や工具の長寿命化を図り、また寿命が予測可能となり、生産性と経済性を向上する。
 カッターボディは、工具径φ50mm〜φ100o、軸方向刃長53o〜112o(最大)。

航空機用の特殊工具を展示し
切削に関する情報を提供

BTT 西1ホール・W1023 ビーティーティー(社長=青木渉氏、本社=名古屋市守山区花咲台2―801)は、航空機産業用の特殊工具を展示、新刀具による精密切削加工例を紹介するなど、切削に関する情報提供を行う。
 また、会場では小径工具研削盤「MICRON(マイクロン)R100・P200」を使った小径工具のデモ研削を行う。マイクロンは、小径工具に特化し微細な切削工具を短時間に研削できる。
 なお、これまで受注生産で対応していたアルミニウム合金などの非鉄金属加工専用エンドミル「Prism(プリズム)シリーズ」は、11月5日より総代理店の三和商事(名古屋市瑞穂区)で販売されることになっている。

トップ工業製品紹介
超ロング両口ストレートとメガネレンチ
45度型両口ショートメガネレンチを追加

 トップ工業(社長=渡辺一郎氏、本社=新潟県三条市塚野目2190―5)は、「両口ストレートメガネレンチ(超ロング)」と「両口ショートメガネレンチ(45度型)」を発売した。
 従来より発売中のメガネレンチに、ストレート型の超ロングタイプとオフセット型のショートタイプの2種を追加し、ラインナップの充実を図る。
 主な特長等は次の通り。
 ●両口ストレートメガネレンチ(超ロング)STM―L 
 @超ロングなので奥まった箇所にあるボルト・ナットを回すのに最適。従来に比べ、約70%の力で同じ締め付け力が出せる(当社比TM)。
 Aストレート形状は、レンチに加えた力をボルト・ナットの回転方向にダイレクトに伝えやすく、オフセット形状に比べ、レンチがボルト・ナットから外れる感じがなく、確実に締め付けができる。また、オフセットした工具が入らない狭い箇所にも対応できる。
 Bメガネ片側オフセットで、ボルト・ナット周りが座ぐられている箇所でもしっかりボルト・ナットにレンチをかけて回すことが可能。
 サイズは全9種類。標準価格(1箱12丁入、1本あたりの価格)はSTM―8×10L1860円(税込み1953円)〜。
 ●両口ショートメガネレンチ(45度型)TM―S
 @45度オフセットは、ロングタイプのメガネレンチでは入らない狭い箇所や、ボルト・ナット周りの高さ方向に障害物がある箇所に最適。ショートタイプは同じ作業スペースでも、ロングタイプに比べて振り角度が約2倍(当社比TM)。
 サイズは全9種類。標準価格(1箱12丁入、1本あたりの価格)はTM―5・5×7S1290円(税込み1355円)〜。
 トップ工業は、コンビネーションレンチ「CW―16」「CW―18」を従来より販売中のシリーズに追加し、販売を開始した。
 このコンビネーションレンチは、主にボルト・ナットを回すことでは他のレンチと同じだが、1本で早回し、本締めができる便利工具。片方がメガネレンチでもう一方がスパナになっており、普通のスパナのようにひとつの本体に違うサイズが付いておらず、口径サイズに合った全長になっているなど使いやすい形態になっている。
 大きな締め付けトルクを要求される場合はメガネレンチで、メガネレンチの入らない中間継手などの場合はスパナで、あるいは仮締め早回しはスパナで、本締めはメガネレンチと使い分けて使用する。
 販売価格(1箱12丁入、1本あたりの価格)は、CW―161280円(税込み1344円)、CW―181410円(税込み1481円)。
 トップ工業は、「電動ドリル用6角シャンクテーパー下穴錐3本セット」を発売した。
 木材・アルミサッシ・石膏ボード・パーティクルボード等の釘・木ネジの下穴あけに最適な従来のテーパー下穴錐に、同一サイズ3本組セットをラインナップに追加。
 主な特長は次の通り。
 @独自の二条溝で、錐が食いつかず安心して作業が行え、木くずの排出がスムーズ。
 A1本で広範囲の穴あけができ、釘・木ネジの効きが抜群。
 B耐久性に大変優れたハイス鋼HSSを使用。
 C材料の割れを防ぎ、釘打ち・ビス止めが容易。
 D電動ドリルにワンタッチで取付けが可能な6角シャンク。
 今回追加されたのは、ETK―3・0、ETK―4・0、ETK―5・0の3種の3本組セット。販売価格(同サイズ3本組セット)は、ETK―3・0―3Sが3030円(税込み3182円)、ETK―4・0―3Sが3420円(税込み3591円)、ETK―5・0―3Sが3900円(税込み4915円)。

社長に本間氏、浅井氏は会長
TOTO中部販売に
指兼 10月1日より

 指兼(名古屋市西区笠取町)は、9月26日開催の株主総会にて次の取締役が選任されるとともに、10月1日より社名を「株式会社指兼」から「TOTO中部販売株式会社」に変更した。
 「新しい社名、新しい組織の下、社員と共に、皆様のお役に立てるよう全力を傾注いたす所存でございます。従来にも増してご指導ご鞭撻を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます」と、本間新社長は所信を述べている。
 記
▽新社名=TOTO中部販売株式会社
▽変更日=10月1日
▽代表取締役社長 本間健司
▽取締役副社長兼営業本部長 太田正司
▽取締役管理本部長 村川智章
▽取締役経営管理部長 小浜隆久
▽取締役販売一部部長 伊藤恒夫
▽取締役(非常勤) 近藤則男
▽取締役(非常勤) 国分暢彦
▽監査役(非常勤) 中村渉
▽監査役(非常勤)出石弥寿生(新任)
(敬称略)
 なお、代表取締役浅井政則氏は、取締役を退任し会長に就任した。
 また、従来の三河営業所は岡崎支店に、三重営業所は鈴鹿営業所に名称を変更し、新たに松阪営業所(松阪市嬉野中川新町1―16)と浜松営業所(浜松市東区丸塚町506―8)を開設した。