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2011年(平成23年)2月
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2011年2月6日(日) 2408号
日本のモノづくりを更に磨き
世界に通じるものに
超硬工具協会新年賀詞交歓会開催

 超硬工具協会(理事長=倉阪克秀氏・住友電気工業専務)は1月13日午後零時15分より、東京都千代田区丸の内の銀行倶楽部において「平成23年新年賀詞交歓会」を開催した。当日は業界関係者ら200名余りが出席。年頭の挨拶で倉阪理事長は「日本のコアの技術を高めて、グローバル展開をし、皆様と共に力を合わせてやっていくことが、今年を良い年にする確実な方法だと思う」と話した。
 新年賀詞交歓会は関口事務局長の開会の辞で始まり、倉阪理事長は挨拶で「超硬工具業界は、2010年度の2,800億円という見通しを、少しは上振れして達成できるのではないかとの見通しです。07年度の3,572億円が最高で、08年は2,800億円。10年度がほぼこれと同じ。07年度に比較して78%に回復してきた。物量で見ると、昨年の10月、11月の実績で、焼結の重量は500トンを超えて520トン位と、07年度のほぼ97%になっている。一番の代表製品の刃先交換チップを10月、11月の実績で見ると、110%位になっておりボリュームでは超えている。牽引となっているのが輸出。中国を含めた東アジアで七割となっている。最近の政治経済ともに閉塞感があります。その中で、どうしても縮みがちな日本の製造業をしっかり守ろうという雰囲気ではないかと思います。これからの日本の産業を見ますと、日本の力ある産業、モノづくりのコアの技術を更に高めて、強い製品を伸ばし、強い生産技術で更にスパイラルアップしていく。そして世界に通じるようなものに作り上げていく。これをグローバル展開する市場にもっていき、製造、販売のネットワークを広げていくということが、これからの方向ではないかと考えております。日本のモノづくりを更に磨き、世界トップにしていくことが、ますます必要になる。そんな中で、当超硬工具協会も大半のメンバーが関わります切削工具は、試作開発の方法論として非常に優れており、色んなニーズにより試作開発を行っていく中に、切削工具のこれから明るい所があると確信しております」と述べた一方で、タングステン原料などのレアマテリアルの確保が重要になってきていることに触れ、同協会でも回収、再生、リサイクルへの取り組みを一層強化し、循環型フロー体制の確立を早急に行っていく必要があるとの考えを示した。
 続いて、平成22年度超硬工具協会賞受賞者(別掲)を代表して、業界功労賞の中村裕氏(東邦金属相談役)より謝辞があり、その中で「互いに知恵を出し合い、本年が超硬工具業界にとって、未来への希望が見出せる年でありますように」とエールが送られた。
 木下副理事長(冨士ダイス社長)の乾杯で祝宴に移った。
 祝宴では、歓談が行われる中、途中で到着した来賓の藤木経済産業省製造産業局産業機械課長が祝辞で「今年は、日本の経済、あるいは世界の経済が、更に一歩上を目指して大きく飛躍する、第一歩の年としたいという思いでおります。昨年、産業構造ビジョンですとか、成長戦略ということで色々な政策を打ち出させていただきましたが、今年はそれを一つでも多く実現していく年だと思っております。TPPに代表されますFTAを大いに進める。世界の潮流から既にやや遅れておりますが、これに追いつき、更に追い越していかなければならない。もちろん農業等の問題などもありますが、これも産業界の皆様のお知恵、お力を借りながら前向きに解決をしていく。農業の再生も図りながら、同時に自由貿易も進めていく、win winの解決を図っていく。そのために私共、汗をかかなければならないと思っております。更に、日本の産業がグローバルマーケットの中で勝っていくために何をしたらよいのか、課題は多々ございますが、その中で私共が考えなければならないことが、この日本においてモノを作るという意味をもう一度確認すること。日本でモノを作るということが世界最高水準の効率性と、世界最高水準の品質を確保するために必要。そのために必要な投資を国内で行うのだ、あるいは人を日本で育てるのだ。官民知恵を合わせて実現したいと心に期しております。是非とも、皆様方の昨年にも増してのご支援、ご助力をお願いしたい」と話し、午後1時30分前にお開きとなった。
超硬工具協会賞表彰式
 平成22年度超硬工具協会賞の表彰式が同日午前11時30分より銀行倶楽部4階中ホールであり、業界功労賞1名、技術功績賞12件、作業・事務・生産技術等の改善賞7件が表彰された。
【受賞一覧】
 業界功労賞(1名)▽中村裕氏(元協会監事、東邦金属相談役)
 技術功績賞(10社12件)▽『マジックドリルDRX型』の開発(京セラ)▽複合材用ドリル『コロドリル854および856』の開発(サンドビック)▽刃先交換式ドリル『SumiDrill WDX型』の開発(住友電工ハードメタル)▽鋼高速旋削用CVD材種『エースコートAC810P』の開発(住友電工ハードメタル)▽高能率高精度加工対応『フィニッシュジェットミル』の開発(ダイジェット工業)▽鋼・ステンレス鋼加工用材種『AH725』の開発(タンガロイ)▽窒化珪素工具新材種『SX6』の開発(日本特殊陶業)▽超高能率加工用エンドミル『エポックミルスシリーズ』の開発(日立ツール)▽ミーリング加工用『厚膜PVDコーティングJS』の開発(日立ツール)▽サポート装置付アングルヘッドの開発(富士精工)▽フジロイポーラス合金工具の開発(冨士ダイス)▽マルチクーラントホール付エンドミル『CoolStar』の開発(三菱マテリアル)
 作業・事務・生産技術等の改善賞(7社7件)
▽S10000運動(住友電工ハードメタル)▽形状測定治具の考案による検査効率の向上(ダイジェット工業)▽コーティング工程における作業改善による品質歩留向上(日本特殊陶業)▽タングステン粉還元工程の改善(日本新金属)▽窒素添加サーメット研削用ダイヤ砥石の低消耗化(冨士ダイス)▽空調設備改善による環境負荷低減と省エネ化(三菱マテリアル)▽超硬の研削スクラップの有効活用について(矢野金属)

「適正利潤確保」のため業界も
一致団結し創意工夫する時
静岡県管工機材商組合 新年賀詞交歓会開催

 静岡県管工機材商組合(理事長=伊藤捷三氏・沼津管材社長)では、1月14日午後4時より静岡市内の静岡グランドホテル中島屋において「14回新年賀詞交歓会」を開催し、来賓、正会員、賛助会員ら約200名が出席し、辛卯年の新春を祝った。
 司会進行を一色副理事長(一色機材社長)が務め、開会の辞を村松副理事長(村松商店社長)が行い開会。
 冒頭、挨拶に臨んだ伊藤理事長は出席方のお礼を述べたあと、「昨年の静岡県の状況は、仕事という仕事は全く見えませんでしたが、頑張った結果、いい地域は売り上げが前年度比90%位、厳しかった地域は85%位と聞いております。また利益率が過当競争のために1%〜2%落ち込みました。メーカーによれば、静岡県は全国で一番落ち込みが厳しかったと聞いております。今年静岡県の前半は、前年度比95%位ではないのか。後半になり公共事業が出始めますので103%〜105%位。一年で見ると昨年並み。ただこの数字はさらに下がるのではないかという予測です」と景況感を述べ、「今年もこのような状況が続くならば、『適正利潤の確保』のため、我々業界も一致団結して創意工夫をするべき時ではないかと声を大にして言いたい。適正マージンの中で供給して頂ければこの業界も発展につながるのではないかと考えております。厳しい中にも笑顔が増える年にしたい」と、不当廉売に疑問を呈した。
 次いで、管機連齋藤会長、賛助会員代表キッツ小林会長から祝辞を頂いた。
 管機連齋藤会長は、「全国的に仕事がない状況で兎のようにジャンプしようにも足場が悪い。何とか伊藤理事長もおっしゃったように『適正利潤の確保』『取引の改善』、賛助会員の皆様には『需要にあった生産』をしっかり鉄の意思を持って守り、業界の足場をよくしたい。管機連として真正面から真剣に取り組もうと思う」と、価格の乱れを諭す一方、キッツの小林会長は、江戸無血開城で西郷隆盛と静岡県で面会した山岡鉄舟の自分を支えてくれる人の恩を忘れるなという「四つの恩の教え」を紹介し、「メーカーは販売店様を経てバルブがユーザーに届けられていることの恩を忘れないように」と話した。
 引き続いて、橋本総業橋本社長の発声で乾杯を行い、終始にわたり賀詞を交歓した。その後、愛知県管工機材商業協同組合の伊藤理事長から祝辞を頂戴した。
 中締めは前澤化成工業の難波社長の一本締めにより盛況の内にお開きとした。
 また、当日は午後2時30分より新年会に万全を期すための理事会を開催した。
▽第1号議案=新年会での各担当確認と出席者の確認。
▽第2号議案=昨年12月の台湾研修旅行報告。
▽第3号議案=その他について。
 過当競争の激化により、静岡各地域での値引き合戦の現状が報告された。競合の原価割れぎりぎりの見積もりに音を上げる苦しい状況が今後も続く模様。また、管材屋の廃業状況についても情報交換された。
▽第4号議案=今年度の総会、来年度の新年会の日程について決定した。
・23年度総会=5月17日、18日
・24年度新
年会=1月12日
遮音システム一層充実
フネン遮音パイプ好評
フネンアクロス 6層構造の高性能

 フネンアクロス(社長=古林龍三氏、本社=東京都豊島区)名古屋営業所は、集合住宅の排水騒音を大幅にシャットアウトする「フネン遮音パイプ」を好評裏に拡販中。
 同パイプは、ALGC、遮音性シート、吸音フェルト、耐火被覆、空気層、塩ビ管の六層構造により、いやな騒音を抑える仕組み。
 種類は、振動絶縁タイプ(XJ―AW)、遮音タイプ(XJ―SS)、複合遮音タイプ(XJ―FS)がある。
【特長】
@六層構造による高性能を実現。
A配管工事業者だけで遮音施工も完了する。
B技能レベルに影響されない安定した性能を確保する。
C簡単施工で施工時問を大幅に削減できる。
D施工時の端材を大幅に削減する。
E省スペース化を実現した。樹脂製シートに吸音材(難燃性フェルト)をあらかじめ装着している。
 また、同社では配管と同時にメジ施工が完了する「フネンメジフリー継手」(熱膨張性目地材組込み型継手)と「フネン遮音パイプ」との両立で、“フネン遮音システム”が一層充実している。
 その他詳細については、同社名古屋営業所(名古屋市西区砂原町347・TEL052-509-0591)へ問い合わせを。

Pad129台を導入
トラスコ中山社内スキル向上

 機械工具卸商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏)は、一月末よりiPad(Wi―Fi+3Gモデル16GB)129台を社内に導入した。
 導入に当たり同社では「昨今スマートフォン台頭により、一般コンシューマー市場を中心に様々な需要が創出されております。機械工具業界においても様々な需要の創出が期待されており、早い段階で社内スキルの向上が必要であると考え、今回の導入に踏み切りました。まずは、全部署に各一台を配布し、社員が積極的に活用することによって、斬新的な活用方法が生み出せるものと考えております」と話している。

耳を立てて情報収集し
軽やかに跳ねるよい年に
名古屋金物業界 賀詞交歓会を開催

 愛知県金物商工協同組合(理事長=岡本忠史氏・岡新社長)、名古屋建築金物卸商組合(理事長=佐藤章氏・アキラ金物社長)、名古屋利器工匠具卸業組合(理事長=印藤武司氏・印藤産業社長)の3組合による「名古屋金物業界賀詞交歓会」が1月7日正午より、名古屋市中区錦の東京第一ホテル錦において開催され、来賓をはじめ、各組合の組合員及び賛助会員(メーカー)ら約100名が出席し新春を祝った。
 賀詞交歓会は、大橋大橋屋社長の司会進行で、開会の辞を佐藤名古屋建築金物卸商組合理事長が述べて開会した。
 国歌斉唱に続いて、岡本愛知県金物商工協同組合理事長が挨拶に立ち「昨年、当地名古屋では、生物多様性条約会議(COP10)が開催され、また、名古屋開府四百年に合わせた名古屋城本丸御殿復元工事や、スポーツでは4年振りに中日ドラゴンズがセ・リーグを制覇、サッカーは名古屋グランパスが初めてJリーグを制覇し、それにあやかったセールもありましたが、本格的な景気回復にはつながっておりません。景気回復には、政治の安定が必要と思います。昨年は寅年で、この不景気を打ち破るものと期待いたしましたが、どうやら張り子の虎だったようです。今年は卯年です。ウサギのように大きな耳を立てて情報を収集し、V字回復とはいかないまでも、この不景気を振り払い軽やかに飛び跳ねるよい年となることを期待いたします」と述べた。
 来賓紹介があり、竹内名古屋市市民経済局産業部産業経済課産業振興係長より、名古屋市長の祝辞が代読された。
 参加メーカーを代表し古村美和ロック名古屋支店長の乾杯の発声で祝宴に移り、情報交換や福引きなどで和やかなひと時を過ごした。
 印藤名古屋利器工匠具卸業組合理事長の「ウサギのように情報を集めて慎重に動き、なお且つ、やる時には思い切ってジャンプしたいと存じます。メーカー様、問屋様、関係者が一丸となってこの厳しい一年を乗り切ってまいりたい」との閉会挨拶でお開きとした。

全水道メーターで新JIS化が完了
4月からの出荷体制は万全
愛知時計電機 12億円の投資

 ガス、水道メーター製造大手の愛知時計電機(社長=鈴木登氏、本社=名古屋市熱田区)は、国際規格に準拠した新JIS規格に対応を図るため、水道メーター部品の改修とともに検定装置等を一新した。
 新JIS規格は、平成17年3月に制定され、平成23年4月より製造される水道メーターに適応される。
 同社は現在の製品に部品等修正を加え、型式承認をすべて取り直し、今年4月までに出荷できるよう体制を整える。
 新JIS規格は、従来の規格から大きく分けて4つの点で変更になった。1つは器差性能基準の変更、2つ目は圧力損失基準の変更、3つ目は耐久試験基準の変更、4つ目は検定ポイントの変更となっている。水道メーターの検定有効期間8年はこれまで通り。
 特に検定ポイントの変更は、水道使用者の公平公正を期すことを目的とし、現在の任意の2ポイントから特定の3ポイントとなる。
 そのため検定の通水に3倍の時間がかかり、一台あたりの生産コストは大幅に増加する見込み。
 また今回の新JIS化対応のために、約200種類の水道メーターの開発および部品の改修、また検定装置などの設備更新費用などでも12億円の投資を実施した。
 設備更新費用など投資により、償却負担が膨らみ価格改定については、「生産性向上策を講じるよう指示はしたが、メーターの主原材料である銅も価格高騰を続けており、全ての吸収は、厳しい状況」との同鈴木社長談。
 新JIS規格のポイントについて、旧基準と新基準の比較表や改正スケジュール等をわかりやすくまとめたパンフレットも出来上がっており、配布実施中。
 〈本件への問合せ先〉
 愛知時計電機株式会社=営業統括本部・磯村迄TEL052-661-5160
 e-mail=kikaku@inet1.aichitokei.co.jp

今年新たに海外2拠点開設
『世界で作り、日本で創る』
東陽 新春賀詞交歓会に700名

 東陽(社長=羽賀象二郎氏、本社=愛知県刈谷市中山町3-38)の「新春賀詞交歓会」が1月6日午後3時30分より、刈谷市産業振興センター1階のあいおいホールで開催され、仕入先の商社、メーカーらおよそ七百名が参集した。
 会の冒頭、同社の羽賀昭雄会長と羽賀社長から年頭の挨拶が行われた。主な挨拶の内容は次の通り。
【羽賀昭雄会長挨拶】
 これだけ大勢の方々が、お見えになるということは、東陽への期待の表れ、今年も何か良いこと、新しいことを東陽がやってくれるのではないかとのご期待ではないかと思っております。
 昨日、東京のホテルニューオータニで、日本経団連、経済同友会、商工会議所の三団体の新年のパーティーがあり、そこに出席いたしました。岡村日本商工会議所会頭が新年の挨拶と乾杯をいたしました。誠に立派な内容でございました。それに引き換え、来賓代表の総理大臣の軽い言葉、説得力のなさを見ると、今年もまた、景気は激動する世界情勢に振り回され、日本独自の存在、国家感も内外に示されず、内政、外交は期待できないという感じがいたします。
 昨年8月14日、突然の円高で我々がどうなるかと不安におびえている中で、総理は軽井沢で休暇に入り、読書をしている姿が新聞に報道され、唖然といたしました。今年も、その円高は当面続きそうです。各国は、今回の通貨高は通貨戦争との認識で、必死の対策をとり、それなりの成果を上げてきておりますが、我々日本は全くの無策といってよいくらい無責任に放置しておき、結果、製造業は、素材、加工、組立、完成品まで、海外に出て行っております。この間のたった半年くらいで、100万人分の雇用が流出したというニュースもあります。
 私は年末、タイに行っておりましたが、忙しくてたまらない、日本から企業が押し寄せてくるという感じがいたしました。三菱自動車でも12月31日まで操業しておりました。インドネシアでは、押し寄せてくる外国企業への工業団地の手当てが間に合わず、会社の設立の前に、土地、建物を手当てしなければ、操業すらできないというラッシュです。
 わが社でいえば、海外子会社はすべての部門で、消耗品の工具類は、米国も含めて、10月以降はどこも史上最高という超繁忙ぶりです。このような中で、日本に残る製造業は何か、どうすればこの中で利益を出し続けられるかということが、いま問われています。
 わが社は1番目として、取扱商品の細分化、高度化を行う。『世界で作り、日本で創る』というキャッチフレーズが日本経済新聞にありましたが、一般消費財、汎用品では、ついに家電が輸入国になりました。日産のマーチがタイで生産され、輸入されても十分に売れ、信頼を勝ち得ている。この分野はとにかく安く作る以外にありません。メーカー様におかれましては、中国、その他安い国で作ったものを、セカンドブランド等なんでもよいから売り出して、安い海外商品の流入に対抗策を講じてほしいと存じます。ここまで苦労して育て上げてきた、日本の大きなマーケットを簡単に外国勢に渡すわけにはいきません。一方、ぜひ汎用品から、ヨーロッパに対抗できる、いや、それ以上の商品を開発していただきたい。私共も3月の展示会で出品いたしますが、世界でもトップクラスのメーカーは、自動車分野に売り込みたいから、東陽に総代理店になってほしいと来ている。これは日本にはない商品です。日本で創るには、この手の商品を、自社に取り込むというようなことをしていくことが、生きる道であろうかと思っております。
 2番目、
絶対にお客様に必要な存在になり続ける。東陽なくしては、三河を中心とした自動車産業へ商品を売り込めないという体制を作り続けたいと思っております。円高で減少したとはいえ、次世代の車、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、電気自動車、燃料電池自動車は日本が開発の中心であります。お客様、メーカー様の間で、わが社はリンキングザベスト、つまり、良いものと良いものを見つけるということで努力をしていきたいと思います。サービスの質を落とさず、安上がりの経営をしていけば、必ずやこの道は開けてくるものと思っております。
 3番目、今後伸びるという原子力、インフラ、航空機分野に出ても、力を分散することになり、また敢えて言わせていただければ、日本で一番量を売る東陽が出てきたというだけで、いたずらに大きな摩擦を起こすだけです。下手に手は出しません。自動車分野で、この地域で今までのお客様をしっかり守り、皆さんの商品を売っていきたい。ぜひその商品は、汎用品は中国でもどこでもよいから作り、徹底的に安いものを供給していただきたい。片や、今まで商品のラインナップにない良い商品、あるいは便利な商品が世界中にはいくらでもあります。このようなものをぜひ取り入れて、対抗していただきたいと存じます。
 平凡ですが、三つの柱をわが社は掲げて、国内事業に専心していきたい。この一環として行います、3月の展示会にはぜひご協力をいただきたい。一方、海外につきましては、社長のほうから詳しくお話しされます。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。
【羽賀象二郎社長挨拶】
 皆さん、明けましておめでとうございます。この2011年、卯年。卯の字は“ぼう”と読み、植物がどんどん茂る、色々なものが成果として表れてくるという意味です。さらに、ぴょんぴょんと飛ぶ兎、坂道を登っていく兎というところにメッセージを託されております。我々としても、いろいろなものが茂っていく、そして豊かになっていく、そういう1年にしていきたい。
 海外には現在、アメリカ、タイ、チェコ、オーストラリアに現地法人がございます。今年、中国とインドネシアに現地法人を出す予定です。中国は、ほぼ当局の許可も出て、あとは事務所の引き渡しを受けて操業を開始する状態。インドネシアはこれからですが、ほぼロケーションも決まり、いま非常に工業団地が限られており場所を確保するのが大変ですので、いつになるのかまだ分かりませんが、今年中、夏頃には営業開始をしたいと考えております。
 このように我々が世界各地にグローバルに展開してまいり、そこにある日系企業の皆様と商売をさせていただく。そのためにはやはり、本日ここにお集まりのメーカーの皆様に良い商品を提供していただくことが必要です。色々な国に出て機械、工具を見てまいりましたが、やはり色々な意味で日本の製造業にとって最も使いやすいものは、日本の工作機械であり、日本の工具です。日本の機械・工具というのは最高水準のレベル。そのようなものを世界中に提供していく。この日本という枠にとらわれずに、日本の製造業が世界中でどれだけ繁栄していくのか、どれだけ発展させていけるかということを考えると、我々の未来は、前途洋々としてものすごく明るいものだと考えている。
 世界各地に営業が出て行って、それで商売をしていく。そのために、私を含めて、営業全員が一度トイックを受け、我々の英語力がどれくらいであるのかを知った上で、英語力を高めていって、世界に通用する人材になっていってほしい。これから、日本という枠、それ自体の市場は大変重要なものですが、日本の中で育てたものを世界に向けて発信をしていく。世界に届けていく。そうすることにより日本全体を世界の中で発展させていきたい。
 この1月から「E―monoキャンペーン」をさせていただいております。そして3月には「最新・最適・最良 提案フェアー」を行います。皆様がお持ちの、最新で最適で最良のものをその場に出していただいて、我々としてこの日本の製造業を支援していくために、ぜひともご協力のほどをお願いします。
◇   ◇
 東陽の「最新・最適・最良 提案フェアー」は3月3日、4日の2日間、刈谷市産業振興センターあいおいホールで、午前9時30分から午後8時まで開催される。出展メーカー約70社。

新たな成長3分野を開拓
海外・環境・消費財を柱に
中部ユアサ炭協会 賀詞交歓会を開催

 ユアサ商事(社長=佐藤悦郎氏、本社=東京)の中部ユアサ炭協会は1月6日午後3時より、名古屋市東区葵のメルパルク名古屋において「中部ユアサ炭協会賀詞交歓会」を開催した。当日は、会員であるメーカーの関係者ら400名余りが参集し、盛大に新年の幕開けを祝った。
 年頭にあたり、中部ユアサ炭協会を代表して荏原テクノサーブ執行役員中部支社の中川支社長がユアサ商事に日頃の炭協会の製品拡販についての礼を述べた後、昨年の景気について「まだら模様の一年だった」と振り返った。
 今年の景気については、「回復の年」と述べ要因となるのは、「製造業について、今後は製品を改良してコストを下げるといった動きになってきています。生産設備の改良が今年の大きな動きだと思います。ここにお集まりの炭協会の皆様もそのような動きをされてみえると思います」と話し、生産設備の改良につながる製品を市場に出していくことで、生産能力が向上し業界も活性化するとの見方を示した。また建築設備業界は依然として良くないものの、「住宅着工件数が、毎月昨年度を上回っており、最盛期には及ばないものの確実によくなっている」ことも挙げた。
 ユアサ商事に対しては「やまずみ会の会員会社様の総合アドバイザーとして認識を持ち活動して頂きたい」と話し、「この一年間なんとかするのだという能動的な動きで乗り切っていきたい」と力強く挨拶した。
 続いてユアサ商事を代表して挨拶に立った佐藤社長は、出席者にお礼を述べた後、景気の現状について「不透明感の中にあるが随所に明るいきざしが見えてきていると感じております」と語った。 
 「昨年7月〜9月の設備投資額が14期ぶりにプラスに転じたが、国内需要はまだ十分ではなく、海外需要を取り込んでカバーしている状況の中、昨年の工作機械受注高が9,500億円、今年3年ぶりの1兆円超えの予測が発表されています」と明るいきざしの数字を紹介した。
 今年ユアサ商事の取組む事業内容については、4月から中期3カ年計画を実行する。
 その中で『アジアの産業とくらしを豊かにする商社』を目指すと発表した。今後は日本のくらしのみならず、輪を広げアジアまで拡大する。
 新たな成長分野であるところの【海外】・【環境】・【消費材】の三分野を開拓する。
【海外】事業について。
 ユアサ商事の海外事業における取引率は10%程。「15%から20%位に伸ばしたい」(佐藤社長)と意気込む。
 海外進出に向けて、インドとメキシコに営業拠点を設け、近い将来にはブラジルへの進出も計画し、新興国への攻勢を強めていく。
 また工場分野だけではなく、建設分野にもグローバル展開を加速する。 省エネ・省コストを切り口にしたユーティリティ機器販売を東南アジアの日系企業向けに販売開拓を行う他、住設機器・建材の海外展開も検討する。
 佐藤社長は「炭協会の皆様の一流製品を海外へ広げる役割を弊社が担うことで、進出する国の産業とくらしの発展の一助に携わりたい。何卒ご指導ご鞭撻よろしくお願いします」と述べた。
【環境】事業について。 一昨年から展開している“クールアースチャレンジ”の内容を更に深化させ、炭協会の環境商品や、ユアサ商事グループでの省エネコンサルティング力、全国800社に及ぶ施工協力会のトータル施工体制をワンパッケージにして丸ごと「エコ・エンジニアリング事業」を推進する。すでに大阪府の大型商業施設改修などで実績を上げている。
【消費材】事業について。
 ホームセンターや家電量販店への販売を行っているが、昨年末には大手インターネットの楽天市場に「ユアサeネットショップ」をオープンし、新たな収益源として育てていく方針。
 今年創業三百四十五周年を迎えるユアサ商事は京都で木炭商からはじまり、打ち刃物商へ転業。艱難辛苦を極めた江戸進出、第一次世界大戦直後の会社設立、金物業から『産業と暮らしの専門商社』への転換と同社の歴史は常に新しいことへの挑戦の連続である。
 「老舗は常に新しいをモットーにしてやまずみ会様、炭協会様へのお役に立てるような事業に徹して参りたい」と佐藤社長は新春の挨拶を結んだ。
 続いてオークマ名古屋支店旭支店長の発声で乾杯した。
 和やかに宴が進み、立川ブラインド工業名古屋支店宮川支店長の中締めで盛宴の内にお開きとなった。

好調な業績 推移も発表
VISTA―3Sを加速
山善名古屋営業本部 新春賀詞交歓会開催

 山善(社長=吉居亨氏、本社=大阪)の「名古屋地区新春賀詞交歓会」が1月6日午後5時10分より名古屋市熱田区の熱田神宮会館で開催され、メーカーら410名以上が出席して2011年の幕開けを祝った。
 賀詞交歓会は池上山善本部室室長の司会で進められ、開宴にあたり森園山善名古屋営業本部長が、出席方にお礼を述べた後、「22年に入りまして緩やかな景況の回復とメーカーの皆様によるご協力で65期の4月から12月までは期初計画を上回る実績を残すことができました」と計画の達成を発表し感謝の意を表した。続けて「今年は昨年4月にスタートし2013年3月期を最終年度とする中期(3ヵ年)経営計画『VISTA―3S(ビスタ・スリーエス)』の初年度の重要な決算期が3月です。名古屋営業本部は皆様の期待を超え、感動を与え、社員自らも感動する1年にして参ります。またスローガンにある思い切ったイノベーションにも挑んで参ります」と挨拶。
 続いて出席した254社のメーカーを代表して寺澤三井精機工業専務取締役営業本部長が挨拶し、「2010年サッカーワールドカップの岡田監督の話を聞く機会があり、ワールドカップの監督就任から、予選、本戦に進んでいく話の中で企業経営と相通じるものがあると感じた」と語った。
 岡田監督は予選突破後、本選の直前でチームの中心でベテランの中村俊輔選手を外し、守備の要であるゴールキーパーも外し新人を登用した。
 寺澤氏は、土壇場での選手起用について岡田監督の中では“予測のうち”であったことを紹介し、「全日本の監督は四年サイクル。その中で緻密に色々なケースを予測し事前に洗い出して予選を勝ち抜き、最後の仕上げの本選に向かう。企業でいうと中期経営計画を立案、実行するのと同様であり、新中期経営計画『VISTA―3S』を取り組むことにより好調な業績推移をたどる山善さんと相通じるものがあります」と述べて祝辞とした。
 年頭の挨拶として、吉居山善社長は日頃の愛顧に感謝を述べた後、「商社は人が全てです。私は社員に仕事は誰のためにやっているのですかと問います。自分の幸せのために働いて、その結果がメーカー様、会社のためになる。今年も前向きに考えていきたいと思います」と所信を述べた。
 また2010年4月から2013年3月までの三ヵ年経営計画について説明した。新中期経営計画のネーミングは「VISTA―3S」。
 「VISTA」とは、バリュー(付加価値力)、インプレッションズ(感動力)、スペシャリゼーション(専門力)、テクノロジー(技術力)、アダブダビリティー(変化適応力)の五つのキーワードの頭文字を合せたもの。
 新中期経営計画のコンセプトは“イノベーション(革新)”であり、「世界力」「専門力」「組織力」の三つの戦略テーマ(3S-3つの戦略)で“イノベーション”を起こし、同社の将来を展望(VISTA)するという想いを込めている。
 よりお客様に役立つ新しい価値創造へシフトをしていき、山善として現在と未来の変化に対応し持続的な発展と成長を実現する。
 2011年の経営スローガンについて吉居社長は「過去にとらわれることなく思いきったイノベーションを起こし、新しい価値を創造する」と述べ、「時代が変わり今までのやり方では通用しなくなっているので、経済活動、生産手段、販売手段の異なるやり方を新しく結合することでイノベーションを起こす」と強調した。その一環として4月に大きな組織改編を実行する。
 さらに2010年4月〜12月の好調な業績を受け、昨年10月に2011年3月期決算を上方修正したことを発表した。売上高を2,950億円、経常利益は45億円(前期比5.4倍)に修正した。輸出関連企業の業績回復に伴い設備関連製品の需要が伸びた。従来予想は売上高2,700億円、経常利益30億円であった。12月までに経常利益45億円を達成する見通しで、2月にはさらに上方修正されるのは確実となっている。
 続いて緒方山善副社長より参加した同社役員の紹介が行われ、小林オーエスジー常務取締役の音頭で乾杯し、祝宴に移った。
 出席者は歓談しながら余興の「お楽しみ抽選会」を楽しみ、辛島ダイキン空調東海社長の中締め、奥本山善名古屋営業本部副本部長の礼の言葉でお開きとした。

ND社 予測2011年の工作機械受注額
17.1%増の1兆1300億円
FA業界新年賀詞交歓会開催

 ニュースダイジェスト社(社長=黒田嘉幸氏、本社=名古屋市千種区内山3-5-3)主催の「2011年FA業界新年賀詞交歓会」が1月12日午後2時より、名古屋市中村区名駅のキャッスルプラザで開催され、工作機械ならびにFA関連機器のメーカー・商社、官公庁、関連団体など業界関係者六百名余りが出席し、新年の幕開けを祝った。
 主催者挨拶で黒田社長は、「今年は卯年ということで、あちらこちらで今年は飛び跳ねる年だ、跳躍の年だと言われております。1月7日の日本工作機械工業会の賀詞交歓会で、中村会長が今年の受注額を1兆1,000億円と力強く仰られました。その会場で色々な方のお話を伺いますと、兎に角皆さん顔色が明るい。1年前は『リーマンショック直後の09年に対して、今年はどれだけ伸びるか不安』というのが多かったが、今年は明るい前向きな話、しかも1兆1,000億円と昨年の実績を超えてくるということで、良い年になりそうな感じがしております。卯年ということですが、ウサギの一番の特徴は、飛び跳ねる跳躍ではなくて、耳だと思います。危険を察知する情報力。ウサギの情報力に見習う年なのではないか。それから古い中国の話ですが、賢兎は三つの穴をもっている。一つのねぐら(穴)を潰されても、二つ目、三つ目がある。リスク回避をキッチリ行っているということです。昨今、非常に伸びている中国市場、その次がインドとなりますが、中国にもリスクがない訳ではない。情報力を生かし、リスク回避を求めながら経営をして行けば、今年は本当に良い成果が手に入れられる年になるのではないかと思います」と述べ、引き続き「わが国工作機械産業の需給実績と見通し」について主に次のように話した。
 2010年の工作機械受注額は前年比で2.3倍と大幅に回復した。09年は非常に厳しい年で受注額が4,120億円程だったので、それに対して昨年は134.3%増の9,650億円(予測)となった。
 内訳は、内需が前年比89.6%増(1.9倍)の3,027億円、外需が同162.6%増(2.6倍)の6,623億円。
 中国向けが3.4倍となるなど、外需の伸びが大きかったことで全体を押し上げた。外需比率は68.6%となっている。
 内需は、業種別で自動車部品向けが前年比3.7倍、自動車が2.7倍、一般機械が1.8倍となっている。
 工作機械の受注総額は伸びており、昨年11月の時点で1,000億円の大台にもう少しのところまで来ている。販売額も9月に990億円まで行っており、回復基調は間違いない。
 今年11年の見通しは、回復基調が続くものとして、工作機械受注額は前年比17.1%増の1兆1,300億円と予測。
 内訳は、内需が前年比12.3%増の3,400億円、外需が同19.3%増の9,700億円。外需比率は69.9%とほぼ七割を見込んでいる。
 内需は、伸びることは伸びるが、微増にとどまる。
 一方の外需は、中国、インドを含めてアジアの伸びが大きく、新興国が引き続き大きな需要先となると見ている。先進国は、米国も政権が落ち着けば大きな需要が見込める。欧州は、まだ経済政策がうまくいっていないためPIIGSの問題がどのように出てくるか読みにくいが、その中でも回復は間違いない。
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ブル不況後は内需があまり上がっておらず、07年に外需が内需を抜き逆転。リーマンショック後の落ち込み以降は、外需の伸びが目覚ましい。外需はリーマンショック直前のピーク時に近いものとなっている。
 為替換算すると、かつてのピークを既に超えている。07年時点の一ドル120円から80円となり、三分の一も目減りしたことになる。これを企業努力で埋めることはなかなか難しい。製造業はこの為替リスクを回避するために、海外に出て行っている。それに伴って、海外輸出も増えているという状況にある。
 シェアを見ると、欧州が17.7%、北米が20.9%、アジアで60%を超えている。特に中国市場が37.7%ある。東アジアの四分の三を中国が占め、中国一国の受注が、欧州どころか、アメリカすら凌いでいる。
 内需は、自動車、白物家電の生産が海外に移転している中で、伸びが少ない。
 需要を見ると、この工作機械業界においては、六割ぐらい自動車業界に負うところがある。国内はやや低迷期にあるが、海外での需要が大幅に伸びている。自動車各社が海外に出て行っている。
 自動車販売台数は、10年に中国がアメリカを抜いて世界一になった。全世界の車の販売台数7,230万台の内、1,806万台が中国で販売されている。今年は2,000万台を超えて行くだろうと言われている。
 アメリカは、09年の落ち込みに対して、1,160万台に伸ばしている。日本は500万台に少し届いていない。また、ブラジルがドイツを抜いて世界第四位に浮上した。これからは、中国、アメリカ、日本、ブラジルの順位がこのまま進むのではないかと考えている。
 インドも順調に伸びており304万台。ロシアは、欧州に近いということでリーマンショック後は大変落ち込んだが、少し回復し200万台まで戻ってきた。
 11年の工作機械の受注予測を1兆1,300億円としたが、為替が今よりも円安に振れて、もう少し利益が出てくるようになれば、1兆2,000億円もあり得ると予想する。
 FTA、TPPを行い、世界共通の土俵で戦えるよう、政府にも頑張ってもらわないといけない。
 最後に黒田社長は、今秋開催されるメカトロテック・ジャパン2011について触れ、「中部を中心に、日本のモノづくりの原動力として展示会を成功させたい」と意気込みを語り協力を求めた。
 続いて「第27回NDマーケティング大賞」の贈呈式が行われ、エンジニアリングのアマダとしてグローバルな展開を見据えての積極的な投資などが評価された、岡本アマダ社長に、昨年の受賞者である吉居山善社長より賞状と記念のブロンズ像が贈られた。
 受賞講演で岡本社長は、アマダの企業並びに製品などを紹介した。
 新春トップインタビューでは、岩波ニュースダイジェスト社常務(東京支社長)がコーディネーターを務め、長久保日本工作機械販売協会会長(双日マシナリー会長)と大石レニショー社長をパネリストに、会場の業界トップの方々も交えて、今後の業界の動向などについて情報交換。「アジアは一つのマーケット」「前に向ける情報発信を続けないと前には進まない」「日本の持っているポテンシャルは高いものがある。自信を持っていかないといけない」「中国は絶好調、インドも頑張っているのに加えて、欧米も回復基調にある」等、全体的に今年は期待できるという明るい見通しが話された。
 このあと開かれた懇親パーティーも盛況だった。

ユーザーに万全のサポートを
パーツセンタの名称変更
森精機 24時間以内の発送率95%へ

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は1月19日、世界各拠点のサポート範囲を明確にし、すべてのユーザーに万全のアフターサービスを実施するために、各拠点のパーツセンタの名称を変更したと発表した。同社は全世界で約10万件のユーザーに約18万台の納入実績を誇る。
 新たな名称は次の通り。[ ]内旧名称
▼グローバルパーツセンタ(日本)[パーツセンタ(日本)]
▼欧州パーツセンタ(ドイツ シュツッガルト)[ドイツパーツセンタ(ドイツ)]
▼米州パーツセンタ(アメリカ ダラス)[ダラスパーツセンタ(アメリカ)]
▼中国パーツセンタ(中国 上海)[上海パーツセンタ(中国)]
▼東南アジアパーツセンタ(タイ アユタヤ)[タイパーツセンタ(タイ)]
 今回、特に中国および東南アジア地域での、受注後24時間以内のパーツ発送率を日本・米州・欧州同等の95%以上とするため、スペアパーツの在庫を強化するとしている。
グローバルパーツセンタ移転
 同社では、グローバルパーツセンタを伊賀事業所(三重県伊賀市)から奈良事業所奈良第二工場(奈良県大和郡山市北郡山町)に移転し、業務を開始した。
 移転の理由として、@独国ギルデマイスター社(以下DMG)との販売・サービス提携を開始し、国内でDMG機を使用しているユーザーのサポート体制の強化を図るために、DMG機のスペアパーツの増強を行うためA伊賀において数カ所に分散していたスペアパーツの保管場所を一カ所で集中管理するためB集荷業者の荷物の引受け時間が伊賀より遅く、また関西国際空港にも近いことから、物流の利便性がアップするため―の三点を挙げている。
 スペアパーツの保管場所については、従来の建屋を活用、さらに移動棚を導入して移転前と同じ約12,000uの広さを確保した。スペアパーツ移送費用も含めた総投資額は約5億円。移転により約30名の新規採用も行った。
 パーツ部門の年商は連結ベースで約200億円。
 同社では、今後も各拠点のパーツセンタを基地とし、グローバルパーツセンタを中心に各拠点が連携して、全世界のユーザーに安心して製品を使用してもらえるように最高のサービスを提供していくとしている。

10年、15年後を踏まえて投資
ヤリガイのある会社作り
オータケ 新年会に220余名が参加

 管工機材総合商社のオータケ(社長=吉川富雄氏、本社=名古屋市中村区名駅3-9-11)は1月5日午後5時30分より、名古屋市西区牛島町のレセプションハウス名古屋逓信会館において「平成23年新年会」を開催した。当日は仕入先メーカー21社が招待され、オータケの役員、社員と合わせて220名余りが一堂に会し、新春に当たり同社並びに業界のさらなる発展を祈念した。
 年頭の挨拶で吉川社長は「昨年は当たり前のことを当たり前に行うと言ってまいりました。先だって、半期の決算が終了し、厳しい一年でありましたが、結果としてモチベーションを下げずに一人ひとりが知恵を出し、予想を上回っております。ただ私共の本決算は5月末ですので、もう一段引き締めてやって行きたいと存じます。昨今、グローバル化が進み、国内だけでなく、地球が一つの市場に変化してきております。私は、正月を迎え、この3年間を振り返って、自分なりにどこまでできたのだろうか、もう少しできたのではないかと自問自答いたしました。皆さんも新年を迎えて、今年一年こうしようと考えられたことと存じます。PDCA(plan do check action)をしっかりやって行きましょう。私は皆さんにヤリガイのある会社作りをして行きたい。自分の思いを持って、達成感を持てる会社にして行きたい。250名のオータケ社員が臆することなく働けるようにする。そこには仲間がおり、上司がおり、私共のような経営陣がおります。意見を交わしながら一歩一歩着実に前進していくことが大切です。私も現在61歳で一般的には定年の年になっております。今後は、若い人たちに私が経験してきたこと、ノウハウを伝承していくことが大切ではないかと感じております。あと一言申し上げれば、キューピーの創業者、中島董一郎氏が座右の銘にしていた『守愚』。自分が正しいという信念で最後までやりぬくことです。会社として個人個人のヤリガイをどのように作っていくか、このことは経営を預かる人間としてやっていかなければならないこと。リスクなくしてリターンなし。昨年暮れに現在の物流センターの隣の土地を購入いたしました。この時代にいかに効率化を追求し、また営業のサポートができるか。そのような体制作りを積極的に行っていきたい。目先のことではなく、十年、十五年先、皆さんにあの時にやっておいて良かったと感じてもらうために、私自身頑張りますので、皆さんもその気になって、目標を持って、それをしっかり達成していただきたい。今年一年、ヤリガイのある、また達成感を持った一年にして行きたい」と述べた。
 参加メーカーの紹介に続いて、小田キッツ中部支社長が挨拶し「今年はオータケさんにとってどのような年かと考えますと、まさに正念場の年ではないかと感じております。オータケさんは中部圏の雄
としての立場で活躍されておりますが、ここ数年、他地区の同業者が中部圏にも進出しておられます。この中部圏は日本全国の中でも非常に厳しい競争の場であると思っております。私たちメーカーは一生懸命にバックアップをさせていただきたいと存じます。半期の決算で上向いたとお話がありましたが、更に伸ばしていくには、売上を伸ばしていかなければなりません。売上を伸ばすには、皆様お一人お一人も必要ですが、会社としての今後どうしていくかというビジョンを描き、それを皆様が達成していくことが最も必要ではないかと感じております。メーカー共々、この厳しい現状を乗り切っていきたいと存じます」と話し、同氏の音頭で一同乾杯した。
 祝宴では、参加者が新年の挨拶を交わすなどして和やかに歓談。途中、オータケの各部長より今年の抱負が語られる場面もあった。
 午後7時前、村井オータケ営業本部長より「今年はウサギにあやかって、ジャンプしたい思いでいっぱいです。我々一人ひとりが原点に返って自分のやるべきことを見直すことが肝心。今年は、やるためにはどうするのかという思いで、皆さんの力を結集してまいりたい。こういう時期だからこそ、我々とメーカー様が心で繋がる関係を作りたい。また、物流センターも拡張いたします。直ぐにでも活用できるように工夫をし、皆が去年より今年、着実にレベルアップして、この厳しい時期を乗り切ってまいりたい」と決意を込めた挨拶があり、三本締めでお開きとなった。

溝入れ・突切り加工用工具
『Tung Cut(タングカット)』
タンガロイ 拡充アイテム発売

 タンガロイ(社長=上原好人氏、本社=福島県いわき市好間工業団地11-1)は、溝入れ・突切り加工用工具“TungCut(タングカット)”拡充アイテムの販売を開始した。
 TungCutは、様々なニーズに応えるべく品揃えを従来の二倍、経済的で使い易さを追求した溝入れシリーズ。今回、一体型の端面用直角型ホルダ、自動盤用一体型ホルダ、そして、外径・内径ぬすみ加工用ホルダ並びにフルRインサートを拡充した。発売済みのアイテム同様、インサートは抜群の切りくず処理を発揮し、ホルダは高いクランプ剛性と優れた位置精度を発揮する。また、各々優れた特長を持つインサートとホルダの組合せによって、安定かつ長寿命を実現させた。
【主な特長】
@自動盤用一体型ホルダは、溝幅1.4mmから高精度の溝入れ・突切り加工を実現。
A外径・内径ぬすみ加工用のホルダは剛性に優れ、ユニークな形状を持つ一体型。また、インサートは鋼・ステンレス鋼加工用のブレーカ付きフルRインサートで切りくず処理に優れる。
B発売済みアイテム同様、耐摩耗性と耐欠損性のバランスに長寿命を提供するPVD材種AH725と耐欠損性に優れたPVD材種GH130を設定。
C直角タイプの端面用一体型ホルダは、センターや心押台に干渉することなく溝入れ加工を実現可能。
 標準価格は、主な形番でホルダCTFVR/L2525―3T10―029―040が1,9800円(税込み20,790円)、インサートDTIU300―150 AH725が3,170円(税込み3,329円)など。
 アイテム数は、ホルダ56形番、インサート4形番8アイテム。

センサエキスポジャパン2011
センシングの専門展示会
東京ビッグサイトにて
10月12日(水)〜14日(金)

 センサエキスポジャパン2011/センサネットワーク+位置情報システムEXPO2011(主催=フジサンケイビジネスアイ、特別協賛=次世代センサ協議会)が本年10月12日(水)から14日(金)までの3日間、東京ビッグサイト(東京国際展示場)西ホールにて開催される。開催時間は午前10時から午後5時まで。
 センサエキスポジャパン2011は、センシングに関する国内唯一の専門展示会(マーケティングコンベンション)で、センサ・コントロールとその応用技術、機器、システム、ネットワーク、情報が一堂に集結する。
 一方のセンサネットワーク+位置情報システムEXPO2011は、センサネットワークとワイヤレスソリューション、位置情報・検知技術に関する専門展示会。ユビキタス社会の実現に欠かせない新たな技術開発のための交流を促進する。
 来場対象は、@センサや新たなセンシング技術を求めるあらゆる業種の研究開発者・技術者A設計・製造、生産、品質管理・検査、購買・資材などに従事する専門家B新たなセンサの活用を検討する流通・サービス業、小売業、農林水産業、交通・通信・エネルギーなどの社会インフラ、医療機関、政府機関の関係者など。
 会期中には、次の併催企画が予定されている。
●次世代センサフォーラム(主催=次世代センサ協議会)
《展示コーナー》大学・研究所による研究発表および無料の技術相談コーナー。《総合シンポジウム》センサの最新トピックスを紹介する3日間、6テーマの総合シンポジウム。
●技術セミナー
 専門団体の主催による最新技術と動向を紹介するセミナー。
●PRセミナー
 出展者が最新製品・技術動向を紹介する展示会場内のプレゼンテーションステージ。
 また同展は、測定計測展、TEST2011、国際セラミックス総合展2011と同時開催となる。各展来場者は同時開催展も無料で入場可能。
◇測定計測展(旧・光ナノテクフェア)
 測定・計測関連の機器・技術・情報が一堂に集まる国内唯一の展示会。日本光学測定機工業会、日本精密測定機器工業会主催。
◇TEST2011[第11回総合試験機器展]
 材料試験&環境試験と測定、評価に関する国内唯一の総合展。日本試験機工業会主催。
◇国際セラミックス総合展2011
 セラミックスの最先端技術が集まるわが国唯一の展示会。日本セラミックス協会、ファインセラミックスセンター、日本ファインセラミックス協会、フジサンケイビジネスアイ主催。
【申込み・問合せ先】
 フジサンケイビジネスアイ(日本工業新聞社)営業・事業本部「センサエキスポジャパン」事務局TEL03-3273-6180。

奈良事業所の景観改善と
省エネのために設備投資
森精機 年間約41トンのCO2削減へ 

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は1月17日、奈良事業所奈良第一工場(奈良県大和郡山市井戸野町)において、次の景観改善と省エネルギーのための設備投資を行うことを決定したと発表した。
1、事務所棟屋上の社名看板の取替え(2010年12月実施済)
 従来の白地に赤のロゴマークからデザインを一新し、茶色の背景にステンレスのロゴマークが引き立つように変更した。茶色にすることで、屋上看板と周囲の奈良の山々の緑とが、美しく調和するようになった。
 また、ネオン照明からLED照明に変更したことにより、夜間はロゴが赤く輝く。LED照明は、消費電力が従来のネオン照明の五分の一で、地球環境に優しく年間約26,00kWhの電力の削減と年間約11トンの二酸化炭素の削減になる。さらに、長寿命のため取替えコストも大幅に低減できる。
2、事務所西側の社員駐車場隣接地への太陽光発電装置と福利厚生施設の設置(2011年3月完成予定)
 @太陽光発電装置および蓄電施設の設置について
 クリーンで地球環境に優しい太陽光発電システムを伊賀事業所に続き奈良事業所にも設置する。同社の業務・資本提携先であるギルデマイスター社(ドイツ)の子会社であるa+f社(ドイツ)製の太陽位置追尾装置に、三菱電機製の太陽光パネルを組合せた出力30kWの太陽光発電装置を一基設置。さらに、今回はa+f社の子会社であるCellstrom(セルストローム)社(オーストリア)製の電力貯蔵用レドックス・フロー電池を併設。発電した電気は福利厚生施設および隣接する社員駐車場の夜間照明に利用する。
 今回、奈良事業所にも太陽光発電装置を設置することにより、森精機全体では年間約96,000kWhの発電量で、年間約41トンの二酸化炭素を削減する。
◎レドックス・フロー電池(Cellstrom社製 cellcube FB10/100)について
[原理]二次電池の一種で、イオンの酸化還元反応を溶液のポンプ循環によって進行させて、充電と放電を行う。
[用途]太陽光発電装置と組み合わせて昼間の発電電力を電池に蓄えて夜間の照明に利用することにより夜間に発電できないという太陽光発電装置の欠点を補う。
[仕様]電池容量=100kWh、出力電圧=単相200V
[寸法]4,500mm×2,200mm×2,400mm(高さ)
[重量]10トン
 A社員の福利厚生施設としてテニス・フットサル兼用コートを2面設置
 これらの景観改善、省エネルギー活動への取組みに掛かる費用は約1億3,000万円。同社は今後も、積極的に景観改善や省エネルギーへの取組みを進めるとしている。

イノベーションデー
Xclass & DMGショー
森精機 2月10日(木)〜12日(土)に開催

 森精機製作所は、イノベーションデー“Xclass&DMGショー”を2月10日(木)〜12日(土)の3日間、伊賀事業所(三重県伊賀市御代201)にて開催する。新機種11台、独国ギルデマイスター(以下DMG)社機6台を含む全31台の展示と、各種イベントを予定。来場日を地域別に設けており、じっくりと見学できる。開催時間は午前10時〜午後5時。
◆出展機
 高精度・高品質・高信頼性を誇るプレミアムマシンである新機種Xclassや、昨年開催のJIMTOF2010に出展していない機種も多数展示。また、五軸加工や、レーザ加工、超音波加工など多彩な加工方法を提案するDMG機もラインアップしている。
【CNC旋盤】
 NLX2500/700(ローダ仕様)▽NLX2500MC/700▽NLX2500SMC/700▽NLX2500Y/700▽NLX2500SY/700▽DuraTurn 310 V3 eco▽NVL1350MC
【マシニングセンタ】
 NVX5080/40(5AX―DDRT200仕様)▽NVX5100/40▽NHX4000▽NHX5000/40▽NV7000/50▽NH6300 DCGX▽DuraVertical 635 eco
【複合加工機】
 NTX1000/SZM▽NTX2000/1500SZM▽NT4250 DCG/1500SZ
【五軸加工機】
 NMV1500 DCG HSC▽NMV3000 DCG(AWC仕様)▽NMV5000 DCG▽NMV5000 DCG HSC(APC仕様)▽NMV5000 DCG(ゼロチップ仕様)▽NMV8000 DCG/50▽NMH6300 DCG▽DMU 50▽DMU 50 eco▽DMU 80 P duoBLOCK▽DMF 500 linear▽HSC 55 linear
【最先端加工機】
 LASERTEC 40 Shape▽ULTRASONIC 20 linear
◆工場見学、セミナー、各種イベント
 展示会期間中は、工場見学や開発担当者が機械の特徴を解説するセミナーを開催。来場者にもれなくプレゼントが用意されるほか、さらに期間中にXclassを成約すると森精機認定周辺機器(MSQP)購入クーポン50万円分が進呈される。


2011年2月13日(日) 2409号
明るい話題も次々と紹介され
新年賀詞交歓会開催
愛知県管工機材商協組322名集い新春祝う

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=伊藤辰之氏・イトウ社長)では、1月18日午後6時より、名古屋駅上の名古屋マリオットアソシアホテルを会場に「平成23年新年賀詞交歓会」を開催し、来賓はじめ正会員や賛助会員、優良従業員表彰での受賞者ら322名が出席するなどして辛卯年の新春を祝った。賀詞交歓会は、一部「優良従業員表彰記念式典」と2部「記念講演会」、3部「懇親会・賀詞交歓会」の3部制で実施した。
 「懇親会・賀詞交歓会」は、鈴木善雄氏(三エス商会社長)の司会開会の辞で開会。
 冒頭、挨拶に臨んだ伊藤理事長は、出席方にお礼を述べたあと、「昨年大晦日の新聞に名古屋市の上下水道サービスが株式化され、高い水道技術を武器に、世界で水のインフラ事業などの水ビジネス市場に打って出るとありました。これは非常に夢のある話だと思います」と明るい話題を提供し、「私ども業界は内需依存で海外に出て仕事をすることはありませんが、官民が一体化して海外に売り込みをかけ展開していくことで、小さな会社でもできないことはないと思います。今後我々もそういったビジネスに関われればいいと思っています」と話した。
 引き続いて、来賓を代表し、愛知県管工事業協同組合連合会会長並びに名古屋市指定水道工事店協同組合理事長の鏡味栄男氏より祝辞を頂いた。
 鏡味氏は、「東京の全管連賀詞交歓会で、関東方面の組合の方が厳しい現状を報告されました。十二年前に官公需適格組合を取得され、官の仕事が順調に入っていたものの、最近は入札が厳しくなり激減している現状を訴えられました」と報告し、一方で、官公需適格組合の好事例として八戸市と富山市が官公需適格組合を活用して工事の受注、役務での受注ができた成功事例を紹介した。工事というのは組合の職員が資格を取得し実際の本管の推進工事を行った事例と、満期メーターの取替え作業の役務を受注できたこと。鏡味氏は「他の組合にとっても非常に参考になるのではないかと思います」との考えを示した。
 次いで、賛助会員を代表して森村TOTO執行役員名古屋支社長が挨拶し「リフォーム市場が昨年比一四%以上の伸びを示しており、6兆円の市場がある。今年は住宅エコポイントの期間と対象製品拡充、さらにフラット35による金利優遇制度の延長があり景気へ寄与されるのではないかと思う」と話し、引き続きメーカーとして、情報の提供や提案、新製品の発売に今まで以上に取り組むと意気込みを示した。
 その後祝電披露と来賓紹介のあと、愛知県空調衛生工事業協会副会長の辻村和美氏の発声で乾杯を行い、それぞれに賀詞を交歓し、一層の親睦を分かち合った。
 盛宴の内に植田副理事長(ウエダ社長)が昨年の展示会が成功裏に終われたことに展示会実行委員長として感謝を述べた後、話題曲トイレの神様にあやかった手締めを披露し、会場を沸かして賀詞交歓会を終了した。
「優良従業員表彰記念式典」開催
36名が栄えある受賞
 また、同日午後3時30分より組合創設47年の歴史上初の、「優良従業員表彰記念式典」を開催し、組合員企業の総従業員数2,100名以上の中から36名が表彰され、式典には組合員の事業主、受賞者らが参加した。
 記念式典は、小川誉之常任理事(小川管商社長)の司会進行で開催。
 冒頭、挨拶に臨んだ伊藤理事長は、出席者にお礼を述べた後「本当におめでとうございます。この様に大勢のお客様と一緒に受賞される皆様をお祝いできること、愛知組合としましてもたいへん嬉しく思っております」と祝辞を述べ、「社員の皆様の幸せを願っていない経営者はいません。社員の皆様が頑張っている姿を見て、経営者も勇気づけられ、それに何とか報いてあげたいと思っています。本日のこの表彰は組合からのものですが、同時に経営者一人ひとりの思いとして、受賞者の皆様にはお受け取りいただきたいと思います」と受賞者を称えた。
 優良従業員表彰記念は、独立行政法人・雇用能力開発機構愛知センターの指導の下、平成21年度から取り組んでいる、人材確保推進事業の一環として実施したもの。今回は周年行事の際に行っている永年勤続とは趣を異にし、各組合員企業、それぞれの会社の「業績向上」に寄与し、更には「業界全体の発展」に貢献されていると認める方なら「年齢を問わず、その功績を称えて行こう」と云う主旨で進めてきた。
 表彰に際しては、組合員の会社の事業主が推薦し、組合の人材確保検討委員会の承認を経て受賞者が選出された。
 小川人確委員長より受賞者らの名前が読み上げられると、受賞者らは緊張した面持ちで登壇していた。
 引き続いて、受賞者を代表し、原芳商会の亀岡勉氏が「盛大な表彰式をあげて頂き身に余る光栄です」受賞の喜びの言葉を語った。
 また来賓を代表し、独立行政法人雇用・能力開発機構愛知センター業務第一課係長渡辺喬氏と全国管工機材商業連合会会長の齋藤成八郎氏より祝辞を頂いた。
 第2部の「記念講演会」では、心華寺研修道場、道場長の斯波最誠(しばさいじょう)師が、「柔軟性を養う」を演題に講演した。斯波氏は共に働いて苦を生み出すか楽を生み出すかは自分自身の心の持ち方次第であり、自身の柔軟性が重要と力説。どういった心構えで日々過ごせばいのかを人格者と凡人の考え方を例に話し、全身からほとばしる言葉で強く諭すと、参加者も師の言葉に頷いていた。
1月定例理事会を開催
 当日は午後1時30分より理事会を開き新年会に万全を期した。
 審議された議案は次の通り。
▽第1号議案=優良従業員表彰記念式典・講演会、新年賀詞交歓会の各担当役割確認。
▽第2号議案=人確委員会事業進捗報告。
・3月16日に人材セミナーを開催予定。
▽第3号議案=各部会報告。
・流通部会=2月17日に講演会を開催予定。
・広報部会=「組合だより」124号発行と125号発行予定の件。
・福利厚生部会=ボウリング大会収支報告。
・平成23年健康診断開始時期は2月から。
▽第四号議案=青年部「愛青会」独身者ボウリングパーティー開催の件。
・2月25日に開催予定。
▽第5号議案=その他。
愛知、三重、中央会、静岡、行政、愛管連などの各新年会参加報告。
▽第6号議案=今後の日程。
・3月8日理事会、4月26日理事会、5月17日理事会、第49回通常総会(役員改選)

今秋のMECT2011を成功させ
業界の活性化につなげよう
愛機工 新年賀詞交歓会に380名が参加

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は、1月13日午後6時30分より金山総合駅南のホテルグランコート名古屋において、2011年新年賀詞交歓会を開催した。祝いの席には来賓をはじめ、組合員、賛助会員ら380名余りが出席。野田理事長は挨拶で、業界を取り巻く環境に触れた上で、「同業者として、同じ立場で同じような悩みを持つ私たちが、皆で知恵を出し合って、次の光を見つけていきたい」と組合の果たす役割について語った。
 新年賀詞交歓会は、南支部(支部長=森庸一氏・森哲社長)が設営を担当し、和久田理事(同支部選出・三和商事社長)の司会で進められた。
 冒頭、野田理事長が、出席方に礼を述べた後、「皆様におかれましては、新年の清々しいスタートを切られていらっしゃることと思います。振り返りますと、一昨年は崖っぷちから転がり落ちて谷底であったと思います。昨年一年間、少しずつ回復基調にあって、やや安堵感があるように感じます。今年がどのような年になるか、私などでは分かりませんが、色々な方のお話を伺っておりますと、まずまず良い年になるのではないかというお話が多い。しかしながら、私は小康状態ではないかと感じております。小康状態というのは、いつまたドーンと落ちるか分からない。でもありがたいことではございます。とりあえずは小康状態に居られるわけです。ただ、我々機械工具商の少し先を見ますと、大変厳しい状況であります。3年、5年の中期で見ると、なかなか良い要素が見つからない。その中で、我々の協同組合は今まで以上に大きな役割があるのではないかと思っております。同業者として、同じ立場で同じような悩みを持つ私たちが、皆で知恵を出し合って、次の光を見つけていきたい。そのような役割を組合として提供していくことが一番大切かと思っています。もう一つ、今年はメカトロテックジャパン(MECT)の開催年でございます。この秋に向けて、当組合も一生懸命準備をしております。この中部、名古屋で開催される機械・工具の専門展示会として、業界の活性化に大きな力となるはずでございます。何としても成功させたいと思っております。本日、ご来賓にニュースダイジェスト社の黒田社長さんもお出でですが、今回からニュースダイジェスト社さんが主催で、私たち愛機工組合が共催という立場になります。本当に手作りで作っていくというスタイルで現在頑張っております。引き続き、皆様方には絶大なるご支援ご協力をよろしくお願いしたいと存じます。正月早々お願いばかりではございますが、将来の明るい我々の業界のために、皆で汗をかいて、知恵を出して、明るい時代の一歩が踏み出せるこの一年としたい。今日の新年会がそんなきっかけの一つにでもなれば大変ありがたいと思っております。皆様方の今年一年のご健勝と益々のご活躍をご祈念申し上げます」と挨拶。
 来賓紹介に続いて、来賓を代表して下山名古屋市市民経済局産業部産業経済課課長が名古屋市長の祝辞を披露する中で「我が国の経済状況は、このところ足踏み状態にあり、失業率が高水準にあるなど、依然として厳しい状況にあります。名古屋市におきましては、一日も早く、この状況から抜け出すことができるよう、中小企業の資金繰り円滑化を図るための融資制度の拡充、緊急的な雇用創出を図る政策を展開しているところであります。愛知県機械工具商業協同組合の皆様におかれましては、長年にわたり当地区経済の下支えであるモノづくり産業を支えてこられましたことに対しまして改めて感謝申し上げますとともに、今後とも業界の結束力をさらに高めて、流通形態の変化への対応、業界の次代を担う人材の育成などを図られ、当地域の活性化に一役買っていただきますことをご期待申し上げます。名古屋市は、昨年開府四百年という節目の年を迎え、名古屋開府四百年祭をはじめ、様々な記念事業や催し物が開催され、また、愛知トリエンナーレ、COP10の開催などを通じまして名古屋の魅力を国内外に広く発信することができました。ご協力をいただきました多くの市民、企業の皆様方には、改めて厚く御礼申し上げます。今年は開府五百年という次の百年に向けた新たな船出の年です。この船出にふさわしい一年となるよう本市といたしましても、地域経済の活性化に向けた様々な政策を実施してまいります。この地域には、前人から受け継いだ、モノづくりに関する素晴らしい財産があります。その財産を絶やすことなく、百年先に引き継ぎ、歴史に残る街ナゴヤを目指して、市民の皆様とともに歩んでまいりたいと思っております。今後とも、より一層のご協力をいただきますようお願い申し上げます」と述べた。
 乾杯に際して、伊藤副理事長(春日鋼機社長)が「今度のメカトロテックジャパンは、民間でできることは民間でということで、ニュースダイジェスト社さんが主催し、私ども組合もそれと一緒になってやっていこうという形となりました。この新しいMECTを成功させるには、今日ご臨席いただいておりますメーカー様、会員の皆様の絶大なるご支援がなければ開催できないと思っておりますので、ぜひご協力をお願いいたします。もう一つ、昨年の全機工連の大阪大会でも話題になっておりましたeコマース(インターネット販売)。中部ブロックとして、この件について引き続き研究するように田中全機工連会長より言われておりますので、引き続き調べてまいります。eコマースをやられている方々に言わせれば、この業界はすごく入りやすい業界だそうです。今までこの業界は複雑で大変だと思っておりましたが、外から見れば大変簡単なのだと感じております。この方式の商売のボリュームが増しているということは、私どものお客様がそれを良しとし、買われているのではないか。我々はいったい何をしていたのかと反省をする必要もございますし、逆に我々もeコマースを利用していくということを含めて、勉強していきたい。2月になりましたら、中部ブロック会議もございますので、その節は忌憚のないご意見をいただければと思っております」と述べて乾杯の音頭をとり、業界の発展を祈念し一同で乾杯した。
 年も変わり、業界を取り巻く環境が少しは明るさを取り戻すのではとの期待が寄せられる中、出席者は互いに新年の挨拶を交わすなどして歓談し、水谷副理事長(ミズタニ機販社長)の中締めでお開きとなった。

組合員で商品の融通や助け合いを
新年賀詞交歓会開催
三重県機械工具商協組 90余名出席し新春祝う

 三重県機械工具商協同組合(理事長=伊藤紀昌氏・大信工機社長)では1月14日午後6時より、近鉄四日市駅東のJA三重四日市ビルにおいて、「平成23年度新年賀詞交歓会」を開催し、正会員はじめ来賓、賛助会員等90余名が出席して辛卯年の新春を祝った。
 交歓会は山田理事(コジマ・フジ通商社長)の司会進行・開会の辞で開会した。
 冒頭の挨拶で伊藤理事長は出席者へお礼を述べた後、「最近政府発表の景気ウオッチャー調査によりますと、三カ月前と比べた街角の景況感を表す判断指数は前月比で1.5ポイント上昇の45.1となったそうです。また2〜3カ月先の見通しを示す先行判断指数も前月を上回っているようです。我々三重県の機械工具商は昨年春にかけて多少戻りつつある感じはしておりましたが、昨年の10月以降からまた雲行きが怪しくなってきました」と景気の減速を危惧し、「昨年10月に全機工連の全国大会が大阪で開催され、その中で厳しい価格競争があり、仲間買いも八割近くあると報告されています。組合員仲良く商品の融通や助け合いをしてうまく対応していきたい」と所信を述べた。
 次いで、来賓の紹介のあと来賓を代表して、四日市機械器具工業協同組合の佐久間理事長より祝辞を頂戴した。
 引き続いて、賛助会員を代表してジーネットの大谷部長の乾杯音頭で一同乾杯して開宴、互いに賀詞を交わしながら親睦を深め、日置記平顧問(大扇社長)の中締めで閉会し、飛躍を誓い新たなスタートを切った。

11月の名古屋国際木工機械展
盛り上げる為に一致協力
中日本木工全木商中部 新年合同賀詞交歓会

 中日本木工機械商工協同組合(理事長=木村秀夫氏・昭元産業会長)と全日本木工機械商業組合中部支部(支部長=島田昭三氏・シマダ機械社長)による「平成23年新年合同賀詞交歓会」が1月14日午後5時より、名古屋市中区金山の札幌かに本家金山店において開催され、来賓はじめ組合員ら30名が参加して木工業界並びに組合員企業のさらなる発展を祈念した。
 賀詞交歓会は、村瀬中日本木工副理事長(ムラセ社長)が司会進行役を務め、若原中日本木工理事(若原工機社長)の開会の辞で開会。
 年頭に当たり、木村中日本木工理事長は、賀詞交歓会への出席と日頃の組合活動への協力に対する礼を述べるとともに、「昨年から長引く不況、追い打ちをかける円高と、非常に厳しい経営環境でございます。その中で、我々木工業界も、工業会、商業組合が情報の交換を密にして、この難局を生き延びていきたい。卯年は飛躍の年。我々も思い切った飛躍の年であればと願っております。今後、魅力ある組合を作るにはどうするか、皆様のお知恵をお借りして実現していきたい。また、今年は11月に名古屋国際木工機械展が開催されます。出展者、来場者の相互にメリットのある展示会になるように、我々組合も協力をしていく所存です。組合活動を通じて、業界全体が活性化していくようにしてまいります」と挨拶。
 続いて島田全木商中部支部長が「本日はお忙しいところ、ご出席を賜りありがとうございます。こうして皆さんと元気な姿で新年をお祝いでき、これほど喜ばしいことはございません。昨年は円高、株安、デフレと大変厳しい年で、一部大手企業では回復の声も聞かれますが、我々はピンときておりません。今年は、名古屋国際木工機械展もあることですし、住宅着工件数も多少は増えるのではないかと期待しております。中部支部といたしましては本部と連絡を密にして、組合を中心に皆様方とともに協力し合ってまいりたい」と挨拶した。
 橋本全国木工機械工業会会長、宮川中部木工機械工業会理事長、福本全日本木工機械商業組合理事長より来賓祝辞が述べられた後、伊藤中部木工機械工業会事務局長の発声で乾杯。
 祝宴では参加者が和やかに歓談する中、稲垣全木商中部支部副支部長(稲垣社長)による万歳三唱、榊原中日本木工会計理事(朝日工業社長)の閉会の言葉で盛況のうちにお開きとした。
 また、この日は賀詞交歓会に先立って合同理事役員会が午後3時より行われ、平成23年度事業計画などについて審議した。主な事業は、中日本木工監査理事会と合同理事役員会4月23日組合会議室▽第11回合同ボウリング大会4月23日レジャックボウル▽中日本木工第49回通常総会5月12日ルブラ王山▽全木商第44回通常総会5月20日奈良ホテル▽8月度合同理事役員会8月3日組合会議室。

少数精鋭の組合として発展を
新年賀詞交歓会を開催
名古屋水栓販売協会 モンゴル衣装で祝う姿も

 名古屋水栓販売協会(理事長=土方隆氏・東洋物産社長)では、1月21日午後6時より、名古屋市中区錦のモンゴルレストランシンキローを会場に「平成23年度新年会」を開催し、協会員はじめ賛助会員ら37名が出席して辛卯年の新春を祝った。
 新年会は、棚山副理事長(丸一商会社長)の司会開会の辞に次いで、挨拶に臨んだ土方理事長は出席方にお礼を述べた後、「大学新卒の今春内定率の全国平均は68.8%で中部地区は最下位の67.4%です。また昨年度の中部地区建設業の倒産が18%増とこの地域は景気の低迷が続いており、現状回復の芽も感じません。ただ、内閣改造が行われ、名古屋市では2月にトリプル選挙もあり、これを機に地元が活性化してほしいと願うばかりです。我々少数精鋭の組合としてお互いに協力してやっていきたい」と、所信を述べた。
 また正会員であるコマチの小町社長が、昨年社長就任以来、初の組合参加として挨拶され、一同歓迎した。引き続いて内藤善徳氏(三和管材社長)の乾杯音頭で宴会に移り、終始和やかに賀詞を交歓する中、モンゴルの移動式住宅ゲルを再現した店内で、モンゴルの色鮮やかな民族衣装を着て楽しむ姿も見られた。余興として、全員当たるビンゴゲーム大会が安井理事(錦興業社長)の司会進行で行われ、盛り上がり在田副理事長(在田商店社長)の中締めで散会した。

名古屋にセミナールームTACセンター開設へ
本社新工場の見学を企画
中部タンガ特約店会 新年賀詞交歓会開催

 中部タンガロイ特約店会(会長=大久保武氏・大久保商事会長)の新年賀詞交歓会が1月14日午後6時より、名古屋市東区葵のメルパルク名古屋で開催され、会員ら約90名が参加して新年の幕開けを祝った。
 賀詞交歓会は和田タンガロイ中部支店長の司会で進められ、開会にあたり挨拶に立った大久保会長は、日頃のタンガロイ製品の拡販と同会への出席に対して礼を述べた後、「昨年の秋にタンガロイさんは人事異動があり、中部支店長の藤原さんが執行役員の営業本部長となり本社の方にご栄転されました。藤原本部長さんにおかれましては、これからも大所高所から温かいご指導をいただけたらと思います。後任の中部支店長には、和田支店長さんが着任をされました。景気のほうは、大手の製造業を中心として、2年前の非常な落ち込みから、昨年は7割から8割ぐらいは回復してきたと言われておりますが、工具の流通に携わる我々としては、まだそこまでは回復していないというのが、大多数ではないかと感じております。日本そのものの先行きが非常に不透明で、政治的にも経済的にもこれから5年後、10年後の日本はどのようになっていくのかという、懸念をもつ昨今でございます。とはいえ、タンガロイさんも随分回復してきたというお話ですので、私共もそれに乗っかって、上原社長さんの方針であられます、国内シェアナンバーワンを奪還するとの方針のもと、我々中部タンガロイ特約店会も微力ながら努めてまいりたいと思っております。タンガロイさんは、今年の春、いわきに新工場が完成する予定であります。今の予定では、4月の8、9日にいわき工場の見学がてら、中部タンガロイ特約店会の総会を開催したいと考えております。本日は限られた時間ではありますが、タンガロイを売ることに誇りを持って、今宵の時間を過ごしてまいりたいと思います」と述べた。
 続いて
上原タンガロイ社長が挨拶し、「いわきメイン工場で新しい工場が竣工し、ぜひ大きく変わったタンガロイをご覧いただきたいと思います。タンガロイはIMCグループに入りまして、創業の地である川崎から、東北の福島県いわき市に本社を移しました。トップからマーケティング、販売の経営層も含めていわきに集中したということで、経営の判断のスピードを上げるためには非常に効果が上がっていると考えています。さらに私共の営業本部が若返りまして、営業本部長はじめ、各支店長は全部40代に変わりました。新聞を読んでいますと、各企業のトップが、今年はスピードだと言われている。そのような意味では、タンガロイの人事もスピードに対応しています。特に、2013年にシェアナンバーワンを目指しており、そのために2011年は非常に重要な年として考えております。昔から『二兎追うものは一兎をも得ず』と言われますが、私は社内には敢えて二兎、三兎を追うようにと話しております。諺ができた時と比べると、経営環境というのはシステム化、あるいはコンピュータ化が進み、情報を緻密分析しながら、色々な方針、目標を掲げて運営をして行きます。2011年は、必ずしも安定した成長を望める環境ではない、非常に厳しい環境であると認識しており、リスクの高い時代には、我々持っている経営資源を全部投入して、知恵を投入して、計画的に、やはり二兎、三兎を追いかけて行くことが必要との思いが非常に強いので、そのような話をしております。昨年七月にスタートしました、いわきのセミナールーム、TACセンターという施設は、スタートの段階では利用頻度は低かったのですが、後半に行くにしたがって多くの代理店の皆様にも利用していただき、最近は稼働率も上がってきています。今年は、いわきの規模ほどではないが、名古屋工場にもセミナールームとTACセンターを開設する計画。11月には新しい形でスタートできると考えています。ぜひ中部地区の特約店の皆様にもご利用していただきたいと思います。今年は流通の皆様方には、メーカーであるタンガロイの在庫施策と、特に卸店の皆様には、余りダブった在庫を持ち合うのではなく、代理店様の特長を生かす、あるいはエリアの特長を生かす効率的な在庫の持ち合いを、タンガロイの側から色々ご提案させていただきながら、ロジステックスのサービスレベルを上げて行きたい。このような具体的な施策を進めながら、日本一に向かって邁進して行きたいと考えております。タンガロイの斬新で革新的でパテントで守られた『PP商品』、あるいは高い生産技術力で支持された『CP商品』等というものを、今年も継続的に市場に投入してまいります。2011年のタンガロイにもぜひご期待いただき、皆様のご支援をお願いいたします」と新年の抱負を述べた。
 賛助会員(代理店)を代表した挨拶で高田井高社長は「我々が変わっていく年と位置付ける、一年ではないかと思う。よく使われるデーターに、日工会(日本工作機械工業会)の工作機械受注予測があります。昨年、9,500億円と言われていたのが、最終的には9,800億円となった。本年については1兆1,000億と予測されています。ニュースダイジェストさんが1兆1,300億円、昨日ニュースダイジェストの黒田社長と話をしたら1兆2,000億円は行くのではないかとも言われており、工作機械の業界は良い。しかし、そのうち内需が30%、外需が70%。その中での中国のウエイトが大きいと言われています。ただし、この中部地区においては、工作機械関連のメーカーさんが沢山ありますので、ある程度その影響もあり数字が上がるのではないかと思っております。また、昨年の末に日工販(日本工作機械販売協会)という我々工作機械を販売している会があり、そこでトヨタ自動車の生産技術の役員さんの話を聞く機会がありました。ハイブリッドについての話を聞く中で考えますと、今年、トヨタ自動車さんはハイブリッドにさらに力を入れて、ここ数年のうちに百万台体制をとる。これに関してはほぼ国内で生産されるので、今から各部品メーカーさんが色々な生産技術的な面も含めて変わっていく。したがって、今年一年が大きなチャンスではないかと思っております。タンガロイさんは大変変わってきたと思います。今までの普通の形態のドリル、チップではなく、IMCグループの中で色々な技術協力をしながら新しいものが出てきて、新しい加工の仕方を提案していこうという中で、今回我々がお客様の求めている新しい技術に対して、ちょうど良いタイミングで皆様と共に販売していけるのではないかと思いますし、これからもぜひ協力をしてやって行きたい。上原社長様が日本で一番になりたいとおっしゃられておりますので、中国だけではなく、国内向けにも色々な製品を供給していただいて、良い1年にしたいと思います」と語った。
 この後、野崎中部タンガロイ特約店会幹事(常磐精機社長)が「私たちチームタンガロイで、グングンと売って、タンガロイ旋風を巻き起こしたい」と述べて力強い発声で乾杯し、歓談の場となった。今年は大抽選会も復活し会場は大いに盛り上がりを見せた。
 藤原営業本部長より「非常に急な上り坂ですが、ウサギの強い足腰のように力強くジャンプして、皆様とともに一生懸命頑張っていきたい」と決意を込めた挨拶があり、午後八時前、水谷中部タンガロイ特約店会副会長(東亜機工社長)の中締めでお開きとした。

笑福亭松喬(しょうふくていしょきょう)氏を招き講演
23年新年互礼会開催
山信会 会員等130余名参席

 山信会(会長=石川敏明氏・石川管工社長、山信と販売店、メーカーの集い)の「平成23年度新年互礼会」が1月21日午後2時30分より、名古屋市熱田区神宮の熱田神宮会館を会場に、正会員並びに賛助会員ら130余名が参席して開催され、辛卯年を祝った。
 新年互礼会は二部構成で、一部では上方落語の中心的な落語家の「笑福亭松喬(しょうふくていしょきょう)」氏を招き「経営者・リーダーのための“福を招く”話し方」の講演会、二部は懇親会が行われた。
 懇親会は事務局の山口氏の司会進行、開会の辞で開会。
 冒頭、挨拶に臨んだ石川会長は出席方にお礼を述べた後、「私達の業界は少子高齢化で住宅着工件数も今後大きく増えない中でいかに新しいことにチャレンジをしていくのかが重要だと思います。松下幸之助は『景気が悪いと皆さんがおっしゃっている時は景気が悪いのではない。本当に景気が悪くなるのは皆さんがもうだめだと思った時』と言っております。各自目的や目標を持っていらっしゃると思いますが目的は遠くを思う、目標は近くを思うというしっかりしたビジョンでチャレンジし山信会共々やっていきたいと思います」と挨拶を述べた。
 引き続いて、山信の小川社長が平素の愛顧と出席方へのお礼を述べ「景気の方は低迷しているというのが実感ですが、住宅着工件数は09年80万個割りましたが、11月までの統計で10年はぎりぎりいく予測です。その内の七万戸が愛知県の住宅着工件数です。愛知県の昨年1月〜4月は前年同期比マイナスでしたが、9月〜11月にかけて前年比プラス30%を超えるなど数字的にはよくなっています。数字は確認申請なので実際にでてくるのは今年だと思っております」と景況感を述べ、「山信会として昨年は“業容の拡大”を申し上げまして、リンナイさん、ノーリツさん、INAXさんのお力を借りてガスやリフォームの勉強会を開催しました。まだまだ景気がよくなるという実感はありませんが、旧態依然ではよくないので今年は“業材の拡大”をすすめていくべきだと思います。山信会としましてもお役に立てる会を開催して参ります」と所信を述べた。
 その後、笑福亭松喬氏の講演に移った。松喬氏は、“同じ事を言う場合は言い方を変える”、“大切な言葉の前には間をあけて言う”などの笑福亭松鶴師匠の弟子として学んだ数々の話し方を師匠とのエピソードを交えてテンポよく講演し、拍手喝采の内に終了した。
 二部の懇親会では、カクダイの多田副社長の乾杯音頭で開宴し、参加者は盛況に賀詞を交換し、山信会副会長の福谷智之氏(福谷管工社長)の中締めで23年の新たなスタートをきった。

企業は人財―兼工業
 「人が育てば、どんな環境下でも企業はやっていける」と、落合潔社長が3年前から次世代を担う若手中心に早朝から毎日「社長勉強会」を開いている。
 朝7時、社長室のソファーには落合社長と参加した社員が一対一で向かい合い、勉強会が始まる。ノートやペンはほとんど使わない。1人30分、始業時間の8時30分まで1日3人が全て違う内容で受講する。落合社長が一貫して教えているのは「仕事に対する考え方」だ。
 社員に、今の仕事内容は会社全体においてどんな意味を持ち、自分の仕事は次にどの部署の誰の手に渡り会社が機能していくかの考え方を教えることで、会社全体を考えて動けるように育つという。
 入社5年目の續木(つづき)恵さんは、上司が受講しているのを見て興味を持ち、自ら志望して昨年10月から参加している。仕事は管理部で会社の活動や財政状況に関わる全ての数字をまとめ、各部門の活動を支えている。毎月経営幹部会で必要な報告書作成のため、営業や製造の各課に仕入れ報告書を提出してもらい数字をまとめる重要な仕事がある。締め切りまでに揃わない課に何回も催促の電話をする。
 落合社長は「ではどうして報告書が出てこないのか考えたことはある?」と續木さんに質問し考えさせる。原因は?背景は?改善策は?「原因はどうして報告書の提出が必要なのか、しくみを理解してもらえていなかったからだと思います」。資料が揃わないと、経営幹部会でスピーディーな経営判断ができない。
 「これからどうしていくかを考えます」。全体を見て仕事をする必要性に気づいた。
 勉強会ではさらに掘り下げ、自分が今後できることや目標を社長と共有する。
 一人の社員の意識や行動が変わっていくことで、周りも影響される。勉強会は本社、東京、九州の営業所まで広がりこれまでに23名が参加しており、社長が自ら営業所まで足を運ぶ。
 全体を考えて動ける人になるための教育は新入社員から始まっている。彼らの年齢に近い教育担当者をつけ、バーベキューなどの社内行事・旅行の企画や会社PRビデオの製作を新人が行う。
 「今の若者は非常に多様化していて、一人ひとりの感性を伸ばしてあげることで可能性を引き出したい」(人事柴山課長)
 縦糸、横糸、部署間の連携をとることが全社一丸となり全体を底上げする。今後の課題は各階層における教育体制の確立だ。
 「企業は人財。社員が成長できる環境を作ることで会社はよくなる」。社長の強い信念が人を育てる。

優位な製品のダントツ政策を推進
日本の技術で、世界で稼ぐ
オーエスジー 全国合同賀詞交歓会開催

 オーエスジー(社長=石川則男氏、本社=愛知県豊川市本野ヶ原3-22)は1月14日午前11時20分より、同社グローバルテクノロジーセンター(豊川市一宮町宮前149)において「2011年オーエスジー全国合同賀詞交歓会」を開催、全国より卸売代行店・特約代理店ら約百名が一堂に会した。
 賀詞交歓会の冒頭、挨拶に臨んだ石川社長は、日頃の愛顧と同会への参加に対して感謝の意を示した後、「弊社は11月決算で、今月の11日に決算発表をさせていただいております。昨今の景気の話を簡単に申し上げますと、世界同時不況から二年余りが経過し、世界経済は、各国政府の景気浮揚策、そして中国を中心とする新興国経済の発展、またスマートフォン、電気自動車等の新技術、新製品といったものが次々と発売されたことによって、着実に回復の道を歩んだと思います。一方、国内の製造業に目を向けますと、思いがけず円高が長期化いたしまして、製造業の海外移転はますます進んでいる状況です。そんな中、日本の中小企業、特に製造業の中小企業は、まだまだ大変厳しい状況にあります」との認識を示した上で、同社の決算概要を報告した。
 平成22年11月期(平成21年12月1日〜22年11月30日)の連結業績は、売上高が前期比30.4%増の685億円。利益面では、営業利益が75億円、経常利益が67億円、当期純利益が37億7,000万円と黒字化を達成した。財務状況も大きく改善し、「これを糧に、今年度は前向きな投資を行う環境が整った」と石川社長。
 また、決算と同時に発表された2011〜13年度中期経営計画「The Next Stage 11」では、次の成長を見越して3つの拡大を推進するために、新たな投資を行う。三つの拡大とは、@重点顧客産業の拡大Aアジア市場での受注力拡大B製品ラインナップの拡大。
 石川社長は「タップ、転造工具といった弊社がまだ優位性を保っている製品をさらにダントツにする『ダントツ政策』を掲げ、ここで大きな利益をアジア市場の成長とともに生み出していきたい。その利益を、顧客開拓、製品開発、そしてモノづくりの技術の改善、革新に投資をすることで、長期的な成長を可能なものにして行く」との方針を示した。
 中期経営計画の1年目として、平成23年度11月期の連結業績を、売上高750億円(前期比7.9%増)、営業利益百億円(同32.9%増)、経常利益92億円(同37.3%増)、当期純利益52億円(同37.8%増)と予想する。
 最後に石川社長は「お客様に愛されるオーエスジーを目指して、そして皆様とともにこの業界の中で、何事にもチャレンジする心を忘れずに、社員一同邁進する所存でございます」と決意を語った。
 続いて大沢会長が挨拶し、「日本経済は大企業が回しているところがあって、大企業を中心に考えると、日本経済はよくなっている。ところが、地方で見てみますと、大変厳しい状況が相変わらず続いている。私共の会社を私は『地球会社』と表現しております。地球会社、即ち、うちは出稼ぎ会社。出稼ぎをする覚悟はあるかということを、社内の皆に問い掛けております。といいますのは、日本の現状を考えた時に、少子化、これはもう既に始まってしまった。日本国内のマーケットは1億2,700万人、アジアは25億〜30億人の人たちがマーケットです。日本で稼ごうと思っても、その実態は今後やっていけなくなる。現地に出て行って、現地で稼いで、それを配当等で日本に送金をする。このようなパターンが今後どんどん増えていく。特に流通で、日本の産業を支えている皆さんにもそのような頭を持っていただくことが大事ではないか。そのような企業を支援していく形が必要と、社内で申しております」。
 話は同社が応援しているプロバスケットボールチームに移り、「昨日の日本経済新聞(平成23年1月13日付)夕刊のスポーツ欄に、浜松・東三河フェニックス(オーエスジーチームが母体)が、bjリーグ22勝2敗で今季も絶好調、15連勝を記録、組織力で圧倒という記事がありました。フェニックスも花を開きました。今日は中村監督と三名の選手が駆けつけています」と語り、中村監督、大口選手ほか2名の選手を紹介した。
 卸売代行店・特約代理店代表挨拶では、吉居山善社長が「オーエスジーさんが標榜されている『地球会社』、まさに世界力だと思います。そして専門力。我々専門商社ですし、オーエスジーさんは専門企業でございます。この専門力をさらに高める。そして最後が組織力。この三つでイノベーション、改革ではなくて、新機軸を打ち出す。新しいことをやっていかないと、世の中の変化、変動には対応できない。過去と同じことをしていれば、必ず企業は衰退いたします。常にイノベーションを起こし、そして新しいものに挑戦する。これが、企業が存続、発展する条件だと思います。我々もイノベーションをしっかりと起こしていきたいと思っております。オーエスジーさんがますます地球会社として、世界力を発揮される。我々も一緒になって、しっかりと頑張ってまいりたい」と述べ祝辞とした。
 山口東京山勝社長、乾山下機械社長、君浪梅田機工社長、大沢会長、石川社長による鏡開きが威勢よく行われ、三橋テヅカ社長の乾杯の発声で一同乾杯した。
 新春の華やいだ雰囲気の中、会場内では和やかに懇談する参加者の姿が見られ、小畑信和機工社長の一本締め、小林オーエスジー常務による閉会の挨拶で終了した。

先端加工技術開発の機能もつ
ソリューションセンタに
森精機製作所 伊賀など世界6ヵ所のショールーム

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は1月31日、伊賀・千葉・シカゴ・パリ・シュツットガルト・アユタヤに設けている「ショールーム」の名称を「ソリューションセンタ」に変更すると発表した。
 機械展示とデモ加工を行う従来の「ショールーム機能」に加え、ソリューションセンタは「先端加工技術開発」「テスト加工技術」の機能を有する。
●先端加工技術開発
 切削条件向上や工具寿命の延長など加工効率アップのための共同研究や、スピニング加工・ゼロチップなどの最先端の加工技術の研究開発を行っている。
●テスト加工技術
 各種CAMや三次元・真円度・面粗度測定器を揃え、ユーザーの立会いのもとワークのテスト加工から計測まで行うことで最適な加工方法の提案や最新の技術情報を提供する。
 同社は、三重県伊賀市にあるグローバルソリューションセンタを中心に各拠点と連携し、年々多様化するユーザーのニーズに今後も応えていく考え。
 また、これら六カ所に加え、新たに「上海ソリューションセンタ」も2011年中に開設を予定している。
 新名称は次の通り。〔 〕内は旧名称
▽グローバルソリューションセンタ(三重県伊賀市)〔伊賀ショールーム(三重県伊賀市)〕
▽千葉ソリューションセンタ(千葉県船橋市)〔千葉ショールーム(千葉県船橋市)〕
▽シカゴソリューションセンタ(アメリカ)〔シカゴショールーム(アメリカ)〕
▽パリソリューションセンタ(フランス)〔パリショールーム(フランス)〕
▽シュツットガルトソリューションセンタ(ドイツ)〔シュツットガルトショールーム(ドイツ)〕
▽アユタヤソリューションセンタ(タイ)〔アユタヤショールーム(タイ)〕

東京に自社ビルを新たに建設し
東京本社及び本社機能移転
トラスコ中山 平成25年10月移転予定

 トラスコ中山(社長=中山哲也氏、本店=大阪市西区新町)は1月31日、同日開催の取締役会において、東京本社ビルを建設するにあたり、同ビル完成と共に東京本社を港区芝大門から港区新橋に移転し、これに伴い主要な本社機能を大阪から東京へ移転させることを決議したと発表した。大阪は商品部などの大阪窓口を残し、大阪本社として存続する。
 現東京本社ビルは賃借物件であり、将来における同社の永続的な発展のため、自社物件として新たに建設を予定している新東京本社ビルへ移転する。日本経済の中心地である東京は、高度な情報環境下にあり、同社は、主要な本社機能を東京に移転することにより、外部要因及び新規市場開拓をはじめとする営業戦略等による経営環境の変化に敏速な対応が可能となるとともに、本社機能の集約化に伴う業務効率の改善が図れるとしている。
【移転先】
 東京都港区新橋4丁目2番地
【移転時期】
 平成25年10月頃(予定)
【新東京本社ビル建設計画概要】
▽敷地面積=709.88u(214.73坪)、10階建
▽総事業費(予定)=73億5,000万円(自己資金を充当)
 なお、本店所在地については、東京への本社機能移転日程が確定した段階で、定時株主総会に定款の一部変更に関する議案を付議し、承認された後に変更する予定。

中国向けが米国を抜き1位に
総受注高前年の2.2倍3年ぶりに増加
中部経済産業局 平成22年金属工作機械受注状況
 管内主要8社は、オークマ、アマダマシンツール、ジェイテクト、コマツNTC、富士機械製造、豊和工業、三菱電機名古屋製作所、ヤマザキマザック。
 平成22年の国内受注は、前年比97.9%増の983億2,800万円となり、5年ぶりに前年を上回った。業種別にみると、すべての業種で前年を上回っており、主な業種では、一般機械工業が同90.1%増、自動車工業が同123.7%増となった。
 海外受注は、前年比137.9%増の2,100億2,200万円となり、3年ぶりに前年を上回った。地域別では、北米向けが同136.4%増と4年ぶり、ヨーロッパ向けが同111.5%増と3年ぶり、アジア向けが同168.9%増と3年ぶりにそれぞれ前年を上回った。シェアは北米向け30.6%、ヨーロッパ向け18.0%、アジア向け(トルコを含む)46.7%となっている。
 国別にみると、1位の中国が615億7,700万円(前年比163.6%増)、以下、アメリカ554億3,300万円(同125.1%増)、ドイツ158億9,500万円(同252.4%増)、大韓民国122億8,900万円(同343.5%増)、インド65億2,800万円(同108.9%増)の順となった。
 販売額は前年比25.5%増の2,311億4,700万円、年末時点での受注残高は同50.0%増の1,175億9,900万円となった。
 なお、同日には平成22年12月度の金属工作機械受注状況も発表された。総受注高は前年同月比60.0%増の306億1,900万円(13カ月連続プラス)となり、内訳では、国内受注が同64.8%増の92億2,500万円(13カ月連続プラス)、海外受注が同58.1%増の213億9,400万円(13カ月連続プラス)という結果だった。
 中部経済産業局が1月27日発表した管内金属工作機械メーカー主要8社の平成22年(1月〜12月)金属工作機械受注状況によると、総受注高は前年比123.5%増(2.2倍)の3,083億5,000万円となり3年ぶりにプラスに転じた。海外受注が総受注を牽引した形。中国向け受注が過去最高額を記録し、アメリカ向けを初めて上回った。平成17年以降、国内受注は減少に転じ、海外受注比率が高まっている。平成22年では68.1%と総受注の七割近くにまで至っている。

新鋼旋削用CVDコーティング材種
『T9100シリーズ』アイテム追加
タンガロイ 15種類のチップブレーカ

 タンガロイ(社長=上原好人氏、本社=福島県いわき市好間工業団地11-1)は、鋼旋削用CVDコーティング材種「T9100シリーズ」のアイテムを拡充し、1月31日より全国で発売した。
 シリーズの中心的位置付けであるT9115(P15相当)&T9125(P25相当)は、切れ刃損傷の主要因であるチッピングの発生を大幅に抑制し、寿命安定性を極限まで高めた高信頼性汎用材種である。
 好評の現行シリーズに加え、今回第二弾として十五種類のチップブレーカ(ネガ用7種類、ポジ用8種類)を新たに追加。
 新表面平滑化技術PremiumTecを採用した「T9115&T9125」の2材種と、充実した品揃えのチップブレーカとの組合せで、加工適応領域が大幅に広がり、ユーザーの生産性向上に大きく貢献する。
 また、T9100シリーズはP05&P35材種に拡大していく計画。
【主な特長】
●軟鋼や低炭素鋼において切りくず処理に優れるZF、ZM形、断続加工に強いDM形、さらい刃付きのASW、AFW等15ブレーカを追加。ネガ用7ブレーカ=DM、ZF、ZM、NM、AFW、ASW、61形。ポジ用8ブレーカ=PSF、PSS、PM、61、RS、ZF、ZM、ML形。
●T9115は、耐摩耗性と耐欠損性のバランスに優れる。中切削加工に最適。
●T9125は、耐欠損性に優れる高信頼性汎用材種。中〜重切削に最適。
●新表面平滑化技術PremiumTecを採用することにより、耐溶着性・耐摩耗性・耐チッピング性が更に向上。
●コーティング膜は柱状結晶の大きさや方向を統一させる柱状結晶安定化技術により、斜め・横方向のクラック進展を抑制。耐チッピング性を大幅向上。
●密着性強化技術を採用し、膜の密着性を驚異的に改善。
【拡充アイテム数】
 全202形番375アイテム(ネガインサート146アイテム、ポジインサート229アイテム)
【販売見込み】
 初年度6億円(拡充アイテム)。

小型旋盤内径用インサート
『JS形』拡充 アイテム発売

 タンガロイは、難削材にも対応できる精密部品加工用三次元チップブレーカ「JS形」のアイテムを拡充し、1月28日より全国で販売を開始した。
 JS形は独自の三次元形状により極めて優れた切りくず処理を実現し、鋼をはじめステンレス鋼やチタン等の難削材に対しても抜群の性能を示す。この発売以来好評の精密部品加工用三次元チップブレーカJS形のラインアップに、小型旋盤内径用インサートのアイテムを追加し、更なる強化を図った。
 従来、φ6mm前後の内径加工に使用するインサートにおいて、切りくず処理を行うには研ぎ込みチップブレーカが唯一の選択肢であった。今回、最小径φ4.5mmの内径加工に対応するインサートにも画期的な三次元チップブレーカJS形を適用し、特に難削材の小径内径加工において、切りくずによるトラブルを大幅に低減できた。
 これによって近年ニーズの高い、チタン、ステンレス鋼等の難削材を用いた医療機器用部品や航空機部品等の加工において、より広範囲の領域がカバーでき、ユーザーの生産性の大幅な向上に貢献する。
【主な特長】
●小径内径加工用TACバイトStreamJetBarMini(ストリームジェットバーミニ)に搭載し、最小径φ4.5mmに対応できるインサートからラインアップ。
●円弧形状のブレーカ突起が幅広い範囲で優れた切りくず排出性を実現。
●強いインクリネーションとシャープエッジの組み合わせによって切削抵抗を大幅に低減。
●薄膜コーティングで刃立ち性に優れるPVD材種「SH730」を設定。チタン・ステンレス鋼等の難削材においても安定した長寿命を実現する。
【販売見込み】
 初年度6,200万円(JS形拡充分)。

組合を情報交換の場として活性化
小さな事でも行動の実践を
名古屋砥石販売同業組合 23年度定期総会開催

 名古屋砥石販売同業組合(理事長=古川誠彦氏・フルカワ商店社長)は1月15日午後3時より、湯ノ山温泉「寿亭」(三重県三重郡菰野町)において「23年度定期総会」を開催し、組合員14名が出席した。
 総会は吉川副理事長の開会の辞で定刻通りに始まり、冒頭、古川理事長が「新年明けましておめでとうございます。まずは22年を乗り切り組合員の方々とお会いできた事に対し大変うれしく思います。リーマンショック以来我々の業界では、売上が半減するなど大きな試練を経験いたしました。しかし22年は、各社様回復基調にあり若干の笑顔も見受けられます。23年度も国内景気は予断を許さない状況にはございますが明るく元気よく何事にも前向きに行動する事により活路を見出そうではありませんか。また、小さな事でも行動を実践して行こうではありませんか。組合を情報交換の場としてより一層活用していただき活性化させて行きたいと考えますので、より一層のご協力をお願いします」と挨拶。
 議長に古川理事長を選出し、議案審議に入り、1号議案=22年度事業報告(安藤事業部長)、2号議案=22年度会計報告(千田(峻)会計部長)、3号議案=22年度監査報告(山本相談役)、4号議案=新役員発表(古川理事長)、5号議案=23年度事業計画(安藤事業部長)、6号議案=23年度予算案(千田(峻)会計部長)のすべての議案を全会一致で承認。
 報告事項として、青年部の事業報告が行われたほか、6月の全国砥石組合連合会名古屋大会に向け、組合員にホストとしての協力が求められた。
 組合員各社より景気動向等近況報告があり、活発な意見交換が行われ、山本相談役の閉会宣言にて総会を終了した。
 その後、各自温泉につかり日頃の疲れを癒し、午前六時より新年会を開催した。
 翌日は、有志によるゴルフ大会を予定していたが、大雪のため中止となった。
【新役員】(敬称略)
 理事長=古川誠彦▽副理事長=空席▽会計部長=千田峻士▽会計副部長=佐橋憲彦▽事業部長=安藤滝道▽事業副部長=千田章▽広報部長=北圭介▽広報副部長=大澤久▽青年部会長=吉川公英▽相談役兼監査=山本明秀

三代真史ジャズ舞踊団迎えて
躍動感あふれる舞台
第18回ダイドー ニューイヤークラシックコンサート

 メカトロニクスの専門商社、ダイドー(社長=山田貞夫氏、本社=名古屋市中村区名駅南4-12-19)主催による「第18回ダイドーニューイヤークラシックコンサート」が1月8日、名古屋市東区の愛知県芸術劇場大ホールで開催され、オーケストラのセントラル愛知交響楽団と新春を華麗に彩る豪華ゲストの共演で、国内外から招待された同社の取引先関係者らおよそ2,000名の観客を魅了した。
 平成6年から始まり恒例となったこのコンサートも18回目を迎え、セントラル愛知交響楽団常任指揮者の齊藤一郎氏プロデュースのもと、今回は、和魂洋才のジャンルを超えたアクロバティックなダンスで世界を舞台に活躍中の、舞踊家・三代真史(みしろ・まさし)氏率いる「三代真史ジャズ舞踊団」を迎えて、オーケストラとのコラボレーションによる華やかで感動的な舞台が繰り広げられた。
 第一部はオーケストラの演奏で、「さまよえるオランダ人」序曲(ヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー)、南国のバラ(ヨハン・バプティスト・シュトラウス)など四曲。同コンサートでは山田社長の特別指揮も見どころのひとつで、このうちの一曲、べートーヴェンの劇音楽「エグモント」より序曲の指揮を執った。
 この曲は、八十年戦争の中心的な指導者ラモラール・エグモント伯爵を描いたべートーヴェンの作品。エグモント伯爵は戦争で大きな功績をあげネーデルランドに和平をもたらした英雄であり、陽気で闊達、自由を愛する奔放な伊達男で民衆からの信頼もすこぶる高かった。また、ネーデルランドの慣習を尊重し、自由な市民活動に理解を示したことでも知られる。べートーヴェンも自分自身と照らし合わせ、賛同していたと言われている。
 全身から躍動感あふれる指揮に、観客は拍手喝采。「今年はウサギ年。皆さんの景気が良くなりますように、多めに飛ばせていただきました」と山田社長がコメントすると、会場は一層大きな拍手と歓声に包まれた。
 第二部は、三代真史ジャズ舞踊団によるダンスとオーケストラの共演。組曲「三角帽子」より第二組曲(マヌエル・デ・ファリャ・イ・マテウ)作品名「浮気な亭主とやきもち女房」、交響曲第五番第四楽章よりアダージェット(グスタフ・マーラー)作品名「春の森の淡き夢」、バレエ音楽「ボレロ」(ジョゼフ=モーリス・ラヴェル)作品名「出陣」の三作品が披露された。
 最後の「出陣」では、三代真史氏が織田信長を演じ、今川義元軍数万の大軍と手勢わずか数千で戦う桶狭間の戦い前夜の、思案から、決断、そして躍動へと高まっていく胸中を、「ボレロ」の曲に合わせて切れのあるダンスで見事に表現。カーテンコールが鳴り止まぬ中、終演した。
 このコンサートでは開始した年から毎年、児童福祉施設の児童を招待すると共に、会場内でチャリティー募金が行われており、集められた善意は名古屋市福祉基金に全額寄付されている。コンサートの途中、名古屋市と社会福祉協議会より山田社長に感謝状が贈呈される一幕もあった。
 コンサートの舞台裏で活躍した百名程のダイドーの社員らは、後片付けの後、「明日から、今日来てくださったお客様に感謝の気持ちを伝えよう」と団結を強めていた。

新社長に福本寛之氏
フクモト 豊彦社長は会長に

 木工機械商社のフクモト(本社=名古屋市中区錦1-2-15)では昨年12月、代表取締役社長の福本豊彦氏が代表取締役会長に就き、後任の社長に長男の寛之氏が就任した。
 フクモトは、明治38(1905)年創業、木工機械、製材機械や関連産業機械類の輸出入・卸として百年以上の歴史をもつ。豊彦会長は現在、全日本木工機械商業組合の理事長を務める。
 新社長の寛之氏は、昭和45年9月7日生まれ、名古屋市出身。社長就任にあたり、微力ながら専心社業の発展に努力するとの所信を表明している。


2011年2月20日(日) 2410号
組合設立40周年記念式典と
新年賀詞交歓会を開催
岐阜県機械金属商協組 組合功労者7名を表彰

 岐阜県機械金属商業協同組合(理事長=服部与一氏・服部商会社長)は1月19日午後6時より、岐阜市司町の岐阜会館において「設立40周年記念式典及び新年賀詞交歓会」を開催した。愛知県機械工具商業協同組合理事長の野田道典氏(全日本機械工具商連合会副会長、ノダキ社長)、三重県機械工具商協同組合理事長の伊藤紀昌氏(大信工機社長)などを来賓に迎え、組合員・賛助会員80名余りが出席して盛大に執り行われ、式典では永年組合理事などで活躍した七名が功績を称えて表彰された。
 設立40周年記念式典は嶋崎理事(シマザキ商会社長)の司会進行、開会の辞で始められ、式典の冒頭、挨拶に臨んだ服部理事長は「本日、ご来賓の方々をお迎えして、また賛助会員、組合員のたくさんの方々のご参加をいただき、当組合設立40周年記念式典を挙行できますことは誠にありがたく、感謝申し上げます。まだ記憶に新しいのですが、昨年の10月に大阪で全日本機械工具商連合会(全機工連)の大阪大会が盛大に開かれました。過去の記録を見ますと、それと同じ規模の大会が2回も岐阜で開催されており、諸先輩の皆様方の功績は本当に素晴らしいと改めて感じているところでございます。今回はあくまでも40周年ですから、50年、60年と続けていかなければと感じております。岐阜組合は全機工連の中部ブロックの一角ですので、これからも岐阜組合が益々発展いたしますことを心より祈念し、また私も微力ながら頑張っていきたい。皆様方には、今後もこれまで以上のご協力とご支援を心よりお願い申し上げます」と述べた。
 設立40周年に当たり表彰式が行われ、業界並びに組合の発展に尽力した元理事ら7名(当日出席5名)に感謝状が贈られた。
 輿輝幸氏(輿会長)が代表して謝辞を述べる中で「これからは若い方々の時代です。今後も10年、20年と重ねていっていただきたい」とエールを送った。
 来賓祝辞では、野田愛知県機械工具商業協同組合理事長が「設立40周年の式典が盛大に行われまして、おめでとうございます。岐阜組合さんの方では、過去に全機工連の全国大会を2回も開催されているそうです。私たち近隣組合と致しましても日頃から大変お世話になっておりますが、改めて組合活動に対して尽力いただき、私共愛知組合にも全機工連にもお力をいただき感謝申し上げます。我々の業界も一時のどん底から、昨年は少しずつ戻ってまいりました。もともと日本経済がそんなにどんどん伸びるというものではなくなっている。お客様である製造業が海外に出て行ってしまっており、正に空洞化が本格的に加速している状況です。我々の強豪ライバルは、いま同業者ではない。生産財の分野までインターネットの通販だとか、eコマースが台頭してきて、IT産業がユーザーさんの購買代行をする。この話がかなり現実に動いていると聞きました。その様なことを考えましても、なかなか先々の状況は優しくはありません。その様な時期であればこそ、我々同業者が一生懸命知恵を絞って、次の時代を見つけていかなければならないと思っております」と挨拶。続いて池田岐阜県中小企業団体中央会事務局長が「組合の設立40周年、誠におめでとうございます。日本の経済を支えるのは中小企業です。雇用の70%を支えている。私共の辻会長は、中小企業が立ち上がらなければ日本の経済は良くならないと言っております。同会としましても、元気な中小企業の復活を目指して、本年も様々な事業をしようと思っております。これまで以上に皆様の役に立てます様に一生懸命努めてまいります」と述べて祝いの言葉とした。
 引き続き会場を移して新年賀詞交歓会が開かれ、冒頭、服部理事長が「今年はウサギ年ですから、上昇機運に乗って飛躍の年になればと期待したい。組合員と賛助会員の皆さんが連携を強固なものにしていけば、必ず道も開けてくると思いますので、大いに皆さん頑張っていただきたいと思っております」と挨拶。
 乾杯に際し、伊藤三重県機械工具商協同組合理事長が「我々三重組合は設立に当たり、岐阜の皆様方にお世話になりました。まだまだ未熟者でありまして、17年ということで未成年です。組合運営が難しい時期に来ており、今年は色々と改革していこうと考えている最中でございます。岐阜に負けないように頑張っていきたいと存じます」と述べ、声高らかに乾杯の音頭をとった。
 祝賀ムードに包まれる会場で出席者は和やかに歓談し、福生雅利相談役(ギフベア社長)が挨拶で「卯・辰・巳の年は、ホップ・ステップ・ジャンプの年だそうです。勇気を持って、何か一歩を踏み出すということが今年ではないでしょうか。その結果が来年になるか、再来年になるか分かりませんが、頑張って皆さんでやっていきたい。岐阜だけではなく、愛知県、三重県の皆さんの組合と一緒になって我々の業界のこれからを頑張って作り上げていくというのが、私たちの今後の役目ではないかと考えます」と述べ、一本締めで終宴となった。
 設立40周年記念式典で表彰された方は次の7名(敬称略)。
▽市橋治(市橋商店)
▽輿節男(KSコシ商会)
▽輿輝幸(輿)
▽福生勲(ギフベア)
▽竹中京一(東洋工具)
▽神田富雄(富士精工)
▽松尾啓輔(松尾商会)

より良い組合づくり
情報発信と協力関係で
愛鋲協 平成23年新年会を開催

 愛知鋲螺商協同組合(理事長=鈴木建吾氏・八幡ねじ社長)の「平成23年新年会」が1月21日午後6時30分より、名古屋市中村区椿町の名鉄ニューグランドホテルにおいて開催され、組合員ら28名が参加して新春を祝った。
 新年会は、阿部理事(織田商店社長)の司会進行のもと、土方副理事長(金城螺子製作所社長)の開会の辞で開会し、はじめに司会者より来賓の紹介が行われた。
 鈴木理事長は挨拶で「経済のほうは、リーマンショック以来の落ち込みから回復傾向が見られますので、今年は明るい年になるのではないかと思っております。組合の目的は何かと考えてみますと、やはり情報と、それから協力関係かと思います。情報というのは、この組合の先輩でございます、船橋元理事長(現組合相談役)がかつて、愛鋲協の青年部を作らないかと私の父親(当時組合理事長)に言われて、作ったことがございます。その時に、海外研修に行こうではないかということになり、皆で非常に楽しく研修に行ったことを覚えております。それ以来、愛鋲協のメンバーのうち、海外に出ている会社が5社あります。海外を見に行ったということも、時代の先駆けだったと感じております。情報には、あとホームページがございますが、先程の理事会の中でホームページをきちんと作り上げて行こうということになりました。これも有効に活用できるのではないかと思っております。他に、JISやISO制定などの情報も皆さんにお流しできるし、また、工業会と共同して『未来開発プロジェクト』を行っており、その中でマイスター制度のような社員教育プログラムを作るということですので、ぜひその内容を商業組合も使わせていただければと考えております。組合の目的にはもう一つ、協力という側面があります。福利厚生でボウリング大会を行っておりますが、2年連続して100名以上の参加の方がいらっしゃいました。やはり組合だからこそ、それだけの人数で開催することができます。あと少しで星ヶ丘ボウルの60レーン全部を貸し切ることができた。来年度(今年12月)には、ぜひ達成したいと思っております。これも一本の矢では弱い、二本三本となれば強くなるということでありまして、協力し合って組合を益々発展させる方向に向けて行っていただきたいと思います。また組合の活動も、昔と違い予算がないので大変ですが、その中でもやり繰りをしながらより良い組合づくりをしていきたいと思っております」と述べた。
 来賓祝辞として服部愛知県中小企業団体中央会情報調査部長が「今年は卯年で昨年よりは景気も良くなるとのお話もありましたが、兎にまつわる諺に『兎の上り坂』というのがあります。これは得意とする分野で能力を発揮すること。要するに、条件が整えば能力を発揮して、物事がスムーズに進むという意味があるそうです。この故事にあやかって組合員の皆様には、持ち前の機動力を発揮して、明るく前向きな気持ちでご商売に励まれ、また個々では対応しきれない問題につきましては、組合で力を結集され、組合員の皆様が知恵を出し合い、組合というネットワークを最大限に活用して一丸となって対応していくことも肝要かと思います。中央会としましても昨年に引き続きまして、組合参加の中小企業の皆様の経営革新、事業承継といった問題に対し、従来に増してきめの細かい支援をして行くように心掛けてまいる所存です。引き続きご支援賜りますようお願いいたします」と挨拶した。
 懇親会では、花井理事(ハナイタイト社長)が司会を務め、鈴木組合相談役(エフシーテック会長)が「辛卯(かのと・う)は新陳代謝により新たな発展に向かうと言われます。新しい成長モデルに組み換え、再浮上に向けた歩みを進める年とすることを期待したい」と述べて乾杯の音頭をとった。
 参加者は新年への期待を寄せながら情報交換などし、午後8時過ぎに馬場副理事長(メイナン社長)の中締め、司会者である花井理事の閉会の辞で終了した。
第7回理事会開催
 新年会に先立って同日午後4時から定例の理事会が開かれ、新年会の最終打ち合わせを中心に審議が行われた。

人材確保推進事業まとめの段階へ
組合員増強に協力求める
ナゴヤ西部機械協組 平成23年新年会を開催

 ナゴヤ西部機械協同組合(理事長=近藤和夫氏・近藤金属工業社長)は1月24日午後6時より、名古屋市中区錦の東京第一ホテル錦において「平成23年新年会」を開催、組合員ら16名が参加して新たな年の幕開けを祝った。
 冒頭、近藤理事長が、新年挨拶と日頃の組合活動への協力に対する礼を述べた上で、「当組合も厳しい経済環境を背景に会員数の減少等、運営に苦労をしております。そんな中、昨年暮れに関係団体より隣接鉄工組合が解散するというお話がありました。我々の業界から申せば非常に残念なことではありますが、隣接組合とあって皆様の中でお知り合いの方がいらっしゃれば、私共の組合への加入のお誘いなどを是非お願いし、日本の製造業として団結し技術を継承してまいりたいと存じます。また、1昨年度より取り組んでまいりました人材確保推進事業も3年目を終えようとしております。皆様のご支援、ご協力により無事に事業を終えることができそうです。ただ残念なことは、事業実施中に状況が急変し、求人件数が減り、中には新規採用は凍結という状況に見舞われ、直接的な雇用拡大には結び付かなかった感もございます。しかし、この事業で行ってきた人材教育のセミナー等は今後も開催できるように努力してまいりたいと思います」と話した。
 乾杯の発声は、竹入氏(竹入製作所社長)より組合員企業の発展と参加者はじめその家族と社員の健康を祈念して力強く行われ、一同で乾杯。
 和やかに情報交換を行う中で製造業の海外移転などに話が及び、「親会社の海外移転に伴い、仕事が激減する」や、活路を見出すために「海外の工場建設の候補地を探している」といった声が聞かれ、組合員各社も海外移転への対応に迫られている現状が浮き彫りとなった。
 当日は、新年会開催前に人材確保推進事業の一環として午後5時より講演会が行われ、社労士の羽田野氏が「職場のリスクアセスメントについて」と題して講演した。

9回ツーアウトからが勝負
適正利潤確保の為一致団結を
岐阜県管工機材商組合 130余名集い新春祝う

 岐阜県管工機材商組合(理事長=森嶋靖雄氏・大東会長)では、1月28日午後6時より岐阜市長良川河畔の“岐阜グランドホテル”において、「23年度新年賀詞交歓会」を開催し、正会員はじめ賛助会員等130余名が出席して、辛卯年の新春を祝った。
 賀詞交歓会は、関谷氏(安田本店)の司会進行開会の辞で開会。
 冒頭挨拶に立った森嶋理事長は出席方にお礼を述べ、「今業界は本当に厳しいです。だから厳しい時ほど我々が力を出し、野球に例えると9回ツーアウトになってからが勝負。今困っているのはやる気を失っている人が多いこと。我々組合はこのような時こそやる気を出し、団結して精一杯頑張ります」と強い意欲を示した。
 また森嶋理事長は、初めて岐阜市の細江市長が来賓として出席されたことに感謝の意を述べるとともに、地元の仕事は地元へ出すように市役所へ陳情に行き、細江市長と会談したことを紹介した。今後の組合方針として、「適正利潤を確保するスローガンの下、地元の設備業界とは別に我々組合の方も地産地消を皆様にお願いをしながら今後進めていきたい。県外業者の方とは摩擦を起こさず話をしていく方針を持っています。我々組合は一致団結して皆様のお力を借りながら適正利潤を確保していきたい」と所信を述べた。
 引き続いて、来賓の紹介のあと、岐阜市の細江市長、岐阜県管設備工業協同組合渡邊理事長、賛助会員代表KVK末松社長の順で祝辞を頂戴した。
 細江市長は、「今日本では戦後復興からのコンクリートの老朽化で、全国の2,000〜3,000箇所の道路で陥没事故が毎日のように起きている。コンクリートの寿命は50年程であり社会基盤の更新時期にきているので、公共事業を進めてほしいと政府にお願いをしている」と述べる一方、渡邊理事長は、「今厳しいので提案も重要ですが、仕事を創るのが大事だと思います」と話し、あるスーパーで、大みそかに産んだ卵を食べると運がよくなると通常よりも高く売り出したところ非常に売れたことを例え、「組合でお互い知恵を絞って仕事を創り閉塞感を脱却したい」と話した。
 また末松社長は、「昨年から住宅着工件数も前月比を連続で上回っておりますが、まだ岐阜県の住宅着工件数は前年度を下回っている状態です。人口に比べて高速道路網や新幹線などの交通インフラが発達しており景気が底上げしてくると岐阜県は強いと思います。景気は雰囲気も大事なので前向きに行きたいと思う」と祝辞を述べた。
 引き続いて、木曜会の山田氏(関建材)の司会進行で第二部の懇親会に移り、愛知県管工機材商業協同組合の伊藤理事長(イトウ社長)の乾杯音頭で一同乾杯を行い懇親会に移った。
 また、豪華賞品が当たる抽選会も行い宴を盛り上げ、廣瀬理事(瓶由社長)の中締めで盛況の内にお開きとした。

何が起こるか分からない
健康に留意して乗り切ろう
岐阜商工同好会 平成23年新年会を開催

 岐阜商工同好会(会長=竹中孝之輔氏・西濃機工会長)の新年会が1月28日午後6時より、岐阜市柳ヶ瀬通のホテルグランヴェール岐山で開催され、出席した会員7名は、依然厳しい経済環境が続いている中、ものづくりを支える同志として力を合わせて頑張っていく決意を新たに一年のスタートを切った。
 冒頭、竹中会長が、新年の挨拶と日頃の会への協力に対して礼を述べた後、「昨年の暮れから今年にかけて、寒さの厳しい日が続いております。皆さん、お身体を大事にしていただきまして、今年一年も頑張っていただきたいと存じます。年初から鹿児島県の霧島連山新燃岳で火山噴火が起こり、今年は何が起こるか分からない様なスタートとなりました。また、花粉症の方は相当今年は厳しいということで、昨年の十倍ほどの花粉が飛ぶと言われており、今まで花粉症でなかった方でも発症するという話も聞いております。今年一年、体調に気を付けて、健康でお過ごしください」と話した。
 竹中総務(東洋工具会長)の力強い発声で乾杯。
 和やかに懇談する中で、今年の総会を4月7日にホテルグランヴェール岐山で開催することなども確認し、午後8時過ぎ、輿氏(輿会長)の中締めで終了した。

中部経産局 最近の管内総合経済動向
 中部経済産業局は2月9日公表の「最近の管内総合経済動向」で、管内(愛知、岐阜、三重、富山、石川の五県)の経済活動について、「横ばいとなっている」とした先月発表の総括判断を据え置いた。個別の項目では、生産の判断を「下げ止まりの動きが見られる」から「持ち直しの動きが見られる」に上方修正。生産の上方修正は先月に続いて2カ月連続となる。先行きについては、経済対策効果の低減、世界経済の下振れ、為替相場の動向、デフレの進行、地域の雇用情勢や中小企業の経営状況などについて一層の注視が必要であるとしている。(比較は断りのあるものを除き、平成22年12月実績値による。)
鉱工業生産・出荷・在庫
◆生産

 生産は、持ち直しの動きが見られる。
 鉱工業生産の動向を指数(十二月速報)で見ると、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業などが上昇したことから、前月比2.6%増と2カ月連続の上昇となった。また、前年同月比は4.0%増と14カ月連続の上昇となった。
 出荷は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、一般機械工業などが上昇したことから、前月比2.1%増と2カ月連続の上昇となった。また、前年同月比は3.6%増と14カ月連続の上昇となった。
 在庫は、輸送機械工業、情報通信機械工業などが上昇したことから、前月比3.6%増と2カ月ぶりの上昇となった。また、前年同月比は6.9%増と5カ月連続の上昇となった。
 なお、大口電力需要は、中部電力管内では13カ月連続で前年を上回り、北陸電力管内でも13カ月連続で前年を上回った。
主要業種の動向
◆輸送機械

 輸送機械の生産は、持ち直しの動きが見られる。
 乗用車は、アジアをはじめとする新興国向けが順調なことに加え、エコカー補助金終了に伴う影響が出ている国内向けも、新型車投入による下支え効果などが見られることから、持ち直しの動きが見られる。
 自動車部品は、国内メーカーの海外現地工場向けが堅調なほか、アジアをはじめとする新興国向けが順調なことに加え、エコカー補助金終了に伴う影響が出ている国内完成車向けも、新型車投入による下支え効果などが見られることから、持ち直しの動きが見られる。
 航空機体部品は、航空機体メーカーの増産の動きが一服しており、横ばいとなっている。
◆一般機械
 一般機械の生産は、横ばいとなっている。
 金属工作機械は、海外向けに持ち直しの動きが見られるものの、国内向けの需要の伸び悩みから、横ばいとなっている。
 繊維機械は、織機、紡績・準備機械とも主力の中国向けを中心に高水準で推移している。
 土木建設機械は、新興国向けで持ち直しの動きが見られるものの、他の地域では動きが一服していることから、横ばいとなっている。
◆電子部品・デバイス
 電子部品・デバイスの生産は、高水準で推移している。
 半導体素子・集積回路は、記憶素子(メモリ等)で情報通信機器向けなどが好調なことから、高水準で推移している。
 液晶素子は、テレビ向けやその他情報通信機械向けが好調なことから、高水準で推移している。
◆電気機械
 電気機械の生産は、横ばいとなっている。
 開閉制御装置・機器は、工場ライン向けが低水準であり、一般家電向けが減少していることなどから、弱含んでいる。
 内燃機関電装品は、国内自動車向けで新型車投入効果が出ていることや、海外自動車向けが順調なことから、持ち直しの動きが見られる。
 電動機は、国内自動車向けで新型車投入効果が出ていることや、海外向けが順調なことから、持ち直しの動きが見られる。
◆情報通信機械
 情報通信機械の生産は、増加している。
 民生用電子機械は、薄型テレビでのエコポイント制度の基準変更に伴う駆け込み需要の受注残に対応した増産などから、増加している。
◆金属製品
 金属製品の生産は、横ばいとなっている。
 アルミニウム建材は、建築着工に持ち直しの動きが見られるものの、建材需要が伸びていないことから、横ばいとなっている。
 ばねは、自動車向けを中心に、持ち直しの動きが見られる。
 ガス機器は、国内住宅着工に持ち直しの動きが見られるものの、単体普及品等一部の需要が一段落していることなどから、横ばいとなっている。
◆鉄鋼
 鉄鋼の生産は、横ばいとなっている。
 鋼板は、国内自動車向けは弱含んでいるものの、海外向けが堅調なことから、全体としては横ばいとなっている。
 棒鋼は、民間建築向けを中心に低水準で推移している。
 特殊鋼鋼材は、国内向け、海外向け共に堅調なことから、横ばいとなっている。
◆ファインセラミックス
 ファインセラミックスの生産は、横ばいとなっている。
 触媒担体・セラミックフィルタは、一部需要の伸び悩みから、横ばいとなっている。
 ガスセンサ素子は、環境問題への対応による海外の自動車向けが順調なことなどから、高水準で推移している。
◆繊維・陶磁器
 繊維・陶磁器の生産は、低水準で推移している。
 繊維は、衣料品向けなどの化学繊維需要が順調なことから、低水準ながら緩やかな増加傾向となっている。
 陶磁器は、タイルなどの建築需要が低迷していることや、飲食器が安価な輸入品に押されていることなどから、低水準で推移している。
消費・投資などの需要動向
◆個人消費

 個人消費は、一部に弱い動きが見られることから、おおむね横ばいとなっている。
 大型小売店販売は、既存店ベース、全店ベースともに3カ月ぶりに前年を下回った。
 百貨店は、クリスマス関連商品、お節料理や高額品に動きが見られたものの、他業態との競争や消費者の低価格志向に加え、月の中旬まで寒気が緩み冬物重衣料品などの動きが鈍化したことなどから、既存店ベースで3カ月ぶりに前年を下回った。また、全店ベースでも、先の理由に加え、店舗数の減少の影響などから4カ月連続で前年を下回った。
 スーパーは、機能性肌着などは好調であるものの、消費者の低価格志向による客単価の下落が定着していることに加え、百貨店同様に月の中旬まで寒気が緩み冬物重衣料品などの動きが鈍化したことなどから、既存店ベースでは4カ月ぶりに、全店ベースでも7カ月ぶりに前年を下回った。
 コンビニエンスストア販売(全店ベース)は、たばこが値上げに伴う駆け込み需要の反動減からほぼ回復したことに加え、デザートやパスタなどが好調に推移したことなどから、2カ月連続で前年を上回った。
 乗用車販売は、エコカー補助金が終了した影響などから、普通車が三カ月連続で、小型車および軽自動車が4カ月連続で前年を下回り、全体でも四カ月連続で前年を下回った。
 家電販売は、パソコン等の情報家電は堅調であったものの、エコポイント制度の基準変更に伴う駆け込み需要の反動により、薄型テレビ、エアコンや冷蔵庫が前年を大きく下回ったことなどから、全体では7カ月ぶりに前年を下回った。
◆設備投資
 設備投資は、水準は低いものの、持ち直しの動きが見られる。
 製造業では、自動車、電気機械、化学など多くの業種で増加する計画となっている。
 非製造業では、電力などで増加する計画となっている。
 なお、管内主要8社の金属工作機械受注(国内向け)を見ると、一般機械工業向けが11カ月連続で、自動車工業向けが12カ月連続で前年を上回り、全体でも13カ月連続で前年を上回った。
◆公共投資
 公共投資は、緩やかな減少傾向となっている。
 公共工事前払金保証請負金額を見ると、「県」「地方公社」で前年を上回ったものの、「国」「独立行政法人等」「市町村」「その他」で前年を下回り、全体でも7カ月連続で前年を下回った。
◆住宅投資
 住宅投資は、持ち直しの動きが見られる。
 新設住宅着工戸数は、持家が14カ月連続で、分譲が7カ月連続で前年を上回ったものの、貸家が26カ月連続で前年を下回り、全体でも6カ月ぶりに前年を下回った。
◆輸出
 輸出は、増加基調に足踏みが見られる。
 名古屋税関管内の輸出通関額(円ベース・速報)は、13カ月連続で前年を上回った。品目別で見ると、「金属加工機械」「半導体等製造装置」「自動車の部分品」「自動車」などが前年を上回った。主要地域(国)別で見ると、米国向けが3カ月ぶりに、EU向けが2カ月連続で、アジア向けが14カ月連続で前年を上回った。
◆雇用
 雇用は、緩やかな持ち直しの動きが見られるものの、厳しい状況が続いている。
 新規求人数は、「製造業」「卸売業、小売業」「医療、福祉」などの業種を中心に10カ月連続で前年を上回った。
 有効求人倍率は、横ばいとなった。
 完全失業率は、東海では2四半期連続で改善したが、北陸では2四半期ぶりに上昇した。
◆企業倒産
 企業倒産(件数)は、7カ月連続で前年を下回った。
 企業倒産(件数)は、「サービス業他」「製造業」などで前年を下回った。

ヤマザキマザック
連続多面加工が低コストを実現
好評なFJVUシリーズ
導入のモリシン工業を訪問

 ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏、本社=愛知県丹羽郡)のマシニングセンタFJV100/120Uが、最近の半導体や大型液晶パネル需要の回復と、製造設備の大型化に伴う大物部品加工を行う機械ニーズに合致し、昨年9月発売以来好評を得ている。また、「FJVUシリーズ」において1月に日刊工業新聞社主催の「第53回十大新製品賞」を受賞し、関係者からの注目度も増している。
 FJV100/120Uを導入後、「生産能力が4倍になった」と絶賛する導入第1号機が稼動するモリシン工業に伺い、石田常務に導入のきっかけや効果などをお聞きした。
「モリシン工業の歩み」
 岐阜県下呂市の旅情溢れる温泉街から南東へ車で20分程下ったところに、国内唯一のアルミハニカムパネル専門のメーカーである「モリシン工業」がある。
 アルミハニカムパネルのハニカムとは英語で「蜂の巣」の事。その名の通り、六角形が隙間無く敷き詰められた形をしている。このような形状なのは六角形が「最も少ない材料」で「最も丈夫な構造」になるから。イメージとしては、ダンボールの構造と似ている。
 多方面からの製品問い合わせも多く、石田常務は「いかに削らなくてすむか、材料を少なくて済ませるかの応用性がきくからだと思います」と話す。
「出来ないとは言わない」
 ものづくりに対して「できないとは言わない」方針が、難加工やコスト減などの高い要求精度の案件がきても、「大手では対応できない多品種少量の受注生産を一つ一つ丁寧に対応してきたこと」で国内シェアを揺ぎ無いものにしている。
「多面加工や高精度のニーズが増加」
 近年のニーズとして同社の販売構成比の3割を占める液晶ガラス関連の製品が、需要の高まりと共に大型化が進行しており、パネルの側面に表面加工やネジ加工を必要とするものが増加した。さらに細かいニーズにも対応するためには加工の柔軟性とスピードが求められた。
 早速「マシニングセンタが必要だと考え、調べました」。
 FJV100/120U購入の決め手は、工具交換無しで4側面の連続加工ができる「多面加工アタッチメント」機能があることだった。
 一本のアングルツールで4側面連続加工により、5面加工が可能になるのでランニングコストが少なくて済む。
 「従来の木工機械に比べてハニカムパネルのねじ穴加工をしても精度が非常によく、スピードも早くなりかなり工程が集約できました」。(石田常務)
 またFJV100/120Uは、円弧補間精度3.0μmを出せる点で、今後同社が請け負う高い要求精度の製品づくりにも応えてくれる仕様だった。石田常務は「世界で第一号機を購入しました」と嬉しそうに話す。
「生産能力は四倍になった」
 現場スタッフの今村さんによれば「加工時間は四分の一で済んでいる」と画期的な生産改善に驚いている。
 リードタイムは四分の一になり、生産能力が4倍になった。アルミの性質上、抑えるとたわむので、何回でも調整が必要になってくる。マシニングセンタはテーブルの冶具にセットするだけで後は機械が自動調節してくれる。
 コストは二分の一になり、さらにFJV100/120Uに同社開発の真空吸着冶具パネルを置いて、ワークを吸着させ外周加工やタップ加工をしたところ、より早く高精度な加工ができた。冶具パネルも商品化を検討中。
 工具の交換も今までは40秒位かかっていたが10秒ほどで自動交換してしまう。多面加工する場合、今までは四周回って行っていたものを一周でできるようになった。また、対話式CNC装置のマザトロールにより、今まではGコードで覚えて行っていたが今では簡単にプログラミングを作成してくれる。
「オリジナル商品化をすすめたい」
 石田常務に今後ヤマザキマザックに期待することを伺った。
 「モリシン工業に特化した機械をさらに作っていただきたいです」。
 「他社ができないことをできるまでやる」同社の熱い信条が、同業他社を大きく引き離し、現在に至る。ヤマザキマザックの機械を導入することで、増え続ける顧客のニーズに応え、さらなる収益源としての新しい事業柱をつくるための体制は整った。
 今後パイオニアであり続けるためにも石田常務は「今後さらにFJV100/120Uを使ってオリジナル商品化をすすめたい」と意気込む。
大型高精度門形マシニングセンタFJV−100/120Uについて
 液晶、半導体、太陽電池製造装置から建設機械、さらには航空機の大物部品加工を行う顧客のニーズに応えるため、門形構造による利点をさらに追求し、高トルクビルトインモータ主軸を搭載することでクラス最大級の加工スペースと優れた切削能力を実現する。
@高剛性・高生産性
・全軸ローラーガイドと高剛性鋳物による高剛性構造
・4側面の連続加工が可能な多面加工アタッチメント
A高精度
・円弧補間精度3.0μmを実現(従来比20%向上)
・インテリジェント機能搭載
B操作性
・ケンオクヤマデザインによる人間工学に配慮したデザインを採用し、作業者の快適作業を実現
▽主な仕様
・テーブル作業面の大きさと最大積載量=3,000mm×2,000mm、5,000kgf
・主軸最大回転速度=1,0000min−1
・早送り速度 X軸=毎分30メートル、Y軸=毎分40メートル、Z軸=毎分30メートル

東海地区にツールエンジニアリングセンターをオープン
製造業強化しスパイラルアップ
東海イゲタ会平成23年新年会を開催

 東海イゲタロイ会(会長=伊藤照之氏・伊藤信産業会長)は1月18日午後6時より、名古屋市中村区名駅の名古屋マリオットアソシアホテルにおいて「平成23年新年会」を開催し、住友電気工業の倉阪専務、牛島ハードメタル事業部長など幹部はじめ、会員、代理店ら150名が参加して盛大に新年の幕開けを祝った。今年はイゲタロイ製品発売80周年に当たる節目の年となり、今まで以上に拡販に力を入れることを誓い合った。
 新年会は鈴木住友電気工業ハードメタル事業部流通販売部名古屋市販グループリーダーの司会進行で行われ、冒頭、伊藤会長が挨拶で「卯年を迎えましたが、初夢はいかがでしたでしょうか。ウサギは、ピョンピョンと跳ね、景気も右肩上がりに上昇し、日経平均株価もそこそこで推移すると言われているそうです。過去、貿易立国であった我が国は、日本経済のためにも、為替が少なくとも1ドル90円に近づいてもらわないといけないと思います。ウサギのような長い耳で360度情報を素早くキャッチして、瞬時に問題に対処できる、社内体制を構築することが絶対条件かと思われます。昨年の我が国経済は、リーマンショック後のかつてない低迷から抜け出し、エコカー減税やエコポイント制度等の経済対策による内需拡大や、好調なアジアに支えられ、緩やかながらも回復に向かいました。折角回復の第一歩を踏み出したばかりですが、新しい卯年は新しい試練を抱えながらスタートしたわけでございます。今年は、国も、産業も、個々の対応が一段と厳しくなりそうでございます。住友電気工業の牛島事業部長さんから今年の意気込みをお伺いいたしました。夏頃には、四日市にあるマルチドリルの主力工場である東海精密内にツールエンジニアリングセンターをオープンし、中部のユーザーさんには関東、関西並みにサービス体制が整うと聞いております。私たち東海イゲタロイ会各社は大いに利用すべきだと考えております。また今年の春先には、最先端技術を駆使したリサイクル工場として、超硬合金チップ、ドリルの処理能力の高い工場を富山にオープンされると伺っております。使用済みのチップを高くお買い上げいただけますようによろしくお願いいたします。ハードメタル事業部も1月16日付で大幅に組織改正され、流通にはこれまでにない体制で私たち会員各社に貢献していただけることと願っております。兎にも角にも、今年は昨年よりも良い年となりますよう、イゲタロイビジネスをこれまでにない位に拡大していただき、本日ご出席の皆様方の会社発展とご出席の皆様方のご健康を祈念いたします」と述べた。
 続いて、倉阪住友電気工業専務が挨拶し「今年は意気込んで頑張ってやろうと思っております。これには3つのプロセスがあります。@体質を強化する構造改革。Aコアの技術を強化していくこと。世界的にパラダイムシフトがものすごい勢いで進行している。日本の製造技術の質を強化して強みをさらに伸ばし、日本をマザー工場にしていくことが日本全体の製造業のあり方だと思っております。B市場のある所にグローバル展開していく。この3つを支えるのが2つの確保です。1つがタングステンの確保。尚且つこれを循環型マテリアルフローにしていく。また、2つ目は人材の確保。@の構造改革として、国内営業を一層強化する。国内営業を統括し戦略的に進め、それをグローバル展開していく。ブリッジのように海外へ発信できるようにしていこうとしています。コアの技術を生んでいくのはお客様の色々なソリューションであり、そのような意味で直需営業、そして従来から強化している流通販売の3本立てで行う。Aのコア技術を強めるにはこの地区、特にドリリングはまだまだ進化する。中部地区においては、航空機の穴開け等沢山あります。これはある意味でお客様に知恵を付けていただく。伊丹は、素材を強化していこうということで、ダイヤの素材を相当強化する。原粒粉をより一層レベルの高いものにしていく。これにも関連して開発の部門を強化。従来の製品開発とは別に、アプリケーションとかコア技術の、2つの流れにしようと考えております。Bのグローバル展開においては、もちろん中国もそうですが、所謂、BRICs(ブリックス)という形で、インド、ブラジル、ロシアにも対応していく。市場反転攻勢を国内、海外ともに強くやっていこうと思っております。その中で一番大事なものは、コア技術を高めること。本日お出での皆様、そしてそのお客様の中で色々な問題、あるいは技術課題を抱えている。これを私共とご一緒に解決していくことが、日本の製造業を強くしていく、スパイラルアップに繋がると確信しております」と今年の取り組み方針を示した。
 松林ハードメタル事業部営業統括部長より「国内営業が一枚岩となって、売上増につながる仕掛けをドンドンやっていきたい」と、また紹介された井戸ハードメタル事業部流通販売部長、木村ハードメタル事業部グローバルマーケティング部主幹からも一言ずつ決意が述べられた。
 乾杯に際し、前島東海イゲタロイ会副会長(前島商会社長)が「昨日の名古屋地区は(雪で)真っ白に染まり大変だったと思いますが、今年は年の初めから白星でスタートできた。何とか良い年になるのではないかと感じております。年末には今年も勝ち越せて良かったと言えるように、今年一年頑張っていきたい」と挨拶、同氏の力強い発声で乾杯した。
 祝賀ムードが漂う中、参加者は和やかに歓談し、抽選会などで楽しいひと時を過ごした。
 牛島ハードメタル事業部長が中締めの挨拶で「私共では厳しい中にありましても、住友電工にしかできないような投資を盛んに行っております。増産に対応する。作った製品をどのように売るのか申し上げますと、時代が時代ですのでグローバル化、海外に目を向けるのはメーカーとしては必須ですが、まだまだ国内は頑張れば売り先があると思います。今年はイゲタロイ発売80周年でございます。1931年に横須賀海軍工廠にバイトを納めてから、ちょうど今年で80年になります。そのように記念すべき年でもありますので、流通の皆様にご支援いただいて、新しい企画やキャンペーンをどんどんやって、皆様のご期待に応えることを心掛けていきたいと思います」と抱負を語り、一本で締められた。

2年振りの開催に143名が参加
より強固なパートナーシップを
ジーネット 2011年新春情報交歓会開催

 ジーネット名古屋支社(支社長=安田豊治氏)傘下の中部ジーネット会(メーカー)及び機工百社会、名古屋黒潮会、住設GRG会(販売店)の製販四団体合同による「2011年ジーネット新春情報交歓会」が1月25日午後4時より、名古屋市熱田区金山町のサイプレスガーデンホテルにおいて開催され、各会員とジーネットの幹部ら合わせて143名が参加し新年に当たり更なる結束を固めた。
 新春情報交歓会は大谷ジーネット名古屋支社機工部長の司会で進められ、冒頭、挨拶に立った古里ジーネット社長は「本日は大変お忙しい中、多数ご参集いただきまして本当にありがとうございます。本日は、弊社の工具(機工部門)並びに工作機械(機械部門)、それと住宅設備機器(住設システム部門)のお客様にも集まっていただいております。先週、私は中国に行っておりました。非常に勢いのある国だということを普段以上に痛感いたしました。年に一度か二度は必ず、発展途上国といわれる新興国を訪れるようにしています。その場に行って色々な刺激を受け、モチベーションを維持しています。一つ気が付いたのは、最近の我々の社員もそうですし、私共の子供もそうですが、あまり海外に興味を持たない。我々の時代は、狭い日本から海外に脱出するという考え方があった。いま企業は、若い方々の定着率を非常に気にしている。色々待遇を変えたり、遅くまで仕事をしなくてもいいよ、ノルマなどごちゃごちゃ言わないなどと言って、定着率を高めようとする。人が辞めると、人事関係の人が非常に気にしてしまう。冷静に考えると、その様な方々に会社を合わせてしまうと、もしかすると会社は滅んでしまうかもしれないということを最近考えています。一企業としてできることは、やはり教育。皆様方のビジネスにとってプラスにできるように、教育をして付加価値の高い商社を目指して行く。それはやはり、新入社員の考え方に合わせるのではなく、我々がしっかりした考え方を持って、皆様とのパートナーシップを強固なものにしなければいけないということをこの場でお誓い申し上げます。会社にとって本当の意味で再度スタートできるように、リーマンショックなど忘れ去ることができるような素晴らしい年でありますように、心より祈念申し上げます」と述べた。
 続いて、中部ジーネット会の渡辺会長(ヤマザキマザックシステムセールス中日本販売部長)、山形副会長(昭和電機中部ブロック長)、飯野副会長(SMC名古屋営業所長)の紹介があり、今期から会長となった渡辺会長は挨拶で「皆様方のお力を借りて、中部ジーネット会、ジーネットさんを盛り上げてまいりたいと思っております。今後とも宜しくお願いいたします。私共は工作機械メーカーですので、本当にリーマンショックから苦しい時期を経験いたしました。数字で申し上げますと、2009年度は前年同期比67%ダウンと、全盛期の三分の一まで日本の工作機械は落ち込みました。昨年度は新聞紙上で工作機械の成長率が2倍とか、2.3倍とあり凄いと思われた方もいらっしゃるかと思いますが、実を言いますと、三分の一が、三分の二まで戻ったということです。ですから今年になりまして、それを出来るだけ伸ばしたい。日本工作機械工業会の数字ですと、2009年は4,100億円、2010年が約9,000億円、今年は1兆1,000億円という予想が出ております。工作機械は経済の指標になりますので、工作機械が発展すれば皆様も良くなるのではないかと思っております。ヤマザキマザックも、新興国に引っ張られております。日本の経済が大丈夫かと心配もございます。ただ輸出ばかりに頼ってはおりません。日本というのは、世界一の技術を持っている国でございます。だから製造業が頑張らないと、つまり製造業に携わる皆様方が頑張らないと、やはり終わってしまうのではないかと思っております。先ほど古里社長がお話しになりましたように教育の問題もございますが、私達そこに関係している人間が、頑張って日本を盛り上げて行きたい。『兎の上り坂』との諺がございます。兎は、前足が短く後足が長いですから、坂道を駆け上がるのは得意です。しかし下るのは苦手です。この例えは、得意な分野で実力を発揮すること、物事が良い環境に恵まれてトントン拍子に行くこと。今年は卯年ですから、上り坂を駆け上がるように、皆様頑張って行きたいと思います。また皆様方の力で、ジーネットさんを盛り上げて行こうと思っております」と述べ協力を求めた。
 乾杯に際し、山形副会長が「中部地区はものづくりをして行かなければ景気の回復はできない。ジーネットさんを中心に三位一体となり、3年前の元気で明るい中部地区にして行こうではありませんか」と述べ、同氏の威勢のよい音頭で乾杯した。
 会場では、年男の人に記念品を進呈する催しが行われ、卯年生まれと、昨年休会したため寅年の人に、ジーネット安田名古屋支社長より記念品が手渡された。寅年生まれの古里社長にも贈呈された。
 名古屋支社の幹部スタッフが紹介された後、安田支社長より日頃の支援と会への参加に対するお礼とともに「皆様の期待に応えられるよう、今年はなんとしてもやり切り、大きく飛躍したい」と決意を込めた言葉があり、飯野副会長の中締めでお開きとした。

商売繁盛・家内安全を祈願
新春恒例豊川稲荷初詣
愛機工北支部 支部員ら13名が参加

 愛知県機械工具商業協同組合の北支部(支部長=熊田達也氏・久満田商会社長)は1月22日、支部員ら13名が参加して恒例の「豊川稲荷初詣」を行った。
 当日は、午前9時に名鉄名古屋駅コンコースに集合し、直通電車で豊川へ。参拝客で賑わう門前町を通り、豊川稲荷に11時ごろ到着した。
 熊田支部長が「今回はご参加いただきありがとうございます。昨年中は、私の体調が思わしくなく色々とご心配、ご迷惑をお掛けしましたこと、お詫びいたします。また、その間、皆様のご協力、ご支援により支部運営が滞りなくできましたことに深く感謝申し上げます」と挨拶。体調面に不安があるとして支部長退任の意向も示した。
 一行はその後、商売の神様である豊川稲荷の本殿で今年一年の商売繁盛と家内安全を祈願。祈祷後は精進料理とお神酒をいただきながら親睦を深めた。

若手社員研修開催
機械工具の基礎知識学ぶ
愛機工 社員戦力化事業の一環

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は、今年度より取り組んでいる社員戦力化事業の一環として、若手社員研修「機械工具の基礎知識」を1月から2月の5日間(金曜日開催)に渡って名古屋市中区橘の東別院会館において開催する。組合員企業のキャリア3年未満の社員35名が参加。機械工具商社が取り扱う商品全般の基本的な知識の習得を図る。
 1月21日に実施された第1日目の研修では、はじめに伊藤副理事長(春日鋼機社長)が挨拶し「実のある研修会となりますように取り組んでいただきたい」と激励。
 午前の部は「管工機材」をテーマに配管設備に関わる材料や周辺機器について学ぶもので、愛知県管工機材商業協同組合で副理事長の要職にある倉地理事(倉地社長)が概論を、続いてメーカー各社の担当者が管、継手、バルブ、減圧弁等について分かりやすく説明し、参加者はメモを取りながら熱心に聞いていた。
 今後は、切削工具、測定機器、伝動用品、作業工具などをテーマに行われる。

住友電気工業 新製品紹介
防振型超硬エンドミル
「GSX MILL防振タイプ」

 住友電気工業ハードメタル事業部は、防振型超硬エンドミルとして、鋼加工用「GSX MILL 防振タイプ」を、昨年11月に発売した。
 従来型の超硬エンドミルによる加工では、送り速度や切り込みを大きくするなどして加工能率を上げようとすると、ビビリ振動が発生し、加工面の悪化や切れ刃の欠損などの問題が生じていたが、今回開発された「GSX MILL 防振タイプ」では、加工時のビビリを抑制し、高切り込み・高送り性能を飛躍的に向上させ、これまでにない高能率加工を実現する。不二越との共同開発による新製品。
 主な特長は次の通り。
 @安定した加工能率を実現
 不等分割・不等リード仕様を採用し、外周刃の分割比を連続的に変化させることにより、切削応力の周期性を効果的に変化させることでビビリ振動を抑制。
 A最適な溝形状による、スムーズな切りくず排出
 不等リードに最適な溝断面形状の採用により、切りくずの排出性を大幅にアップ。
 B鋼加工に最適な刃先設計
 外周刃に微小丸ランドを設け、切り取り厚さの変動を抑制することによって防振効果を一層高め、加工面の品位を向上。
 刃径2mm〜20mmの計16アイテムをラインアップ。標準価格はGSXVL4030―2・5Dが6,240円などとなっており、2012年度の販売計画は1億円。
刃先交換チップcBN新2材種
ダクタイル鋳鉄切削用と
焼入鋼連続・弱断続切削用

 住友電気工業ハードメタル事業部は、自動車産業等の製造業で要求が高まるトータルコスト低減や性能向上に対する、切削加工の高能率化、高精度化のニーズに対応するため、ダイヤモンドに次ぐ硬度を有するcBN(立方晶窒化ホウ素)焼結体の刃先交換チップ用材種として、ダクタイル鋳鉄などの難削鋳鉄を従来にない高速で切削できる新材種「コーティドスミボロンBNC500」と、焼入鋼などの高硬度鋼の連続・弱断続切削に最適でシリーズ中最も耐摩耗性に優れる新材種「スミボロンBN1000」を開発、販売を開始した。
 主な特長は次の通り。
【コーティドスミボロンBNC500】
 @切削速度400m/min以上の高速加工に対応
 新開発の高純度TiC(炭化チタン)系結合材の採用により、靭性と耐摩耗性を大幅に向上させたcBN焼結体に、耐熱性に優れるセラミック膜を被覆し、耐摩耗性を一層向上させた。これにより、難削材のダクタイル鋳鉄の切削で、従来材種では不可能だった、切り込み最大0.5mmで毎分400m以上という高速・高能率加工を実現。また、より切削が難しい高強度ダクタイル鋳鉄、バーミキュラー鋳鉄や遠心鋳造鋳鉄の切削でも安定した長寿命を発揮し、加工効率を飛躍的に高める。
 ARa=0.4μm、IT6級の高精度加工にも対応
 優れた耐摩耗性で刃先の損耗が抑えられるため、被削材の寸法や、加工面粗さの変化の少ない高精度加工にも対応。ダクタイル鋳鉄の高速加工において、Ra=0.4μmという、従来のセラミック工具や超硬工具に比較し、約四分の一の面粗さとIT6級の寸法精度を安定して実現する。
【スミボロンBN1000】
 @スミボロンシリーズ中、最高の耐摩耗性
 高純度TiCN(炭窒化チタン)セラミック結合材の採用により、cBN焼結体の耐熱性と靭性双方の大幅向上を達成。特に耐摩耗性においては、スミボロンシリーズ中、最も優れた性能を示し、焼入鋼の切削で切り込み最大0.2mmで毎分300mという高速連続加工を実現する。
 A耐欠損性大幅向上で安定長寿命
 靭性の大幅向上で、刃先の耐欠損性も大きく向上。同社従来品比約二倍の耐欠損性を発揮し、刃先の突発的な欠損を抑制する。このため、焼入鋼の高速連続加工から弱断続加工までの幅広い領域で、長寿命を安定して発揮できる。
 B「スミボロンBN2000」とのコンビで焼入鋼加工の連続〜中断続加工までカバー
 セラミック膜の被覆の無い「スミボロン」では、一コーナータイプの刃先交換チップからラインアップ。「コーティドスミボロン」に比べ、イニシャルコストを低く抑えられる。二〇一〇年四月発売の「スミボロンBN2000」と、「スミボロンBN1000」の組み合わせにより、焼入鋼の連続から弱断続、中断続に至る幅広い領域において、低いイニシャルコストで、工具の大幅な長寿命化や加工能率改善を図ることができる。
 コーティドスミボロンBNC500 45アイテム、スミボロンBN1000 68アイテムをそれぞれラインアップ。
 標準価格は、コーティドスミボロンBNC500の標準品4NC―CNGA120408が1,0500円、スミボロンBN1000の標準品NU―CNMA120408が3,480円となっている。

「アンテナを立て良い年に」
名古屋水栓バルブ協組 賀詞交歓会開催

 名古屋水栓バルブ工業協同組合(理事長=落合潔氏・兼工業社長)では、1月21日午後5時30分より名古屋市中区の名古屋観光ホテルを会場に「平成23年新年賀詞交歓会」を開催し、組合員、賛助会員22名が辛卯年の幕開けを祝った。
 落合理事長は「ウサギの特長は大きな耳です。大きな耳でアンテナを立て、情報収集能力、危険予知能力、洞察力を持っています。私もアンテナを立て卯年を皆様と良い年にしていきたい」と挨拶。
 続いて組合相談役の落合初美氏(落合会長)が乾杯の音頭をとり、和やかな雰囲気の中賀詞を交歓し合った。
 締めは組合顧問の平子魁人氏が行い、盛況の内に終了した。