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2012年(平成24年)2月
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2012年2月5日(日) 2444号
製造業が元気を取り戻すよう
難局を共に乗り切ろう
愛機工 新年賀詞交歓会に360名

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は、1月11日午後6時より金山総合駅南のANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋において、2012年新年賀詞交歓会を開催した。来賓をはじめ、組合員、賛助会員ら360名余りが出席。野田理事長は挨拶で、業界を取り巻く環境に触れた上で「私たち同業者団体の組合の場を使って、皆さんと一緒になって難局を乗り切って行きたい」と語った。
 新年賀詞交歓会は、熱田支部(支部長=滝沢有一氏・松本商店社長)が設営を担当し、服部支部幹事(大宝社長)の司会で進められた。
 冒頭、野田理事長が、出席方にお礼を述べた後、「2012年が明けました。21世紀になったのがついこの間のような感じがしましたが、干支で言うならば一巡した。21世紀に入ってから、余りよい事が無くて、厳しい時代になってきております。特に、昨年は本当に悲しい事が起きまして、日本中が沈んでいた1年でございました。次から次に色々なリスクやら、不都合な事ばかりが起きた一年でございますが、その中で一つ、すがすがしく思った事があります。昨年ブータンの国王が来日されました。ブータンの国の国民総幸福量という言葉を初めて聞きました。国民のほとんどの人が、自分たちが幸せだと感じているという話で、ブータンは小さな国でさほど裕福ではありませんが、それでも国民の皆さんが、自分たちは幸せであると感じている。話半分としても凄いと感心をしました。日本は20世紀の後半、高度成長の中で、ややもすると私利私欲だとか、あるいは権利ばかりを主張するという風潮が出てきたように思います。昨年の震災の後よく言われました、絆という言葉がございます。日本人の思いやりの言葉とか気持ちとか、そんな日本人の気質を改めて感じました。やはり日本は大丈夫だと思った次第でございます。業界は昨年後半から、少しずつ仕事も増えてきたのではないかと感じております。今年はもう少し忙しくなって行くのではないかと思っておりますが、ただ3年、5年というレンジで見ますと、我々、機械工具商の業界は大変に厳しいと思います。製造業の空洞化、あるいはネットビジネスによる生産財の販売、ネット通販が伸びてきている。そのような中で、私たちの3年先、5年先がどうなるかは大変難しい。そのような時こそ、私たち同業者団体の組合の場を使って、皆さんと一緒になって難局を乗り切って行きたい。まだまだこの先問題はありますが、今年一年、とにかく元気を出して前を向いて皆で頑張って行きましょう」と挨拶。
 来賓紹介に続いて、来賓を代表して鍋澤愛知県産業労働部商業流通課長が大村知事の祝辞を披露する中で「皆様の機械工具商が取り扱います商品は、とても幅が広いことから産業資材全般にわたり、製造現場においては無くてはならない存在であります。このようなことから、機械工具業界はモノづくり愛知には欠かせない重要な業界であります。また、貴組合は時代のニーズ、組合員のニーズを的確に把握され、業界発展に資するため景況調査や雇用環境調査に取り組まれ、その調査結果を生かし、社員研修や経営者セミナーを通し社員戦力化事業を積極的に進められておりますことは、誠に心強い限りでございます。昨年は東日本大震災という未曾有の国難や超円高による産業空洞化という危機に直面し、閉塞感に覆われる中、『愛知の元気なくして、日本の復興なし』と決意し、被災地、被災者支援や景気対策に全力で取り組んでまいります。新たな年には日本中に笑顔と元気を取り戻せるように、モノづくり産業の競争力強化に向け、航空宇宙、新エネルギー等の新たな成長分野での産業振興や企業誘致に積極的に取り組むとともに、2月にオープンする知の拠点の『あいち産業科学技術総合センター』を活用し、県内企業の技術開発等の後押しをしてまいります。『世界と戦える愛知・名古屋』の実現を目指してまいりたいと考えておりますので、皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます」と述べた。
 乾杯に際しては、伊藤副理事長(春日鋼機社長)が日本の復興・復活を祈念して高らかに乾杯の音頭をとった。
 年が変わり、震災等の影響で落ち込んだ経済情勢も明るさを取り戻すのではとの期待が高まる中、出席者は互いに新年の挨拶を交わして歓談し、水谷副理事長(ミズタニ機販社長)の中締めで盛況のうちにお開きとなった。

組合の力を結集して
業界の活性化を
中日本木工全木商中部 新年合同賀詞交歓会

 中日本木工機械商工協同組合(理事長=木村秀夫氏・昭元産業社長)と全日本木工機械商業組合中部支部(支部長=島田昭三氏・シマダ機械社長)による「平成24年新年合同賀詞交歓会」が1月13日午後5時より、名古屋市中区金山の札幌かに本家金山店において開催され、来賓はじめ組合員ら28名が参加して木工業界並びに組合員企業のさらなる発展を祈念した。
 賀詞交歓会は、村瀬中日本木工副理事長(ムラセ社長)が司会進行役を務め、若原中日本木工理事(若原工機社長)の開会の辞で開会。
 年頭に当たり、木村中日本木工理事長は、賀詞交歓会への出席と日頃の組合活動への協力に対するお礼を述べると共に、組合活動を通じて業界全体が活性化していくことを目指すと挨拶した。
 橋本全国木工機械工業会会長、宮川中部木工機械工業会理事長、福本全日本木工機械商業組合理事長より来賓祝辞が述べられた後、島田全木商中部支部長の発声で乾杯。
 祝宴では参加者が和やかに歓談する中、榊原中日本木工会計理事(朝日工業社長)による万歳三唱、小林中日本木工監事(小林機械工業社長)の閉会の言葉で盛況のうちにお開きとした。
 また、この日は賀詞交歓会に先立って合同理事役員会が午後3時より行われ、平成24年度事業計画などについて審議した。

取引改善に向けた活動を報告
特色ある組合として発展を
静岡県管工機材商組合 第15回新年賀詞交歓会

 静岡県管工機材商組合(理事長=村松孝一氏・村松商店社長)では、1月12日午後4時より静岡市内の静岡グランドホテル中島屋において「第15回新年賀詞交歓会」を開催し、来賓、正会員、賛助会員ら約150名が出席し、新春の門出を祝った。
 司会進行と開会の辞を一色副理事長(一色機材社長)が務めて開会。
 冒頭、挨拶に臨んだ村松理事長は出席者に御礼を述べた後、「静岡の組合では、昨年『返品処理についてのお願い』という文書を皆さんと話し合って作り、お客様に配布しました」と、返品について取引改善のための組合活動を報告した。そして、引き続き組合として適正利潤の確保に努めることを強調した。また「静岡の組合では毎月理事会を開催して、値段や物件、信用面、時代の流れや、色々な個性を持った社長の私的な話しを含めて、お互いが理解できるような会を開催しています。今後も他と比べて特色あるしっかりした楽しい組合にしていきたいと思います」と決意を述べた。その上で「最近荘子を読み始めました。その中に『愉快に生きる』という言葉がでてきます。これは愉快という物事もその人の感じ方によって愉快に感じるのか全く感じないのか、心の持ちようによって変わるということです。皆様の絶大なるご協力をお願いし、愉快な1年にしたいと思います」と結んだ。
 次いで、管機連齋藤会長、賛助会員代表キッツ小林会長から祝辞を頂いた。
 管機連齋藤会長は、震災から人々が強い絆で結ばれ、復興に向けた原動力となっている話題を紹介し、「我々業界全体も迫りくるグローバル経済の波を強い絆で凌いでいきたい。管機連は皆様方の組合活動の向上のために課題をまとめ、議論を継続して深めていきたい」と述べた。
 キッツの小林会長は、マイコン製造会社が、震災による工場被災を受けた際、納入先の自動車各メーカーが援護隊を結成した。被災地入りした自衛隊規模を上回る人員を投入して知恵を出し合った結果、予定の半年以上も縮まり生産再開できた話を紹介。「行動するかしないか、すると決めたらどうやってやるかだと思う」と話した。
 引き続いて、橋本総業橋本社長の発声で乾杯を行い、橋本社長は2020年の日本を見据えた業界活性化にも繋がる明るい話題を披露した。その後、愛知県管工機材商業協同組合の小川理事長から第29回管工機材・設備総合展の案内と、祝辞を頂戴した。
 中締めは岡谷マートの北野社長による御礼の言葉と三本締めにより盛況の内にお開きとした。
お願い文書の配布報告
浜松山信が入会

 また、当日は午後2時30分より新年会に万全を期すための理事会を開催した。
▽第1号議案=新年会での各担当と出席者の確認。
▽第2号議案=返品処理についてのお願い文書-(納入時の配送、事務、返品時の検品、点検、整備、戻し事務等の経費を考慮し、今後返品される場合は、納入価格の30〜40%引きにて御願いします)を全組合員名で作成し、昨年12月に会員全社にチラシを配布。配布後の感想として「潜在意識で植えつけるのはよい」「何度も言い続けることが大事」「みんなが同じ気持ちでやることが大事」と好評であった。
▽第3号議案=正会員の入会ついて。
 浜松山信(社長=小川信氏・住所=浜松市西区桜台5‐9‐9)が正会員として昨年の11月に入会した。
▽第4号議案=正会員の異動情報
 昨年12月に、西部支部の林角本店の林角次代表取締役社長が代表取締役会長に就き、後任の社長に林毅(たけし)氏が就任した。
▽第5号議案=その他
 現在建設中の新東名高速道路について、今後の経済活動の振興に寄与するとの期待が寄せられた。
【今後の理事会等日程】3月8日、4月6日、5月17日総会、18日ゴルフ、6月1日、7月5日、8月3日、9月7日、10月5日、11月2日、12月7日ゴルフ、2013年1月17日新年賀詞交歓会、2月1日、3月1日。

トラスコ中山 水油吸収シート
“吸い魔人”新発売
高い柔軟性、あらゆる場所に

 機械工具卸商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏、大阪本社=大阪市西区)は、プライベート・ブランド商品「水油吸収シート 吸い魔人」(品番 TSM―3075)を1月上旬より発売した。
 この商品は、水分と油分の両方を吸収可能なシートで、水溶性切削油や結露対策にも役立ち、バックシートが付いていることで吸収物が裏移りしにくい。
 また、高い柔軟性を持つのが特徴で、筒状にしたり縛ったりと使用用途に応じて変形自在である。
 シートのサイズは30p×75p、30枚入りでメーカー希望小売価格3600円となっている。
【特徴】
@水分と油分の両方を吸収するため、水溶性切削油対策や結露対策にも使用可能。
A柔軟性があるため筒状にしたり縛ったりしやすく、配管口の液漏れ対策などにも使用可能。
Bバックシートにより吸収物が裏移りしにくい。
Cポリプロピレン製と比較して吸収スピードが速い。

2011年度超硬工具需要見通しは
前年度比6.5%増の3020億円
超硬工具協会 新年賀詞交歓会を開催

 超硬工具協会(理事長=田中啓一氏・日立ツール社長)は1月12日午後零時15分より、東京都千代田区丸の内の銀行倶楽部において「平成24年新年賀詞交歓会」を開催した。当日は業界関係者ら200名余りが出席。年頭の挨拶で田中理事長は超硬工具業界を更に発展させていくのが我々の使命と話し「基本に回帰して常に技術革新を」と呼び掛けた。
 新年賀詞交歓会は関口専務理事の司会進行、開会の辞で始まり、田中理事長は挨拶で「2011年は日本にとって厄年でした。1年前の新年会では、あのような事が次から次に起こるとは予想をしておりませんでした。大震災以降、東北を中心にまだご苦労をされている方が多い。私どももできるだけの支援をさせていただきたいと考えております。我々事業をやっている人間は、常に前向きでないといけない。それぞれの皆さんのご努力で、超硬工具業界を更に発展させていくのが我々の使命ではないかと考えております。リーマンショック以来、世界経済を牽引する地域や国の存在がない状況となり、さしもの中国市場も伸び率の鈍化が見られ、米国でかろうじて失業率、住宅着工率等が改善しておりますが、残念ながら景気の機関車になるかどうかは分かりません。我々超硬工具業界は2011年度上期に1,453億円を出荷しております。9月時点で下期の見通しを皆様に伺いましたところ、東部地区と大阪以西が6%、中部に至っては11%の伸びとのお話をいただき、協会としましても通年で3,000億円強という見込みを出しました。我々超硬工具業界は技術を生業に生きている。その点を基本に回帰して、常に技術革新を行い、業界が更に発展することを新しい年に期待したい」と述べた。
 来賓を代表して挨拶した藤木経済産業省製造産業局産業機械課長は「今年に関しまして、昨年のようなことのない普通の年であってくれたら、そこそこやれるのではないかというお気持ちでないかと思います。今年は良い年にしたい。日本という国で、産業基盤をもう一度立て直して行くことが重要だと思っております。そのためには何が必要か。まずは、エネルギーの問題。これにはしっかりと対応して行かなければならない。足元、電力の問題。節電をお願いしておりますが、夏にどうして行くのかという問題があります。それから中期的、長期的にどのようなエネルギーにして行くのか、供給体制をどうするのか、あるいは使う側の体制をどうして行くのか。このようなことを真剣に議論して、きちっと方向性を出して行くことが何よりも重要と考えております。またそのような検討の中では、エネルギーを核として新しいビジネスチャンスも出てくると考えております。そのような方向性を皆様と共に考えて行きたい。それからもう一つは、グローバルマーケットでしっかり商売をして行く、グローバルマーケットで勝って行くという取り組みが重要と考えております。昨年秋、TPPの問題がありましたが、TPPは勿論のこと、中・韓・EUとの貿易自由化交渉に我が国としてはしっかり対応をして行かなければならない1年となる。皆様が国際市場においてしっかりと仕事をしていただく、そのための基盤づくりに私どもは取り組んでまいりたいと存じます。今、為替の問題が色々難しいところもありますが、一方で資源高も進行しております。特に超硬工具ではタングステンを中心とするレアメタルの上昇について、我々は供給構造がどうなっているか、需要がどうなっているかをしっかりと考えて行かなければならない。協会の皆様にも色々とご協力いただいておりますが、リサイクル、あるいは省資源にも取り組んで行かなければならない。このような中で、しっかりと日本の産業基盤を固めて、日本の産業経済が復興を引っ張るようにつなげて行きたい。ぜひ皆様のご協力をお願いしたいと存じます。今年一年、新しい日本をもう一度しっかりしたものにする、第一歩の年と思っております。そのためには、今日お集まりの皆様のもうひと頑張りをお願い申し上げたい。私どもも皆様と共に頑張って行きたいと存じます」と述べ、祝辞とした。
 続いて平成23年度超硬工具協会賞の発表があり、受賞者(別掲)を代表して業界功労賞の吉村寛範氏(元超硬工具協会理事長、元三菱マテリアル副社長)は謝辞で「超硬工具業界は強い、その源泉は技術開発力。メーカーが互いに切磋琢磨して新製品の開発をしております。世界で高性能な製品を高品質でしかも安定的に作る技術力は高いものがある。開発と生産技術のドッキングが強さではないかと感じます。本日表彰されました若いエンジニアの方々、これは良き伝統ですので受け継いでいっていただきたいと思います。皆様の益々の発展を祈念いたします」と述べた。
 鴻野副理事長(アライドマテリアル社長)の力強い発声で乾杯し祝宴に移り、和やかに歓談が行われる中、藤井副理事長(サンドビック社長)の中締めで午後1時30分前にお開きとなった。
超硬工具協会賞表彰式
 平成23年度超硬工具協会賞の表彰式が同日午前11時30分より銀行倶楽部4階中ホールであり、業界功労賞1名、技術功績賞18件、作業・事務・生産技術等の改善賞5件が表彰された。
【受賞一覧】
社名50音順
業界功労賞(1名)

・吉村寛範(よしむらひろのり)氏(三菱マテリアル)
技術功績賞(10社18件)
・鋳鉄旋削加工用CVD工具『CA45シリーズ』の開発(京セラ)
・高能率フェースミルMFPN型の開発(京セラ)
・高圧クーラント用ヘッドコロターンHPの開発(サンドビック)
・鋼旋削用サーメット『T1500A』の開発(住友電工ハードメタル)
・焼入鋼加工用CBN焼結体『BN2000』の開発(住友電工ハードメタル)
・高能率仕上げ加工用『Sヘッドエンドミル』の開発(ダイジェット工業)
・レアメタル(WC、Co)を用いない工具材料の開発(ダイジェット工業)
・焼入れ鋼加工用CBN材種『BXMシリーズ』の開発(タンガロイ)
・超高送りカッタDoFeed Miniの開発(タンガロイ)
・内径加工用工具『モーグルバー』の開発(日本特殊陶業)
・『エポックDスレッドミル』の開発(日立ツール)
・AVアーバ(防振アーバ)の開発(日立ツール)
・フジロイ合わせガラスカッターの開発(冨士ダイス)
・ステンレス鋼用超硬ソリッドドリルMMS形の開発(三菱マテリアル)
・鋼高能率旋削加工用材種UE6105の開発(三菱マテリアル)
・チタン合金加工用刃先交換エンドミルVFX形の開発(三菱マテリアル)
・PCB工具用DLC皮膜『ULF』の開発(ユニオンツール)
・PCB用制振型コンポジットドリルの開発(ユニオンツール)
作業・事務・生産技術等の改善賞(5社5件)
・回転式炭化炉のカーボン製治具の寿命延長(アライドタングステン)
・フライスの端面等の加工方法改善(ダイジェット工業)
・帳票類処理業務の効率化(富士精工)
・研削精度向上に寄与する被研削物の固定装置(冨士ダイス)
・生産活動に関連した廃棄物のゼロエミッションの達成(三菱マテリアル)

年商1,000億円へ 再び挑戦
一歩前に出て流れを掴む
東陽 新春賀詞交歓会開催

 東陽(社長=羽賀象二郎氏、本社=愛知県刈谷市中山町3-38)の「新春賀詞交歓会」が1月6日午後3時よりホテルグランドティアラ安城(愛知県安城市三河安城南町)で開催され、仕入先の商社、メーカーらおよそ700名が参集した。
 会の冒頭、同社の羽賀昭雄会長と羽賀社長から年頭の挨拶が行われた。主な挨拶の内容は次の通り。
【羽賀昭雄会長挨拶】
 昨年は災害の多い年でした。私どももタイの大洪水で、タイの6カ所の拠点のうち2カ所が完全に水没してしまい、被害を受けました。
 今、アユタヤのハイテク工業団地内にあるアユタヤ支店は完全に営業を開始しておりますが、ナワナコーン工業団地内のPTS Tool(再研磨工場)はほぼ3カ月間操業停止となり、設備機械は全損で入れ替えし、場所も変えてイースタンシーボード工業団地で1月より操業を開始します。
 被害金額は保険でカバーされ東陽全体ではそれほど大きくはありませんが、被災した従業員の対策、新工場の選定、電気をはじめとする内装設備、生産準備等々で、PTS Toolの駐在員の苦労、仕事の量は大変なものでした。今後はタイ洪水からの復興にPTS Tool共々役に立ちたい。
 今言われている日本企業の五重苦。1つ目に、長引く超円高。2つ目が、依然として世界一高い法人関係税。3つ目として、原子力発電の中止による電力使用の抑制と電力価格の更なる高騰。四つ目は、今騒がれている欧州の金融危機。そして五つ目が、タイの洪水によるサプライチェーンの大被害。
 色々ありますが、いたずらに現状を嘆いていたのでは何もなりません。この中で我が社はどう生きて、更にどう業績を伸ばすかが問われております。
 今年の全世界の東陽の方針は「我々の強さ、独自性を推し進めて、世界No.1を目指す」。その方策として、3つ考えています。
 一つは、ITへの積極投資。
 昨年までに総計七億円を投資し基本のOSを入れ替え、より使い勝手が良くなり生産性の向上に大きな力を発揮しました。
 今年は、全社員にスマートフォンを持たせ、更なるITC(情報・通信に関連する技術)の進化を図りたい。これにより、全世界8カ国の情報交換、Web機能の充実でより競争力が上がるものと期待している。今後もこの方面の投資をして行きます。
 二つ目は、取扱商品の幅の拡大。
 縮小する日本経済の中でマーケットシェアを拡大するには、新規顧客の獲得の方法はいたずらに価格競争を激化させライバル会社共々消耗していくばかりであり、むしろ、顧客が世界競争に打ち勝つために、より産業の強度化のために使われるお金を、どう我々が取り込むかにかかっている。
 皆様方、サプライヤーにおかれては、従来品にとらわれない正に新しい商品をぜひ供給していただきたい。それを我々は全力をかけて売ってまいります。
 また昨年度、我が社は今まで取り扱っていなかった分析機の分野に手を伸ばしました。具体的には、独のカールツァイス社の走査電子顕微鏡の、主として自動車産業部門向けの代理店権を取り、我が社で京都大学の博士を専門担当として採用しております。初めて博士号を持つ方が加わり、東陽の人材層に一層の厚みが増すこととなりました。今年はこの分野の進化と更なる分野の新商品を取り込んで行きたいと考えております。
 三つ目は、超円高にぶれない経営対策の強化。
 私どもの関連の輸入専門商社「TOSMAX(トスマックス)」は円高に助けられて史上最高の売上と最高利益を12月決算で達成しました。今年は更に強化していきたい。
 また、商品検査専門会社の「日本ラボテック」は食品分野を強化したほか、山善様の輸入商品の検査を任せていただき、より内容の充実した年になるものと思います。
 本体の東陽では、海外会社の充実化、現地化の一層の推進を図ります。今期を含め七年間で約百億円を投資してきましたが、最も大きな比重を占めたのは、これら関係会社、海外会社への支出です。
 本年は更に力を入れて現在約30名の海外駐在員を20%ほど増員するとともに、社内全般の人事制度に手を入れて国内外の社員をスムーズに移動させグローバル人材の育成の確立をしてまいります。
 東陽本体の為替リスクの軽減としては、為替の乱高下を中立にできる手法を取り入れて、旨く乗り切れる方策をほぼ確立できました。
 以上、三つの施策を一つ一つ実施して、皆様にとって頼りになる商社、お客さまにとっては必要な商社となるべく全力を傾注いたします。
 私の夢として、再びリーマンショック前の年商1,000億円を目指して挑戦するスタートの年としたい。皆様方の商品を全社の営業マン、国内250名、全世界で350名が一生懸命に売ってまいります。ぜひ東陽を今年も宜しくお願いいたします。
【羽賀象二郎社長挨拶】
 昨年は、東日本大震災、タイの洪水で、我々製造業にとってはサプライチェーンに大きな挑戦を受けた1年でした。内外の識者の方々の色々な不安、懸念を吹き払い、今、我々日本の製造業は自動車も半導体も電機も元気に復活を遂げようとしております。
 タイはまだまだこれからという面も多いでしょうが、それでも多くの工業団地で清掃も終わり、これから機械を入れていけば生産が行われていきます。その過程で、お客様の生産が減って落ち込んで苦しんでいた時期、それから直ぐに回復をされている。我々も一時期は秋までかかるのではないかと思っていましたが、夏にはもう回復していた。それだけ力強く素早い復活に対して我々が的確について行くことができたのは、ここにおられるサプライヤーの皆様が、素早く的確に他のどこよりも早く商品を提供していただき、我々のお客様の生産に支障をきたさないためのサポートをしっかりとしていただいたお蔭だと思います。誠にありがとうございます。
 さて、今年2012年は初日からユーロが百円割れ、欧州の財政危機が非常に騒がれております。では、リーマンショック第二弾になるのか。私はそうはならないと考えます。我々のお客様の生産はリーマンショックの教訓を踏まえて非常に多角化をしている。色々なカーメーカーの方々と付き合いを広げている。海外メーカーを含めて様々な方面に製品を販売、生産されている。色々な意味で変動に対しての対応力がついてきている。
 また、トヨタ自動車がプリウスαを出したりアクアを出したりというように、新しい自動車を各メーカーがどんどん出している。お客様の実需の面では本当に力強い状況にあります。
 今年2012年は壬辰の年です。六十年前の壬辰の年に何があったか。日本がGHQ(連合国最高司令官総司令部)の頸木を外れ、再独立し本当に戦後日本の国家として歩みを始めた年。それが1952年。またこの年、ヨーロッパでECの前身のECSC(欧州石炭鉄鋼共同体・European Coal and Steel Community)が結成された。ここからヨーロッパ統一の話が動き始めた。
 暦が戻り、同じことを繰り返して行くならば、日本は新しい世界への発展を遂げて行く、その第一年目となる。ヨーロッパは原点に戻り、ECSCを作った時の精神に戻って、統一に向けてお互いのエゴを捨て仲良くしていくのだというようになり、政治家の人たち、ヨーロッパに住む民衆の人たちが心を一つにして歩んでいくという年になると思います。
 本日も外は大変寒いですが、寒い風に身を縮ませて立ち止まっていると、目の前に流れている熱い潮流、新しくて強い上昇気流に乗って行くことができない。一歩踏み出して前に出て行くことさえすればその流れを掴んで大きく伸びて行くことができるのに、怯んでしまったらそこで終わってしまう。
 我々は今年も「東陽MONOづくりフェアー2012」を行います。キャッチフレーズは“円高に克つ!復活ニッポン!”。この1月から3月をお客様にとって、当面の震災での減産を少しでも減らすというだけではなく、この一年もっともっと発展して行く、海外に出て行く、そのための大切な時期と我々は考えています。我々全員、お客様の生産をサポートしていくために、皆様の最新の商品、最高の商品をPRしてお客様にドンドン販売をして行きます。ぜひ1月から3月のフェアーのキャンペーン、4月以降の更なる発展に向けて、皆様のご協力と熱いサポートをお願いいたします。今年一年、宜しくお願いいたします。
◇   ◇
 「東陽MONOづくりフェアー2012」は3月8日、9日の2日間、メーカー約70社が出展して刈谷市産業振興センターあいおいホールで開催される。開催時間は午前9時30分から午後8時まで。

災いを蹴散らし昇り龍の如く
力強く上昇する1年にしたい
名古屋金物業界 賀詞交歓会を開催
 愛知県金物商工協同組合(理事長=岡本忠史氏・岡新社長)、名古屋建築金物卸商組合(理事長=佐藤章氏・アキラ金物社長)、名古屋利器工匠具卸業組合(理事長=鬼頭保雄氏・丸政社長)の3組合による「名古屋金物業界賀詞交歓会」が1月13日正午より、名古屋市中区の東京第一ホテル錦において開催され、来賓をはじめ、各組合の組合員及び賛助会員(メーカー)ら約百名が出席し新年の祝賀と、金物業界の発展を誓った。
 賀詞交歓会は、印藤印藤産業社長の司会進行で、開会の辞を鬼頭名古屋利器工匠具卸業組合理事長が述べて開会した。
 国歌斉唱に続いて、岡本愛知県金物商工協同組合理事長が挨拶に立ち、出席者に御礼と、昨年の東日本大震災、紀伊半島の豪雨水害により、被災された方に御見舞いを述べた。金物業界の現状について、「金物業界は消費低迷とデフレの影響を受け昨年は大変な年でした。今年も続くと思います」と話した。日本は震災復興、原発事故収束、円高対策、税と社会保障の一体改革、次世代エネルギー政策、米軍基地を含む安保政策、TPP、など課題は山積みで政治の沸点になりそうな状況である。日本の首相は毎年交代しているが、世界の主要国では今年大統領選挙があり、結果によっては世界経済に大きく影響が及ぶので、引き続き業界もあおりを受けるのではないかと危惧した。岡本理事長は「今年は辰年です。災いを蹴散らし昇り龍の如く、力強く上昇する一年になるように祈念致します」と力強く語った。
 来賓紹介があり、竹内名古屋市市民経済局産業部産業経済課産業企画係長より、名古屋市長の祝辞が代読された。
 参加メーカーを代表し寺本ニッペホームプロダクツ取締役販売本部長が日頃の拡販にお礼を述べ、数年前までは業界は280億円規模から現在は230億円規模にまで縮小している実情であると報告し、とにかく基本に返って提案したいと話した。寺本氏の乾杯の発声で祝宴に移り、情報交換や福引きなどで和やかなひと時を過ごした。
 佐藤名古屋建築金物卸商組合理事長の「今年は辰年。昇り龍の如く皆様方の企業が飛躍致しますように心から祈念いたします」との閉会挨拶があり、三本締めで散会した。

展示会にかける思いを語る
第29回管工機材・設備総合展
大藪淳一氏 展示会実行委員長
テーマは「暮らしと産業を支える
管工機材〜来て、見て、知って〜」

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=小川信氏・山信社長)では、隔年毎に開催している「管工機材・設備総合展」を今年10月4日(木)・5日(金)・6日(土)の3日間名古屋市吹上ホールで開催するため、展示会実行委員会(委員長=大藪淳一氏・大清社長)を中心に準備を着々と進めている。
 第29回目となる今回の展示会のテーマは、「暮らしと産業を支える管工機材〜来て、見て、知って〜」。管工機材・設備機器は、一般家庭から都市整備、産業活動にいたるまでの幅広い分野にわたって、人々が安全で豊かな生活を営み、産業発展し続けるための社会づくりに貢献するものであり、最新機器・技術の展示や情報を公開し、来場し見て知ってもらうことで新たな需要の創出と販売促進を図るのが展示会の大きなねらい。 前回展の副実行委員長から、今回は実行委員長という大役を務められる大藪実行委員長に、同展のテーマに込められた思い、特長などをお伺いした。
―まず、昨年11月28日には、関係メーカーへの「出品説明会」を開催されました。
 「展示会に関心を持っていただいた102社、136名の方々にご出席いただき大変喜んでおります。出品を促進するため、1社、1小間でも出品していただきたいのと、展示会実行委員のお披露目をしたいという思いがありました。さらに今回から展示会の基本小間寸法を前回の2,700mm四方から標準的になっている3,000mm四方に若干大きくしたので、会場に配置できる小間数が前まで260位でしたが、上限220〜230と減りました。満小間になる前に早めのお申し込みをご案内したいこともあり説明会を開催しました」
―基本小間寸法を変更されたのはなぜですか?
 「前回展示会直後に全出展メーカーさんにフリー形式でアンケートをとりました。色々な意見を吸い上げたいという思いで自由形式にしたところ、ほとんど返信いただき、たくさんのご意見を頂戴致しました。その中で、『展示小間の基本小間寸法を3,000mm四方に変更してもらうと、東京や大阪の管工機材・設備総合展の小間寸法と統一されるので、部材等同じものを使用することができありがたい』というご意見が多数ありまして、変更を決めました」
―委員長が考えたテーマに込められた思いやねらいは何でしょう?
 「私達が取り扱っている管工機材や設備機器は普段目立ちませんが、昨年の東日本大震災を経て、水やガスなどのライフラインを支え、工場でエネルギー供給を支えながら、暮らしと産業の大きな社会基盤となっている重要なものであるということを再認識しました。その思いを皆さんと共有し、外部の方々へ発信していきたいと考えています」
―今回実行委員会の20名の皆様は年齢層が下がり、初めて実行委員になられた方も半分位いらっしゃると聞いています。
 「メンバー20名は若くて精鋭で行動力がある方々です。組合自体も次代を見据えて、役割を次の世代の方へ徐々に下ろしていくことで、活性化し永続発展につながると考えております。今までは理事会の構成メンバーが実行委員も兼任する場合が多かったのですが、今回は青年部を卒業され(定年40歳)、40〜50代の方でこれからの組合活動に携わっていただけそうな方にお声かけをしたところ、皆様から快諾をいただきました。また実行委員を歴任されているメンバーは実力者揃いですが、前と違う担当をお願いしておりますので、期待して下さい」
社会基盤を再認識。思いを共有し、発信していきたい。
―展示会の併催事業についてはいかがでしょうか?
 「セミナーを充実させたいと考えております。展示会は出展メーカーさんの最新機器や情報を、ご来場のユーザーさんに見ていただくための場であると考えておりますので、我々は両者の接点をより多くする機会を設けたいと思っております。メーカーさんには積極的にセミナーも利用して製品PRをしていただきたいです」
―出品者へのメッセージをお願いします。
 「年々小間のディスプレイが洗練されPR上手になっておられるので、今回の展示会においてもぜひ創意工夫した小間作りを期待しております。また早めのお申し込みをお願い申し上げます。ご商売にお役立ちできるように、理事長はじめ、実行委員会、全組合員あげて、参観動員や色々な面で頑張りますので、一社でもたくさんのご参加をお願い致します」
―来場者へのメッセージはいかがですか?
 「普段は目立ちませんが、暮らしや産業になくてはならない管工機材・設備総合機器類は住宅用、工業用とも現在のニーズに合わせた耐震対策や省エネ性能に優れた新製品が日々誕生しておりますので、この機会にぜひ来て、見て、知っていただき、ご商売にお役立ちできればと思います」
 インタビューを終えて、大藪実行委員長は管工機材・設備業界の発展を強く意識されながら、現在展示会に求められること、期待されていることを吸い上げ、時代のニーズに合った展示会を開催することで、組合員、メーカー賛助会員、ユーザーが一体となり大きく前進したいというメッセージが強く伝わってきました。
管工機材設備総合展 歴代テーマ一覧
第29回:暮らしと産業を支える管工機材 〜来て、見て、知って〜
第28回:地球にエーコ(ECO)としよみゃーか
第27回:提案します!新しい建築設備
第26回:うるおいある共生・さらなる貢献
第25回:地球にやさしく本モノづくり―水と緑の豊な環境を未来に残す―
第24回:ひと、水、地球を結ぶ
第23回:おいしい水、大切にしたいにゃあ
第22回:暮らしと水の関係、もっと知りたい
第21回:全ての配管と住宅設備に必要な機材と機器
第20回:全ての配管と住宅設備に必要な機材と機器
第19回:マイホームからプラントまであらゆる設備に関する機材と機器
第18回:マイホームからプラントまであらゆる設備に関する機材と機器
第17回:マイホームからプラントまであらゆる設備に関する機材と機器
第16回:マイホームからプラントまであらゆる設備に関する機材と機器
第15回:マイホームからプラントまであらゆる設備に関する機材と機器
第14回:生活と産業を築く第14回管工機材総合展
第13回:生活と産業を築く第13回管工機材総合展

今年は“復活の年”に
役に立つ会社に徹する
中部ユアサやまずみ会・炭協会 合同賀詞交歓会を開催

 ユアサ商事(社長=佐藤悦郎氏、本社=東京都中央区)の中部ユアサやまずみ会と同炭協会の合同による賀詞交歓会が1月11日午後3時より名古屋市東区葵のメルパルク名古屋で開催され、両会員である販売店・メーカーの関係者ら400名余りが参集し盛大に新年の幕開けを祝った。
 中部ユアサやまずみ会の小川会長(日本ベターリビング社長)は挨拶で「年が明けまして、辰年です。1988年にバブル景気、2000年にはIT景気がありました。今年は何とか昇ってほしいものと期待しつつ、新年を迎えさせていただきました。悪い話ばかりが出ておりまして、ユーロの問題もどのような始末になってまいりますやら、とうとう100円を割り込んでしまいました。76円の対ドルレートもどこまで行くのか分からない。日本の経済の力に比例していない円高の水準は、たぶん今年一年も続くであろうと思います。そのような中にあって、当然のことながら各製造メーカーさんをはじめとして皆様には、海外の進出を含めて様々な対策をお取りになられる。しかしながら鑑みますと、円高の対策を海外シフトという形で行うことは、少し角度を変えてみると、日本の中で創造されてくる価値が減るともいえる。大変な問題と思わざるを得ません。そのような中、私たちが今改めてしていかなければならないのは、世界という視点も当然のことですが、この日本が元気になること。私どもがその一助となれれば幸いと思います。日本はやはり、製造業を中心として、世界の経済の中のリーダーとまでは申しませんが、大きな役割を担っていると思っております」と話し、「このユアサやまずみ会、炭協会、そしてユアサ商事様の三位一体は、常々ユアサ商事様が仰っておられますが、昨年の漢字の『絆』そのものだと思っております。その絆を更に強くして皆様方と手を携えながら、お互いにwin winの関係を今年作れますように心からお祈りし、努力することを皆様にお誓い申し上げます」と結んだ。
 佐藤ユアサ商事社長は日頃の愛顧と支援に対し感謝の意を表した後、「中部ユアサやまずみ会・炭協会の賀詞交歓会を今年から合同で開催させていただけますこと、大変ありがたく思っております。本年、2012年は日本にとりまして復活の年であります。東日本大震災では、ご承知の通り、住宅あるいは住環境、社会インフラ等、甚大な被害を受けました。今年は家づくり、街づくり、それからインフラ整備が本格化されるものと考えております。また製造現場におきましても、東日本大震災の影響が大きく出ている。昨年後半のタイの大洪水もあり、自動車産業はじめ多くの企業さんが生産の大幅な低下を余儀なくされました。自動車あるいは電機の大手メーカーは、昨年落としたシェアを奪還しなければならないと考えている。昨年は非常に円高が進み、輸出産業の方々は大変苦労をされた。あらゆる手立てを通じて円高を克服していかなければならない。製造業の海外移転は今後も進みます。コストの低減、日本の電力事情、あるいは生産拠点が日本に集中していることが非難され分散化する意味合いで、また現地生産、現地調達が海外の基本であることなどから海外移転は加速します。国内の問題もあろうかと思いますが、このような流れを止められない中にあって、どのようにしていくかも重要な課題です。我々は日本からアジアへワンステップ広げて行こうと考えております。今こそ全力を挙げて取り組む時と考えております」と述べ、メーカー・販売先に対し一層の協力を求めた。
 また、佐藤社長は国のエネルギー政策について「大変関心を持っている。この政策の良し悪しが、ユアサ商事の事業展開に大きく影響をするということだけではなく、日本の行く末を左右しかねないと考えております。しかし今年も電力事情が好転するとは思えませんので、様々な産業、国民の生活に大きな制約が出てくるのではないか。一方では節電というところで新しい動き、新しい技術が生まれてくると考えられます」。
 今年の取り組みとしては「日本の全てが平穏無事である期間が短くなっている。常に社会は動き、波風が立っている。私どもとしましては、変化を当然のことと受け止め、今後どのような影響が出るかをよくよく見定めまして、しっかりと早めに準備をし取り組んでいきたい」との姿勢を示し、「本年は3カ年の中期経営計画NEXTAGE2014の2年目になりますが、@コア事業の拡大A成長分野、我々としては海外、環境、消費財の拡大B基盤強化の三本柱を同時に推し進め、計画を達成させていきたい。本年は私ども、創業から346周年となります。『老舗は常に新しい』をモットーに、新しい気持ちで皆様のお役に立つ会社に徹したい」と決意を述べて年頭の挨拶とした。
 中部ユアサ炭協会を代表して三菱マテリアルツールズ中部支店の木村副支店長が「昨年は自然災害に打ちのめされた一年でありました。今年は復活のスタートの一年にしたい。気力を充実させて取り組んでまいりたい」と挨拶、同氏の力強い発声で乾杯した。
 和やかに宴が進み、鶴見製作所中部支店の伊森支店長より「変化に対応するためにも、ユアサ商事様を要として、やまずみ会の皆様方と炭協会がお互いに支え合いコミュニケーションを図り、更なる絆を深めることが大切。辰年にあやかって、勢いよく龍のように前に進んでいける年にしたい」と挨拶があった後、中締めでお開きとなった。

より良い商品をユーザーに
衝天の勢いで頑張る
名機工同友会 新年宴会と1月例会

 名機工同友会(会長=田中知之氏・ミユキ商會社長)は1月10日午後6時より名古屋市中区錦にある東京第一ホテル錦において「新年宴会」を開催し、来賓、会員合わせて50名が参加した。
 新年宴会は可児厚生部員(近代精機社長)の司会で進行され、冒頭、田中会長が「2012年がスタートしました。昨年は大変な年でした。このことは忘れてはいけないのですが、今年になり、仕事上は忘れて頑張らなければならない年ではないかと思います。絶大な力を持つ辰年ということで、私自身も考え方を変えてみました。昨年は何とか数字を残さなければならない、頑張らなければならないと考えておりました。でも今年になってからは、もっと更に上を目指し取り組んでいきたいと思います。今年は前半までは曇り、秋口からは晴れてくるのではないかと予想を立てている方が多い。日本はモノづくり。精度を高めてより良い商品を改良改善してユーザーに提供している。商売上の道徳も身につけている。自分の所のノウハウがあるかないか。モノマネだけなら、どこでもできます。精度を高め頑張る日本人の魂。この力を発揮して、特に今年は辰年にちなんで、衝天突き抜けるくらい頑張らないといけないと思っております。ご来賓の皆様方、この同友会は若手がたくさんおります。将来性も豊かで、頑張り屋ばかりです。この一年、同友会に是非ともお力添えを賜りますようご協力の程をお願いいたします」と挨拶。引き続き田中会長の音頭で一同乾杯した。
 来賓紹介では、来賓のメーカー・商社各社が今年の抱負などを発表。東日本大震災などが起こった昨年とは異なり、明るさの兆しを見つけて期待を寄せる声が多く聞かれた。
 鈴木副会長(マルマン商事社長)より世界に目を向けて行くことの重要性が話され、中締めで終了した。
 新年宴会に先立って同日午後5時30分から開かれた1月例会では、野崎総務部長(常磐精機社長)の司会進行のもと、各部の報告などが行われた。

アカギ 本社移転
1月17日から営業開始

 配管支持金具など、建築設備資材総合メーカーのアカギ(社長=渋谷宏明氏)は、本社を中央区新富に移転し、1月17日から営業を開始した。
【新住所】〒104-8251 東京都中央区新富1-19-2
【電話番号】*従来と同じ
(大代表)03-3552-7331
【FAX番号】*従来と同じ
03-3552-1877
四国地区初拠点
高松営業所を開設
2月2日から営業開始

 アカギは四国に初進出する。香川県の高松市に高松営業所を開設し、2月2日から営業を開始した。
【名称】株式会社アカギ高松営業所
【所在地】〒760-0078 香川県高松市今里町1-7-14
【所長】大枝弘明氏
【電話】087-812-5231(代表)
【FAX】087-812-5621
【営業品目】アカギ式配管支持金具、インサート類、支持架台一式

2012年の工作機械受注額
9.1%減の1兆2000億円と予測
FA業界新年賀詞交歓会開催

 ニュースダイジェスト社(社長=岩波徹氏、本社=名古屋市千種区内山3-5-3)主催の「2012年FA業界新年賀詞交歓会」が1月12日午後2時より名古屋市中村区名駅のキャッスルプラザで開催され、工作機械ならびにFA関連機器のメーカー・商社、関連団体など業界関係者600名余りが出席し新年の幕開けを祝った。
 冒頭、ニュースダイジェスト社の岩波社長が主催者挨拶を行い、そこで「わが国工作機械産業の需給実績と見通し」について主に次のように話した。
・昨年2011年の工作機械の受注総額は前年比34.9%増の1兆3,200億円に達した。内外需比率は3対7と海外需要がけん引。内需も順調に回復し、09年の受注総額を上回った。
・国内経済が回復の兆しを見せ始めた矢先に東日本大地震が発生。その後の福島第一原発事故も加わり、落ち込んだ。しかし復興需要もあり、夏ごろから本格的な回復に転じた。
・海外でも好調な外需に加えてタイの大洪水に伴う復興需要がプラスに作用したが、12年は一段落する。
・12年は外需の中核を担ってきた中国経済の減速、一部欧州諸国の金融不安、米国経済のかげりなどにより世界的な景気後退が懸念され、先行き不透明な展開となりそう。したがって12年は前年比9.1%減の1兆2,000億円を見込む。
・需要業種別では、自動車、建機、鉄道、IT、医療関連などが堅調に推移。なかでも携帯端末機器やリチウム電池などが好調だった。
・11年の工作機械の生産額は1兆2,000億円に達したもようだが、12年は前年比8.3%減の1兆1,000億円と予測する。
・12年の工作機械の輸出額は前年比6.1%減の7,800億円を見込む。これは07年当時の水準に近い。
・輸出仕向け国では中国を含む東アジア向けが多い。10年には工作機械輸出全体の約半分、11年は同じく3分の2にまで達し、いまや欠くべからざる存在となっている。
・機種別ではマシニングセンタとNC旋盤が多く、両機種で工作機械輸出全体のおよそ3分の2を占めている。
・11年前半は、景気回復により欧米各国向け輸出が大きく伸びたが、12年は減速し、前年並みか微減が予想される。
・グローバル化の進展や円高対応もあって、今後は現地生産化が進むことが予想されるため、輸出金額は相対的に低下していくとみられる。
・12年の工作機械輸入額は前年より微減の430億円を見込む。
・輸入先では06年までは米国がトップだったが、07年以降はドイツにとって代わられた。かつては首位だった米国は11年には4位に退いた。アップダウンはあるが、中国の伸びが大きい。中国製品に加えて、日本メーカーの現地生産製品の逆輸入が寄与しているとみられる。
・機種別輸入額では、研削盤や半導体加工用の特殊加工機などが多い。近年は五軸MCなどの高付加価値機種も増えてきている。
 続いて行われた「第28回NDマーケティング大賞」の贈呈式では、多彩な素材を扱いながらバランスよく事業展開する手腕と震災からの迅速な復旧などが評価され大賞に輝いた、三菱マテリアルの矢尾宏社長に昨年の受賞者であるアマダの岡本満夫社長より賞状と記念のブロンズ像が贈られた。
 受賞講演で矢尾社長は同社の取り組みなどを紹介した。
 新春トップインタビューでは、日本工作機械工業会の横山元彦会長(ジェイテクト会長)と日本工作機械販売協会の上田良樹会長(三菱商事テクノス社長)より、今後の業界の動向などについて話を聞いた。
 このあと第2部として懇親パーティーが催され、情報交換などが行われた。

1月25日より申請受付再開
復興支援・住宅エコポイント
国土交通省 耐震改修にもポイント

 国土交通省の「復興支援・住宅エコポイント」が平成23年度第三次補正予算の成立により再開され、1月25日より申請受付がスタートした。
 「復興支援・住宅エコポイント」とは、住宅の省エネ化、住宅市場の活性化、東日本大震災の被災地復興支援のため、エコ住宅の新築またはエコリフォームをした場合にポイント(1ポイント=1円)が発行され、そのポイントを被災地の商品やエコ商品等と交換できる制度。
 新制度は、被災地の復興支援のため、被災地に建設するエコ住宅の新築には、その他の地域の倍のポイントを発行する。
 エコ住宅の新築の場合、岩手・宮城・福島などの被災地(※「東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律」における「特定被災区域」10県221市町村)は一戸あたり30万ポイント、被災地以外は15万ポイントとする。
 エコリフォームでは、一戸あたり30万ポイント、リフォーム瑕疵保険への加入をした場合には一律1万ポイントを発行する。耐震改修を行った場合には一戸あたり30万ポイントの上限とは別に15万ポイントを加算する。
 また、発行されたポイントの半分以上は被災地の特産品や商品券等に交換できる。
【工事対象期間】
■エコ住宅の新築
・対象となる工事の期間平成23年10月21日〜平成24年10月31日に建築着工したものを対象とする。
■エコリフォーム
・対象となる工事の期間平成23年11月21日〜平成24年10月31日に工事着手したものを対象とする。
 交換商品や被災地の対象地域等は復興支援・住宅エコポイント事務局のホームページから検索できる。
■ホームページアドレス
http://fukko-jut aku.eco-points.jp/

クボタシーアイ 好評につきシリーズ追加
「貯めてるゾー18L」
貯水機能付きの給水ヘッダー

 クボタシーアイ(社長=宇治耕吉氏・本社=大阪市浪速区)は、貯水機能付きの給水ヘッダー「貯めてるゾー18?」を昨年12月下旬より発売した。
 「貯めてるゾー18?」は災害等による断水に備えて18?(2?ペットボトル9本分)の飲料水を簡単に備蓄する事ができる製品。現在貯水量36?タイプが好評販売されており、顧客の「より軽量・コンパクト製品を」とのニーズに応えてシリーズを追加した。
 一般家庭での飲料水の備蓄は、ポリタンクやペットボトルによる方法が一般的であるが、保管スペースと定期的な水の入れ替えが必要である。こうした現状からメンテナンスフリーで新鮮な水を備蓄でき、断水時であっても簡単に操作できる装置があればという顧客ニーズから製品が生まれた。
【コンセプト】
@非常用の飲料水を天井裏などのデッドスペースに備蓄
A断水時は水栓を開くだけで飲料水を簡単に取り出し可能
B水道配管に組み込む事で常に新鮮な水を備蓄
また製品コンセプトが高く評価され、昨年「2011年度グッドデザイン賞」を受賞した。
 【商品の特長】
@コンパクトで軽量
・高さ200mmのコンパクト設計により、狭い天井裏への設置、リフォーム時の設置も可能
・本体重量約15kgで施工性が向上
A特別なメンテナンス不要

組合としての結束を強固に
平成24年度新年会開催
名古屋水栓販売協会 正・賛会員40名が参加

 名古屋水栓販売協会(理事長=土方隆氏・東洋物産社長)では、1月13日午後6時より、名古屋市中区錦のルーマニア料理サルマーレを会場に「平成24年度新年会」を開催し、協会員はじめ賛助会員ら40名が出席して壬辰年の新春を祝った。
 新年会は、伊藤理事(イトウ社長)の司会開会の辞に次いで、挨拶に臨んだ土方理事長は出席方にお礼を述べた後、「昨年は震災や洪水被害があり一生の記憶に残るくらいの大変な年でした。今年は地方政権に期待する機運も高まり、名古屋もその一つでここから元気を発信していけたらいいなと思っております。少しでもいい年になるように我々の組合もお互いに協力して頑張って行きたい」と述べた。
 続いて本年年男となる長瀬かめや商店社長の威勢のいい乾杯音頭で宴会に移り、懇親を深めた。
 出席者は店の名物であるルーマニア風ロールキャベツの「サルマーレ」を味わうと、「初めて」「もちもちして美味しい」など互いに感想を述べ、料理にも話題を広げていた。
 余興としてビンゴゲーム大会が安井理事(錦興業社長)の司会進行で行われ、全員に景品が当たるビンゴに盛り上がった。その後ステージに女性ダンサーが登場して情熱的な動きのジプシーダンスショーが開催された。ステージに上がって一緒に踊る参加者も加わり喚声が沸く中、棚山副理事長(丸一商会社長)の力強い1本締めで散会した。

業界は「異業種格闘技戦」の状況
メーカーの更なる支援を期待
三重県管工機材商業組合 新春賀詞交歓会開催

 三重県管工機材商業組合(理事長=尾藤彰氏・旭工機社長)は、1月11日午後4時より、津新町駅西のプラザ洞津にて「平成24年新年賀詞交歓会」を開催した。正会員・賛助会員併せ129名と多数が出席し、新年の門出を祝った。
 司会進行役の中川監事(東晋商事社長)による開会の辞により交歓会が始まり、昨年5月の総会で選任された役員5名(任期2年)による新体制が発足したことが紹介された。
 冒頭、挨拶に臨んだ尾藤理事長は、出席者にお礼を述べ、「当組合は基本的に大した活動は何もしないという方針ですが、賀詞交歓会だけは新年の早い時期に且つ盛大に開催しています。皆様が新年の挨拶であちこち飛び回らなくてもいいように、またメーカー様には出席している正会員の幹部社員から三重県の現状をよくお聞き頂き、これから一年間のご支援をお願いするためです。」と述べた。
他社との違いを
打ち出しながら
 
 また業界の現況について「『異業種格闘技戦』を戦っている状態」と例えた。「既に、同業者間の競争は熾烈です。そこにホームセンター、家電量販店、電材商、ネット業者等の異業種が参入し、メーカーさんも競争相手になりかねない様相を呈してきています。統一ルールもなく反則自由・時間無制限のデスマッチを、低価格だけを武器に戦っています。皆さん勇気のあることです。それでも、先を行く会社はユニークなサービスを編み出し、他社との違いを打ち出しながら独自の戦いを仕掛けています。これからは、そのようなことを考えるのが経営者の役割だと思います。」と述べた。
 引き続いて賛助会員代表の三菱樹脂販売高田営業第一部部長より祝辞を頂戴した。高田部長は、日頃の拡販にお礼を述べた後、昨年は東日本大震災や三重県南西地区を襲った台風12、15号、タイの洪水による甚大な被害を挙げ、自然災害に翻弄された年であったと振り返った。家族が仙台に住んでおり、地震の翌日から給水車が応援に駆けつけ、都市ガスも数日後復旧したことを挙げ、管工機材がインフラとして非常に重要であることを再認識したと述べた。そして「三重県管材商会員の皆様とメーカーが深い絆を深めていき、我々の製品によってライフラインを一層拡充してくことが我々の使命であります」と結んだ。
 ベンの木下執行役員西日本営業部長は乾杯の挨拶で、「尾藤理事長の年頭所感にありました、『変化に追従していく』を思い、いくぞ三重県!という新たな思いでスタートします」と述べて威勢よく乾杯し、交歓会に移った。  
 それぞれに賀詞を交歓し和やかな雰囲気の中、杉山副理事長(杉山機工社長)の、「メーカー様には更なるお力添えをお願いします」という中締めで盛況の内に散会とした。

新社長に大河公也氏就任
大河機材 隆社長は会長に

 管工事材料・配管工具販売の大河機材(本社=静岡市葵区沓谷6-9-1)は、昨年6月に代表取締役社長の大河隆氏が取締役会長に就任し、後任の代表取締役社長に大河公也(きみや)氏が就任した。
 同社は1966年に創立し、二代目社長公也氏は大河会長の長男にあたる。
 新社長の公也氏は、1969年2月3日生まれの43歳。
 東京のスーパーゼネコン系列の内装工事会社で7年間修行の後、1997年9月に大河機材に入社。営業販売の傍ら、2008年頃から修行先で培ったノウハウを糧に、内外装リフォームを手がけるようになる。
 やがて専業として営業から、協力会社と連携した耐震、ガス、水道、電気、排水ツマリ洗浄塗装、塗装、防水、エクステリア、キッチン、井戸工事、建築全般を扱い現在に至る。
 公也社長は「こんなご時世なので、結果を出していかないといけないので、ひたすら前向きに前進します」と抱負を述べている。昨年9月の台風15号により被害のあった屋根や壁の補修工事で県内を忙しく飛び回る。
 趣味はアウトドア全般、大の阪神ファン。


2012年2月12日(日) 2445号
展示会成功と有意義な組合に
平成24年新年賀詞交歓会開催
愛知県管工機材商協組 310名集い新春祝う

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=小川信氏・山信社長)では、1月17日午後6時より、名古屋駅上の名古屋マリオットアソシアホテルを会場に「平成24年新年賀詞交歓会」を開催し、来賓はじめ正会員や賛助会員、310名が出席するなどして壬辰年の新春を祝った。小川理事長は有意義な組合活動の推進を図り、その中でも今年のメインイベントである第29回管工機材・設備総合展の成功を目標に掲げると共に、業界の発展を誓った。
 「賀詞交歓会・懇親会」は、伊藤司会者による開会の辞で開会。
 冒頭、挨拶に臨んだ小川理事長は、出席方にお礼を述べたあと、「今年は一層有意義な組合活動を行っていきたい。講演会、工場見学会などさまざまな行事において、一人でも多くの方に参加してもらうことで、充実した組合にしていきたい」と所信を表明した。その上で「今年は組合活動の中でメインイベントとなる、2年に1度の第29回管工機材・設備総合展をぜひ成功させたい。全員で協力し合い、業界の発展へとつなげていきたい」と述べた。そして「設備工事店、設計事務所、ユーザーさん等プロと呼ばれる方々に対して来場動員の強化を図り、出品者皆様の製品PRが十分に発揮され、効果がでるような展示会にしていきたい」と意欲を示した。
 引き続いて、来賓を代表し、愛知県管工事業協同組合連合会の中根副会長より祝辞を頂いた。
 中根氏は、全管連の役員会で講演した厚生労働省課長の話を紹介し、平成24年度の水道関係予算が増額されたことに、水道業界に携わる者としての期待感を示した。
 厚生労働省によると水道関係予算は、災害復興費を含めて前年度比175%アップとなった。ほとんどが被災地へまわるが、地震防災対策強化地域での耐震化の推進費として、201億円が計上された。今後東海地震や東南海・南海地震など大地震の切迫性が高いことが想定される地域での、水道施設の耐震化・広域化が実行される。
 また中根副会長は、厚生労働省課長から、業界全体がまだPR不足ではとの指摘を受けたことにも触れ、「今後全管連を通じてしっかりPRしていかなければ」と語った。
 次いで、賛助会員を代表してキッツの堀田代表取締役社長が挨拶し、登山を業界の現状に例えた。『登山はただ登るだけのものではなく、下山し帰宅するまでのことである。下る時に油断して怪我をすることが多く、下山に注意をしないといけない』と登山者の言葉を紹介した。その上で「我々の仕事も同じです。右肩上がりの世の中が良い時には下山は少なく、下り坂のときに業績を上げていこうと思えば思うほど怪我をする。ここは安全にいかに怪我のないように下山することが重要なのかなと思う」と述べた。さらに五木寛之の著書『下山の思想』にある『下山は後退ではなく、次の新しい山に登るためのプロセスである』を挙げ、「今厳しい状況に怪我をしないよう、次の山に登ることを考えたい」と語った。
 次いで、第29回管工機材・設備総合展の大藪実行委員長(大清社長)が、展示会をPRして「会場に入りきる小間に上限がありますので、お申し込みはお早めに、一小間でもご出品をお願い致します」と呼びかけた。その後祝電披露と来賓紹介がされた。
 愛知県空調衛生工事業協会の鎌田副会長の発声で乾杯を行い、一層の親睦を分かち合う中、全国管工機材商業連合会の齋藤会長(齋長物産会長)の手締めで盛宴の内に賀詞交歓会を終了した。
1月定例理事会を開催
展示会出品申し込み好調

 平成24年新年賀詞交歓会の当日は、午後4時より理事会を開き新年会に万全を期した。
 審議された議案は次の通り。
▽第1号議案=新年賀詞交歓会進行の件。
▽第2号議案=人材確保推進事業関連報告。
・今後の予定=業界周知ポスター作成配布、組合だより127号、年度末調査、まとめ資料作成。
▽第3号議案=第29回管工機材・設備総合展準備進捗報告。
・1月15日現在の出品申し込み状況は、21社・32小間。前回同時期(平成22年1月14日)11社・18小間と比較すると出足好調。220〜230小間が上限となることから、早めの申し込みを呼びかける。
▽第4号議案=各部会報告。
・流通部会=2月8日に市場動向セミナー開催予定。
・事業部会=昨年12月7日の中部電力川越火力発電所および川越電力館「テラ46」見学会報告
・広報部会=「2012年度版組合員名簿」発行と「組合だより127号」発行予定の件。
・福利厚生部会=平成24年健康診断の件。
・実施期間は2月〜8月。
・申込み締切りは平成24年4月末日
・加入促進部会=栗田商会(昭和区)から退会の申し込みがあり、承認した。
▽第5号議案=加盟団体である愛知県環境設備団体連合会について。
・12月16日の環境設備団体連合会「理事・運営委員会議」議事の報告=2月15日にトヨタ自動車本社工場見学会。
 現在の環境設備団体連合会は一旦解散扱いとなり、協議会として再構築される。来年度より名称が「環境設備推進協議会」となる。新組織では活動規模が縮小され、会費負担も軽減される。
▽第6号議案=その他。
拡大三役会の実施、官庁・愛空衛、愛管連、名水協への新年挨拶廻りを実施。
・今後の日程。
・3月6日理事会、4月24日理事会、5月15日第50回通常総会(会場はメルパルク名古屋)

日立金属 桑名オフィス(継手類全般)移転
2月20日から名古屋市中区へ

 日立金属(社長=藤井博行氏)の中部東海支店配管グループ(営業部長=小川広治氏)は、桑名オフィス(継手類全般)を名古屋市中区錦に移転し、2月20日から営業を開始する。
【新住所】〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2丁目13番19号(瀧定ビル)*交通機関=地下鉄東山線伏見駅(1番出口)徒歩7分
【電話番号】052-220-7463
【FAX番号】052-220-7483
 なお膨張タンク関係は、いままで通り桑部事務所にて取り扱う。
〒511-0923 三重県桑名市桑部1200【電話番号】0594-22-8393 
【FAX番号】0594-27-3452

天に向かう昇り竜のように
団結して難局を乗り切りたい
愛鋲協 平成24年新年会を開催

 愛知鋲螺商協同組合(理事長=土方成一氏・金城螺子製作所社長)の「平成24年新年会」が1月20日午後6時より名古屋市中村区椿町の名鉄ニューグランドホテルにおいて開催され、組合員ら31名が参加して新春を祝った。
 新年会は大野理事(中部製作所社長)の司会で進行され、冒頭、土方理事長が「明けましておめでとうございます。昨年中は色々組合活動に対しご協力、ご支援を賜りましてありがとうございます。私は、昨年5月の総会で理事長を拝命いたしました、金城螺子製作所の土方です。不慣れな点が多々あるかと存じますが、何分よろしくお願いいたします。本日は愛知県中小企業団体中央会より石川譲専務理事さんと太箸俊一総務部主幹のお2人に来ていただいております。中央会さんがお持ちの色々な情報をお聞かせいただければと存じます。昨年この席で、ウサギ年だから大いに跳ねる年となり景気も良くなるのではと、前理事長が仰られたのを覚えております。大変跳ねた年でありました。地震で地盤が跳ねました。リーマンショック以降沈滞していたムードを跳ねのけこれからという矢先に、東北地方を大きな地震が襲い、また夏には台風による被害、秋の終わりから冬にかけてはタイの洪水があり、非常に大きなことが起き目まぐるしく日々が過ぎた1年ではなかったかと存じます。今年は辰年。天に向かって進んでいく、昇り竜のように1年を乗り切ってまいりたい」と挨拶。
 来賓の石川愛知県中小企業団体中央会専務理事は「愛知鋲螺商協同組合の皆様方におかれましては、この辰年、平成24年の元旦をご家族ともども健やかにお迎えになられたことと、お慶び申し上げます。私どもは昨年11月17日に中央会の全国大会を名古屋市熱田のセンチュリーホールで開催いたしました。3,000名が参加して盛況に開催させていただき、皆様方のご協力の賜物と感謝申し上げます。さて景気の方ですが、昨年は東北の大震災以降、円高、タイの洪水等、これでもかというぐらい痛めつけられてきましたけれど、今年はなんとか頑張って乗り越えていきたいと存じます。私ども中央会もできるだけの努力をさせていただきまして皆様方のご支援ができますよう頑張ってまいる所存ですので、ご協力の程よろしくお願いいたします。私のモットーは『いつもニコニコ、明るく、楽しく、元気よく』であります。1日過ごしますのは、暗く過ごしても1日、明るく楽しく元気よく過ごしていても1日。だったら明るく楽しく元気よく過ごそうではないでしょうか。きっと良いことが舞い込んでくると信じております。皆様も、明るく元気よく、頑張っていただければと存じます」と祝辞を述べた。
 太箸愛知県中小企業団体中央会総務部主幹より中央会の事業が紹介された後、同氏の音頭で乾杯し懇親の場となった。
 参加者は新たな年に期待を寄せながら情報交換などをし、午後八時過ぎに馬場副理事長(メイナン社長)の中締めで終了した。
 また、この日は新年会に先立って午後5時から定例の理事会が開かれ、
新年会の最終打ち合わせを中心に審議が行われた。
合わせを中心に審議が行われた。
第9回(平成23年度)新機械振興賞
機械振興協会 24日に表彰式

 一般財団法人機械振興協会(会長=庄山悦彦氏)は、平成23年度の新機械振興賞の受賞者を昨年12月に発表した。応募19件(うち中小企業五件)の中から、新機械振興賞審査委員会(委員長=吉川弘之氏・独立行政法人科学技術振興機構研究開発戦略センター長)においての厳正なる審査の結果、経済産業大臣賞1件、中小企業庁長官賞1件、機械振興協会会長賞2件が決定された。
 新機械振興賞は、従来の機械振興協会賞(昭和40年度創設)と中堅・中小企業新機械開発賞(昭和45年度創設)を統合し、平成15年度に発足したもので、今回が9回目となる。
 独創性、革新性及び経済性に優れた機械工業技術に係る研究開発及びその成果の実用化により新製品の製造、製品の品質・性能の改善又は生産の合理化に顕著な業績をあげたと認められる企業等及び研究開発担当者が表彰対象となっている。
 今回の表彰式は2月24日、機械振興会館ホール(地下2階)にて、午後3時より行われる。
 第9回新機械振興賞受賞者は次の通り。
【経済産業大臣賞】
・高圧縮比高効率ガソリンエンジン(マツダ)
[選定理由]近年ハイブリッド車や電気自動車の開発が活発化し、電気デバイスによる燃費改善技術の採用が進んでいるが、2020年時点でも自動車の多くは内燃機関を動力源として搭載していると考えられている。そのためには、ベースとなる内燃機関の効率向上が重要である。そこで、ガソリン内燃機関の分野では諦められていた圧縮比を上げることに挑戦し、キャビティー付きピストン、マルチホールインジェクター、冷却EGR(排気再循環)システム等の開発で高効率なエンジンを開発し、ハイブリッド車並みの低燃費を実現した点を高く評価。
【中小企業庁長官賞】
・省エネ型精密空調装置(オリオン機械)
[選定理由]電子デバイスや精密加工機械ではより高精度に制御された温度下での加工生産が要求されている。しかし従来の冷凍機とヒータを用いた温調制御では、消費電力が大きくなるという問題があった。この問題を解決するために、ヒートポンプバランス制御方式という新たな手法で、従来機器に比して省エネ化と高精度かつワイドレンジでの温調を実現した点を高く評価。
【機械振興協会会長賞】
・チップソーを用いた三次元加工CNC木工旋盤(旭川機械工業、エーリンクシステム、(地独)北海道立総合研究機構、(一般財)旭川産業創造プラザ)
・1モーター2クラッチ式パラレルハイブリッドシステム(日産自動車)

マーケティング施策で
変化に柔軟に対応
ジーネット 2012年新春情報交歓会開催

 ジーネット名古屋支社(支社長=安田豊治氏)傘下の中部ジーネット会及び機工百社会、名古屋黒潮会、住設GRG会の製販四団体合同による「2012年ジーネット新春情報交歓会」が1月17日午後4時30分より、名古屋市熱田区金山町のサイプレスガーデンホテルにおいて開催され、各会員とジーネットの幹部ら合わせて161名が参加し新年にあたり更なる結束を固めた。
 新春情報交歓会は大谷ジーネット名古屋支社副支社長の司会で進められ、冒頭、挨拶に立った古里ジーネット社長は「本日、123社161名の方々のご参加をいただいております。各新年賀詞会で色々なお話を聞かれているとは存じますが、その中で今年は絶対に良くなるという話はあまりなかったのではないか。今年については多分、不透明であるということだけは明確であるという状況です。然しながら、我々人間は先輩たちから知恵というものを与えられております。知恵を色々な意味で施策に変えていくことは、各社ができること。私はこの業界に入り12年目になります。非常に楽しい12年でありました。干支で言いますと、ようやく一周したというところです。まだまだ、やり残したこともありますし、やりたいこともあります。一つ一つ具現化しつつある状況に入ってきたと考えております。今年についても、色々な変化をジーネットのマーケティングの施策の中で表現をして行きたい。まだ発表できませんが、楽しいことが結構沢山ございまして、今年一年間でどれだけジーネットが変われるか、どれだけ皆様のプラスになるように力を発揮できるか、ある意味、正念場かと存じます。未だに、変われている部署、変われていない部署があり、これを我々ははっきりと認識しているつもりです。会社として変わって行く。部署が変わらなければ、部署長が変わればよいと単純に考えております。平成24年が皆様方にとって素晴らしい年になりますように、もしくは、皆様企業にとって発展できたという年になりますことを祈念いたします」と述べた。
 続いて、渡辺中部ジーネット会会長(ヤマザキマザックシステムセールス統括部長)が「昨年は東日本大震災、原発問題、円高、海外ではヨーロッパの通貨危機、そしてタイの洪水と、日本の製造業にとって大変な試練の年ではなかったかと存じます。日本の皆様が一人一人絆を深めて今までの生活を見直す。日本人にとって非常に良い経験をした年ではなかったかと思います。私どもの工作機械業界について簡単にお話をさせていただきます。日本工作機械工業会発表の昨年の受注実績は一昨年比35.5%アップの1兆3,200億円という結果になりました。3年振りに1兆円を超えた。リーマンショック前の一番良い時の90%まで回復した。この数字を見る限りでは、決して皆様が思うほど悪かったという状況ではないと思います。ただ円高の影響が非常に大きい。工作機械業界は、1980年までは内需が80%あり、輸出は20%しかなかった。直近ですと、輸出が70%です。輸出に頼って受注を伸ばしている。利益なき繁忙という状況です。今年になりヨーロッパのユーロが円に対して非常に安くなっていることも、輸出依存度の高い日本の製造業にとっては非常に厳しいスタートになったのではないかと存じます。今年は辰年です。辰というのは竜。十二支の中で唯一、実在しない動物です。よく空を飛ぶとか、天に昇るとイメージされる辰です。中国の黄河の上流にある竜門という急流を鯉が遡ると竜になるといういわれもありまして、これが『登竜門』として日本でも使われております。株価は辰年に上昇率が高い。辰年と翌の巳年に天井となることから『辰巳天井』と言われている。辰にあやかって、良い年になりますことを期待いたします」と挨拶し、同氏の威勢のよい音頭で乾杯した。
 会場では、年男の人に記念品を進呈する催しが行われ、辰年生まれの参加者に寺田ジーネット営業本部長より記念品が手渡された。
 名古屋支社の幹部スタッフが紹介された後、安田ジーネット名古屋支社長はお礼の挨拶の中で「ジーネット(当時、五味屋)に入社して昨年40年になりました。この間、色々変化いたしましたが、心の流れは変わらない。商売は義理、人情、恩返し。利益はユーザー様からいただくご褒美と、私どもの古里会長がよく申します。まさに利益はお客様からのご褒美と常に思っております。今後ますます皆様方のお役に立てますように頑張って行く所存です」と述べ、飯野中部ジーネット会副会長(SMC豊田営業所長)の中締めでお開きとした。

世界初 環境にやさしいソーラ式
デジタルインジケータ発売
ミツトヨ 電池交換のメンテナンス不要

 ミツトヨ(社長=中川徹氏、本社=川崎市高津区)は、世界で初めてソーラ電源を採用したデジタルインジケータ(2011年7月同社調べ)「ABSソーラ式デジマチックインジケータID―SS」を開発・商品化し、昨年12月21日から国内・海外で販売を開始している。
 「ABSソーラ式デジマチックインジケータID―SS」は、環境への負荷低減、廃棄物の削減、維持費の削減等を目的として、デジタル測定工具で使用しているボタン形電池を必要とせず、ソーラ電源を採用した地球環境にやさしい環境調和形のデジタルインジケータ。ソーラ電源により電池交換を気にせずに使用することができる。
 最低動作照度は、倉庫レベルよりも低い40ルクスで、高効率ソーラパネルと大容量コンデンサの充電機能により、最低動作照度以下の環境でも長時間使用できる。
 また、ミツトヨのデジタル測定工具の特長である絶対原点を持った『ABSOLUTE』センサを採用した同商品は、照度や充電不足により電源が切れても原点位置を正確に再現できるので、電源投入時に煩わしい原点セットを行うことなく、すばやく作業を開始することができる。
 その他の特長として、必要な機能を絞り込んだ二つの大形ボタンを前面に配置し、操作性が向上。充実したリフティング機能をサポートするアクセサリ、各種測定子、スタンド類、データ処理関連商品などを豊富に取り揃えている。
【主な特長】
・世界初の電池を使用しない地球環境にやさしいソーラタイプ(2011年7月現在同社調べ)。
・『ABSOLUTE』センサの採用により、測定ごとの煩わしい原点セットが不要で、いつでもすぐに測定でき、もちろん応答速度は無制限。
・必要な機能を絞り込んだ2つの大形ボタンの採用。
・大容量コンデンサの充電機能により、最低動作照度以下の環境でも長時間使用可能。
・充実したリフティング機能をサポートするアクセサリ。
・各種測定子、スタンド類、データ処理関連商品など豊富なアクセサリ。
・出荷時の検査データを記載した検査成績書を標準添付。
 標準価格は、測定範囲12.7mmで、最小表示量が0.01mm機種の場合12,500円、0.001mm機種の場合19,800円。
 同社では、初年度販売個数として国内・海外合わせて1万8,000個を見込んでいる。

PVD材種『AH905』に
ポジインサート拡充
タンガロイ 耐熱合金旋削加工用

 タンガロイ(社長=上原好人氏、本社=福島県いわき市好間工業団地11-1)は、耐熱合金旋削加工用PVD材種『AH905』に新たにポジインサートを設定し、全国で販売を開始している。
 発売以来好評の耐熱合金旋削加工用PVD材種AH905に、ポジインサートシリーズを新たに追加。新シリーズには仕上げ切削に最適なPSF形、仕上げ〜軽切削用のPSS形のほか、PS形・全周形・RS形・61形の計6種類のチップブレーカを設定している。
 先に発売しているHMM形ブレーカ付きネガインサートと合わせて、航空機部品等の耐熱合金の旋削加工において、より幅広い加工状況への対応が可能となった。
 ポジインサートのAH905でも新表面平滑化技術『PremiumTec』(プレミアムテック)を採用し、耐熱合金等の難削材加工において高いレベルでの安定した長寿命を実現している。
 ネガインサート用のHMM形ブレーカと、ポジインサート用六種類のブレーカをAH905と組み合わせることにより、耐熱合金加工における切りくず処理性と寿命安定性が飛躍的に向上し、難削材加工の生産性向上に大きく貢献する。
【主な特長】
●AH905 靭性の高い微粒超硬合金母材と、専用の(Al,Ti)N系PVDコーティングを組み合わせた、耐摩耗性の高い耐熱合金加工専用材種。
●ポジインサート用ブレーカ 仕上げ切削用のPSF形、低切削抵抗で仕上げ〜軽切削用のPSS形、幅広い加工領域をカバーする仕上げ〜中切削用のPS形、その他、全周形・RS形・61形の計6種類のチップブレーカを設定。
 全アイテム22形番を揃え、主な形番と標準価格は▽DCMT11T304-PSF AH905=1,130円(税込み1,187円)▽DCMT11T308-PSS AH905=1,130円(税込み1,187円)▽VCMT160408-PS AH905=2,310円(税込み2,426円)▽CPMT120408 AH905=1,500円(税込み1,575円)▽RCMT1204M0-RS AH905=1,060円(税込み1,113円)▽RCMM1204M0-61 AH905=1,060円(税込み1,113円)となっている。
 初年度の販売見込みは6,000万円。
ミルライン新高送りカッタ
『DoFeed(ドゥーフィード)』
タンガロイ TXN06/EXN06形発売

 タンガロイは、新世代の超高送りカッタ『DoFeed』(ドゥーフィード)TXN06/EXN06形の販売を全国で開始している。
 『DoFeed』は金型の彫りこみ加工や機械部品の荒加工において、驚異的な加工能率を誇る新世代の超高送りカッタ。2010年5月に先行発売したDoFeedMini(ドゥーフィードミニ)EXN03形とともに『DoFeed』シリーズとして、より幅広い加工状況に対応する。
 インサートは経済性に優れた両面4コーナ仕様で、曲線切れ刃と大きなすくい角により、低抵抗化を実現している。
 また、汎用のMJ形と低抵抗タイプのML形の二種類のブレーカと、表面平滑化技術『PremiumTec』(プレミアムテック)を採用したAH725、AH120、AH130の3材種の組み合わせによって、鋼、ステンレスから鋳鉄、耐熱合金など多様な被削材に対応する。
 カッタボディはインサートの取り付け角度とポケット形状の最適化により、多刃仕様と高い切りくず排出性を両立している。
 ボディはシャンクタイプ(EXN06形)とボアタイプ(TXN06形)を設定し、シャンクタイプには標準仕様の他ロングシャンク仕様も標準化し、深彫りなど用途に合わせた選択ができる。
 『DoFeed』TXN06/EXN06形は多種多様な被削材、加工用途に対応可能な超高送りカッタであり、低抵抗インサートと多刃仕様ボディの組み合わせにより従来よりも30%以上高い加工能率を実現し、ユーザーの生産性向上に大きく貢献する。
【主な特長】
●経済的な両面4コーナ仕様インサート。
●曲線切れ刃と大きなすくい角により、低抵抗化を実現。
●インサート材種には広い被削材に対応する汎用の「AH725」、ステンレス鋼用の「AH130」、鋳鉄加工に適した「AH120」の3種類を設定。
●すべてのインサート材種に表面平滑化技術『PremiumTec』を採用し、安定した長寿命を実現。
●取り付け角度の最適化で、多刃化と良好な切りくず排出性を達成したカッタボディ。
●シャンクタイプは工具径φ32mm〜40mm、標準シャンクとロングシャンクの6アイテム。ボアタイプはφ50mm〜80mmの5アイテムをラインナップ。
●全てのカッタボディにエア穴を標準装備し、溝加工、深掘り加工においても切りくずを確実に排出できる。
 ボディ11形番、インサート6形番を揃え、主な形番と標準価格は〔ボディ〕EXN06R032M32・0-02=39,500円(税込み41,475円)▽EXN06R040M32・0-03L=52,900円(税込み55,545円)▽TXN06R050M22・0E05=58,000円(税込み60,900円)▽TXN06R080M31・7-08=91,000円(税込み95,550円)、〔インサート〕LNMU06X5ZER-MJ AH725=1,970円(税込み2,069円)。
 初年度の販売見込みは4億7,000万円。

商売繁盛・家内安全を祈願
新春恒例 豊川稲荷初詣
愛機工北支部 支部員ら13名が参加

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)の北支部(支部長=熊田達也氏・久満田商会社長)は1月21日、支部員ら13名が参加して恒例の「豊川稲荷初詣」を行った。
 当日は、午前9時に名鉄名古屋駅コンコースに集合し、直通電車で豊川へ。参拝客で賑わう門前町を通り、豊川稲荷に11時ごろ到着した。
 一行は商売の神様である豊川稲荷の本殿で今年一年の商売繁盛と家内安全を祈願した。
 祈祷後、熊田支部長が「今回はご参加いただきありがとうございます。今年は辰年。昇竜ということで旨く行くのではないかと存じます。今後とも支部活動並びに組合活動にご協力、ご支援を賜りますように宜しくお願いいたします」と挨拶。
 精進料理とお神酒をいただきながら親睦を深めた。

国内シェアNo.1に向かって
昇り竜のように邁進
中部タンガ特約店会 新年賀詞交歓会開催

 中部タンガロイ特約店会(会長=水谷彰宏氏・東亜機工社長)の新年賀詞交歓会が1月13日午後6時より、名古屋市中村区名駅の名古屋マリオットアソシアホテルで開催され、会員ら約九十名が参加して新年の幕開けを祝った。
 賀詞交歓会は和田タンガロイ中部支店長の司会で進められ、開会にあたり挨拶に立った水谷会長は「今回、このように会長としてご挨拶をさせていただきますことは、初めてでございます。実は昨年4月の総会で役員改選の運びになっておりましたが、3月11日の大震災により、総会が中止ということになりました。紙面総会で承認をいただき、長年会長を務めていただきました大久保会長に代わりまして、私が会長職を務めさせていただきます。改めまして、よろしくお願いいたします。さて昨年を振り返ってみますと、3月11日の東日本大震災は大変でした。その前にニュージーランドで20数名の日本人留学生が被災し亡くなられた大地震が2月にありました。そして台風の影響による豪雨。そこに追い打ちをかけたのが、超円高でした。秋口に良くなるだろうと言っていた矢先にタイでの洪水があり、昨年は自然の脅威を改めて感じさせられた年ではなかったかと思っております。タンガロイさんにおかれましては11月に、本来ですと3月に行われる予定だった、本社工場の開所式がありました。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏が、初めて日本に、それもタンガロイさんにお見えになりました。皆さんもニュースで見られたと存じますが、これはタンガロイさんだけではなく日本に対して『まだまだ日本のモノづくりは捨てたものではない』と仰っておられましたことを記憶しております。さて今年はどうなるかということですが、トヨタ自動車の豊田社長からは、トヨタ自動車の国内生産台数について345万台ぐらいとの言葉も出ております。これにつきましては明るいと感じております。この円高で各企業さんが海外、海外ではありますが、基本的に私ども販売店としては、国内での商いが主戦場であります。是非タンガロイさん、代理店さんにはお力添えをいただいて、良い成績で終われるようにしたいと思っております」と述べた。
 続いて上原タンガロイ社長が「中部タンガロイ特約店会会員の皆様、賛助会員の皆様、新年明けましておめでとうございます。昨年は震災等の影響で特約店並びに代理店の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。拡販にご尽力を賜り、また施策にもご理解とご協力を賜りまして、誠にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。さて昨年の超硬工具業界の出荷は、東日本大震災やタイの洪水の影響を受けたにも関わらず、リーマンショック以降の回復を続け2010年度を6%程上回る3,020億円を見込んでいます。しかしながら、欧州の債務危機、あるいは中国の経済の引き締め等、先行きが不透明と言われております。また、一向に改善が見られない超円高、あるいは電力供給不足と、国内の製造業を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。このようなことを悲観ばかりしていても仕方ありませんし、不安材料があるにも関わらず、今年はこのような賀詞交歓会を幾つも出ておりますが、毎回、集まられた皆さんのお顔が明るい。不安材料はあるかもしれないが、きっと大きな回復ができるのではないかと前向きな気持ちを持っておられる証しであろうと感じております。昨年11月に、株主であります著名なウォーレン・バフェット氏を招きまして、最新鋭の工場のお披露目を大々的に行うことができました。日本国内だけではなく、世界中から注目を集めることができたのではないかと思っております。我々はこれを好機と捉え、今年は国内シェアNo.1の実現に向けて加速する年にしたいと固く心に誓っております。それを達成するためには、まず流通の皆様との更なる関係強化、また、たゆまない新製品の市場投入。それから今年はJIMTOFがありますので、JIMTOFを意識した製品開発、あるいは販売上の施策に特別に取り組んで、展開をして行きたいと考えております。その施策の一つとして、国内セールスの機動力を改善するために、エリアマネージャー制を導入したい。簡単に言いますと、道州制のようなイメージで、今ほぼ各県ごとに近い形で営業所を置いておりますが、エリアを更に広げて、そのエリア内のマーケットの状況、あるいは施策の計画に沿ってセールスマンのマンパワーを機動的に使う、エリアマネージャーの責任を以前より明確にし、国内の営業の組織を強化していきたいと考えています。また新しい工場の製造能力も増強しまして、皆様へのサービス向上に加え、この中部地区では名古屋工場の中に新しいテックセンターを昨年末に完成いたしました。より皆様の身近でサービスの質の向上が図れるのではないかと期待しております。本年も、国内シェアNo.1という高い目標を掲げ、その実現に向けた施策に邁進していく所存であります。今年の干支の昇り竜のように、目標に向かってまっしぐらにタンガロイはチャレンジしていきたいと考えておりますので、何卒、旧に倍しますご指導、ご鞭撻をお願いいたします」と述べ新年の挨拶とした。
 賛助会員(代理店)を代表した挨拶で高田井高社長は「昨年は悲しいこと、嫌なことが沢山あった年だったと思います。そのような中で本当に仕事の面で問題があったかと考えますと、あれだけ天災、人災が起きた中で、それほど悪くはなかったのではないか。上がったり下がったりという状況はあったとは思いますが各企業さん、それ程の赤字にはなっていないし、利益の出ている会社がほとんどと聞いております。昨年は、悪い中でもよく頑張ったという年ではないかと思います。また円高、円高と言われておりますし、実際非常に厳しいと感じておりますが、一年後位にはそんなこともあったなと言われる状況ではないかと思っております。何とか乗り越えて行けるのではないかと感じております。トヨタさんはじめ、新年のお話を伺う中で、2010年に世界中で5,500万台の車が販売された。そして2020年には8,000万台、2030年には1億台になると予測されている。その中で、EV(電気自動車)は5%から10%ほど。このことを考えれば、まだまだチャンスがある。よく言わせていただくことは、ハイブリッド等の新しい技術は新しい分野を使う。国内でもビジネスチャンスがあると思っております。昨年の11月にタンガロイのいわき新工場の竣工式があり、私も工場見学をさせていただきました。タンガロイさんがIMCグループに入られて何年か経ちますが、入られた当初は本当によいかなと疑心暗鬼になったことは私の正直な気持ちですが、工場見学で色々なプレゼンを見せていただき、そして色々な製品が出てくる状況の中、タンガロイさんの考えている世界と我々の考えている世界とは少し違ったが、今我々がやって行く中では非常に面白い商品群になってきているし、勝負するにも面白い製品と感じてきております。今年一年、タンガロイ製品をもう一度見つめ直して、タンガロイさんの国内シェアNo.1を目指してまいりたいと思っております。いずれにしましても、日本という国は打たれ強い国。今年もまだまだ頑張れば頑張るほどいい状況になると思っておりますので、皆様と共に頑張ってまいりたい」と語った。
 この後、石原中部タンガロイ特約店会副会長(石原商事社長)が「タンガロイさんも震災で被害を受けられましたが、社員の皆様のご尽力でいち早く復旧をされ、商品の供給をしていただきました。本当にありがとうございました。今年は不透明な要因も残っておりますが、明るい兆しも出てきておりますし、上原社長様から非常に力強いお話を承りました。タンガロイさんの目標であります国内シェアNo.1に向け、明るく元気に、果敢に邁進してまいりたい」と述べて高らかに乾杯の音頭をとり、歓談の場となった。
 今年は大抽選会も復活し会場は大いに盛り上がりを見せ、午後8時前、盛況のうちに賀詞交歓会を終了した。

昨年度はV字回復を達成
1000億円プレーヤー目指す
オーエスジー 全国合同賀詞交歓会開催

 オーエスジー(社長=石川則男氏、本社=愛知県豊川市本野ヶ原3122)は1月13日午前11時20分より、同社グローバルテクノロジーセンター(豊川市一宮町宮前149)において「2012年OSG全国合同賀詞交歓会」を開催、全国より卸売代行店・特約代理店ら約百名が一堂に会した。
 賀詞交歓会の冒頭、挨拶に臨んだ大澤会長は「本日は沢山の方にお集まりいただき御礼申し上げます。オーエスジーの2011年11月期の決算を昨日1月12日に発表させていただきました。お陰様で、18円配当をさせていただくことになりました。リーマンショックから大きく立ち直ってV字回復を狙いましたが、その線に沿って回復することができました。2012年は5円増配し23円とするとの発表を勇ましくしております。日本は色々な苦難にさしかかっております。しかし、私どもは世界を相手にすればまだまだ何とでもなるという気持ちでやって行こうとしており、既に成果を出させていただいております」と同社の現況を報告。
 研究・開発拠点として設計・開発・切削試験部門が集結するオーエスジーアカデミーは、今回の会場となったグローバルテクノロジーセンターとデザインセンターの2施設を現在有しているが、その再編について大澤会長は「私の夢が段々実現してまいりまして、その集大成の完成に近づきました。ここグローバルテクノロジーセンターは、私どものタップ、エンドミルの工具の設計者を全員一つの建物に集め、ユーザーさんが求めていた設計者、技術者が育ちました。設計者は相互交流をし、その効果が新製品開発に実ってきている。実験設備、新製品開発設備も整っているので、ユーザーさんの要望、要求に対してものができる。このグローバルテクノロジーセンターの敷地の西側に、外国のユーザーさんを招いて研修する場合の宿泊設備(仮称=ゲストハウス)を作る計画で、外観にネジのイメージを取り入れ、4階建てで宿泊を伴うこともできるよう設計しました。私どもの戦後の発祥の地である宮前工場に、完成を見ることができます。八月には完成いたします」と発表した。その後、プロバスケットボールチーム“浜松・東三河フェニックス”(オーエスジーチームが母体)の河合竜児ヘッドコーチ、大口選手ほか2名の選手を紹介した。
 続いて石川社長が挨拶で、日頃のOSG製品の拡販に対し感謝の意を表した後、オーエスジーの2011年11月期決算(連結)の概要を報告した。
 売上高809億5,900万円(前期比16.5%増)▽営業利益123億500万円(同63.5%増)▽経常利益113億7,400万円(同69.8%増)▽当期純利益59億400万円(同56.5%増)の増収増益となった。
 石川社長は「日本のセグメントでは、売上高が555億円となり、前期比17.7%のプラス。営業利益も63億円(前期比121.4%増)と、連結利益の半分をこの日本の皆様のお陰で作り出すことができました」とお礼を述べ、2012年11月期の業績予想を売上高840億円(前期比3.8%増)▽営業利益140億円(同13.8%増)▽経常利益133億円(同16.9%増)▽当期純利益74億円(同25.3%増)と見通した。
 「本年度も工具の事業環境は必ずしも順風とは言えませんが、やはり1千億円プレーヤーを意識して着実に前に進める期にしたい。そのために、昨年度2011年度も82億円の設備投資をしておりますが、この2012年度はそれを上回る90億円の設備投資を予定しております。内訳は、日本国内で36億円、残りの54億円を海外で使って、タップのダントツ政策、超硬ドリルの世界戦略を考えております」と石川社長。
 具体的には、@タップの月産能力を世界中で300万本体制に引き上げる。約10%の生産能力の引き上げとなる。Aグローバルにコーティングセンターを増強し、顧客の近いところでコーティングもサービスできる体制を作る。B新工場の建設。韓国に五つ目の工場、ドイツに新工場を建設する。C超硬ドリルのシェアアップ。D刃先交換型ドリルOSGフェニックスシリーズの新製品の拡大。これらのための投資を行う。
 最後に石川社長は「2012年度も『皆様に愛されるOSG』を合言葉に頑張ってまいる所存です」と述べ変わらぬ支援を求めた。
 卸売代行店・特約代理店の代表挨拶では、吉居山善社長が「昨年一年間、非常に厳しく色々なことが起きました。何が起こるか分からないという感じでした。特にその中でも東日本大震災の凄さ、これにおいてはオーエスジーさんも、業績が心配されたと思います。しかし、見事に乗り越えられた。これはグローバル化、地球会社としての取り組みをしっかりされてきた結果だと存じます。出稼ぎのすすめ≠大澤会長が社内報に書いておられました。出稼ぎ先で地球会社が大きくなることは、その国の市場に貢献することになる。そして基本は、成長するマーケットに出て、信じる成長モデルをどこに行ってもやり遂げること。最後の最後までやり遂げると書いておられます。オーエスジーさんは、海外シェアが五割以上になっていることが強みであると思います。そして石川社長が仰ったように、国内もしっかり行い、海外でしっかりと稼ぐということが大切になってくる。2012年も何が起こるかは分かりません。このように閉塞感のある時代は、我々のものの考え方が成否を決すると感じます。米沢藩上杉鷹山の『為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり』が私は大好きです。これを肝に銘じて、前向きな気持ちで今後とも取り組んでいきたい。そしてオーエスジーさんに貢献をする。そのことが我々の業績にもつながるという循環になると思います」と述べた。
 山口東京山勝社長、乾山下機械社長、君浪梅田機工社長、大澤会長、石川社長による鏡開きが威勢よく行われ、三橋テヅカ社長の乾杯の発声で一同乾杯した。
 会場内では新年への期待を胸に和やかに懇談する参加者の姿が見られ、小畑信和機工社長の中締め、小林オーエスジー常務による閉会の挨拶で終了した。
ゲストハウス
(仮称)建設
 オーエスジーは、オーエスジーアカデミー再編の集大成として、グループの顧客への研修時や社員研修時の宿泊等の受入れを目的としたゲストハウスを建設する。
 宮前工場建設時から現存する最後の建物である旧食堂が、地上4階建てのゲストハウスに生まれ変わる。建坪508u、総床面積2024.55u。
 1階にはロビー、研修室(約100名収容可能)のほか、簡単な食事が準備できる厨房と喫食スペースを設け、2階・4階が宿泊施設(11部屋・14名定員・バストイレ付)となっている。3階の利用方法については現在調整中。
 建設費用は既存建物撤去、造成費などを含めて約6億円。ソーラーパネル等の設置も予定している。
 1月中旬に着工し、8月竣工の予定。

小林幸子「若女将」観賞
恒例の御園座観劇会
中京製作所 顧客30余名を招待

 中京製作所(名古屋市中川区柳川町・社長=竹田隆一氏)では、恒例の「御園座観劇会」(第13回目)を1月14日に実施し、顧客30余名を「小林幸子特別公演」に招待した。
 当日は御園座入り口前に、中京製作所招待客専用受付が設置されると、早速公演を楽しみにしているという女性や夫婦で参加した招待客が次々と訪れ、竹田社長や同社の営業マンらと談笑している姿が見られた。
 第1部の「旅館華村若女将」は、老舗旅館華村の旦那とお見合いをして、嫁ぐことになった小林幸子扮する主人公が、経営が苦しい旅館を再生させることに成功するも、幾多の波乱に翻弄され、それでも立ち向かっていく笑いと涙ありのストーリー。
 第2部のオンステージは、「12’華麗なる幸子の世界」と称して、過去の年末紅白歌合戦に使用された衣装と舞台装置で豪華絢爛なショーが展開され、力強い歌声とともに客席を魅了した。また、曲の繋ぎには本人が昨年の紅白歌合戦の舞台裏や、東日本大震災の被災地へ支援に訪れた際の現地の様子を話すなど、最後まで目が離せない盛り沢山のステージであった。
 公演後、招待客らは見送りの竹田社長に「『雪椿』の歌に感動しました」「幸ちゃんの白無垢姿がきれいでした」と、笑顔でみな口々に御園座観劇会を絶賛し、御礼の言葉をかけていた。竹田社長は「天候に左右されなく、皆様が楽しめる会を目指しています。今後も続けたい」と話している。

つぶやき草子
「人の成長は一生」
児玉興業会長 松田謙三

 人の成長は一生(国立長寿医療センター疫学研究部長・下方浩史氏のはつらつ養生訓の一部をエッセー致しました。)
 先生の養生訓・第一章の論説は老後の在り方を説いて居られます。即ち、老人は得てして年と共に多欲となり、又うらみ、怒りを持つ方を多く見かけます。自戒、自制しない限り、欲深い短気の性格は変わる事はないと戒めて居られます。又加えて頑固、くどい、愚痴っぽいなどの特徴も挙げて居られますが、高齢者が痴呆症になり、感情をコントロールする能力や表現が低下したように見える事もありますが、日本でもアメリカでも、人間は根本的な性格は成人になってからも一生変わらないと、心理変化の研究は両国ともあまりされて居りません。
 人によっては耳が遠くなったり、身体がうまく動かなかったりの身体変化で、高齢者が抑うつ状態になり、一見頑固になったり、怒りっぽくなったり、引っ込み思案になったりが見られますが、やはりその人の生まれつきの本質は別に変わる事はありません。
【老人に送る言葉「頑張れ高齢者!」】
 本来、人は一生発達し、成長を続けるもので、年を取るほど能力は向上し、使いこなせる語の数も年と平行して増え続け、話す事、書くこともより的確に言葉選びが出来ます。もちろん計算力や、とっさの認知能力などが加齢とともに落ちて参りますが、社会性や対人関係を含めて知性の(脳)の働きは活発です。従って、記憶力や計算力が落ちたからと言って、頭が悪くなったという事にはなりません。衰える能力を補って、余りある「知恵」が高齢者には備わって居ります。そうした経験と知恵によって、若いときより年を取った時の方が優れた能力を発揮することが多くなります。
  以上
(ガンバル九十才)

業態拡大と社員教育の強化
平成24年新年互礼会開催
山信会 桂文福(落語家)氏を招き講演会も

 山信会(会長=石川敏明氏・石川管工社長、山信と販売店、メーカーの集い)の「平成24年度新年互礼会」が1月24日午後2時30分より、名古屋市熱田区の熱田神宮会館を会場に、正会員並びに賛助会員ら130余名が参席して開催され、壬辰年の新春を祝った。
 新年互礼会は2部構成からなり、1部では“落語で村おこし“を合言葉に、ふるさと寄席文福一座の座長として活躍中の落語家の「桂文福(かつらぶんぶく)」氏と文福一座五人衆の三番弟子「桂まめだ氏」を招き「文福ほのぼの噺し」の講演会、2部は懇親会が行われた。
 新年互礼会は事務局の山口氏の司会進行、開会の辞で開会。
 冒頭、挨拶に臨んだ石川会長は出席方にお礼を述べた後、「今年は明るくいい年にしたい。それには自分自身が自分と回りの人に働きかけをしないといけないと思う。また好奇心をエネルギーとして興味があればまず実行してみることが大事だと思う。ユニクロの柳井社長は『70%の確率があれば必ず挑戦する』と言っておりました。挑戦しなければ失敗も成功もない。チャンスをものにして今の閉塞感を打ち破り頑張っていきたい。今後とも山信会と前向きにお付き合いいただきますようお願い申し上げます」と挨拶を述べた。
 引き続いて、山信の小川社長が平素の愛顧と出席方へのお礼を述べ、業界の現状について「建築業界では新築の減少、新築があったとしてもハウスメーカーが大きく力を持ってきている。また工事単価そのものも非常に厳しくなっている」と語った。その上で「今後業態の拡大がやはり重要で、本業に付随した業態の幅をいかにして広げるかが、山信にとっても山信会会員の皆様にとっても大きいことではないのかなと思います。山信会では今年工場見学会や勉強会も予定しております。また社内でも社員勉強会、教育を一層強化して参ります。より山信が便利でお仕事にお役立ちでき、喜んでいただけますよう、商品勉強などの教育を充実させ、心のこもった商品をお届けしていきたい」と所信を述べ、「賛助会員の皆様にもご協力をいただきますよう、ご尽力をお願い申し上げます」と結んだ。
 その後、桂文福氏と桂まめだ氏の講演に移った。
 2部の懇親会では、賛助会員を代表してLIXIL上席執行役員中部支社長の玉置雅一氏の乾杯音頭で開宴した。玉置中部支社長は乾杯前の挨拶の中で、「消費者の方の住宅を見る目は安全面、安心面へと変わってきている。環境も確実に変わってきたなと感じております。今年の課題は環境に的確に対応をしていくこと」と強調した。参加者は盛況に賀詞交換し、山信会副会長の福谷智之氏(福谷管工社長)の手締めで盛宴の内に散会した。

東洋バルヴの製造をキッツに集約
生産ライン等は従来通り
キッツグループ 各営業所の統合改革も推進

 キッツグループは、国内における青黄銅弁の製造部門をキッツに集約することにより、グループ経営資源の効率的活用等を図っている。
 東洋バルヴ(社長=大瀧光夫氏・本社=東京都中央区日本橋)は、昨年10月の取締役会において、本年1月1日に、主に製造事業部門を、100%親会社であるキッツ(本社=千葉市美浜区)へ譲渡、継承させる会社分割契約を締結した。
 同社は販売会社として存続し、TOYOの商標・ブランドを冠した製品の販売事業を継続する。茅野工場(長野県茅野市)はキッツ茅野工場と名称変更されるが、生産ライン等については従来通りとなる。元々工場では、両社のバルブ製造を共に行ってきていることから、千葉純一同社中部営業部部長は、「工場の社員は、キッツの社員となりますが、生産は従来と変わりませんので、品種が減ることもありません。今まで通り、製品供給をさせていただきます」と話している。
 さらに、グループ経営合理化策の一環として、キッツ、東洋バルヴ、等グループ各社の営業所の統合改革も進んでいる。中部エリアにおいては、昨年の静岡、北陸に続き、1月16日付で、東洋バルヴ名古屋営業所が、キッツ中部支社の隣に移転した。続く今春には、キッツ甲信営業所が茅野工場内へ移転する見込みである。

国内累計出荷台数100万台突破
4.8リットル洗浄便器
TOTO 昨年4月には海外市場で達成

 TOTO(社長=張本邦雄氏・本社=北九州市小倉北区)は、2011年12月に節水に大きく貢献する4.8?洗浄便器の国内における累計出荷台数が百万台を突破した。
 水不足や渇水などの自然環境や社会状況の変化を背景に、TOTOでは1976年発売の節水便器「CSシリーズ」以降、トイレを気持ち良く使用しながら確実に汚物を排出・搬送できる洗浄水量の削減を進めている。 
 2009年8月に当時の国内最少洗浄水量4.8?を実現した、「ネオレスト ハイブリッドシリーズ AHタイプ」、「ネオレスト ハイブリッドシリーズ RHタイプ」を発売した。その後、2010年4月には当時国内で初となるタンク式トイレの最少洗浄水量4.8?を実現した、ウォシュレット一体形便器「GG」を発売。同じく8月には「GG‐800」、「レストパル」、「ピュアレストEX」、「ピュアレストQR」とラインナップを拡大し、顧客がどの便器を選んでも節水に貢献できるように品揃えを増やしている。
 すでに、2011年4月には日本を除く海外市場において4.8?洗浄便器の累計出荷台数百万台を突破しており、4.8?を新しい洗浄水量のグローバルスタンダードとして、引き続き4.8?洗浄便器の普及を推進していく。
 2012年2月発売の新「ネオレストハイブリッドシリーズ」の床排水タイプでは、便器内部のボウル・トラップ・排水ソケットの形状見直しや「便器きれい」機能の搭載により、洗浄水量3.8?(大洗浄)という高い節水性能を実現した。この製品は次世代節水便器として位置づける。

5軸加工に最先端加工機能を融合
新複合加工機2機種登場
森精機 超音波加工機能・レーザ加工機能搭載モデル

 森精機製作所(社長=森雅彦氏、本社=名古屋市中村区名駅2-35-16)は、提携先である独国ギルデマイスター社製の5軸制御マシニングセンタDMU 65 monoBLOCKに超音波加工機能を搭載したULTRASONIC 65 monoBLOCKとレーザ加工機能を搭載したLASERTEC 65 Shapeの販売を昨年12月7日より開始した。
 DMU 65 monoBLOCKはコストパフォーマンスに優れた次世代のDMU monoBLOCKシリーズ。同シリーズ初採用となるトラニオン構造の回転傾斜テーブルにより高いテーブル剛性を実現し、最大1,000mmの大型ワークが加工可能である。また、同機は所要床面積わずか7.5uというコンパクトさと、開口幅1,430mmの大きなドアがデザイン上の特長。ドア開口幅が広いことで、作業エリアの拡大と接近性の向上を実現している。クレーンでの作業も容易となり、大型で重量のあるワークの着脱を容易に行うことができる。
 近年、セラミックスや超硬金属などの難削材加工や微細加工、環境に配慮した加工の方法として最先端加工機に関心が集まっている。またワーク形状の複雑化に伴い、5軸加工機の需要はますます高まっている。このようなニーズに応える高付加価値な複合加工機として、DMU 65 monoBLOCK最先端加工機能を搭載したULTRASONIC 65 monoBLOCK(超音波加工機能搭載モデル)とLASERTEC 65 Shape(レーザ加工機能搭載モデル)を用意。超音波加工機、レーザ加工機で行っていた加工を五軸マシニングセンタ上で可能にすることで、工程集約によりユーザーの生産性向上とコスト削減に貢献する。
◆ULTRASONIC 65 monoBLOCK(超音波加工機能搭載モデル)
 HSKインタフェースを介して、主軸にギルデマイスターの特許技術であるULTRASONICアクチュエータシステムを搭載することで、5軸マシニングセンタでの超音波加工を可能にする。超音波加工は、研削加工中に工具の回転運動に軸方向の超音波振動を与えることで切削抵抗を減少させる。この特長により、加工中に起こるワークの細かなひび割れを抑え、卓越した面粗度Ra0.2μm以下(鏡面レベルの高品位な仕上げ面)を達成している。ガラスやセラミックス、超硬金属などの硬質で脆い材料の加工品質を飛躍的に向上する。
 近年、超音波加工は義歯やインプラントなど歯科医療の分野で注目を集めているが、ULTRASONIC 65 monoBLOCKはさらに大型なワークの加工に対応する。対象ワークは、ガラスセラミック製の半導体部品や人工衛星用レンズ、炭化ケイ素(シリコンカーバイド)や窒化ケイ素(シリコンニトライド)製の航空機エンジン部品など様々。5軸ミーリング加工と超音波加工を組み合わせることで、先端材料を用いた大型ワークの高効率加工を実現する。
◆LASERTEC 65 Shape(レーザ加工機能搭載モデル)
 HSKインタフェースを介してファイバレーザスキャニングヘッドを装着することで、五軸マシニングセンタ上でレーザによるシボ加工を可能にする。シボ加工とはワーク表面に皮革調、木目調などの模様を施す加工。
 LASERTEC 65 Shapeは、レーザによって自由曲面に複雑で微細な幾何学模様を施すことを可能にし、表面加工の可能性を広げる。レーザによるシボ加工は、従来の工法であるエッチングに比べ、より正確かつ短時間で多彩なパターンを加工し、さらに同じデザインを何度でも再現することができる。また、化学薬品を用いるエッチングのように産業廃棄物を発生させることがなく、環境にも配慮したクリーンな加工方法である。
 LASERTEC 65 Shapeは、特に金型において1台で切削による荒加工からレーザによる表面仕上げまで一貫した加工が可能。自動車内装品の金型や射出成型機用金型など様々な金型のワンチャッキング加工を実現する。
 またLASERTEC 65 Shapeに搭載のソフトウェア、LASERSOFT-3D-TEXTUREがシボ加工デザインのバリエーションを拡大する。ビットマップ形式のモノクロ画像データや紙に出力したプリント情報に加え、ユーザーが考案した全く新しいデザインもレーザ加工用プログラムに変換できる。変換されたプログラムは、つなぎ目なしで広い表面や自由曲面への投影が可能。さらに5軸加工の安全性を高める三次元干渉チェック機能や、5軸レーザ加工用の自動プログラミング機能を標準装備し、5軸レーザ加工をサポートする。

鋳鋼生産19カ月連続増加
鍛鋼は再び前年割れへ
日本鋳鍛鋼会 11月の鋳鋼・鍛鋼生産実績

 日本鋳鍛鋼会が12月27日に発表した、鋳鋼(全国76工場)、鍛鋼(同19工場)の平成23年11月分の生産実績によると、鋳鋼が前年同月比3.4%増の1万9,676トンとなり、19カ月連続でプラスを維持した。鍛鋼は同0.6%減の5万4,277トンとなり、2カ月ぶりに前年割れとなった。また、前月比は鋳鋼3.7%増、鍛鋼5.9%減となった。
 同会によると、鋳鋼の生産は、土木建設・鉱山機械向けに牽引され好調。プレス、圧延機向けが前年同月比で1.7倍、1.6倍とそれぞれ大幅に増加し、ロール・金型向けも上伸した。一方で鋳鋼管・船舶向けが落ち込んでおり、全体としては微増に止まった。
 鍛鋼については、自動車向けが3カ月連続して2万トン台で推移し好調であるが、ロール向けが前月・前年実績を下回っている。船舶向けも今年度第2四半期の9,000トン台と比較して1,000トン程度下回った。依然として発電用機器や容器類などの電力エネルギー向けの落ち込み傾向が続いていたが、11月は容器類が23年度に入って初めて1,000トン台の生産量となり、今後の動向が注視されるとしている。

2012年2月19日(日) 2446号
適正利潤確保のため団結し
地産地消を行政に求める
岐阜県管工機材商組合 新年賀詞交歓会開催

 岐阜県管工機材商組合(理事長=森嶋靖雄氏・大東会長)では、1月26日午後6時より岐阜市長良川河畔の岐阜グランドホテルにおいて、「平成24年度新年賀詞交歓会」を開催し、正会員はじめ賛助会員等130余名が参集した。
 賀詞交歓会は、山田理事(山兼社長)の司会進行開会の辞で開会。
 冒頭挨拶に立った森嶋理事長は出席方にお礼を述べ、「あらゆる状況の中で、業界は大変厳しいです。受注物件の少ない中、価格競争で戦っております。メーカー様には今以上のご協力をお願いしたい」と呼びかけた。「沢山の情報の中で、我々がどう動くべきか。そこには自分たちでものを創り出す、クリエイティブな考え方をしていきたい。デフレの世の中だが精神的に参る『メンタルデフレ』に陥ったらおしまいです。我々業界は、適正価格を維持するために、地元の仕事は地元へ発注する、『地産地消』を知事や市長にもお願いし、健全な経営ができるように団結し頑張って参りたいと思います」と挨拶した。
 続いて、賛助会員を代表し、TOTO名古屋支社執行役員森村名古屋支社長が祝辞を述べた。森村支社長は「今年は昨年に続き省エネ・環境に対応した製品やサービスが受け入れられると思います」と話し、震災後から消費者の価値観が変化しており、現実味のある製品提案をしないといけないと語った。「新製品が発表される時、他と比べて何が優れているのかという相対価値をきちんとご提案できるかで決まると思います。我々賛助会員各社は、相対価値をお伝えできることで以って一年を乗り越え、正会員の皆様と手を携えていい一年だった言われるように祈念申し上げます」と結んだ。
 来賓の紹介のあと、愛知県管工機材商業協同組合の小川理事長(山信社長)の乾杯音頭で懇親会に移った。小川理事長は第29回管工機材・設備総合展開催をPRした。 
古田知事・細江市長も駆けつけ
 途中、細江岐阜市長と古田岐阜県知事が駆けつけ、祝辞を述べるとともに業界に関わる市政・県政の報告をした。
 細江岐阜市長は、昨年の震災以降、下水・水道管の耐震化を進めていること、震災時対策として『マンホールトイレ』の設置を検討している。公共下水を北東部で進めていること、下水・上水分野は必要不可欠だが、資本もかかり、資金繰りをみて取り組んでいる等を報告した。
 古田岐阜県知事は、業界の現状に同調し、「平成25年度から収入に見合った支出に到達しそうなので、もう一年辛抱してもらいたい。力強い中小企業を創生する施策を議論している」と話した。また岐阜清流国体開催や岐阜県の昨年上期の工場立地は、増加件数、面積とも全国一位であった等をPR。さらに東京と中津川市を最短30分で結ぶリニア中央新幹線に期待をよせ、県の魅力を一層発信すると誓った。
 懇親会では司会を木曜会の山田幹事長(関建材(有))が行い、豪華賞品が当たる抽選会で一層盛り上がった。中締めは廣瀬副理事長(瓶由社長)の三本締めで散会した。

正会員と賛助会員の
絆を太く強固なものに
岐阜県機械金属商協組 24年新年賀詞交歓会

 岐阜県機械金属商業協同組合(理事長=関谷治頼氏・岐阜機械商事社長)の平成24年新年賀詞交歓会が1月24日午後6時30分より岐阜市司町の岐阜会館で開催され、正会員・賛助会員ら約80名が参加して新年の幕開けを祝った。
 賀詞交歓会は嶋崎副理事長(シマザキ商会社長)の司会で進行され、年頭の挨拶で関谷理事長は、昨年を振り返って「3月11日の東日本大震災、原発の問題から電力不足、円高の問題、タイの洪水など、色々な事件事故が発生しました。円高については、我々の業界にとってこれから深刻な問題に繋がってくるのかという危惧を持っております。震災、津波を通じて、絆という言葉が非常に多く言われました。今年もこの絆、サプライチェーンもそうですが、大切にしなければならないと考えております。我々の組合においても、正会員と賛助会員の絆、これをもっと強固に且つ太くしていかなければならないと考えております。昨年の我々の事業は、震災の影響を受けて自粛ムードに走りました。一つ事業(製販懇談会)を減らしまして、その費用を義援金として全日本機械工具商連合会を通し、我々の同業の組合の方に僅かですが送りました。日々が経つにつれ、我々自身も沈んでばかりいてはいけないと相互の絆を深めるうえで、ビアパーティーを例年通り開催。また組合として初めて、製販の懇親ゴルフコンペを開催しました。今年もゴルフコンペを開催する予定ですので、前回参加されなかった方々にも是非参加していただき絆を深めたいと存じます。今後は、三月にボウリング大会もあります。また来年度も組合活性化のために一生懸命頑張りますので、引き続きのご支援をお願いいたします」と述べ、協力を求めた。
 賛助会員を代表して山本トラスコ中山営業本部ファクトリー事業部中部担当部長が乾杯の音頭をとり、一同で乾杯した。
 祝宴では出席者が新年の挨拶を交わしながら和やかに歓談し、午後8時過ぎ、服部組合相談役(服部商会社長・組合前理事長)が「昨年は本当に大変な一年でありました。今年は、良い話が聞ける一年にしたいと思います。組合も、関谷理事長を中心に結束して頑張ってまいりますし、賛助会員お一人お一人のご協力を得て、正会員と賛助会員が車の両輪のようになって一生懸命頑張ってまいりたい」と新年への思いを込めて挨拶し、三本で締められた。

「夢をあきらめない」
石黒由美子氏が講演
中部包装食品機械工業会 新年賀詞交歓会

 中部包装食品機械工業会(会長=生田芳規氏・フジキカイ社長)は1月27日午後4時より、名古屋駅前のホテルキャッスルプラザにおいて「平成24年新年賀詞交歓会」を開催した。当日は、生田会長の挨拶に続いて、北京五輪シンクロナイズドスイミング日本代表で現在、神戸大学大学院博士課程在学中の石黒由美子氏による特別講演会があり、そのあと懇親会が行われた。
 年頭にあたり挨拶に臨んだ生田会長は「昨年、2011年は大変な年でした。自然災害の怖さを身にしみて感じた一年ではなかったか。様々な災害に遭われた世界中の方々にお見舞いを申し上げます。さて2012年は色々な予測がされる中、リスクも当然ありますが、私としては悲観をしておりません。悪い種は出尽くしたという希望的予測をしております。私は日本と日本人に対しての信頼を強く持っております。特に、世界中からのメイド イン ジャパンの信頼は強い。一生懸命皆で頑張ってまいりたい。今年の4月11日から14日までの4日間、ポートメッセなごやで中部パック2012を開催いたします。テーマは『中部が奏でる食と包装のハーモニー!』。来場者数7万名(前回6万3,000名)を予想しております。省資源、省エネの新商品が多く展示されることが予想され、活発な商談を期待したい。中部エリアだけではなく、関西エリアからも来ていただくという活動もしております。こんな時ですから、特に明るく元気にということで、SKE48のトークショーはじめ、様々な企画をしております」と同会が主催して行われる中部パックについて紹介。包装・食品・物流機械・関連機器、包材、食材等の総合展として隔年に行われ、今年で18回目の開催となる。
 生田会長は「パラダイムチェンジの時は、リスクはあるが、チャンスもある。これをいかにものにするか。ダーウィンは、生き残れる種は強いものではなく環境に適応したものだと言っている。我々も変化の時をうまく捉えて生き残っていきたい。皆様と共に工夫をしてまいりたい」と述べた。
 特別講演会では、石黒由美子氏が「夢をあきらめない」と題して講演。生田奨学財団の援助を受けたという無名時代からの生田会長との縁を披露し、今自分が在るのはそのお蔭と感謝の言葉を述べ講演に入った。
 石黒氏は小学2年生の時に、名古屋市内で車のフロントガラスを頭部で突き破るという交通事故に遭い、顔面を中心に540針も縫う大怪我を負い、生きていることさえ奇跡といわれた。
 病床でシンクロナイズドスイミングを見て感動し、活動を始める。健常者でも大変なシンクロ。以前から水泳は得意であったが、三半規管の障害でまっすぐに泳げない。ましてや水中での回転や倒立は到底不可能といわれる状態から、日々の目標を「夢ノート」に記し、ひとつひとつ母親との賢明な努力により達成していった。
 一度は、選考から漏れて、諦めかけた夢。今までは自分のために頑張ってきたが、懸命に応援してくれた人たちの思いに対して恩返しをしようと再チャレンジし、見事、北京オリンピック代表に選ばれ、オリンピックプールで演技する夢をかなえた。
 講演では、努力を続けることの大切さと、世話になった人たちへの感謝の気持ちを込め、決して「夢をあきらめない」というメッセージを伝えた。
 講演会終了後は懇親会が開かれ、午後7時頃に終了した。

光洋と鈴峰の2社が新規加入
新生三重組合の発展を誓う
三重県機械工具商組合 平成24年賀詞交歓会

 三重県機械工具商組合(理事長=伊藤紀昌氏・大信工機社長)では1月27七日午後6時より、近鉄四日市駅東のJA三重四日市ビルにおいて、「平成24年度新年賀詞交歓会」を開催し、正会員はじめ来賓、賛助会員等、65社、90名が出席して壬辰年を祝った。
 三重県機械工具商組合は、会員拡充のため自由な活動が可能な運営形態を目指し、昨年5月に法人格をもった協同組合組織から一端解散し、任意組合組織に移行した。
 交歓会は山田理事(コジマ・フジ通商社長)の司会進行・開会の辞で開会した。
 冒頭の挨拶で伊藤理事長は出席者へお礼を述べた後、「三重県の機工組合は発足から十八年経ちました。昨年に三重県中小企業団体中央会を脱退し、任意組合としてスタートしました。中央会への提出書類や上納金もなくなった他、役員を10名から8名に減らして身軽な組合となりました」と新組織発足後の状況を説明した。「昨年は四日市と津の2ヶ所で納涼会を開催し、多数出席をいただきました。今後も皆様方と協力して新しい組合運営をしていきたい」と挨拶した。
 続いて新規正会員となった光洋(社長=土井一浩氏・本社=伊勢市岩渕)と鈴峰(社長=舘真樹氏・本社=四日市市三ツ谷東町)の2社が紹介された。
 その後藤井副理事長(山善支店長)の力強い発声音頭で一同乾杯して開宴、互いに賀詞を交わしながら親睦を深めた。途中会員の自己紹介が行われ一層盛り上がる中、ナックの中村社長による一本締めで散会した。

情報の発信機能を充実し
組合活性化を目指す
ナゴヤ西部機械協組 平成24年新年会を開催

 ナゴヤ西部機械協同組合(理事長=近藤和夫氏・近藤金属工業社長)は1月27日午後6時より、名古屋市中村区名駅の百楽において「平成24年新年会」を開催、組合員ら19名が参加し新春を祝った。
 冒頭、近藤理事長が「昨年を振り返りますと、3月に東日本大震災、それに伴う原子力発電所の問題が発生し、まだまだ片付いてはおりません。また、夏には2つの台風が日本列島を直撃、10月にはタイの洪水で日本企業も大変な被害を受けました。さらに金融不安からユーロ安となり、対ドル共に円高が続いております。政治面でも混迷が続いて、政治家は経済のことを放り出して自分たちのことばかりを考えており、我々国民はたまったものではありません。我々は、愛鉄連や中央会より情報をいただきながら、組合も継続できますように、皆さんと力を合わせて頑張って行く所存ですので、今年もより一層のご協力をお願いいたします」と挨拶。
 続いて、愛知県鉄工連合会が取り組んでいる新事業について説明があった後に、上野平雅裕副理事長(名上鈑金工業所社長)の力強い発声で乾杯した。
 和やかに情報交換を行い、辻雅之辻精機社長の中締めで、午後8時過ぎに終了した。

平成23年金属工作機械受注
41.1%増と2年連続の増加
中部経済産業局 管内メーカー主要8社

 中部経済産業局が1月30日発表した管内金属工作機械メーカー主要8社の平成23年(1月〜12月)金属工作機械受注状況によると、総受注高は前年比41.1%増の4,351億6,600万円となり2年連続して増加した。国内受注、海外受注ともに2年連続の増加。海外受注では、アメリカ向け受注高が中国向けを上回り2年ぶりに1位となった。中国向け、タイ向けは過去最高額を記録。海外受注の比率が高まっており、平成23年は69.4%と総受注の7割近くにまで至っている。
 管内主要8社は、オークマ、アマダマシンツール、ジェイテクト、コマツNTC、富士機械製造、豊和工業、三菱電機名古屋製作所、ヤマザキマザックの各メーカー。
 平成23年の国内受注は、前年比35.5%増の1,332億3,500万円となり、2年連続して前年を上回った。業種別にみると、造船業以外の業種で前年を上回っており、主な業種では、一般機械工業が同43.8%増、自動車工業が同28.3%増となった。
 海外受注は、前年比43.8%増の3,019億3,100万円となり、2年連続して前年を上回った。地域別では、北米向けが同58.0%増、ヨーロッパ向けが同64.0%増、アジア向けが同24.4%増と2年連続してそれぞれ前年を上回った。シェアは北米向け33.6%、ヨーロッパ向け20.5%、アジア向け(トルコを含む)40.4%となっている。
 国別にみると、一位のアメリカが859億円(前年比55.0増)、以下、中国713億4,900万円(同15.9%増)、ドイツ228億5,600万円(同43.8%増)、タイ147億8,800万円(同168.9%増)、インド134億9,200万円(同106.7%増)の順となった。
 販売額は前年比48.1%増の3,424億100万円、年末時点での受注残高は同38.9%増の1,633 億5,100 万円となった。
 なお、同日には平成23年12月度の金属工作機械受注状況も発表され、総受注高は前年同月比24.1%増の380億円(25カ月連続プラス)となり、内訳は、国内受注が同36.6%増の126億400万円(7カ月連続プラス)、海外受注が同18.7%増の253億9,600万円(25カ月連続プラス)という結果だった。

レクの神戸に70名以上の申込み
他産業は「日に新た館」
愛機工青年部 1月役員会と新年会

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)の青年部(部長=森庸一氏・森哲社長)は1月19日午後7時より、名古屋市中区錦の海女の酌において1月度役員会を開催した。
 当日は役員ら12名が参加し、森部長の挨拶に続いて、各議案の審議を行った。
 青年部忘年会の報告が東爪会合担当幹事(マルマン商事)よりあり、12月13日に45名が参加して開催、そこでの問題点や改善点等が挙げられた。
 レクリエーションについては、荒木レクリエーション担当幹事(NaITO)より、2月4日開催のルミナス神戸ランチクルーズに70余名の参加申込みがあり、バス2台で行うと報告された。
 他産業視察については、三木教育幹事長(三起工機)より、3月3日に滋賀県にあるダイフクの「日に新た館」(マテハン・ロジスティクスの総合展示場)を中心に見学する計画で、25名程の参加を予定していると発表された。
 平成24年度青年部役員人事については、服部統括幹事長(服部商会)より、次期統括幹事長に時津総務幹事長(新栄商會)を推薦し、その他の役員人事については時津氏に一任する旨が告げられ、全員これを承認した。
 その他の件は、昨年11月の青年部全国交流会で話の出ていたゴルフ会などについて検討した。
 役員会終了後は新年会が行われた

ヤマザキマザック 市場のニーズに対応した
多面加工・同時5軸制御
立形マシニングセンタ VARIAXIS-jとi

 ヤマザキマザック(社長:山崎智久氏、本社=愛知県大口町、TEL:0587-95-1131)は、旋盤系の複合加工機INTEGREX e、i、j(インテグレックス イー、アイ、ジェイ)シリーズに続き、マシニングセンタ系の複合加工機VARIAXIS(バリアクシス)においても複雑形状の部品加工に対応できる 同時五軸加工が可能な高性能を持つ、パフォーマンスの高いiシリーズ、機能を絞り込みコストパフォーマンス重視多面加工用のjシリーズと二つのシリーズを、2011年9月から発売を開始している。
「多面加工」と「同時5軸
加工」シリーズを設けた

 「多面加工」と「同時五軸加工」は、それぞれの対象ワークが全く違うものであり、前者は回転軸の割出しを行った後に面加工や穴加工をする一般加工部品で多品種少量生産の工程集約を狙いとしている。後者は三次元曲面を持つ航空機部品に代表される複雑形状部品が対象になり、五軸の同時制御が必須となる。
 この様に五軸加工機には二つの異なった使用方法と対象となるワーク及び産業が存在するが、多くは「大は小を兼ねる」ということでこれらの対象ワーク・産業に対し同時五軸制御が可能な五軸加工機を提案・供給してきたのが実情であり、「多面加工」のみしか行わない顧客(実際は大多数が多面加工のみの顧客)には過剰品質な面もあった。
 本来であればそれぞれの対象ワークに対しより適した仕様とし特化させ供給すべきと考え、顧客のニーズに応え、二つのシリーズを設けた。それらの特徴と仕様を以下に述べる。
【VARIAXISjシリーズ】
(多面加工)の特徴と仕様
性能・仕様を絞り込み

 VARIAXISjシリーズは以下のような顧客に適している。
@マシニングセンタを使用されており、高精度多面加工に興味があるが、価格や、使いやすさに躊躇いを感じている。
Aワンランク上の高付加価値な部品加工を短納期で行なえる機械を求めている。
B今まで多面加工・同時五軸制御高速立形マシニングセンタを使用されており、五軸加工機能がなくても加工できる部品で、多数台設備することでボリュームの多い加工に対応したい。
 VARIAXISjシリーズは、多面加工を目的としており従来機に較べ同時五軸制御は不要、回転軸は基本的に割出しが出来れば問題がない為、CNC装置は同時四軸まで制御可能な対話式CNC装置MAZATROLmatrixnexus(ネクサス)を搭載し0・0001度の割出し加工機とした。
 また多面加工の対象ワークの単価は比較的低く抑えられる傾向にあることから、設備される機械も当然、導入し易い価格設定である。
 前述の観点から、VARIAXISjシリーズは精度・耐久性・信頼性に影響を与える基本的な構造及びエルゴノミクスデザインはVARIAXISiシリーズから大きく変えることなく、性能・仕様を必要最小限に絞り込み外装デザインも簡素な設定とした。
VARIAXISj−500の仕様
X/Y/Z移動量(mm):350/550/510、X/Y/Z早送り(m/min):30/30/30、A/C早送り(min−1):30/30、作業テーブル(mm):φ500×400(2面幅)、最大積載ワーク:φ500×350H 200kg、主軸:11/7.5kw(40%ED/連続)12000min−1、マガジン:18本、NC:MAZATROLmatrixnexus (同時制御可能軸数4軸)
【VARIAXISiシリーズ】
(同時5軸加工)の特徴と仕様
高速・高精度・高生産性

@高速・高精度・高生産性:
・Y軸、Z軸ストローク延長による加工範囲の拡大と、ノーズタイプ主軸採用でワークとの干渉を回避し、広い加工エリアを確保した。また、高速・高精度化したチルト・ロータリーテーブルはクラス最大級の加工エリアを確保することで高い生産性を実現する。 
・高剛性・高回転主軸と早送り速度の大幅なスピードアップ、数々のインテリジェント機能により、高速、高精度で高い生産性を実現する。
・最新のNC装置『MAZATROL matrix2(マザトロール マトリックス ツー)』を搭載し、生産性・操作性・精度を大幅に向上する。
Aエルゴノミクスデザイン・操作性:
奥山清行氏のKENOKUYAMADESIGNとの総合デザインコラボレーションによる、エルゴノミクス(人間工学)に配慮した機械デザインを採用し、大型19インチ画面搭載CNC装置の採用や、作業者が効率よく楽な姿勢で段取り作業を行うことができる接近性の向上、視認性の高い大型窓の採用、 画面位置をオペレータの背の高さに合わせて上下調節を可能にするなど操作性の向上を実現した。
 VARIAXISi−600の仕様
X/Y/Z移動量(mm):510/910/510、X/Y/Z早送り(m/min−1):60/60/56、A/C早送り(min−1):50/50、作業テーブル(mm):φ600×500(2面幅)、最大積載ワーク:φ700×450 H500mm、主軸:22/15kw(40%ED/連続)12000min−1、マガジン:30本、NC:MAZATROLmatrix2 (同時制御可能軸数5軸)
VARIAXISi−700の仕様
X/Y/Z移動量(mm):510/910/510:630/1100/600、X/Y/Z早送り(m/min−1):60/60/56、A/C早送り(min−1):50/50、作業テーブル(mm):φ700×500(2面幅)、最大積載ワーク:φ850×500H 700kg、主軸:22/15kw(40%ED/連続)12000min−1、マガジン:30本、NC:MAZATROLmatrix2 (同時制御可能軸数5軸)
シリーズ展開を拡大予定
 特にVARIAXISjシリーズに関して、今まで過剰仕様で高価な同時五軸加工機を導入していた顧客及び新規に五軸加工機を導入する顧客には、加工種に合った最適で適正価格での提案ができるものと期待している。今後VARIAXISjシリーズ、VARIAXISiシリーズ共にシリーズ展開を拡大していく予定である。

タングドリルツイステッド/タングドリルビッグ用
『DG』形チップブレーカ
タンガロイ 軟鋼の切りくず処理に特化

 タンガロイ(社長=上原好人氏、本社 =福島県いわき市好間工業団地11-1)は、刃先交換式ドリルTungdrillTwisted(タングドリルツイステッド)/TungDrillBig(タングドリルビッグ)用インサート『DG』形チップブレーカの販売を全国で開始している。
 優れた性能と高い経済性から、発売以来好評の刃先交換式穴あけ工具TungDrillシリーズのTungdrillTwisted及びTungDrillBig用インサートとして、新たに軟鋼用『DG』形ブレーカを設定。
 軟鋼や低炭素鋼の穴あけ加工では、切りくずが伸びやすく、工具に絡みつくなどの切りくず処理トラブルが発生しやすい。DG形は切りくず処理が困難なこれらの加工に特化したブレーカとなっている。
 独自の波型ブレーカ形状により、切りくずに亀裂を発生させ、伸びやすい切りくずを短く分断することが可能となった。これによって工具本体への切りくずの伸び絡みが解消され、安定した連続加工が可能となる。また、切削速度Vc=100m/min程度での切りくず処理性に優れるブレーカであるため、回転数に制限がある機械や、カバーが無い大型機械において切りくず飛散を抑えた加工を行うことができる。DG形は軟鋼の使用頻度の高い大型構造物や大型機械部品の穴あけ加工に最適なブレーカである。
【主な特長】
@軟鋼(SS400)、低炭素鋼(S10C-S30C)の切りくず処理に特化したブレーカ。
A独自の波型ブレーカ形状により切りくずを短く分断し、工具への伸び絡みを解消。
B切削速度Vc=100m/min程度の低切削速度での切りくず処理性に優れる。
C工具径φ27〜φ54o(TungdrillTwisted)、φ55〜φ80o(TungDrillBig)の範囲をカバー。
D表面平滑化技術PremiumTecを採用した新PVDコーティング材種AH725を採用。
 3アイテムを標準在庫。形番と標準価格は、XPMT08T308R-DG AH725=1,230円(税込み1,292円)、XPMT110412R-DG AH725=1,330円(税込み1,397円)、XPMT150512R-DG AH725=1,520円(税込み1,596円)となっている。

ダイジェットミル用チップ
材種バリエーション追加
ダイジェット工業 幅広い材種に対応可能

 ダイジェット工業(社長=生悦住歩氏、本社=大阪市平野区加美東2-1-18)は、高剛性かつ耐久性に優れるGボディを採用し、高精度超硬シムがカッタ本体の損傷を抑制する、ダイジェットミルシリーズに材種バリエーションを追加し、2月2日より販売を開始した。
 コーナ45度の正面フライスカッタ「ダイジェットミル45」には、45アルミ加工用チップ「SEGT13T3AGFN―AL 材種FZ05」が、コーナ角90度の隅削り用カッタ「ダイジェットミル90」には、鋳物加工用チップ「SDMT1204PDER 材種JC605W」がラインナップされ、さらに幅広い材種に対応可能となった。
【特 長】
 ダイジェットミル45用チップ SEGT13T3AGFN―AL 材種FZ05
・切削抵抗の低いブレーカ形状と上面ポリッシュ加工の採用で、アルミ加工において溶着を防ぎ、より良好な加工面が得られる。
 ダイジェットミル90用チップ SDMT1204PDER 材種JC605W
・鋳鉄フライス加工用の新CVDコート「JC605W」を採用。耐摩耗性と耐欠損性のバランスの良い専用母材に、従来品より厚膜かつ高温で安定したアルミナ層(α型)をコーティング被膜として採用し、耐摩耗性を向上。さらに平滑化されたコーティング被膜面は突発的な溶着剥離を抑える。
・高精度な本体により、優れた直角度と面粗さを実現。
 標準価格は、SEGT13T3AGFN―AL 材種FZ05が920円、SDMT1204PDER 材種JC605Wが1,010円となっている。

進化したウェハーグリッパー
SWGmシリーズ登場
シュマルツ 高速搬送の負担を軽減

 真空機器専門メーカーのシュマルツ(横浜市都筑区)は、太陽電池向けウェハー、セル専用の搬送グリッパーSWGを改良し、さらに高速搬送のアプリケーションに対応した「SWGmシリーズ」を開発した。
 ウェハーグリッパーは5〜6インチの単結晶および多結晶ウェハーやセルと同サイズの吸着面を持つグリッパーで、繊細なワークを全面的に保持でき、局所的な負荷による吸着時の破損を防ぐとともに、安定したハンドリングを実現する。水平方向の急加速時にも横ずれせず保持できるため、ロボットによる高速搬送が可能になり、生産効率が向上する。エアを排出しワークを保持するベルヌーイ型のグリッパーと比較して、エア消費量も削減できる。
 ホースを接続して任意の場所で排気でき、塵や埃を巻き上げず搬送することが可能。モジュール構造のため、使用環境に合わせ緩衝用パッドやソレノイドバルブ、センサー用のホルダー等を本体に追加することもできる。
 これらの特長に加え、新型のSWGmでは側面のみでなく上部から排気可能なタイプを新たにラインアップした。上部に排気とブースターを兼ねたパーツを取付けることができ、さらに吸込み量を上げることが可能。接続ホースの本数も削減できるため、ホースが左右に広がりすぎず、スムーズな搬送を行うことができる。
 本体の重さも最小タイプで210gと軽量化され、高速搬送用ロボットの負担を軽減する。
【主な特長】
@吸着面がシリコンウェハー、セルと同サイズであり、吸着時の負荷を軽減しながら安定した搬送を実現。
A吸込み量増加ブースターを装着可能な機種を新規ラインアップ。
B旧型と比較し、さらにコンパクトかつ軽量化され、高速搬送に最適。
Cパラレルリンクロボット用フランジや、緩衝用パッド、センサーを追加可能なモジュール構造。

お客様の身近でニーズに応える
名古屋にケルヒャーセンター
ケルヒャージャパン 中部地区の営業強化

 清掃機器の最大手メーカーである独ケルヒャー社の日本法人、ケルヒャージャパン(社長=佐藤八郎氏、本社=宮城県黒川郡大和町)は1月27日、名古屋市天白区の名古屋支店において、同社の全製品を専任スタッフが直接販売する小売店舗「ケルヒャーセンター」のオープニングセレモニーを開催した。
 同社はケルヒャーセンターを各支店・営業所に併設する形で展開しており、北東北営業所(岩手県盛岡市)に続いて、昨年11月に東海北陸エリアでのシェア拡大を目指して拡張移転された、名古屋支店に全国で2番目の店舗がオープンした。
 ケルヒャーの代表的な取扱製品は高圧洗浄機、スチームクリーナー、スイーパーなど。業務用の高スペック製品から、使いやすい家庭用製品まで幅広く扱う。支店拡張で大型製品の在庫やデモンストレーションが可能になりアフターサービス、メンテナンスの効率が高まり、さらにケルヒャーセンターの設置によって顧客の要望にスピーディーに対応できる態勢が整った。
 午前十時から始まった式典では、籾山ケルヒャージャパン名古屋支店長が「名古屋支店は、昨年の11月14日に名古屋市北区真畔町から、ここ天白に移転してまいりました。旧支店の18倍の総床面積となりました。我が社では顧客満足度No.1をキーワードに掲げております。その中でも、ここ中部には非常に大きな投資をしており、中部、北陸の地域に力を入れてまいる所存です。多くの方にこのケルヒャーセンターにお越しいただき、製品をご理解いただき、ケルヒャーファンになっていただきたいと思います。また今年の3月を目途に、北陸金沢に衛星拠点として営業所を開設する予定です。より一層、地域に密着した形で営業活動をしてまいる所存ですので、皆様の一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」と挨拶。
 続いて、体調を崩し欠席した佐藤ケルヒャージャパン社長に代わって挨拶した、川名業務用製品プロダクト部長は「ケルヒャーは世界50カ国に拠点があり、約200カ国で販売されております。その中、ケルヒャーではワールドワイドで2012年度の戦略が立てられました。この戦略では、違いを生む世界N0.1のお客様中心の清掃機器メーカーになる、というのがキーワードになっています。お客様中心とは、我々がお客様の立場に立って活動するということです。今年当社が行うのは、お客様の身近になるということです。そして代理店様、販売店様とのパートナーシップのもと、お客様と対話しニーズに応えてまいります。その一つの形が今回のケルヒャーセンターのオープンです。お客様、代理店様、そして販売店様に来ていただければ、ケルヒャーの家庭用、業務用を問わず見ていただくことができ、アフターサービスも受けることができます。ケルヒャージャパンでは、特に市場が大きく自動車産業の中心であるこの名古屋に、集中的に支店の拡張、エンジニアの動員をし、そして製品を間近に見ていただけるケルヒャーセンターで全ての準備が整いました。是非、皆様にこの機能をご活用いただき、皆様に愛されるセンターになるよう邁進してまいります。今一度のご協力をお願い申し上げます」と述べた。
 来賓祝辞でリブライト(清掃用品販売)の澤田社長は「実際に商品を見ることができ情報を発信する、ケルヒャーセンターのオープンは私どもの営業活動にも大いに役立つ」と期待を表明。山善名古屋営業本部の森園本部長は「ケルヒャーさんは、清掃ボランティア活動に力を入れておられ、昨年の東日本大震災では自社の製品を無償提供するなど、社会貢献もしておられます。センターの記念行事として今日と明日、展示会が開催されます。一人でも多くのお客様にご来場いただき、将来的に受注につながれば幸いです」と述べ祝いの言葉とした。
 代理店、販売店とケルヒャージャパンの代表七名によるテープカットで開所した。
 センター内にはケルヒャー製品が多数並び、乗用タイプの大型清掃機も実際に動く状態で展示されていた。製品を使ったデモンストレーションが行われ、多くの来場者の関心を集めていた。
【ケルヒャージャパン名古屋支店
▽所在地=名古屋市天白区井口一丁目301番地
▽電話番号=052-800-0155
▽ファックス番号=052-800-0156
▽構造=鉄骨造亜鉛メッキ鋼板葺き2階建
▽敷地面積=1,536.97u
▽延床面積=125.04u(事務所・展示室625.01u、倉庫・作業場626.03u)
▽駐車場=約22台分

変革の年となるよう
新たなものを発信
名古屋水栓バルブ協組 新年賀詞交歓会

 名古屋水栓バルブ工業協同組合(理事長=落合潔氏・兼工業社長)では、1月27日午後5時30分より、名古屋市中区の名古屋観光ホテルを会場に「平成24年新年賀詞交歓会」を開催し、組合員、賛助会員ら20名が参集した。
 冒頭の挨拶で落合理事長は「昨年は震災や、経済面ではマクロ的に不安定な状況にありましたが、今年は辰年です。変革の年となるようご出席の皆様、皆で力を合せ、考え、活力ある新たなものをこの名古屋から発信していきましょう」と意気込みを語った。
 続いて平子組合顧問の乾杯の発声で祝宴の運びとなり、会員同士が懇親を深めた。
 中締めは植田氏(ウエダ合資会社)が行い、盛況の内に終了した。

ノーリツ名古屋ショールーム
太陽まるごと!
エコ生活提案会
2月24日から26日ま

 湯まわり設備メーカーのノーリツ名古屋支店(支店長=戸島洋氏)では、2月24日〜26日の3日間、名古屋ショールームにおいて「太陽まるごと!エコ生活提案会」を開催する。
 四月から補助金・電力買取制度が変わる見込みに合わせ、太陽で「発電」「お湯をつくる」等多彩な同社の製品を紹介する。
 見積もり・成約特典やお子様向けのイベントを多数用意している。
■名古屋ショールーム住所=名古屋市昭和区阿由知通2-1-2
■時間=午前10時〜午後5時

営業マンの ためのビジネス数字入門
一人一人に経営感覚を
愛機工 営業社員研修に45名

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=野田道典氏・ノダキ社長)は1月24日午後1時より、社員研修の一環として「営業マンのためのビジネス数字入門」のセミナーを名古屋市工業研究所(名古屋市熱田区)で開催した。講師は、社長業の傍ら、簿記一級、ファイナンシャルプランナーの肩書きを持ちビジネス数字に精通している、林正人理事(広島商事社長・組合経営対策部長)。昨年開催され好評だった営業社員向けセミナーで、今回は組合員22社より45名が受講した。
 セミナーに先立ち、野田理事長が「一月のお忙しいところ、沢山の方にお集まりいただきありがとうございます。本日は、営業の方が多くお越しのことと存じますが、営業の仕事は一人一人が経営感覚を持って行ってほしいと思います。普段から数字にはお強くやっておられるとは存じますが、改めて、それが会社の中でどのような位置づけとなっているか。営業マンにとって必要な知識を林さんにお話しいただくということで、私も勉強しにまいりました。林さんは、工具屋の社長さんではありますが、ファイナンシャルプランナーの資格も持っておいでの専門家ですので、しっかり身につけていただければと思います」と挨拶。
 セミナーでは「ビジネスで使われる複雑な数字の中で、営業マンにとって必要な基本的な数字を理解するだけでもビジネスの様々な側面が見えてくる」をコンセプトに、決算書を取り上げ、その構造や利益の出る仕組みなどを学んだ。
 はじめに林氏は、決算書とは「会社の通知表。会社の活動サイクルの中から一定期間を抜き出し成績を示したもの」と述べ、その目的などについて説明。
 損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)を見ながら、一般的に広く使われる財務指数として、会社の収益性を分析するための「限界利益率」「営業利益率」「経常利益率」の算出法や、会社の安全性を分析するための「流動比率」「当座比率」「固定比率」「自己資本比率」の求め方とそこから健全かそうでないかを判断する基準、また在庫の適正化を見る「在庫回転率」「交叉比率」の算出法などが示された。
 そのほか、実際のお金の流れを表すキャッシュフロー計算書(C/F)の読み方や、損益分岐点の説明なども行われた。
 最後に受講者は、研修のおさらいとして、提示された損益計算書と貸借対照表から各財務指数を求める問題に取り組んだ。
 実践に即した研修内容に受講者からは「半日の研修だが、損益計算書などから会社の健全性を見られるようになった」との声が聞かれた。

最新の監視カメラや電子看板
通信・映像システム フェア
三菱電機中部支社 1,000名が訪れ盛況

 三菱電機(社長=山西健一郎氏)の中部支社(執行役員支社長=井口功氏)では、業務用通信・映像情報機器などを紹介する「三菱電機 通信/映像システム フェア2012冬」を1月17・18日の2日間、名古屋市中村区の名古屋国際センターにおいて開催した。
 フェアには製造・金融・流通業などのユーザーおよびシステムインテグレーション業者、販売会社など約千名が来場し、盛況ぶりを見せた。
 出展内容は監視カメラ、電話会議・MCA無線、最近街中で多く見かけるようになってきたデジタルサイネージソリューション(電子看板)、超短焦点プロジェクター新製品等が紹介された。また両日とも「トータルセキュリティソリューション」等のセミナーが開催され好評を博した。
 昨年12月に発売されたデジタルCCTVシステム「MELOOKμU(メルックミューツー)」は、監視カメラシステムの新製品。「MELOOKμ」シリーズの簡単設置・高画質はそのままに、カメラ接続台数を倍増して記録性能が向上した。夜間や逆光でもクリアな映像で、高精細な映像を長時間記録できる。約131万画素の高精細カメラで、人物の顔やお札の種類もくっきり確認でき、パソコンやネットワーク機器が不要で、レコーダーに直接つなぐだけの簡単設置ができる。デジタルカメラと同じようなズームや画面を分割できるので便利。
 今注目されているデジタルサイネージ(電子看板)は、屋外・店頭など、あらゆる場所で見かけることが多くなってきた。場所やシーンに合わせて最適な映像とディスプレイを組み合わせることで、効果的な映像情報を送ることができる。中部支社では、広告会社の中日アド企画と連携して、消費者を動かす斬新な映像も含めた提案をしている。

「スマートみらい市」開催を機に
商材を広げた活動を強化
橋本総業の中部みらい会 新年賀詞交歓会

 中部みらい会(橋本総業と販売先、メーカーの集い)では、1月25日午後5時より、名古屋市東区のメルパルクNAGOYAにおいて「中部みらい会新年賀詞交歓会」を開催し、販売先、メーカー等80余名が参集した。
 交歓会は司会進行を中部支店の公文さんが務め、正会員を代表してウエダの植田社長が挨拶をした。
 植田社長は、逆境の中でも偉業を成し遂げた、FIFA女子ワールドカップドイツで優勝したサッカーなでしこジャパンの佐々木監督と15年ぶりに宇宙から帰還したはやぶさについて、「厳しい状況でも、リーダーが勝負をあきらめない、やり遂げようと気持ちを持っていたからこそ」と述べ、企業経営者にも通じるリーダーの資質と日本人の素晴らしい力を賞賛した。また今年開催されるみらい市が大成功を収めるようにと結んだ。
 続いて賛助会員を代表してTOTO名古屋支社執行役員森村名古屋支社長が日頃の拡販にお礼を述べ、今年の中部地域の景況について、金融機関発表の昨年を上回る経済成長率やエコカー減税効果、住宅着工数の増加予測値を紹介し期待をにじませた。年明けからショールーム来館者数も増加しており、「よい風をうまく受け止めるため、橋本総業様と我々メーカーが一層一体となり前進したい」と挨拶した。
 続いて橋本総業橋本社長(DVDによる)挨拶があり、同社が販売店とメーカーのベストバートナーを目指した24年度の取り組みを発表した。
 主なものに@県別体制の強化と電子カタログ機能強化Aみんなの会を充実し、県別(工事店まで)展開B橋本学校など新しい研修のしくみを展開する等があった。
 今年の課題を、「変化への対応―顧客第一主義で、成長と進化の追及」と掲げ、「外から見て成長や進化をしたと思われるように取り組みます」と表明した。
 橋本総業鈴木専務の営業方針説明のあと、望月中部支店長から、2年に一度の展示・大商談会である「中部みらい市」について、昨年に続き今年も6月14日の1日限りで「スマートみらい市」と称して開催すると発表された。「行って見て買った良かったみらい市」をフレーズに、スマート&リフォームで快適な暮らしの提案を行う。
 望月支店長は「スマートみらい市開催を機に、復興支援・住宅エコポイントや、ソリューション提案とともに、商材を広げた活動を強化したい。是非ご理解を賜りみらい市への積極的なご参加を」とお願いをした。
 その後、東海地区の企業動向として帝国データバンク名古屋支店調査第二部の宮崎氏が東海地区の倒産件数や今後の動向を解説した。
 情報交換会では、龍玉精工の北村社長による乾杯音頭で祝宴に移り、お楽しみ抽選会、宇佐見エリア長の謝辞とリンナイ中部支社執行役員鈴木中部支社長の中締めで盛会の内に終了した。

インサートの量産ラインが
筑波製作所新棟に完成
三菱マテリアルツールズ 増産体制が整う

 三菱マテリアルツールズ(社長=滝沢俊夫氏、本社=東京)は1月24日、『三菱マテリアル筑波製作所新棟見学会並びに賀詞交歓会』を開催し、全国の代理店や関係者が足を運んだ。
 三菱マテリアル筑波製作所(茨城県常総市)は予てより増産を進めていた新棟のインサート量産ラインが完成し、このほど増産体制が整った。
 筑波製作所の最大の特長は、超硬工具の中でも主力であるインサート製品を中心に生産していることだ。最先端の切削工具用材料やミーリング工具、ターニング工具などの開発と並行して、安定供給のための生産技術や生産システムを構築している。筑波製作所内に在籍している人材の40%が生産技術と開発を担当し、原料から一貫して開発できる強みを活かし、他社との差別化を図っている。
 宮東勝利筑波製作所所長が新棟見学に先立ち、「昨年の筑波製作所は、東日本大震災とタイの洪水の災害で供給能力を低下させてしまった。誠に申し訳ありませんでした。タイの工場は一部復旧途中ではありますが、昨年末より筑波製作所は新工場を稼働させました。今年は正常な供給体制を構築できるよう筑波製作所総力をあげて取り組む所存です」と挨拶し、筑波製作所並びに新棟の概要を説明した。
 リードタイム短縮への取り組みとして、原料→プレス→焼結→コーティング→検査の工程において緻密で最適な生産指示の自動化を図っている。
 昨年、筑波製作所を襲った東日本大震災だが、ガスを使うCVD(化学蒸着法)コーティング工程にある配管の脱落、研削盤の転倒や150tの防火扉が倒れたりと被害も相当なものだった。幸い人的被害はゼロだったが、この震災をきっかけにして、@自動避難指示システムA配管破損システムB緊急停止システムを改善した。感震器を3台設置し、2台以上の作動で停止信号を出力する。また、タイの洪水被害では、インサート工場の2階は被害がなかったものの、一階は水没。万能研削盤も水の中となったが、電力・水・空気は復旧を急ぎ、その甲斐あって12月には復旧している。これも万が一同じような災害が起きても対処できるよう、一階部の床を底上げした。なお、タイの工場は本年6月を目途に100%稼働する。
 新工場は空調コストを下げる取り組みのひとつに緑を多くしている。M級(上下面を加工したもの)コーティングインサートに特化し、ライン単位で設備能力を強化している。一気通貫の自動生産ラインは最先端の生産技術が詰まっており、品質・納期・コスト面で差別化する体制だ。なお、筑波製作所内では、不具合が起きても早急にメンテができるよう社員の技能試験を実施している。
 新工場は、「独自技術を盛り込んだ最先端の生産設備でリードタイム一週間」を掲げており、世界最高水準の材料製造技術と工具形状加工技術で顧客のニーズに合った商品を提供し、環境に配慮したものづくりができる「クリーンな製作所」を目指すとしている。
 場所を移動して都内に戻り、ホテルラフォーレ東京で賀詞交歓会が開催された。
 冒頭、増田照彦三菱マテリアル執行役員加工事業カンパニーバイスプレジデント・超硬製品事業部長が日頃の感謝を表したあと、「一難去ってまた一難という言葉がありますが、一難が去ってもいないのにまた一難が降りかかって来た。まさに踏んだり蹴ったり、あるいは泣きっ面に蜂…という2011年でした。それも去年のことになりまして、新しい年を迎えることができました。今回起きたこの出来事は風化しないよう自戒しております。在庫の持ち方、生産するための投資の仕方等々、工夫を凝らして考えなければならないと昨年は考えさせられる一年だった。このような状況下で皆様方に供給できる能力が極めて少なくなってしまいましたが、私たちの事業をここまで育ててくれたのは日本の市場であるという当たり前のことに気が付きました。今回、拡大路線をいっている中国市場や東南アジア市場への供給を縮小して、物流を日本に向けさせていただきました。お客様のラインの稼働を繋げていただけたのは、本日お集まりの代理店様の在庫量と営業力、ネットワーク力、その総合力で助けていただいたとこの場を借りまして改めて御礼を申し上げます。本日、見学していただいたラインですが、これで終わりではなく、今後もこのようなラインを増やしていきたい。世界でいうと、スペイン、中国、インドネシア、タイ、国内では筑波、岐阜、明石、広島、秋田に設備投資を加速していきたい。われわれは2020年を睨み供給力、マーケティング、情報インフラ、人材等を真剣に考えて実行しようと“ビジョン2020”というプログラムを組んでいます」と挨拶をした。
 続いて代理店を代表して三橋誠テヅカ社長が挨拶をし乾杯の発声を行った。 
 宴たけなわの頃、滝沢俊夫三菱マテリアルツールズ社長が、「昨年は東日本大震災、タイの洪水と自然災害に見舞われ、私どもにとっても大変な一年になりました。代理店とお客様の強い絆と繋がりを垣間見ることができました。このお力により、私どもの製品のシェアダウンを最小限に抑えることができました。この場を借りて厚く御礼を申し上げます。今年こそは本来の三菱らしい姿をお見せするよう頑張ります。今年秋にはJIMTOFがあります。しっかりと新製品をPRして販売していきたいと思っており、現在その準備をしているところです。今年こそ“さすがは三菱”と言われるよう、製販一体となり頑張っていく所存です」と謝辞を述べ、鈴木通正ユアサ商事専務取締役工業マーケット事業本部長の中締めで散会した。