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2018年(平成30年)8月
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2018年8月5日(日)2678号
平成30年度生産額見通し5.9%増の5108億円
好調時こそ将来を見据えた次の一手を
日本機械工具工業会 平成30年度定時総会を開催

 日本機械工具工業会(会長=牛島望氏・住友電気工業専務)は6月6日、東京・千代田区のアーバンネット大手町ビル21階・LEVEL XXIにおいて、平成30年度(第4回)定時総会を開いた。平成30年度機械工具生産額見通し(会員統計)は前年度比5・9%増の5108億円とし、初の5000億円超えとなる見通しを発表した。また、業界発展に貢献した人を顕彰する「生悦住賞」、有用なことを実践している会員企業の社員などに贈る「新庄(陰徳の士)賞」の表彰式も行われた。
 総会では報告事項として、会員の異動並びに新規入会会員の紹介、平成30年度「生悦住賞」受賞者並びに「新庄賞」受賞者の発表、平成30年度生産額見通しの発表、各委員会報告(総務委員会、国際委員会、技術委員会、環境委員会)などが行われた。
 会員の異動について、マパール(埼玉県三郷市)が賛助会員から正会員へ異動、新規正会員としてジィー・エヌ・エス(愛知県名古屋市)が入会、新規賛助会員としてエレメントシックス(東京都中央区)、創信日本(東京都千代田区)、日本金鷺硬質合金(東京都中央区)が入会し、これにより会員は正会員82社、賛助会員53社の合計135社となったことが報告された。
 報告資料によると、同工業会会員の平成29年度機械工具生産額実績は、前年度比8・9%増の4824億円となった。平成30年度生産額見通しは、上期を前年同期比7・3%増の2521億円、下期を同4・5%増の2587億円、年度見通しを前年度比5・9%増の5108億円と発表。品目別では特殊鋼工具が同3・5%増の962億円、超硬工具が同6・3%増の3466億円、ダイヤ・CBNが同9・8%増の283億円といずれも増加を見通した。
 総会終了後は表彰式が行われ、平成30年度「生悦住賞」と「新庄賞」の受賞者に牛島会長より賞状が授与された。
 受賞者は次の通り。
 【平成30年度「生悦住賞」(2名)】倉持建氏(元・高周波精密)、森良克氏(住友電気工業)
 【平成30年度「新庄賞」(5名)】佐藤健氏(栄工舎)、坂美佐子氏(東海合金工業)、杉原勉氏(畑滝製作所)、栢下雅士氏(マコトロイ工業)、黒石清氏(山本精工)
     ◇
 午後5時から開かれた懇親会では、牛島会長が挨拶に立ち「車の自動化、電動化については、新しい世界が待っていると思います。恐らく2050年頃になると、自動車そのものがわれわれの生活を担保するようなバッテリーになっていく可能性があるのではないかと個人的には思っています。また、仏タイヤメーカーでは、タイヤにセンサーを埋め込んで、走行距離や走行による負荷をビッグデータにして、使用状況によって課金するというようなビジネスモデルを検討しているという話もあります。工作機械に限らず、工具なども非常に高額な工具については、将来はセンサーが付いて、使用状況によって課金していくビジネスのモデルも出てくるかもしれません。ただ直近の話ではないので、まだまだ従来どおりのビジネスモデルでわれわれは戦っていくことが大事かと思います。あと10年ぐらいは内燃機関もなくなることはないという状況ですので、従来の延長線上での工具の開発、そして将来を見据えた上でのセンサー等の関係にも力を入れていきたいと思います」と考えを述べた。
 来賓の片岡隆一経済産業省製造産業局産業機械課課長は挨拶で「自動車、工作機械業界、あるいはここにいる皆様方の機械工具業界、足元の状況は工作機械の受注ほど良いかは分かりませんが、結構良いということだと思っています。自動車がこれからどうなっていくのか、経産省でも自動車新時代戦略会議を立ち上げて、夏ごろをめどに方向を取りまとめることになっています。『CASE』(Connected〈つながる〉、Autonomous〈自律走行〉、Shared〈共有〉、Electric〈電動〉)という新しい潮流が支配する時代になっていくだろうということです。この動きがものすごい勢いで広がるかどうか、そのスピードについてはいろいろな議論がありますが、着実に進んでいくだろうと。それが実は、日本のものづくりや世界のものづくり、あるいはものづくりとサービス、ネットとリアルの社会のバランスを、ものすごい勢いで変え得る力を内在的には秘めているように思います。中国で3年前に『中国製造2025』という政策が打ち出されました。次世代のIT産業、NC工作機械、ロボット、自動車などを、外国の資本あるいは技術の力を借りながらも、とにかく国産化していくという政策が2015年5月に打ち出されているわけですが、実は本質はそこではなくて、その1年前に打ち出された『インターネットプラス』という政策のほうだと言う方もいます。そこで挙げられているのがシェアリングマニュファクチャリング、『共同製造』です。製造2025ではNC工作機械を含め、半導体製造装置まで全部内製化すると言っています。日本の自動車産業は、もはや製造業の一本足としての非常に大きな地位を占めるに至ってしまいました。残念ながら、モジュール化の中で情報家電系がなかなか厳しくなった結果、そういう形になっていますが、その自動車がCASEの流れの中で大きく変化をしています。是非皆様方、足元の状況がそれなりに好調である今だからこそ、将来の大きな変化に備えた技術革新への対応をしていただければと思います」と話した。
 中村伸一副会長(三菱マテリアル常務)の音頭で乾杯。和やかに歓談が進む中、石川則男副会長(オーエスジー社長)が中締めを行い散会した。

3月の中部ブロック会議 岐阜が担当
すべての議案を承認可決
岐阜機工会 第6回通常総会を開催

 岐阜機工会(会長=嶋ア晴久氏・シマザキ商会社長)は、6月27日午後6時30分より岐阜市内のホテルリソル岐阜において、第6回通常総会を開催した。来賓らを含め、84名が出席した。
 総会の司会進行を徳永和也総務幹事(徳光社長)が務め、業界関係の物故者に対して全員で黙祷を捧げた後、司会者より会員総数66社中、58社出席、委任状出席8社で総会が成立すると報告された。
 嶋ア会長が6月19日に開かれた全日本機械工具商連合会(全機工連)通常総会の報告を中心に挨拶した(要旨別掲)。
 議長に高橋直正副会長(澤商社長)を選出して議案審議を行い、第1号議案=平成29年度事業報告(輿宗太郎幹事・KSコシ商会社長)並びに第2号議案=平成29年度収支決算報告(市橋定之会計幹事・市橋商店社長)及び監査報告(関谷治頼会計監査・岐阜機械商事社長)を一括審議し承認された。
 第3号議案=平成30年度事業計画案(輿幹事)、第4号議案=平成30年度収支予算案(市橋会計幹事)も一括審議され、原案通り承認可決された。
 第5号議案=その他、会員の異動について、徳永総務幹事より異動は無しと報告された。
 来賓挨拶では池田眞澄岐阜県中小企業団体中央会参事が「岐阜機工会様の通常総会が盛大に開催され、また議案審議もつつがなく順調に済まされましたことをお祝い申し上げます。私ども中央会とこの団体とは、平成24年から始まった『ものづくり補助金』での関係があります。岐阜県においては、この5年間で800社弱、補助金総額が100億円を超えています。本年度も実施されるのではないかと思っています。この機械工具業界は景気が良いとお聞きしましたが、岐阜県内の様々な中小企業の方々は厳しい状況が続いています。そんな中、私ども中央会は連携組織に対し協力をしてまいります」と述べ、中央会事業への理解と協力を求めた。
 総会後は懇親会が開かれ、山田英二シミヅ産業執行役員中部ブロック長の音頭で乾杯。和やかに歓談して親睦を深め、服部与一相談役(服部商会社長)の中締めでお開きとした。
 【今後の主な行事予定】8月24日…ビアガーデンの集い(於ホテルグランヴェール岐山)▽10月20日…第6回ゴルフコンペ(於やまがたゴルフ倶楽部)▽平成31年1月…新年賀詞交歓会(会場未定)▽同3月…全機工連中部ブロック会議(岐阜担当、会場未定)▽同4月…ボウリング大会(会場未定)。この他、幹事会を8月、11月、5月の3回予定。
 【嶋ア会長挨拶要旨】
機械工具業界全国的に景況は良好
中部地区は中でも好調
 本日はお忙しい中、大勢の方にご出席をいただきまして、役員を代表して御礼申し上げます。
 岐阜の景況感等は名古屋とさほど変わりませんので改めてお話をすることはないのかと思います。先日行われた全機工連の総会の報告をして、私の挨拶に代えさせていただきます。
 まず全体の景況は、北海道から九州まで非常に良い。このようなことは近年あまりないそうです。工作機械は、直近の3月の受注額が1828億6000万円と、単月の受注額としては過去最高を記録したという状況です。我々が主に取り扱っている切削工具(超硬、ハイス、ダイヤモンド)の販売ベースは、平成24年が約4000億円だったのですが、今年は約5000億円の見込みで、この6年間で1000億円増えました。海外の数字も入っているので一概に国内が増えたかということは分かりませんが、20%以上のアップはすごい数字だと思っています。
 全機工連のアンケート結果を見ると、平成29年度下期の売上を平成29年度上期と比較して、全体で約6割の会社が「増加」したと答えています。中部では「増加」が7割を超え、「変わらず」が約30%、「減少」した会社はゼロと報告がありました。関西も約7割が「増加」、約3割が「変わらず」で、「減少」はこちらもゼロ。中部、関西の景況は非常に良いという状況が報告されました。前年同期と比べても、中部に至っては約8割が「増加」、「変わらず」が約2割、「減少」はゼロ。有効回答率が60%なので何とも言えませんが、皆様のお顔を拝見していても調子の良いことがうかがえると感じます。
 ただ、昨今の原材料価格高騰や物流コスト上昇などで始まった各メーカーさんの価格改正によって、利益率が若干低下することは否めません。
 アンケート結果によると、中部では10〜15%の利益を確保している会社が半数の50%、15〜20%の利益がある会社が42%あります。羨ましい話ですが、約9割の会社が10〜20%の利益を確保しているという結果です。少し信じられないところもありますが、分母が大きいだけに、割り方信用しても良いものだと思っています。
 納期に関しては、大なり小なり皆様の会社もご苦労されていると思います。アンケートでは8割近い会社が納期で苦労していると回答されました。本日出席のメーカー、卸商社の方々には宜しくお願いをしたいと思います。
 全機工連は今年度の活動方針として「働き方改革」を前面に押し出していきます。機械工具業界に特化した指針を作成するということです。会員各位に配布されますので、参考にしていただければ幸いです。また、今年は若手交流会はありませんが、来年(平成31年)中部ブロックの三重組合が担当して開催される予定なので、皆さんにもご協力のほど宜しくお願いいたします。
 その他、富山機械工具商業会が全機工連に加盟しました。全機工連のホームページもリニューアルしているので、是非ご覧ください。

新ブランド浸透に向けて名称変更
「DIAEDGE特約店会」開く
三菱マテリアル “真のパートナー”に重点

 三菱マテリアル加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=中村伸一常務執行役員)は、特約店会の三菱拡販戦略会議(MSM)を「DIAEDGE(ダイヤエッジ)特約店会」と改称し、九州、名古屋、大阪、東京の4か所で開催した。「DIAEDGE」は、同社が昨年立ち上げた、加工事業製品を総称する新ブランド。名古屋では5月23日午後3時より名古屋マリオットアソシアホテルにて特約店43名、代理店20名の計63名が出席して開かれ、超硬製品事業の経営状況および方針、営業概況、流通営業部方針の説明、2017年度年間表彰の発表などが行われた。
 冒頭、今年2月に加工事業カンパニープレジデントに就任した中村伸一常務執行役員が、同社グループ会社による品質問題、不適切事案に対して陳謝し、再発防止への取り組みを説明、理解と協力を求めた。
 続いて同氏は、超硬製品事業の経営状況、方針について説明した。
 三菱マテリアルの安定成長事業、成長促進事業、収益改善事業という3つのカテゴリーの中で、加工事業は成長促進事業に位置付けられており、この2、3年で全社売上の1割程度を占めるところまで成長した。
 経営方針について大きな変更はないものの、品質問題から脱却し信頼を取り戻すため、「真のパートナー」に重点を置いて取り組んでいる。
 3か年の新中期経営計画初年度となった2017年度は、売上高が2000年代のピークである2007年度を100とする指数で122と、好結果を残した。2018年度は前年度比10%程度の成長を目指す。長期目標として2025年度には2007年度の2倍強の売上高を目指しており、サービスや製品供給力の質を上げていくために積極的な設備投資を継続。今年度はここ10年で最大の投資計画となることを明かした。
 また、中村常務は2015年にスタートした「ワクワクプロジェクト」の事例として、@情報公開により顧客との距離を縮める「MMCマガジン」の発行A顧客の不具合に対して営業・製作所が一意団結して信頼される対応を行う「GCT活動」B顧客との結びつきの場を増やすと共に教育ニーズ・技術伝承ニーズに応える「切削アカデミー」の開催などを紹介。昨年6月に国内2つ目となるテクニカルセンターを中部地区に開設したことにも触れ、「4年前のイメージと比べ、少しずつだが改善の効果が出ているのかと思っています。活動をさらに浸透させて、より身近な存在になれる真のパートナーを目指し頑張って行きたい」と話した。
 当日参加した、筑波製作所、岐阜製作所、明石製作所の所長ら6名の紹介が行われた。
 金子善昭営業本部長兼ロジスティック本部長は、超硬製品事業の営業概況を説明する中で、営業本部の2018年度活動指針として「お客様の懐に入る」「工場(人)を動かす」「儲けることも考える」の3点を挙げた。中期経営計画では@プロダクトアウトからマーケットインへA徹底した選択と集中B大手ユーザー攻略―を基本的な考え方とし、顧客視点で考えることを強調。自動車、航空宇宙、医療、金型の4産業にリソースを集中させていく考えを示した。
 納期に関しては、筑波、岐阜、明石の各製作所における改善の取り組みを紹介。「筑波製品」は、増員・設備投資により生産能力を増強し、2018年度末までにM級・P級インサートの在庫サービス率98%以上を目指す。設備投資、海外拠点の増産対応によりP級特殊インサートの生産能力を2019年度上期までに約20%増強する。「岐阜製品」は、超硬ドリルの安定供給に向けて、スーパーロングドリルとMVシリーズの在庫整備に注力する。計画的な設備投資により2020年度までに生産能力を18%増強する。「明石製品」は、超硬エンドミルの安定供給に向けて、VC/VF、VQシリーズの在庫整備に注力する。さらに生産を海外へ展開し、2018年度中に受注残の3割減に取り組む。
 新製品については、2018年度3Qまでに約1600アイテムを発売する予定。新製品化率35%以上(2017年度実績24%)を目指す。
 この他、タングステンリサイクルの推進、テクニカルセンターグローバルネットワーク、IoTの取り組み、JIMTOF出展などについても説明された。
 続いて、2017年度年間表彰が行われ、年間売上の上位10社を表彰する「ツールズ・オブ・ザ・イヤー賞」、新製品(6種類)の売上トップを表彰する「フロンティア・スピリット賞」、超硬製品のリサイクルトップを表彰する「リサイクル賞」、全商品の年間売上伸長率上位3社を表彰する「チャレンジング・スピリット賞」、キャラバン活動で優秀な成績を収めた特約店を表彰する「キャラバン賞」の5部門で表彰が行われた。
 流通営業部方針については、堀江武夫営業本部流通営業部部長が「主力販売店店内シェアbP奪取」を目指す方針を表明。重点テーマとして、@新ブランドDIAEDGEの市場浸透A新製品拡販(自動盤用工具・VPX・DLE・WJX等)B産業別ユーザーの攻略(自動車、航空機等において、直需・流通、エリアを横断した専任部隊による密着型営業を展開)Cキャラバン活動の新展開(加工ワークを積んで新規ユーザーや未実施特約店への訪問強化)D価格改定(丁寧な説明と浸透)を挙げた。
 また、特約店会の新名称を、新ブランド浸透の思いを込めて「DIAEDGE特約店会」とすることを発表。「DIAEDGEの名のもとに、皆様とのパイプをより強固なものにする営業をしていく」決意を述べた。
 その他、キャンペーンの説明、中部テクニカルセンターの活用状況報告なども行われた。
 この後、高橋秀史開発本部独創工具開発グループリーダーが、高能率加工用多機能カッタ「VPXシリーズ」、溝入れ突切りバイト「GWシリーズ」などの新製品をはじめ、切削加工ソリューション、次世代工具を紹介した。
 第2部は懇親会が催され、特約店を代表して時津達也新栄商会社長が挨拶と乾杯を行い開宴。情報交換しながら親睦を深め、代理店の梅村龍盛梅村本店社長の中締めで終了した。

家電業界の流通を変えた
コスモス・ベリーズに聞いた
名機工同友会 7月例会を開催

 名機工同友会(会長=吉野栄一氏・吉野機械工具社長)は7月5日、名古屋市中区の東急REIホテルで7月例会を開催し、会員ら22名が参加した。
 今回は、同会会員の鈴木俊雄相談役(マルマン商事会長)からの紹介で、コスモス・ベリーズ(本社=名古屋市名東区)の牧野達(とおる)社長を講師に招き「流通の常識を変えたコスモス・ベリーズ〜地域店と量販店の共生〜」と題した講演会が開かれた。コスモス・ベリーズとはどんな会社なのか? に始まり、家電市場の現状、また、家電市場は今後どうなっていくのか? そして、同社の立ち位置と今後の方向性などが牧野社長から約40分にわたって語られた。講演終了後、質疑応答の時間では会員の近藤幹浩厚生部長(大東通商社長)や服部嘉高厚生部長補佐(服部商会社長)から「流通システム構築にあたって一番問題になった点は?」「平日など家電量販店内であまりお客を見かけないが商売は成り立っているのか?」など、鋭い質問が飛んでいた。
 その後、全員での記念撮影、名刺交換の時間が設けられ、懇親会へと移行。乾杯の音頭をとった吉野会長は「今日のお話しのなかで地域密着の家電屋がかなり減ってきたとありましたが、私どもの業界も10年間で全機工連の組合員が2000社から1500社まで減ったという話を聞いております。ネット販売の台頭や後継者問題など、家電業界と同じような状況なのかなと思います。私どもの業界もネット販売に商売を持っていかれるのであれば、例えば家電商品なども含めて商材を広げるのもアリかなとも思いました」と挨拶のなかで講演会の感想を述べていた。中締めの挨拶に立った和久田修志副会長(三和商事社長)も「どの業界も今、再編が起っているんだなぁというのが今日のお話しを聞いた率直な感想です。家電業界も、私たち機械工具を扱う業界も、もちろんその他の業界にも大きな変動の時期が来ています。何か手を打たなければならないが、皆さん誰もが模索中かと思います。我々の業界は成長業界ではなく成熟業界≠ナす。今日のお話しを伺い、将来を考えなければと痛感いたしました」と挨拶のなかで講演会の感想を述べていた。
 名機工同友会の次回8月例会は、名古屋市中区の国際ホテルで8月7日(火)19時30分より開催される。

「MF-TOKYO2019  第6回
プレス・板金・フォーミング展」
日本鍛圧機械工業会 出展募集中、来年1月末まで

 一般社団法人日本鍛圧機械工業会(代表理事会長=宗田世一氏・エイチアンドエフ取締役相談役)は、来年の7月31日から4日間開催される「MF-TOKYO2019 第6回プレス・板金・フォーミング展」の出展募集を行っている。申し込みは2019年1月31日まで。
 「鍛圧機械」にテーマを絞った同展示会は、ドイツと並び価値ある最新の情報を発信する世界二大開発生産国の展示会として、2009年の初開催以来、鍛圧塑性加工に関連のある多くの人たちの支援により各方面から注目を集め、回を重ねるごとに進化している。プレス機械、板金機械、フォーミングマシンと、その周辺機器・装置を出展対象とし、前回2017年の展示会では265社・団体が1669小間に出展、4日間で3万1715人が来場した。
 今回は、機械とインターネットの「つながり」をはじめ、様々な「つながり」を重視する社会になってきていることから、「つながる技術、ひろがる未来」を副題とした。前回に引き続き、日本塑性加工学会や各特別協賛・協賛団体、後援団体からの強力なサポートを背景に、さらに充実した展示会を目指す。
 また、機械業界初の「MFエコマシン認証制度」の認証製品のパネルと、「MF技術大賞2018-2019」の受賞製品も展示される予定。
 【開催概要】
▽名称=MF-TOKYO2019 第6回プレス・板金・フォーミング展
▽副題=つながる技術、ひろがる未来
▽会期=2019年7月31日(水)〜8月3日(土)
▽開催時間=9時〜17時(最終日は9時〜16時)
▽会場=東京ビッグサイト 西1・2&南1・2ホール
▽主催=一般社団法人日本鍛圧機械工業会、日刊工業新聞社
▽後援=経済産業省/厚生労働省/環境省/日本貿易振興機構(ジェトロ)〈申請予定〉
▽特別協賛=日本塑性加工学会/日本鍛造協会/日本金属プレス工業協会/日本金型工業会/日本工作機械工業会/日本ねじ工業協会/日本ばね工業会
▽協賛=日本自動車工業会/日本自動車部品工業会/レーザ加工学会/日本ロボット工業会/日本電機工業会/日本建設機械工業会/日本溶接協会/日本精密機械工業会
▽海外協賛=中国机床工具工業協会/中国鍛圧協会/中国模具工業協会/インド工作機械工業会/アメリカ製造技術協会/台湾機械工業同業公会/韓国工作機械産業協会
〈以上、順不同・法人格略〉
▽併催事業=シンポジウム、セミナーなど
▽入場料金=1000円(招待券持参者及び事前登録者は無料)
▽目標出展者数=270社・団体、1670小間
▽目標来場者数=3万2000人以上(うち海外来場者1300人)
▽会場面積=2万9760u
▽専用サイト=https://mf-tokyo.jp(日英中韓4カ国語に対応予定)

目前に控えたキャンプについて報告ほか
新入部員の所属先を再考
愛機工青年部 7月度役員会開催

 愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏・ミズタニ機販社長)の青年部(部長=滝澤有一氏・松本商店社長)は7月4日、名古屋市熱田区の同組合事務所で7月度青年部役員会を開催。滝澤部長以下13名の役員が参加し、今後の事業内容など、以下の議題について審議した。
 【議題1】青年部通常総会の報告(担当=梅本陽史総務幹事長・杉本商事)▽6月1日18時、名古屋市中区の東京第一ホテル錦で平成30年度青年部通常総会を開催。青年部員48名、来賓4名の計52名が参加した。なお当日は、17時30分から役員会も開催されている(弊紙6月17日発行号に掲載済み)。
 【議題2】組合野球大会について(担当=植村晋也野球担当幹事・鈴木油脂工業)▽役員会当日現在、10試合を消化したと報告。
 【議題3】キャンプについて(担当=森勇介キャンプ担当幹事・ジーネット)▽初利用となる岐阜県中津川市の「夕森キャンプ場バンガロー村」で7月14日と15日の2日間開催(弊紙掲載時、開催済み)。6月29日に参加申込みを締切り、総勢21社206名の申込みがあった。なお、事業担当の厚生部は、キャンプ当日のタイムスケジュールやバンガローの割振りなど詳細を決めるために、役員会翌日の7月5日に決起大会を開催している。次回は、一昨年、昨年と利用してきた岐阜県関市の「すぎのこキャンプ場バンガロー村」にて、2019年7月20日(土)・21日(日)、もしくは同8月24日(土)・25日(日)の開催が予定されている。
 【議題4】青年部ビアパーティーについて(担当=井本保孝会合担当幹事・サカイリフテク)▽8月8日(水)19時より、名古屋市中区の喰海(くうかい)名古屋栄錦本店で開催。弊紙発行日現在、各部員らには案内状を発送済み。
 【議題5】その他▽@滝澤部長を中心とした役員らで、トータルバランスを考え新入部員の所属先を再考。後日改めて発表することとなった。A中川久雄レクリエーション担当幹事(ミズタニ機販)から、行先や内容などにバリエーションを持たせるため、例年2月に開催されていたレクリエーションを、今年度は11月中旬から下旬に開催したいと提案があり、これが承認された。
 すべての議題審議が終了し、この日は散会となった。次回の役員会は、ビアパーティー当日の8月8日(水)18時30分から開催される。

西日本豪雨
岡谷鋼機 被災地に義援金

 岡谷鋼機(社長=岡谷篤一氏、本社=名古屋市中区)は7月18日、同社および国内グループ会社が、西日本を中心に甚大な被害を及ぼした7月の豪雨による被災者に対し、義援金200万円を寄付したと発表した。
 寄付は社会福祉法人中央共同募金会を通じて行われた。

中部経産局7月公表 最近の管内総合経済動向
「改善している」、13か月連続
住宅投資の判断を上方修正

 中部経済産業局は、7月12日公表の「最近の管内総合経済動向」で、管内(愛知、岐阜、三重、富山、石川の5県)の経済活動についての総括判断を、13か月連続で「改善している」とした。
 個別の項目では、生産の判断を6か月連続で「緩やかに増加している」とした。鉱工業指数(5月速報)は、輸送機械工業、電気機械工業、プラスチック製品工業などが低下したことから、前月比0・5%減と4か月ぶりに低下した。主要業種では、輸送機械が同9・6%減。乗用車は横ばいだが、自動車部品が海外向けで増加しており、輸送機械全体では高水準となっている。はん用・生産用・業務用機械は同5・5%増。金属工作機械を中心に国内向けが緩やかに持ち直していることに加え、海外向けで緩やかに増加していることから、全体でも緩やかに増加している。電子部品・デバイスは同5・7%増。スマートフォン向けを中心に緩やかに増加している。
 個人消費については、14か月連続で「緩やかに持ち直している」と判断した。管内商業動態統計(販売額)は、前年同月比0・0%増と7か月連続で前年を上回った。スーパーは、衣料品が振るわなかったものの、新規出店効果に加え、飲食料品に動きがみられ、同1・3%増。ドラッグストアは、新規出店効果がみられ、同4・9%増となった。一方、百貨店は、高額品の動きが継続しているものの、衣料品が振るわず、同2・8%減。コンビニエンスストアは、カウンター商材、中食が引き続き好調だったものの、天候不順や店舗数減少の影響もあり、同1・0%減。家電大型専門店は、情報家電などが振るわず、同0・7%減となった。乗用車販売は、普通車が2か月連続で、小型車と軽自動車が2か月ぶりに前年を下回り、全体でも2か月ぶりに前年を下回った(乗用車新車新規登録・届出台数…前年同月比2・5%減)。
 設備投資は、13か月連続で「増加している」と判断。管内主要8社の金属工作機械受注(国内向け)は、自動車工業向けが6か月連続で、一般機械工業向けが9か月連続で前年を上回り、全体でも10か月連続で前年を上回った。
 住宅投資については、判断を「弱含みとなっている」から「おおむね横ばいとなっている」に上方修正した。判断変更は3か月ぶり、上方修正は26か月ぶり。新設住宅着工戸数は、持家が2か月ぶりに、貸家が2か月連続で、分譲が3か月連続で前年を上回り、全体でも2か月連続で前年を上回った。
 そのほか、公共投資は「おおむね横ばいとなっている」(4か月連続)、輸出は「増加している」(6か月連続)、雇用は「労働需給が引き締まっている」(24か月連続)と判断した。
 企業倒産(件数)は、「建築業」「製造業」が前年を下回ったものの、「サービス業他」「卸売業」「不動産業」などが前年を上回り、全体では2か月ぶりに前年を上回った。

TOTO 電波産業会会長賞を受賞
第29回「電波功績賞」
「便座用マイクロ波センサの実用化」で

 TOTO(社長=喜多村円氏、本社=福岡県北九州市)は、「便座用マイクロ波センサの実用化」で、一般社団法人電波産業会主催の第29回「電波功績賞」電波産業会会長賞を受賞した。
 〜便座に隠蔽しながら人の動きまで検出できるセンサーとして、電波の有効利用に大きく貢献〜
 「便ふたを自動で開け閉めする」「用足し後に自動で便器洗浄する」といったトイレの自動化に、人体検知センサーは欠かせないが、これまで同社が採用していた赤外線を使った測距センサーや人体の熱を感知する焦電センサーは、便ふたや便座本体に黒や白の半透明の小窓をつける必要があり、デザイン面や手入れの観点からも課題があった。
 マイクロ波センサーは、電波の一種である「マイクロ波」を使って、人の動きなど「移動体」を検出できるセンサー。マイクロ波は樹脂や陶器を透過するため、温水洗浄便座「ウォシュレット」の中にセンサー自体を隠蔽させることができる。
 また、従来のセンサーでは人が「いる/いない」しか検出できず、複数のセンサーが必要だったが、マイクロ波センサーは人体の移動方向や移動速度まで検出できるため、センサーは1つで済む。
 便座用マイクロ波センサーは、2017年8月発売の「ネオレストNX」「ネオレストAH/RH」「レストパルF」に採用され(国内業界初)、デザインと機能が高度に融合した“ノイズレスデザイン”(凹凸や余分な線のないシンプルなデザイン)の実現に大きく貢献している。
 「電波功績賞」は、電波の有効かつ適正な利用に特別の功績を挙げた個人又は団体を毎年表彰するもので、第29回電波功績賞は、総務大臣賞2件、電波産業会会長賞6件が選ばれた。同社は2015年(第26回)に「電池不要なエコリモコンの実用化」で電波産業会会長賞を受賞して以来、2回目の受賞となる。
 【受賞理由】
 デザインと機能の融合を目指し便座の中に隠蔽して設置できる人体の移動を検出するセンサとして、ARIB標準に準拠した24GHz帯の電波を使用するマイクロ波センサに着目し、隠蔽設置しても安定したS/N性能が保て、高温高湿環境下でも安定して使用でき、トイレブースへの入退室、着座・離座を確実に検出できるマイクロ波センサを実用化し、電波の有効利用に大きく貢献した。
リモデルコレクション09:ペットと暮らす「ネコと本とひだまりと」 パノラマムービーのメニュー画面
“十人十家”コンテンツを新設
TDYリフォーム情報サイトに
 TOTO、DAIKEN、YKK AP(以下、TDY)の3社は、「TDYリフォーム情報サイト」に“十人十家(ジュウニントイエ)”コンテンツを新設した。
 新コンテンツでは、VR一方、百貨店は、高額品の動きが継続しているものの、衣料品が振るわず、同2・8%減。コンビニエンスストアは、カウンター商材、中食が引き続き好調だったものの、天候不順や店舗数減少の影響もあり、同1・0%減。家電大型専門店は、情報家電などが振るわず、同0・7%減となった。乗用車販売は、普通車が2か月連続で、小型車と軽自動車が2か月ぶりに前年を下回り、全体でも2か月ぶりに前年を下回った(乗用車新車新規登録・届出台数…前年同月比2・5%減)。
 設備投資は、13か月連続で「増加している」と判断。管内主要8社の金属工作機械受注(国内向け)は、自動車工業向けが6か月連続で、一般機械工業向けが9か月連続で前年を上回り、全体でも10か月連続で前年を上回った。
 住宅投資については、判断を「弱含みとなっている」から「おおむね横ばいとなっている」に上方修正した。判断変更は3か月ぶり、上方修正は26か月ぶり。新設住宅着工戸数は、持家が2か月ぶりに、貸家が2か月連続で、分譲が3か月連続で前年を上回り、全体でも2か月連続で前年を上回った。
 そのほか、公共投資は「おおむね横ばいとなっている」(4か月連続)、輸出は「増加している」(6か月連続)、雇用は「労働需給が引き締まっている」(24か月連続)と判断した。
 企業倒産(件数)は、「建築業」「製造業」が前年を下回ったものの、「サービス業他」「卸売業」「不動産業」などが前年を上回り、全体では2か月ぶりに前年を上回った。

“十人十家”コンテンツを新設
TDYリフォーム情報サイトに
 TOTO、DAIKEN、YKK AP(以下、TDY)の3社は、「TDYリフォーム情報サイト」に“十人十家(ジュウニントイエ)”コンテンツを新設した。
 新コンテンツでは、VR(仮想現実)技術を使ったパノラマムービーを効果的に活用し、憧れのライフスタイルを実現した10パターンのリモデル空間を、よりわかりやすく、よりリアルに感じてもらえるよう、10組の家族のリモデルストーリーと、その空間をCG映像で再現。
 さらに、リモデルのポイントや採用商品概要などの詳細情報も豊富に掲載し、理想の暮らしを実現する“コト”実現のためのリモデルについて、わかりやすく説明している。
 この他にも、TDYリモデルスマイル作品コンテストにて全国から応募のあった優秀なリフォーム実例を紹介する「リフォーム実例集」、リフォームに最適なTDY製品を紹介する「快適住まいのヒント」、リフォームで理想の暮らしを実現した施主からこだわりのポイントや具現化のプロセスなどの話を聞く「リフォームプレス」など、多種多様なリフォーム関連情報も掲載している。
 “十人十家”コンテンツhttps://re-model.jp/10plan/

これからも“奉仕の心”を大切に
=マルテツ機工 創業50周年=
ネオレストNX(2017年8月発売)

 「大きいことはいいことだ」というCMソングがはやった昭和43年(1968年)に伊藤昌明社長がマルテツ機工(当時、伊藤商店)を創業してから半世紀。同社は今年、創業50周年を迎えた。
 「記念すべき50年という節目の年を迎えることができたのも、お客様ならびに仕入先の皆様のご愛顧とご支援の賜物」と語る伊藤社長に、これまでの同社の歩みについて伺った。

 私は、学校を卒業後、学んだ専門知識を生かすために機械機器メーカーに就職。その中で「ものづくりを支える仕事を」と考え、5年勤めた後に機械工具商としての仕事を始めました。
 昭和43年3月の創業以来、大切にしてきたことはお客様への“奉仕の心”です。メーカーに勤めた経験から、単に商品をお客様である工場に届けるだけではなく、新しい商品が出ると真っ先に商品の勉強をし、その良さと、さらに製造元のメーカーは言わない悪い点も把握して、必要としているお客様に提供してきました。
 また、お客様第一主義を徹底し、大都市地区にある機械工具商社としては非常に豊富な在庫を持ち、「すぐ必要」というお客様への対応にも心がけています。
 この50年には色々なことがありました。創業後まもない昭和46年のドルショックでは、これまでの超円安での輸出から一転、円高不況に。昭和48年の第1次、同54年の第2次オイルショックでは石油製品を中心とした物価の高騰と、日本経済が右肩上がりから不況へという波があり、ものづくり業界も大きな転換が求められました。
 マルテツ機工は、お客様の生産効率化によるコストダウンに役立つ商品を提供し、お客様から大きな信頼を得られるようになりました。その後、日本経済はV時回復し、バブル景気に突入すると、商品をいかに確保するかが機械工具商社に求められる第1の使命となり、元来の豊富な在庫を武器に、名古屋市西部地区から尾張地区において確固たる地位を築くことができました。
 その後もバブル崩壊やリーマンショックによる不況がありましたが、現在は、製造業の好景気を支えるために、日夜商品の安定供給、お客様の生産性向上のお手伝いをするため全社員一丸となって取り組んでいます。

 同社では、伊藤社長の長女が社長の後継者に決まり、事業承継も円滑に行われる見通しとなった。50周年にあたり、伊藤社長は、今後も変わらぬ“奉仕の心”で時代の変化に対応した顧客のものづくりを支えるため活躍していきたいと決意を新たにしている。
 【マルテツ機工概要】
▽所在地=名古屋市西区砂原町45番地
▽創業=昭和43年3月1日
▽設立=昭和48年5月1日
▽営業品目=工作機械/鍛圧機械/電動工具/測定機械/空・油省力機器/切削工具/伝導器具/配管継手/コンプレッサー/エアー機器/ホイスト・工事/スチール製品/平・Vベルト・ホース/ボルト・ナット及び工場用品一般など

GROUNDとトラスコ中山が
AI物流ソフトウェアの実証実験
NEDOの助成事業に採択

 テクノロジーを活用した物流ソリューションを提供するGROUND(社長=宮田啓友氏、本社=東京都江東区)と機械工具卸売商社のトラスコ中山(社長=中山哲也氏、本社=東京都港区)は7月12日、7月上旬よりGROUNDが開発するAI物流ソフトウェア「Dynamic Allocation System(DyAS、ディアス)」を用いた「物流センター在庫・リソース配置支援ソフトウェアの共同実証」に取り組むと発表した。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「AIシステム共同開発支援事業」に採択された。
 GROUNDは、設立以来、物流業界に対してテクノロジーを用いた新しい価値を創出することを目指し、AIやロボティクスなどの最新のテクノロジーを活用した「Intelligent Logistics(インテリジェント・ロジスティクス)」というオリジナルコンセプトを提唱・推進している。
 実証実験の中核を担う「DyAS」は、GROUNDが独自に開発を進める先端テクノロジーを活用したAI物流ソフトウェア。同システムは、@「拠点間在庫最適化(DLA)」A「拠点内在庫配置最適化(DIA)」B「リソース配分最適化(DRA)」C「シナリオプランニング(SP)」の4つのモジュールと、可視化ツール(Intelligent EYE)から構成されている。
 トラスコ中山は、国内拠点99か所(本社2、支店75、物流センター17、ストックセンター5)、海外拠点3か所(現地法人=タイ・インドネシア、 駐在所=ドイツ)を有し、プロツール(工場用副資材)の即納体制の強化に長年取り組んでいる。今年の10月には同社最大となる物流センター「プラネット埼玉」(埼玉県幸手市)の本格稼働を目指しており、「DyAS」を活用した実証実験に加え、GROUNDが提供する次世代型自動搬送ロボットソリューション「Butler(バトラー)」の導入など、先進的な物流インフラの構築を目指している。
 実証実験では、トラスコ中山の物流施設における業務ナレッジや内部データ・外部データを「DyAS」が蓄積・統合・解析し、在庫保管効率や物流作業効率を向上するための在庫配置や人的リソース配分を算出・可視化する。これにより、管理者がノウハウや経験をベースに行ってきた日々の入出庫量の予測、スタッフのシフト組みや作業調整など、高度かつ複雑な判断をスピーディかつ正確に支援し、トラスコ中山の強みである在庫機能の一層の強化につながることを確認する。
 実証実験の対象は「DyAS」を構成する4つのモジュールのうち、A「拠点内在庫配置最適化」B「リソース配分最適化」および可視化ツールとなる。
 期間は7月上旬から来年の2月20日まで。トラスコ中山のプラネット東関東(千葉県松戸市)にて実施する。

自動盤用ツーヘッドホルダーで
荒・仕上げ一発加工が可能に
丸一切削工具 高能率・長寿命を実現

 丸一切削工具(社長=衣斐誠氏、本社=東大阪市本庄西)は、1本のホルダーに荒加工と仕上げ加工用の2種類のインサートを搭載できる、「自動盤用ツーヘッドホルダー」を発売した。同社オリジナルブランドTHE CUTの製品。
 荒・仕上げ加工が1本のホルダーで行える構造で、制約のある自動旋盤のくし刃型刃物台を有効利用できる。
 オフセットタイプは、刃先位置を変えることによりワークをガイドブッシュまで戻さずに加工できるため、切屑がガイドブッシュに入り込むことによる破損の恐れもなく、安定加工を可能にした。
 専用インサートは、ブレーカーのすくい角度を20度とし、先端のR形状のストレート部分をなくすことにより、切屑の排出性を向上させた。切屑が小さなカール状に分断されて排出され、良好な仕上げ面を得ることができる。
 3種類のインサート材種を用意し、一般鋼、炭素鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、非鉄金属に対応。インサートの長寿命も実現した。
 標準価格(税抜)は、ホルダー1万8000円〜3万1000円、専用インサート910円〜1260円。

豪華景品をもれなくプレゼント!
オンダ製作所 謝恩セールスタート

 オンダ製作所(社長=恩田由紀氏、本社=岐阜県関市)の工事店限定好評セール第10弾『CAPORI謝恩セール]』が、今年も8月1日からスタートした。
 『CAPORI謝恩セール]』は、対象商品についている応募券(シール)を希望コースの枚数分集めて応募すると豪華景品がもれなくプレゼントされる同社恒例のキャンペーンだ。
 応募コースは、「宮崎牛(焼肉用)」「繁盛店ラーメン12食」などをラインアップした“10枚コース”に、「三大銘柄和牛食べ比べ」「カタログギフト」などをラインアップした“30枚コース”、「宮崎牛サーロインステーキ」「ズワイのかにしゃぶ」などをラインアップした“50枚コース”の全3コースが用意されている。
 対象商品は「被覆カポリパイプW」「イージーカポリパイプW」「被覆ポリブテン管」「カポリパイプWエラストマー」の樹脂管1巻に応募券2枚(25m巻は応募券1枚)、「配管アダプター」「テーパおねじ」「座付水栓エルボ」「チーズソケット」などの継手小箱1箱に応募券1枚となっており、1人何口でも応募が可能だ。
 応募の宛先は、〒501-6006 岐阜県羽島郡岐南町伏屋2-148 株式会社オンダ製作所『CAPORI謝恩セール] 事務局』まで。対象商品や景品など詳しくは、平日10時から17時まで、フリーダイヤル▽0120(090)800へ問い合わせを。なお、応募締切は2019年3月31日(日)(当日消印有効)となっている。ぜひ、豪華景品をゲットしよう。

しっかりとした在庫体制のもとで
DIAEDGE製品の拡販に注力
梅村本店 第56回中部菱梅会開催

 梅村本店(社長=梅村龍盛氏、本社=名古屋市中川区)の有力販売店と三菱マテリアルが集う「第56回中部菱梅会」(会長=服部利一郎氏・服部商会会長)が5月27〜28日の2日間、京都市左京区のホテル平安の森・京都で開催され、会員ら40名が参加した。
 初日に開かれた総会は富永真二梅村本店営業部長の司会で進められ、冒頭、梅村社長が「本日は第56回中部菱梅会にご参加を賜り誠にありがとうございます。また、平素は弊社を通じて三菱マテリアル様のDIAEDGE(ダイヤエッジ)製品の拡販に多大なるご尽力をいただき御礼申し上げます。4月にDIAEDGE製品の価格改定が発表されました。今年は多くのメーカーが価格改定を発表しており、会員の皆様も苦労されているのではないかと思います。梅村本店としてもできることは一生懸命していきたいと思いますが、価格改定については何卒ご理解をいただければと存じます。また、今年はJIMTOF(日本国際工作機械見本市)開催の年です。今年も三菱マテリアル様より幾つか新製品を出されると聞いています。是非こちらの拡販も宜しくお願いいたします」と挨拶。
 続いて、服部会長が「今回新しく1社の方が入会されたということで、歓迎いたします。昨年度は菱梅会メンバーの売上が10%伸びたということです。今年は景気も良いようですし、昨年以上の伸びを目指しているとのことなので、会社のため、自分のために、梅村本店さんの想定以上に伸ばしていただければと思います。ご協力のほど宜しくお願いいたします」と挨拶した。
 坂元秀幸三菱マテリアル名古屋支店長は「DIAEDGE製品の拡販にお力をお貸しいただき、大変ありがとうございます。本日は三菱マテリアルからも4名参加し色々な話をさせていただきたいと思っています。菱梅会は今回56回ということですが、このように長い間開催されている会は中々ないと思いますので、今後もさらに続いていきますよう願っています」と述べた。
 新加入の三静商会(静岡県浜松市)立石貴志社長より自己紹介を含めた挨拶があり、温かい拍手で迎え入れられた。
 総会後は懇親会が開かれ、山田浩副会長(コジマ・フジ通商社長)が「切削工具に限らず、あらゆる商品がどんどん値上がりをしています。仕入れ値が上がる。また駆動機器などは、物によっては商品がない。景気は良いが、商売がしにくい状態になりつつあると感じています。梅村社長様からしっかりと在庫をして迷惑をかけないような在庫体制を整えているという有難いお話をいただきましたので、一生懸命拡販に努力していきたいと思っています」と挨拶、同氏の音頭で乾杯した。
 情報交換などをしながら和やかに親睦を深め、堀江武夫三菱マテリアル加工事業カンパニー営業本部流通営業部長が中締めの挨拶で「より良い質の高いサービスを提供できるように頑張ってまいります」と意気込みを語り終了した。
 翌日は、観光組とゴルフ組とに分かれて交流が図られ、観光組は、宇治の平等院、奈良の興福寺を見学した後、奈良ホテルでの昼食を堪能した。
 一方のゴルフ組は、宇治田原カントリー倶楽部でのゴルフを楽しんだ。上位入賞は次の皆さん。
▽優勝=服部利一郎氏(服部商会)N71・6H14・4
▽準優勝=藤原昌信氏(山一工具)N73・8H19・2
▽3位=杉原寛尚氏(栄機工)N74・4H15・6
▽ベストグロス=服部利一郎氏86

2018年12日(日)2678号
「FA・ロボットシステム
インテグレータ協会」設立
日本ロボット工業会の特定事業委員会として

 ロボット・FA(Factory Automation)システムの構築等を行うシステムインテグレータ(SIer)の共通基盤組織として「FA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会)」が7月13日、設立された。同日午後3時より東京・港区の機械振興会館で開催された設立総会において、SIer会員123社、協力会員21社により協会の設立が正式に決議され、初代会長に久保田和雄氏(三明機工社長)が就任した。総会後の記者会見で久保田会長は、設立の経緯や趣旨を説明し、一致団結して日本のロボット産業を盛り立てていく決意を語った。
 同協会は、SIerの事業環境の向上及び能力強化に取り組み、SIerを取り巻く関係者間の連携を促進させることにより、あまねく産業における生産活動の高度化を推進し、わが国の産業の持続的発展と競争力の強化に寄与することを目的としている。
 主な事業内容は次の3つ。
 @SIerを中心としたFA・ロボット業界ネットワークの構築=SIerを中心とした全国規模の情報ネットワークの確立▽SIerの受注機会の拡大や、ユーザー要望に対してベストフィットソリューションを提供できるSIerとのマッチングの実現に向けた受発注ネットワークの構築
 ASIerの事業基盤の強化=SIerの経営基盤や事業環境の向上に向けた、SIer間の協業体制の構築や業界標準の制定、人材確保支援等
 Bシステムインテグレーションに対する専門性の高度化=FA・生産システム及びそのインテグレーションに対する専門性を強化するための、技術・安全講習を通した人材育成や教材開発等
 経済産業省と日本ロボット工業会では、ロボットの利活用を推進するにはSIerの拡充及び人材育成の強化が必要として、2017年11月に第1回設立準備総会を両者の呼びかけにより開催。以降、設立準備WG、設立発起人会議、ロボットメーカ・SIer意見交換会など複数の会合を経て、日本ロボット工業会の内部に、予算の独立性と一定の裁量を確保した形で同協会は設立された(日本ロボット工業会の特定事業委員会)。
 組織内には、業務部会、技術部会の2部会と、企画・運営分科会、広報分科会、経営基盤強化分科会、地域連携分科会、技術調査・標準化分科会、人材育成分科会、IoT・AI分科会の7分科会、ほかに地域政策研究会を設け、事業を推進していく。
 役員は次の通り(敬称略)。
 【会長】久保田和雄(三明機工社長)
 【副会長】渡辺亙(バイナス社長)
 【幹事】藤田雅成(IDECファクトリーソリューションズロボット事業推進室室長)▽奥山剛旭(HCI社長)▽飯野英城(オフィスエフエイ・コム社長)▽高山義弘(松栄テクノサービス部長)▽高丸正(高丸工業社長)▽戸苅康成(戸苅工業社長)▽鵜野徳文(ヒロテック社長)▽横山考弘(ブイ・アール・テクノセンター企画営業本部長)▽泉貴史(ミツイワ部長)▽柳原一清(ヤナギハラメカックス社長)▽盛田高史(豊電子工業社長)▽吹野豪(リンクウィズ社長)
 【監事】大槻歩(筑波エンジニアリング営業部)▽細見成人(東洋理機工業社長)
    ◇
 記者会見の後、午後5時20分より機械振興会館倶楽部(機械振興会館6階)で関係企業を交えて設立パーティーが催され、235名が参加した。久保田会長の挨拶、来賓の挨拶(経済産業省の安田篤・前ロボット政策室長及び石井孝裕・新ロボット政策室長)に続いて、橋本康彦・日本ロボット工業会会長の乾杯で開宴。和やかな歓談を行い、渡辺亙副会長の中締めで終了した。
 【久保田会長挨拶(抜粋)】
 昨年11月7日の経済産業省様及び日本ロボット工業会様の呼びかけによる第1回設立準備総会以来、数多くの会議を経てようやく本日、「FA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会)」を設立することができました。
 本年の5月23日に日本ロボット工業会の通常総会において協会設立の承認をいただき、その折、私は会員100社を目標としていきたいと話しました。それにも増して当初の予想をはるかに超える123社のSIer会員、そして21社の協力会員という多くの同志の皆様と共に大きな一歩を踏み出すことができました。協会として皆様の大きな期待を背負うと共に、私自身大きな責任を感じています。
 近年、少子化・高齢化の急速な進展のもとに、自動化・ロボット化はわが国の喫緊の課題となっています。わが国の生産性を維持し、ものづくり強国の国際的地位を維持するためには、大企業の自動化はもとより、中小ものづくり企業へのロボット導入を進めていかなければならないと思っています。また、ものづくりの世界だけではなく、食品加工やサービス業といったこれまでロボットとあまり縁のなかった分野へのロボット活用も、わが国の活力を維持していくためには必要不可欠だと思っています。このような背景のもと、今、我々ロボットシステムインテグレータ(SIer)には大きな注目と期待が寄せられています。
 また、海外に目を向けてみると、ドイツのインダストリー4・0、アメリカのインダストリアルインターネット、中国の中国製造2025など、各国が先を争って自動化を推進しています。特に隣国の中国は、既にロボットの世界最大の市場となっており、製造大国から製造強国に変貌を遂げようと物凄い勢いで自動化を進めています。
 このような状況の中、少子化・高齢化というわが国固有の問題を解決すると共に、国際社会での競争力を維持するためには、我々日本のSIerが一致団結して国家的課題に立ち向かう必要があるだろうと感じています。このSIer協会の会員の皆様が、競争すべきところは競争して切磋琢磨し、また協調できるところは積極的に協調して、日本のロボット産業を盛り立てていくことが、日本の未来のための我々の責務ではないかと考えています。
 本協会では、企業毎の利害を超えて、積極的に日本のシステムインテグレーション能力を高めていきたいと思います。「ネットワークの構築」「事業基盤の強化」「専門性の高度化」の3つをキーワードに、本協会を日本の未来に誇れる団体として作り上げていきたいと考えています。
 ロボットSIerは、地方の中小企業が大変多く、国に意見を具申するような場は何処にもありませんでした。特にSIerの地位向上、人材採用といったところにも力を入れて活動していきたいと考えています。SIer協会を通じて、これから小さなSIerの皆様の大きな力となれるような協会を目指していきたいと思っています。

 Growing Together 
変化を恐れず、ともに挑む
中部ユアサやまずみ会総会開催

 ユアサ商事(社長=田村博之氏、本社=東京都千代田区)の販売店でつくる中部ユアサやまずみ会(会長=峰澤彰宏氏・MINEZAWA社長)は、6月7日午後3時より名古屋東急ホテルにて2018年度総会を開催し、2017年度事業報告・会計報告、2018年度事業計画案・予算案を承認した。役員改選では濱田秀二氏(ダイテム社長)が常任幹事を退任し、新たに野崎憲昭氏(常磐精機社長)が常任幹事に就任した。総会の後、田村社長から同社の業績と中期経営計画の現状について説明された。記念講演では、セ・パ両リーグでホームラン王を獲得し中日ドラゴンズや楽天イーグルスで活躍した元プロ野球選手でスポーツコメンテーターの山ア武司氏が講演した。
 総会の冒頭、峰澤会長が「6月と言うと、大学の新卒の就職活動が解禁となります。人手不足という言葉があちらこちらで聞かれる中、私どもの会社も思ったように人材の採用が進んでいません。日経のWebで見ていたら、6月7日の時点で既に65・7%の学生さんが何らかの内定をもらっておられる。しかし一方で全く内定をもらえるかどうか分からないという学生さんが14・5%。内定をもらっている方も、全然見通しが立っていない方も、昨年と比べると増えている。二極化が進んでいると書かれていました。人手不足の中でIoT、AIという言葉が叫ばれていますが、私たちの会社で実際にどのように使っていくんだ?といろいろ思い悩むことがあります。ユアサ商事様が掲げておられる“Growing Together(ともに挑む)=Bもしかしたら、ロボットとTogetherして生きていくことを真面目に考えなければならないのかもしれません。ユアサ商事様におかれては今年、設立100年を迎えられるということで、2018年3月期の業績も増収増益と聞いています。後ほど田村社長様から色々と話を聞かせていただけるかと存じます。本日は皆様方のご協力をもって進めさせていただきたいと存じますので、どうか宜しくお願いをいたします」と挨拶。
 続いて藤岡正一ユアサ商事執行役員中部支社長が、総会出席と日頃の支援・協力に対して御礼を述べた後、中部支社の概況を報告した。
 2017年度の業績について「工業分野は天気で言うと快晴。住宅と建設は、晴れのち小雨の1年でした」と藤岡支社長。具体的に工業関係は、自動車、半導体が国内外で堅調に推移、国内では食品、薬品の案件が多く比較的堅調に推移した。懸念材料として部品の納期の長期化を挙げ、これにより受注残が増えても売上に直結せず、2018年は推移を見守りたいと話した。一方、住宅は上半期堅調に推移したが、秋口以降、若干低迷した。これらの結果、支社トータルの売上高は前年比2%増となった。
 今年度については、働き方改革が重要なファクターであり、社員のモチベーションを落とすことなく労働生産性を上げるよう取り組むとした。藤岡支社長は「時代に取り残されないよう、変化を恐れず、チャンスを自分のものにするために、炭協会のメンバーと一緒になり徹底的にこの1年、弊社から色々な提案を出していきたいと存じます」と述べ、会員の販売店に対し一層の協力をお願いした。
 司会者から会員151社中、出席100社、委任状38社、合計138社で会則により本総会が成立すると報告された後、峰澤会長が議長を務めて議事に入った。
 第1号議案=2017年度事業報告、第2号議案=2017年度会計報告並びに会計監査報告、第3号議案=2018年度事業計画案、第4号議案=2018年度予算案について事務局より説明があり、いずれも原案通り承認された。
 第5号議案=役員改選では、野崎憲昭氏(常磐精機社長)が常任理事に就任、濱田秀二氏(ダイテム社長)は退任。その他全員の重任を承認した。
 今年度の事業計画は次の通り。@幹事会…4月25日開催済みA総会…6月7日(当日)開催B社員研修会…「新入社員コース」7月11日(水)、「営業事務コース」10月11日(木)、「管理職者コース」11月6日(火)、いずれもホテル名古屋ガーデンパレス(名古屋市中区)にて開催C第40回中部グランドフェア…9月21日(金)〜22日(土)、ポートメッセなごや(名古屋市港区)にて開催。今回のテーマは「Growing Together―ともに新しい未来へ―」。来場者目標1万2400名(前年1万2206名)、受注金額目標227億円(前年225億円)D賀詞交歓会(中部ユアサやまずみ会・炭協会合同)…2019年1月9日(水)、名古屋東急ホテル(名古屋市中区)にて開催。
     ◇
 総会終了後は、メーカーで構成する中部ユアサ炭協会の会員も参加して両会合同の会として続けられ、田村ユアサ商事社長が同社の2018年3月期業績(連結)報告と今期の方針説明を行った。
 2018年3月期は、売上高4617億円(前期比3・5%増)、営業利益114億円(同4・4%増)、経常利益121億円(同3・8%増)、当期純利益82億円(同6・2%増)となり、増収増益だった。
 セグメント別では、産業機器が前期比8・9%増、工業機械が4・3%増、住設・管材・空調が4・1%増、建築・エクステリアが5・4%増と好調。一方、建設機械は5・1%減、エネルギーは2・9%減、その他が4・1%減となった。
 2019年3月期は、売上高4800億円、営業利益127億円、経常利益135億円、当期純利益91億円を計画している。
 田村社長は「今年の3月期の決算を見ても、各企業非常に良い業績。その中で設備意欲は昨年同様に高い位置で推移すると見込んでいます。首都圏を中心に東京オリンピック関連の仕事がようやくプロジェクトとして本格的に動き出してきた影響もあり、日本各地でインバウンドに対する需要が出てきます。またリニア中央新幹線もあり、国内はプロジェクトが目白押しで現状維持と見通しています。一方、海外は中国、アメリカが大きく悪くなる要素は無い。東南アジアも、国ごとに温度差はあるが、昨年底を打って回復基調にあると考えています。特に中国、東南アジアの生産現場ではローカル企業の力がついてきており、日本製の工作機械、機器類等の需要が高まっています」と話した。
 昨年発表した中期経営計画「Growing Together 2020」の現状については、基本方針として掲げた@コア事業の機能強化A成長事業の再強化B経営基盤の強化―の方針に沿って取り組んでいることを報告。
 その中で、成長事業と位置付けている「海外事業」は、最終年度(2020年3月期)の目標取扱高550億円に対して、2018年3月期は333億円。工業分野は受注が好調で、受注残高は46%ほど増加した。住環境分野・建設分野もようやく実績が出てきて、今後に期待できる。海外は日系企業への販売がほとんどだが、海外戦略室を新設するなどして販売体制を強化し、現地資本企業へも販売展開していく方針と話した。
 成長事業「ロボ(AI)&IоТ事業」は、最終年度目標50億円に対して、既に40億円の実績がある。産業用ロボット以外に、アシストロボット等も積極的に販売していくと述べた。
 成長事業「新流通事業」は、新ECサイト(Growing Navi)により、情報発信機能を強化すると共に、業務の効率化を図り、トレードビジネスを拡大する考えを示した。
 新市場・次なる成長事業の発掘・育成については、農業分野、介護・医療分野等への取り組みを進める。さらに新事業開発部を新設し、新事業、新商品の発掘・育成を図っていくとした。
 記念講演では、愛工大名電高出身の地元のヒーロー山ア武司氏が「〜逆境、挫折を乗り越えて〜目標達成のためのセルフマネジメント」と題して講演。現役時代に出会った、熱血指導の星野仙一監督や、野球への価値観を大きく変えた野村克也監督の話などが披露され、参加者は熱心に聴講していた。
 この後、懇親会が開かれ、ユアサ商事を中心とした三位一体を確認した。
設備投資額は前年度の2倍を計画
2018年度中日本三菱日立ツール報告会
MOLDINOのオーラ大切に

 三菱日立ツール(社長=増田照彦氏、本社=東京都墨田区)は、6月12日午後4時より名古屋市東区のホテルメルパルク名古屋にて、中日本の主要特約店と代理店らを招き「2018年度中日本三菱日立ツール報告会」を開催した。
 冒頭、増田社長が「新しいブランドMOLDINOも1歳の誕生日を迎えました。3年間、開発、製造、営業スタッフが考え得る限りの人智を尽くしてきました。振り返ると、2つの大きな宝の山ができていました。1つは、皆様方との信頼関係。もう1つは、皆様方のお客様のお役に立っているというプライドです。『ものに真(こころ)ありて まして人』。すべてはここに戻り、ここから始まると思います。精度向上、品質保証、能力増強、安全確保、人員補強などを含めて、今年度の設備投資額は前年の2倍を計画しています。お客様が気付かれていない『あったらいいな』を見つけに、開発そしてソリューション・エンジエアが日本を、世界を駆け回ります。究極は『楽しくなくちゃ会社じゃない、工具業界じゃない、人生じゃない』。永遠に未完成、ゆえに永遠があると思います。プライドを持ってMOLDINOの持つオーラを大切にして行きたいと思っています」と挨拶。
 営業本部概況報告では、十倉直樹取締役営業本部長が営業概況と今年度の方針を、小櫻一孝国内営業部長が具体的施策を報告した。
 この中で、十倉営業本部長は受注の推移について説明。2017年度は、全体で前年度比113%、国内が106%、海外が122%となった。海外は2008年と比べて約2倍に伸長した。海外受注はヨーロッパ向けが47%、中国向けが28%と2地区で75%を占め、最重要エリアとなっている。今後、アメリカ、アセアン地区についても成長が期待でき、今後の重点課題と位置づけていると述べた。
 また、同氏は営業本部長方針として@「金型市場へのさらなる踏み込み」A「国内・海外の連携強化」B「野洲・成田工場及びGSC(グローバルソリューションセンター)部隊との連動によるユーザーフォローの強化」C「安全・安心・健康があってこその営業活動」を挙げた。
 小櫻国内営業部長は、今年度の施策として、ターゲットユーザーを具体化して拡販活動を開始▽積極的な技術展示会への出展(MOLDINOブランドの浸透)▽秋にグローバルソリューションセンターの東部ステーションを成田工場敷地内に開設(現在、建設中)▽16種類の新商品投入▽工作機械メーカー、ツーリングメーカーとのコラボ企画の実施―について説明、キャンペーンの紹介も行った。最後に「私たちはお客様の課題に真摯に向き合い、お客様と私たちの笑顔のために未知の領域にも果敢に挑戦し続け、共に成長するかけがえのないパートナーになります」と同社のビジョンを確認した。
 製造本部概況報告では、井田久晶理事製造本部成田工場長、久保田和幸製造本部野洲工場長より、両工場の設備投資内容、品質向上への取り組みなどが報告された。
 2017年度販売表彰が行われ、優秀賞3社、敢闘賞4社の合計7社が表彰された。
 続いて、「金型市場の動向とMOLDINO的新商品」と題して日畑忠広グローバルソリューションセンター長が新商品セミナーを行った。
 同氏はこの中で、金型業界では国内における金型生産額が2009年のリーマンショック前まで回復していると指摘。EV化による自動車部品の変化や、自動車の軽量化のためにアルミニウム部品、超ハイテン材部品などが増加していることを挙げ、部品の変化に伴う金型材料の変化について説明した後、それに対応する新商品を紹介した。
 報告会の後は、会場を移して懇親会が開かれ、棚木基之NaITO中部営業部長が「平素は三菱日立ツール製品の拡販にご尽力をいただきまして、代理店を代表して御礼申し上げます。販売店様、メーカー様と三位一体で販売をし、MOLDINOのブランドをさらに広めていきたいと思っています」と挨拶し乾杯の音頭をとった。
 和やかな歓談が行われ、山田英二シミヅ産業執行役員中部ブロック長の中締めでお開きとした。

相模原工場リニューアルの一環で
イノベーションセンターが完成
ベ ン 特約代理店を招いて見学会

 バルブ専門メーカー、ベン(社長=鈴木一実氏、本社=東京都大田区)は6月6日午後1時30分より、相模原工場(神奈川県相模原市緑区橋本台2―2―38)内にこのほど完成した研修施設「イノベーションセンター」の見学会を開催した。同センターは「見て、体験できる工場」をコンセプトに自動弁の研修をはじめ、製品の組立から出荷までの一連の流れを見学でき、体験も行える施設として設立された。当日は特約代理店の営業責任者など30名が参加し、センターと工場を見学した。
 同社が平成27年9月に着手した相模原工場(敷地面積9235平方メートル)のリニューアルは、工場建屋の建て替え、中央センター倉庫の新設に続いて、今回工場に隣接して新設されたイノベーションセンター(建屋面積1115平方メートル、延床面積〈2階部分〉1052平方メートル)の完成をもって完了した。
 同センターは、東日本大震災以降休止状態となっている福島県いわき市にある研修センターの機能を継承しつつ、さらに最新設備を取り入れ、少人数から最大100名まで利用できるフロアの設計ほか、利用者が快適に過ごせる様々な工夫が凝らされている。研修・教育サービス、情報サービスだけでなく、建設にあたっては神奈川県と相模原市から補助金を受けており、近隣の小・中学校や企業に施設を開放しコミュニティの場として活用することも目的としている。
 見学会では、はじめに竹山隆裕センター長より挨拶があり、センター内(第1・2セミナー室、多目的ホール、衛生エリア周辺、第1・2応接室など)を見学。
 第1セミナー室は、定員30名となっているが、当日はパーテーションが外され開放的なオープンスペースとなっていた。目的に応じて、オープン・クローズドスペースと自在に使い分けられる。プロジェクターや照明、窓のブラインドはタブレットでの操作が可能(第2セミナー室も同様)。
 この第1セミナー室で、ベンのものづくりビデオと、岩手朝日テレビで放映された同社岩手工場の紹介ビデオを約15分間視聴。後方にサロンスペースがあり、カウンターコーナーではセルフサービスで飲み物などが提供される。
 第2セミナー室は、講義やディスカッションなど様々な用途で使用可能。机が三角の形をしており、丸く並べたり、長方形に並べたりとフレキシブルな使い方ができる。
 多目的に使えるメインホールは、セミナーなどの休憩時間にもゆったりと過ごせる場となっている。この他、完全分煙スタイルの喫煙室、パソコンなどが使えるグリーティングスペースも用意。同センターはWi-Fiも完備されている。
 トイレは、地域の人の使用を想定し、男性用トイレには小児用トイレも完備。デザイン性の高いトイレスペースで、男性・女性用で異なった雰囲気作りが特徴となっている。また、トイレ前のマットは、踏むと絵が変化する楽しい仕掛けも施した。
 建物1階は、テスト場となっており、実演エリア、試験エリア・機械室を見学。実習でも使用される、今年度発売の新商品が紹介された。
 部品倉庫・梱包エリアを見学後、物流倉庫では生産管理システム・販売管理システム・商品管理システム・ピッキングシステムの4つで構成される独自の物流システムについて説明を受けた。その後、一般見学ブースで物流エリア、組立エリアを見学した。
 最後に相模原工場の事務所、展示室、さらに予定のなかった社員食堂も見て回った。

 見学会の後は、会場を新横浜駅近くの新横浜グレイスホテルに移して懇親会が開かれた。
 横沢好夫社長(当時、現会長)が挨拶に立ち「お陰様で、平成27年9月から相模原工場は第1期としてまず工場、第2期で中央センター倉庫、第3期として本日ご覧いただいたイノベーションセンターを建設し、完成しました。本日、皆様にこのオープニングにご参加いただき感謝申し上げます。相模原工場は3つの機能を有しています。まず1つ目の工場ですが、従来の工場は老朽化していたのでリニューアルをして、耐震補強と空調の完備など作業環境を向上させるため、工場の建て替えをしました。2つ目の中央センター倉庫は、従来、岩手の他に横浜にセンター倉庫がありましたが、それらを統合し、相模原工場に隣接した倉庫を新しく建設しました。物流システムを構築し、圏央道など交通網も良い立地となっています。3つ目は、イノベーションセンター。元々は、福島県いわき市に研修センターがありましたが、3・11(東日本大震災)と福島第一原子力発電所の事故の影響により、そのまま休止状態でした。今回、研修センターの機能を継承し、バス1台分の研修ができるセンターを作ろうと建設しました。イノベーションセンターは本日オープンです。これから特約代理店様には、特に新入社員等の勉強の場として研修をしていただければと存じます。また、販売店の方、ゼネコン・サブコンの新入社員の方々、あるいは地域の小・中学生に工場見学、社会見学として活用していただければと思っています。さらに近隣の企業の方々にも開放して、コミュニティの場として活用していただくことも考えています。イノベーションセンターを皆様にご活用いただき、ベンのファンを1人でも多く作っていくことが目的です。当社は創立以来、自動弁を中心にバルブ専業メーカーとして、半世紀以上着実な歩みを続けて来ることができました。今後も日々刻々と変わる世の中、皆様の要求に応えられるように邁進してまいる所存です。特約代理店の皆様には引き続きご支援ご協力をお願いいたします」と述べた。
 乾杯の発声を松林英安昭栄専務取締役営業本部長が行い、懇親の場となった。和やかに歓談が進む中、服部透オータケ取締役営業本部長の中締めで盛会のうちに終了した。

TOTO津ショールーム
7月28日移転オープン
水まわり商品を空間で提案

 TOTO(社長=喜多村円氏、本社=福岡県北九州市)は、『TOTO津ショールーム』をこれまでの三重県津市船頭町から同市久居野村町へと移転させ、7月28日より営業をスタートさせた。同26日には関係者ら30名を招き、オープニングセレモニーならびにショールーム内見学会が開催された。
 セレモニーでは、白川敬TOTO常務執行役員と、来賓を代表してカドSOUWA津店の松井康伊知支店長が挨拶。ショールームの概要が説明された後、来賓代表者らによるテープカットを経て見学会へと移行した。
 新ショールームは、展示面積をこれまでより約2割拡張し、リフォームや新築を考える施主が住空間をイメージしやすいよう空間展示≠フ充実を図ったという。8月から発売を開始した新商品システムバスルーム「シンラ」や洗面化粧台「オクターブ」「ドレーナ」をはじめとする最新の水まわり商品を実際に見て、触って、体感できる。
 国道165号線沿いに位置し、さらに旧ショールームと比べ駐車スペースを大幅に拡張。最大で44台が駐車可能となり、車でのアクセスが非常に便利だ。また、商談用テーブルの拡充、ウェイティングスペースや授乳室まで完備し、来場者の快適性も一段と向上させている。
 商品展示スペースのすぐ隣にはイベントスペースが設けられている。これから先、地域のリモデル店(※)らと連携した各種イベントやセミナーなどの実施が考えられており、TOTOは、この地域での暮らしをより快適にする水まわり商品をこのショールームで提案してくれることだろう。(※)リモデルプランの提案や施工からアフターサービスまでを総合的にサポートする、日本最大級の増改築工事会社ネットワーク。

【津ショールーム概要】
●名称▽TOTO津ショールーム
●所在地▽〒435-0043 三重県津市久居野村町420-10
●電話▽フリーダイヤル0120(43)1010
●営業時間▽10時〜17時
●休館日▽毎週水曜日(祝日は開館)、夏季休暇、年末年始
●アクセス▽車/国道165号線沿い▽公共交通機関/近鉄名古屋線「久居」駅下車徒歩約10分
●展示面積▽約125坪(イベントスペース約20坪含む)
●建物▽2階建て(ショールーム、事務所)
●詳しくは、ショールームへ直接連絡するか、同社お客様相談室▽フリーダイヤル0120(03)1010まで。

今年で創立60周年
正会員ら110名参加で大盛況
名古屋水栓販売協会 納涼例会開催

 今年でめでたく創立60周年という節目を迎えた名古屋水栓販売協会(理事長=伊藤辰之氏・イトウ社長)は7月25日18時より、名古屋市中区錦のライブハウス『NAGOYA KENTO’S(ケントス)』を貸し切って、毎年恒例となっている納涼例会を開催した。この納涼例会は、毎年、ロックまたはジャズのライブハウスで開催するのが同協会の定番≠ニなっている。今回は、正会員、賛助会員合わせて当初予定の80名を超え例年の倍となる110名が参加。なかでも「業界活性化のために女性の出席率30%を目指した」(伊藤理事長談)結果、女性も数多く訪れ、その目標はほぼほぼ達成されたようだ。
 安井文康副理事長(同協会庶務担当・錦興業社長)の司会進行で始まった納涼例会。冒頭、挨拶のなかで伊藤理事長は「最近よく『人手が足りない』という言葉を耳にします。弊社も同様ですが、メディアでは就職・転職のようなコマーシャルをよく目にします。とくにこの業界は人≠ェ大事です。そのなかでも困っているのが設備業、建設業の方々ではないでしょうか。その一方で、ある業界新聞では『建設業界週休2日に待ったなし!』という特集が組まれていました。建設業界は、働き方改革の前に、まずは週休2日を浸透させることが先決ですが、人手不足も深刻で悩ましいところだと思います。そんななか、当協会は今年60周年を迎えることができました。その記念イベントとして、今日は例年の倍となる110名の皆さまにお集まりいただきました。なかでも女性の皆さまの参加が多く、大変感謝しております。今日はプロのオールディーズバンドのライブもあります。連日暑い日が続いておりますが、暑気払いも兼ねて、皆さんで歌って踊って盛大に盛り上がりましょう」と会場を盛り上げた。
 続いて、今年度より同協会のメンバーに加わった、正会員のいし満(社長=石原和典氏、本社=名古屋市中区)と賛助会員のアズビル金門(社長=上西正泰氏、本社=東京都豊島区)、東尾メック(社長=東尾清吾氏、本社=大阪府河内長野市)の3社が紹介され、在田忠之副理事長(在田商店社長)の乾杯の音頭で例会がスタートした。
 乾杯直後から、参加者らは近況報告や情報交換と賑わっていたが、オールディーズバンド「Baileys」のミニライブがスタートすると会場内のボルテージは一気に最高潮に。しかも、このライブは2ステージも行われ、最後には全員総立ちで、なかには踊り始める一団も。食事に歌にダンスにと、伊藤理事長の宣言通り盛大に盛り上がった2時間だった。
 興奮冷めやらぬ会場内だったが宴もたけなわとなり、最後は川本克己会計監査(共和商会社長)の中締めでこの日は散会となった。

新入部員勧誘に力注ぐ
展示会での役割を再度確認
愛青会 平成30年度第1回例会開催

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=大藪淳一氏・大清社長)の青年部「愛青会」(部長=長谷川尚氏・加藤商会営業統括部長)は7月26日、ゲストに倉地克明展示会抽選部長(組合理事、倉地社長)を招き、総勢14名で平成30年度第1回例会を開催。10月4日〓に開幕する『第32回管工機材・設備総合展』(以下、展示会)での愛青会部員の役割について改めて確認した。
 長谷川部長が議事進行を務め、以下の議題について審議・報告が行われた。
【議題1】展示会について▽@4月5日に開催された第2回展示会部長会議の内容報告。A9月4日=開催予定の展示会成功祈願パーティー(仮)開催主旨説明。また、各部員へ再度、出席を要請。B展示会の担当日時について、各部員とも出席可能日を提出済み。本例会当日現在調整中。調整が終了次第、各部員へ報告されることとなった。C展示会開催中の抽選会景品案発表。抽選会場の渋滞回避を優先すること、また、景品は倉地抽選部長確認のもと正式決定することがこの場で確認された。
【議題2】今後の予定について▽@11月=展示会の反省会ならびに例会を開催予定。A12月=メーカー・商社を交えた意見交換会・勉強会ならびに忘年会を開催予定。
【議題3】部員勧誘について▽新入部員の勧誘を再度、各部員に依頼。また、現在の部員は住設(管材)が大半。他分野(工具・機械系など)の次世代リーダーの勧誘も進めていくことが確認された。同時に「メーカー・商社の勧誘はいけないのか?」との意見も出された。今後、検討していくという。
【議題4】その他▽連絡事項など。
 すべての議題審議が終了し、部員らは近況報告などを交えながら懇親を深めていた。

冷えたビールで酷暑も吹き飛ばす
総勢72名で大盛り上がり
三重県機械工具商組合 納涼会を開催

 三重県機械工具商組合(理事長=山田浩氏、コジマ・フジ通商社長)の青年部(部長=水野隆次副理事長、共栄商会社長)が主催する平成30年度納涼会が7月26日、近鉄「四日市」駅北口ふれあいモール・グルメパーク内にあるアサヒビアケラー四日市で開催され、組合員ら72名が参加し大変な賑わいを見せていた。司会進行は枅川修幹事(組合理事、ジーネット三重営業所長)が務めた。
 開会に先立って山田理事長が「ここ最近は酷暑が続き、お仕事も大変だろうと思います。暑さが連日続くなか、この夏はスポットクーラーなどの季節商品が欠品状態で、ご注文いただいてもモノが無いという状況で、これは喜ばしいことなのか残念なことなのか分かりませんが、少しでも良い方向に動いてくれればと願うばかりです。今日は、おいしく冷えたビールを飲んで暑気払いして、また明日の仕事につなげていただければと思います」と参加者に労いの言葉をかけた。続いて挨拶に立った大津裕史幹事(組合副理事長、大津屋社長)は「今日は72名もご参加いただき誠にありがとうございます。この納涼会は三重県機械工具商組合の青年部が主催しておりますが今後もいろんな行事を考えております。ぜひご参加ください」とスピーチし、乾杯の音頭を取った。
 参加者同士、名刺交換や近況報告などで場が和んできた頃合いを見計らって、豪華景品が用意されたジャンケン大会3連戦が始まり、盛り上がりはピークに。宴もたけなわとなったところで、水野部長が「今回は青年部主催となって2回目の納涼会でしたが、多くの女性の方々の参加があり、そしてじゃんけん大会も盛り上がり、まずまず成功したんじゃないかなと思っております。また来年もこのビアパーティーをもっと盛り上げたいと思っておりますので、今日以上のご参加をよろしくお願いします」と中締めの挨拶。最後は1本締めでこの日は散会となった。

平成30年度は2.2%増の76兆7703億円
2年連続増加の見込み
日機連 平成30年度機械工業生産額見通し

 日本機械工業連合会(日機連)は7月23日、平成30年度の機械工業生産額が前年度比2・2%増の76兆7703億円となる見通しだと発表した。
 平成29年度の機械工業の生産は順調な回復を辿り、生産額は75兆1195億円、前年度比6・3%増と平成23年度以降最大の伸び率を示した。
 平成30年度は、国内での伸びは緩やかながら、引き続き人手不足に伴う根強い省力化・自動化のニーズ、オリンピック開催に向けた交通・物流等の社会インフラ整備などの投資に期待できるとした。
 海外では、米国で法人税減税の政策効果により引き続き底堅い状況が続くと見込み、欧州でもユーロ圏を中心に緩やかな景気回復が続き、中国では半導体関連の需要や省力化・自動化投資の伸びが期待できると予想した。
 今年度の生産額はリーマンショック時の水準を回復する見込みだが、生産額の水準としては約30年前の水準と同程度。当時と比較し輸出の割合が高く、品目としては電気機械等の生産額が減少し、輸送機械の生産額が増加していることなどを、同会は特筆すべき点として挙げている。
 業種別の生産額見通しは、一般機械が前年度比5・4%増の16兆3452億円、電気機械が同3・8%増の8兆2267億円、情報通信機械が同1・7%増の3兆356億円、電子部品・デバイスが同3・3%増の8兆1569億円、輸送機械が同0・1%増の33兆7218億円、精密機械が同1・4%増の1兆4884億円、金属製品が同3・1%増の3兆985億円、鋳鍛造品が同1・6%増の2兆6972億円。

3Dプリント軸受の寿命予測ができる
オンラインツールを開発
イグス より自由に設計が可能

 イグス(東京都墨田区)は、長年自社試験施設でのテスト結果から製品の寿命予測を行い、オンラインツールで提供してきたが、このほど3Dプリント製のすべり軸受でも寿命予測が可能になったと発表した。
 3Dプリント製のすべり軸受は、イグスの耐摩耗性樹脂材質「イグリデュール」製フィラメントを用いて成形したものが昨年リリースされた。その寿命予測が可能になったことにより、ユーザーはより一層自由に設計できることになる。
高い耐摩耗性のトライボフィラメントおよびレーザー焼結(SLS)用トライボパウダー
 イグスが2014年のハノーバー・メッセで初めて「イグリデュール・トライボフィラメント」を紹介して以来、その製品ラインアップは広がり続けている。6種類の熱溶解積層法(FDM)用トライボフィラメントおよび2種類のレーザー焼結(SLS)用材質が加わったことで、すぐに産業用途で使用できるすべり軸受が成形できるようになった。
 3Dプリントサービスはわずか3ステップで利用でき、試作品または少量生産用特殊パーツに至るまで、構成から見積り依頼が簡単、迅速しかも低コストで行える。より経済的な材質でエネルギー消費が少ないカスタム品が速やかに生産できることでコスト削減の可能性は大幅に広がる。
 試験施設での徹底的な品質試験により、射出成形部品や3Dプリント部品の寿命が正確に予測可能。3Dプリント軸受の寿命を予測する機能は、オンラインツール「イグリデュール・エキスパート」(https://www.igus.co.jp/iglidur-expert)に入っており、現在全6種類の材質のオンライン寿命予測が提供されている。
イグス社内試験施設とオンラインツール
 自社試験施設ではイグリデュール樹脂材質の摩耗や摩擦具合を集中的にテストしており、年間1万件のテストから得られたデータがオンライン寿命予測ツールのデータベースに取り込まれる。「イグリデュール・エキスパートシステム」はわずか4ステップでユーザーの要件を読み込み、無潤滑・メンテナンスフリーのイグリデュール材質の適性や寿命予測結果を提示する。

新鋼旋削加工用コーティングサーメット材種
「AT9530」発売
タンガロイ 合金鋼加工第一推奨材種

 タンガロイ(社長=木下聡氏、本社=福島県いわき市好間工業団地11-1)は、新鋼旋削加工用コーティングサーメット材種「AT9530」の販売を開始した。
 「AT9530」は、特殊積層被膜(Ti、Al)N系と特殊表面処理「Premium Tec」の採用により、鋼の高速仕上げ加工において優れた耐摩耗性と耐欠損性を両立したコーティングサーメット材種。特に合金鋼加工において高い耐摩耗性を発揮する。
 これにより、同社最新のサーメットシリーズ「NS9530/GT9530/AT9530」は、あらゆる加工形態に対応可能となった。
 「AT9530」の設定アイテムは、同社の鋼旋削加工用第一推奨ブレーカシリーズであるTSFブレーカ及びPSブレーカを中心に、標準的なサイズだけでなく、発売以来好評のISO-EcoTurnにも標準設定される。追加アイテムは111形番。
 主な形番と標準価格(税抜)は、「CNMG120408-TSF AT9530」が850円、「DNMG110404E-TSF AT9530」が970円、「VNMG160404-TS AT9530」が1300円、「CCMT09T304-PS AT9530」が970円。シリーズ全体で1000万円の販売を見込む。

高強度直角肩削りカッタ「Do Rec」に
多機能インサートを拡充
タンガロイ 3次元加工に対応

 タンガロイは、刃先交換式直角肩削りカッタ「DoRec(ドゥ・レック)」に多機能インサートを拡充し、販売を開始した。
 「DoRec」は、経済的な両面4コーナインサートを採用した直角肩削りカッタで、高い刃先強度を備え、直角肩加工、溝加工において高能率加工が可能。
 新しいインサートは、さらい刃部分の形状改良により、ネガの切れ刃強度を保ったまま3次元加工を可能にした。また、主切れ刃に適切なすくい角を与えることにより、従来製品より良好な切れ味と高い刃先強度の両立を達成している。
 インサート材種には、鋼・ステンレスに対応したAH3135と、鋳鉄に対応したAH120を採用。いずれも高い耐欠損性を持ち、突発欠損やチッピングを抑えることで加工を安定化する。
 DoRec多機能インサートは、高い汎用性と加工安定性を有し、生産性向上やトータルコスト低減に寄与する。
 標準価格(税抜)は1490円。初年度4800万円の販売を見込む。

第一コンピュータリソースが提供する
システム設計ツール『VSSD』が
IT導入補助金の対象ITツールに

 第一コンピュータリソース(社長=池谷正宏氏、本社=名古屋市中区錦1-16-20、グリーンビル)はこの程、経済産業省が実施している「サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)」において、「IT導入支援事業者」に認定されたと発表した。
 同社が提供するシステム設計ツール『Verasym System Designer(VSSD)』を新規で導入する場合に、導入金額の半分(上限50万円)の補助金を受け取ることができる。
 IT導入補助金とは、経済産業省が中小企業・小規模事業者等の生産性の向上支援を目的に、ITツール(ソフトウエア、サービス等)を導入する事業者に対し、導入費用の一部を補助する制度。この制度を利用すると、ITツール導入費(初期費用+初年度システム利用料+導入支援費用など)の2分の1以内(上限額50万円、下限額15万円)が補助される。
 VSSDは、システム開発における要件定義、外部設計(基本設計)、内部設計(詳細設計)などシステムの設計を行う専用ツール。画面設計、テーブル設計などドキュメント毎に専用インターフェースを用意しており、システムエンジニアが効率よく設計作業を行えるようになっている。
 また、VSSDでは設計情報を一元管理しているため、仕様変更が発生したときの影響範囲をすばやく特定できたり、画面設計情報からモックアップを簡単に出力できたりするなど、生産性や品質を向上させる機能が数多く備わっている。
 第一コンピュータリソースは、経営戦略の立案から戦略の情報化企画、そして開発、導入段階におけるモニタリングサービスまでをトータルサービスとして提供する独立系システムインテグレータ。詳しくは、https://www.dcr.co.jp/を見るとよい。
 購入に関する問い合わせは、同社プロダクトソリューション部(TEL052-204-1377、メールvssd-info@dcr.co.jp)まで

活況呈した3日間
設定目標上回る勢いで次回へ繋ぐ
2018中部どてらい市

 連日猛暑の続くなか名古屋市港区のポートメッセなごや第3展示館で7月21日から23日までの3日間開催された、工作機械・産業機器・機械工具・住設建材・特選品の総合展示即売会『2018中部どてらい市(事務局=山善名古屋支社)』。前年実績を上回る受注額125億、来場者数1万2000名と目標設定しただけあって、連日、活況を呈していた(開催概要等は弊紙7月15日発行号に掲載済み)。
 初日、開場前に開催されたオープニングセレモニーでは、主催店を代表して東陽(本社=愛知県刈谷市)の羽賀象二郎社長が、出品メーカーを代表してミツトヨ(本社=神奈川県川崎市)の沼田恵明社長が、事務局を代表して山善(本社=大阪市西区立売堀)の長尾雄次社長がそれぞれ挨拶。山善名古屋支社(所在地=名古屋市熱田区)の吉村泰典上級執行役員支社長が決意表明をし、来賓によるテープカットとくす玉割りで華々しく開会すると同時に、開場の外で待ちわびていた来場者が一斉に入場を開始した。
 いろんな業界から人手不足で困っているという声を耳にするようになって久しいが、今回会場を訪れてみて、事務局の山善をはじめ、出品メーカー、主催店の各ブースでの若手社員の頑張りが非常に目立っていた。例えば、主催店の1社である常磐精機(社長=野崎憲昭氏、本社=名古屋市昭和区)では若手リーダーはもちろん新入社員までもが率先して接客に励み、また、同じく主催店の1社であるイチショー(社長=西島一郎氏、本社=名古屋市南区)では10日間の予定でインターンシップに参加している名古屋経済大学2回生5名が現場の雰囲気を体感しに訪れていた。出品メーカーの1社であるハタヤリミテッド(社長=足立憲泰氏、本社=名古屋市中区)も若手社員らによる気持ちいいほどの接客が、LED照明などの出品商材とも相まって展示ブースは明るく活気に満ちていた。
 また、今回とくに活況だったのが、産業機器や住宅設備の部門でクーラーなど“涼”を扱うメーカー各社だ。歴史に残る酷暑を観測した7月から、作業現場用スポットクーラーも、家庭用クーラーも品薄状態が続いているというが、会場でも、出品メーカー各社は在庫状況などの問い合わせ対応に追われ、頭を抱えながらも嬉しい悲鳴を上げていた。

2018年8月19日(日)2680号
出品規模125社250小間
展示会出品者会議開催
愛知県管工機材商協組 10月4日いよいよ開幕

 愛知県管工機材商業協同組合(理事長=大藪淳一氏・大清社長)が主催する『第32回管工機材・設備総合展』(展示会実行委員長=成田幸隆理事・大成工機商会社長、以下、展示会)が10月4日(木)から3日間、名古屋市千種区の名古屋市中小企業振興会館1階「吹上ホール」で開催される。同組合の一大事業として2年に1度開催されているこの展示会。出品の決まったメーカーら100社を招き7月27日、会場となる吹上ホールで出品者会議が開催された。
 会の冒頭、挨拶に立った大藪理事長は「今年に入って出品のお申込みを開始させていただきましたが、おかげさまで6月末日の締切りを前に250小間完全満小間のお申込みをいただきました。私ども組合員一丸となって来場促進活動を行っていきますが、出品メーカーさま、賛助会員様にもご協力いただきまして、ユーザーさまのご来場を促していただければと思います。当日の展示ブースですが、回を重ねるごとに皆さまの商品の見せ方が上手くなってきているなと感じております。ご来場いただいた方が楽しく見られるという工夫がいろいろ凝らされております。今回もぜひそういった方向で進めていただければと思います。それに際しまして、いろいろ制約や確認事項もありますが、その点もご確認のうえ多くの方々に来ていただいて、楽しい展示会にしていただきますよう何卒よろしくお願いいたします。あっという間に10月4日はやってきます。皆さまご協力のほどよろしくお願い申し上げます」と、出品者らに来場促進活動などへの協力をお願いしていた。
 続いて、成田展示会実行委員長が「今回の展示会は、6月末日の出品申込み締切りを待たずして250小間満小間を達成することができました。これも、ご出品いただくメーカーさまのおかげと感謝しております。今回はテーマを『いのちの水、流す技、未来につなげ。』として進めております。この展示会で目指しているものは、時代に即応した技術やノウハウを生かした皆さまの製品をご出品いただくことで新たな需要の掘起しと、さらなる販路の拡大をもって皆さまの業績につなげていただきたいと思っております。一方で、この管工機材業界というのは人の目に付きづらいところで使われている商材を扱っています。が、生活を下支えしているという意味では社会には欠かせないものでもあります。そういったところをご来場いただくお客さまに見ていただいて、より知っていただく、興味を持っていただくことで、最終的には未来を担う若者たちがこの業界へ集まっていただけるようにと考えております。この2点を達成しようとなると、あと必要なことは我々組合員もお客さまの動員に精一杯尽力いたしますが、ご出品いただくメーカーさまにもご協力をぜひともお願いしたいと思っております。建設業界の方、設計・施工の方など、たくさんのお客さまの動員にご協力いただきますよう、改めてよろしくお願い申し上げます」と、展示会の主催者を代表して挨拶した。
 その後、今回から展示会事務局を務めているニホンディスプレイ(所在地=愛知県大府市、電話=0562-46-7800)らから開催概要などの説明が行われ、最後は村井善幸副理事長(オータケ社長)が「この展示会に向けて、約1年半前から準備を進めてまいりました。そして、今日まであっという間の1年でした。これから10月4日まで最終コーナーに差し掛かったなと思っております。皆さんとともに展示会を盛り上げていければと思っております。この展示会は当組合の一大イベントでございます。しかし、我々だけでは成し得ない、本当に多くの皆さまのご協力があって成り立つ展示会でございます。我々としましてもぜひとも1人でも多くのお客さまにご来場いただき、皆さんにとって『いい展示会だった』『中身があった』『これからもこの機会を役立てたいなぁ』と思っていただけるような展示会にしてまいりますのでよろしくお願い申し上げます。今回のテーマは『いのちの水、流す技、未来につなげ。』でございます。未来につながる第一歩となるよう頑張ってまいりたいと思いますのでよろしくお願いいたします」と挨拶し閉会した。

【展示会開催概要】
■名 称▽第32回管工機材・設備総合展
■テーマ▽「いのちの水、流す技、未来につなげ。」
■目 的▽一般家庭からインフラ・産業活動にいたるまでの広い分野にわたって社会基盤を支える管工機材・設備機器の最新の製品・技術・情報を公開し、環境問題、資源の有効利用・リサイクル、少子高齢化などの時代の要請と関連付け、新たな需要の創造と販売促進を図り、もって業界の発展に寄与する。
■主 催▽愛知県管工機材商業協同組合
■後 援▽愛知県・名古屋市・名古屋商工会議所・愛知県中小企業団体中央会・愛知県管工事業協同組合連合会・愛知県空調衛生工事業協会・名古屋市指定水道工事店協同組合・全国管工機材商業連合会・静岡県管工機材商組合・岐阜県管工機材商組合・三重県管工機材商業組合・中部経済新聞社・日刊工業新聞社・商工経済新聞社・弊社
■会 期▽平成30年10月4日(木)〜同6日(土)
■会 場▽名古屋市中小企業振興会館1階「吹上ホール」(名古屋市千種区・地下鉄桜通線『吹上』駅5番出口徒歩約5分)
■展示会事務局▽ニホンディスプレイ(〒474-0011 愛知県大府市横根町名高山15-3 電話=0562-46-7800)

受注・生産・総出荷額すべて
8四半期連続のプラスに
ロボット統計 2018年4〜6月期

 一般社団法人日本ロボット工業会(会長=橋本康彦氏・川崎重工業取締役)が7月26日発表した「ロボット統計受注・生産・出荷実績2018年4〜6月期(会員ベース)」によると、受注額、生産額、総出荷額はいずれも8四半期連続のプラスとなった(サービスロボットは調査対象外)。2017年の年間の集計結果は、国内需要が堅調であったことに加え、輸出はそれ以上の大幅な伸びを示した。会員と非会員を含めた年間受注額は前年比27・8%増の9447億円、生産額は同24・8%増の8777億円と、それぞれ過去最高を更新した。
 発表された2018年4〜6月期の受注・生産・出荷の各状況は次の通り。
 1.受注について
 受注台数、受注額ともに前年同期比でプラスとなった。
・受注台数…6万613台(前年同期比6・7%増)、11四半期連続のプラス
・受注額…2126億円(同3・8%増)、8四半期連続のプラス
 2.生産について
 生産台数、生産額ともに前年同期比でプラスとなった。生産台数は四半期ベースで過去最高。
・生産台数…5万8031台(前年同期比4・6%増)、20四半期連続のプラス
・生産額…1841億円(同6・2%増)、8四半期連続のプラス
 3.出荷について
 各項目ともに前年同期比でプラスとなった。国内出荷台数、総出荷台数は四半期ベースで過去最高。
・総出荷台数…5万6778台(前年同期比3・0%増)、20四半期連続のプラス
・総出荷額…1880億円(同6・5%増)、8四半期連続のプラス
・国内出荷台数…1万67台(同16・9%増)、5四半期連続のプラス
・国内出荷額…433億円(同6・2%増)、19四半期連続のプラス
・輸出台数…4万6711台(同0・4%増)、20四半期連続のプラス
・輸出額…1447億円(同6・6%増)、7四半期連続のプラス
 @国内出荷内訳
 各項目ともに前年同期比でプラスとなった。
〈電気機械産業向け〉
・国内出荷台数…3000台(前年同期比6・8%増)、6四半期連続のプラス
・国内出荷額…144億円(同2・9%増)、6四半期連続のプラス
〈自動車産業向け〉
・国内出荷台数…3105台(前年同期比17・8%増)、4四半期連続のプラス
・国内出荷額…129億円(同8・3%増)、5四半期連続のプラス
 A輸出内訳
 電子部品実装用は輸出台数、輸出額ともに前年同期比でプラスとなった。溶接用は主要輸出先であるアメリカ、中国向けなどが減少し、輸出台数、輸出額ともにマイナスに転じた。
〈電子部品実装用〉
・輸出台数…3891台(前年同期比16・0%増)、8四半期連続のプラス
・輸出額…604億円(同19・6%増)、7四半期連続のプラス
〈溶接用〉
・輸出台数…9883台(前年同期比4・9%減)、6四半期ぶりのマイナス
・輸出額…250億円(同0・5%減)、6四半期ぶりのマイナス

2018プライベートショー盛況
生産環境改善へ新たな提案
山下機械 名古屋市工業研究所で開催

 山下機械(社長=近藤敏之氏、本社=名古屋市熱田区中田町8―20)の「2018プライベートショー」が6月21、22日の両日、名古屋市熱田区の名古屋市工業研究所にて開催された。
 同展示会は今年で10回目。例年会場としていた本社工場が、注文を受けた機械設備の製作対応のため使用できず、今年は会場を変えての開催となった。
 今回は、同社の有力仕入先メーカー15社が出展し、生産現場における生産性向上などに役立つ最新の工作機械、消耗工具、ツーリング、周辺機器を展示紹介した。
 初の平日2日間開催となり、さらに恒例のセミナーが会場の関係で行われなかったこともあり、2日間の来場者数は予定の人数を若干下回ったが、会場では展示された機械等を熱心に品定めするユーザーの姿が多数見られ、展示会は成功裡に終了した。
 開会式の挨拶で近藤社長は出展メーカーら関係者に対して「展示会など行事が重なる中を山下機械プライベートショーにご出展並びに応援に駆けつけていただき有難うございます。今私たちは景気のピークを迎え大きな結果を作り続ける中で、今回の展示会の開催となっています。自動車関連を主体とした多くのお客様におかれては、部品の集中、集約、生産競争によりここ数年、複数台の設備を繰り返し購入されており、そこに今後のEV化の中で生まれてくる新しい部品に対しても積極的に取り組みをされていく動きにより、各会社での設備投資は重なり、さらに増えている状況だと思います。そのような状況の中で、さらに人不足、モノ不足も深刻になってきており、この4月からは、多くの生産財での価格改定に加えて、今回新たに働き方改革も推し進めなければならない状況になり、お客様の生産環境はさらに厳しくなってきています。私たちは、これを改善するための新たな提案を行い、今回皆様が出展された商品を使っていただけるチャンスととらえ、お客様の生産工場のさらなる生産性向上と、生産現場の課題に応えていきたいと思っています。また、今回のプライベートショーは、初めての試みですが、名古屋市工業研究所で平日2日間の開催となりました。土曜日開催ができないことや開催時間の短縮等で集客に懸念はありますが、メーカー様と一体となり商品の優れた所をしっかりと説明させていただいて、多くの引き合いと大きな成果につなげていきたいと思っています」と意気込みを語った。
 注意事項等の説明があった後、恒例のガンバロー・コールで士気を高めて開幕した。

全員例会、ゴルフ部会など
7月度理事会を開催
岐阜県管工機材商組合 行事担当理事を選任

 岐阜県管工機材商組合(理事長=渡部勝裕氏・大東社長)は、7月5日午後5時より岐阜市長良川河畔の岐阜グランドホテルにおいて理事会を開いた。新理事3名を含む全理事が出席して、今年度の主な行事の担当理事、開催時期などを決めた。
 冒頭、渡部理事長が「5月の総会で理事長に選出され、初めての理事会ですので不慣れなところもありますが、宜しくお願いいたします」と挨拶。続いて議事に入った。
 [第1号議案]第41回通常総会の報告
 5月16日に岐阜グランドホテルで開催し、26名が出席した。収支報告があり、これを承認した。平成30年度は組合員1社減の22社、賛助会員67社でのスタートとなった。
 [第2号議案]第73回ゴルフ会の報告
 3月27日に岐阜関カントリー倶楽部にて開催し、27社が参加。原嘉輝氏(オンダ製作所)が連続優勝を果たした。
 [第3号議案]平成30年度行事担当理事選任の件
・ゴルフ部会(10月、3月)…廣瀬功理事(瓶由社長)、森浩理事(山兼社長)
・愛知県管工機材商業協同組合主催「第32回管工機材・設備総合展」見学会(10月4日)…宮崎宏一郎理事(西武管商執行役員)、ほか木曜会
・新年賀詞交歓会…渡部理事長、白木伸道理事(白木商会社長)
・全員例会(2月)…竹原健一理事(五光山彦専務)
 以上担当理事の選任を承認した。また、管工機材展見学会については、1社から複数名の参加でも会費を徴収しないこと、渡部理事長が前日の10月3日に名古屋で開催される全国管工機材商業連合会(管機連)の理事会に出席し4日に展示会場で合流することも承認した。
 [第4号議案]管機連総会の報告
 6月11日に東京・千代田区のグランドアーク半蔵門にて開催され、同総会に出席した渡部理事長より当日の議事録をもとに概要が報告された。
 [第5号議案]その他
 関谷啓司副理事長(安田執行役員本店長)より副理事長職辞任(会社事情による)の申し出があり、これを承認。後任の副理事長に白木理事が就任した。関谷氏は理事として残る。また、西武管商の登録者が古賀義浩取締役から宮崎執行役員に変更されたことを承認した。

ロボット、関連製品・技術が一堂に
9月5日からポートメッセなごやで
「名古屋ロボデックス」初開催

 リードエグジビションジャパン(社長=石積忠夫氏、本社=東京都新宿区)は9月5〜7日の3日間、名古屋市港区のポートメッセなごやにて「第1回名古屋ロボデックス-ロボット開発・活用展-」を開催する。
 この展示会には、産業用ロボット・アシストスーツをはじめ、センシングシステム・グリッパ・架台などの周辺設備、ロボットの開発技術やAIまでロボット社会の実現を促進するあらゆる製品・技術が出展され、ロボットメーカーとロボットを活用したい企業が世界中から来場する。
 名古屋での開催は初となるが、初回から安川電機、川崎重工業、KUKAロボティクス、Universal Robot、エプソン販売、オリックスレンテック、Doog、山善、信和産業、鍋屋バイテック、キーエンスなどの有力企業が出展する。
 同時開催の「第1回名古屋ネプコンジャパン」「第1回名古屋スマート工場EXPO」「第1回名古屋オートモーティブワールド」と合わせて、最終的には520社が出展、3万名が来場する見込みの一大イベントとなる。
 【出展対象】
 ロボット(産業用ロボット、サービスロボット)▽知能化・制御技術(AI、IoTソリューション)▽駆動技術(モータ、アクチュエータ、軸受、カップリングなど)▽センシング技術(各種センサ)などを取り扱う企業
 【来場対象】
 ロボットを活用したい企業(製造業、医療・福祉、接客業、物流業、アミューズメントなど)▽ロボット/FAの設計・開発者▽ロボットテクノロジーを導入したいメーカーなど
 公式サイトURL=https:/www.robodex-nagoya.jp/
 なお、同時開催の「オートモーティブワールド」は、世界最大の自動車技術の展示会(東京開催)とされ、初の名古屋開催では、ケーヒン、パナソニック、ソニーセミコンダクタソリューションズ、村田製作所、オン・セミコンダクター、新日本無線、住友ベークライト、三菱ガス化学、東洋紡、積水化成品工業、ノリタケカンパニーリミテド、住友重機械工業、日特エンジニアリング、SCREENホールディングスなどの有力企業の出展が決定している。

全国からユーザーらが参加
「耐熱合金加工セミナー2018」
サンドビック 座学と実削デモ加工を実施

 サンドビック・コロマントカンパニー(プレジデント=高屋政一氏、本社=名古屋市名東区)は6月15日、同社プロダクティビティセンターにおいて「サンドビック耐熱合金加工セミナー2018」を開催した。全国より航空機関係を中心に耐熱合金加工に携わる技術者ら約50名が参加。旋削・転削・ソリッド工具適用のポイントを、実削デモ加工を交えながら解説した。
 冒頭、同社エアロスペースビジネス推進部の責任者が挨拶で「サンドビックでは新製品を毎年3000種類出しています。新製品を導入するにあたり、サンドビックでは開発費をかなり投入しています。新製品だけでなく、加工技術の開発のためにも使用しており、工具を使っていかに速く正確に、またコストを低減する加工ができるかを研究し、加工ノウハウも含めて開発コストをかけています。今回は耐熱合金、チタン合金の加工に関わるセミナーですが、サンドビックでは様々な新製品、様々な加工技術のセミナーを複数回行っており、ユーザーの有益なパートナーになれると考えています」と話した。
 セミナーでは、旋削加工のポイントとして、耐熱合金(Ni基)、チタン合金の材料特性と加工技術、高圧クーラントの適用について説明。引き加工により高送りとチップ寿命アップを可能にした工具「コロターンプライム」を紹介した。
 また、転削加工のポイントでは、切り込み角の影響、カッター進入方法とツールパス、ポケット加工について解説。さらにソリッドツールでの加工のヒントとして、加工方法による違い、切削油のタイプと給油法などを挙げて説明した。

お詫びと訂正
 弊紙8月12日号8面に掲載した記事のなかで、株式会社山善の本社所在地を東京都港区と表記してしまいましたが、正しくは「大阪市西区」でございます。ここに、ご迷惑をお掛けした読者の皆さま、ならびに関係各位に深くお詫び申し上げます。

徹底した省人化・自動化を推進
各務原市に最新の物流拠点
八幡ねじ テクノセンター内覧会開く

 八幡ねじ(社長=鈴木則之氏、本社=愛知県北名古屋市)は7月18日午後2時より、昨年5月に稼働を開始した最新物流拠点「テクノセンター」(岐阜県各務原市)の内覧会を開催した。同センターは最新の自動倉庫、高速仕分け台車などを備え、独自開発の新物流システム「フレックスシステム」の導入により、出荷効率が従来の約2倍に向上。また、自動化の研究開発機能も担い、将来的な国内の人手不足に対応する自動化技術の開発を進めている。
「ITとメカトロを駆使した整流化」をコンセプトにした物流改革
 内覧会には日刊紙・業界紙7社と金融機関7行が参加。
 冒頭、八幡ねじ70年余の歩みをまとめたVTRが上映され、物流を中心に革新的システムを開発してきた歴史、ホームセンター事業の取り組み、海外への展開などが紹介された。
 鈴木建吾会長は挨拶で「私どもは三方善≠社是としています。これは皆がよくなるよう考え行動しようということです。三方善の精神は、企業永続の精神なのです。八幡ねじの歴史を振り返ると、完全に合理化の歴史といえます。合理化というのは、人のためにどうしたらいいかを考えること。それを続けてきたのが私どもの歴史だと思います」と述べ、今後さらに合理化を進めるにはAI(人工知能)の活用が不可欠とし「若い人に取り組んでもらった方がいいと考え、今年の1月に社長交代をしました。引き続きご協力を賜ればと存じます」と結んだ。
 続いて、鈴木則之社長が挨拶し、三方善の精神を引き継ぐ考えを表明した後、同社の物流改革への取り組み、テクノセンターの概要などを紹介した。
 同社の物流改革の基本コンセプトは「ITとメカトロを駆使した整流化」。様々な流通形態の商品を客のニーズに合わせて、効率的に滞りなく流すことを目的としている。物流システムはすべて自社開発しているため、迅速に対応でき、ノウハウが蓄積されている。
 ホームセンター向けの物流センター(各務原DC)の基盤となっているのが、バーコードと自動仕分け機(ソーター)を活用した「フローシステム」。約30年前に開発された。ねじは多品種・少量、形が不揃いで重量物も多く、物流にとっては扱いにくい商材だが、この中でホームセンター向けにパッケージ化し定型化された商品を、バーコード情報をもとに高速の自動ソーターで仕分ける仕組み。個別にピッキング・検品する場合と比べ作業効率が2・5倍に向上し、検品作業が不要、出荷ミスもゼロになった。現在は全国3000店舗、日当たり10万件の商品を出荷している。
 一般産業向けには、細かい客のニーズに効率的に適応するために、自社製作したピッキング台車を使い、1人の作業者が出荷を完結させる「セルシステム」を2005年に完成させた。無線ランを通じて台車に搭載されたタブレットに出荷指示が出され、指示されたロケーションへ移動しピッキングを行う。商品についているバーコードを読み込み、指示通りの数量を台車に装備された秤を使ってピッキングする仕組み。ばらばらに行っていた作業に比べ、出荷効率が1・5倍、出荷ミス件数は70%減少した。
 テクノセンターは、商品の形状が多岐にわたり、出荷形態も異なる一般産業向けの物流業務の効率化と作業者の負担軽減をめざして設立された。設計コンセプトは@出荷品質の更なる向上(JANコード管理、秤の活用)A属人化しない出荷作業のシステム化(経験が浅い人でも出荷できるシステム)B省人化・機械化の推進(歩行距離の低減、重複作業の集約、事務処理自動化等)C女性・高齢者でも働きやすい環境整備(重筋作業軽減・空調や託児所設置)。「整流化の基本コンセプトに加えて、今回、色々な社会環境変化に対応しながらお客様の求めるQCDA(Quality、Cost、Delivery、Assortment)を実現するために、機械化・自動化をできるところは徹底的に行う」(鈴木社長)との考えで推進。
 これを実現するため、大量に商品を間違いなく効率的に流す「フローシステム」と、多様な形状の商品を客ごとに異なる出荷仕様に合わせて出荷する「セルシステム」を融合した物流システム「フレックスシステム」を開発した。
 フレックスシステムは、ピッキング作業で最大の無駄となる歩行距離を削減するために、高速自動倉庫(SRS)を活用し、商品が自動倉庫からコンベアを通じて作業者の前に運ばれ、指示通りピッキングすることで作業が完結する仕組みを採用。対象を出荷頻度が高い商品に限定し、その結果、出荷効率は従来の台車ピッキングと比べ約2倍に向上した。また、自動倉庫から商品を直接ピッキングするため、棚入れ作業(格納作業)が無くなった。出荷頻度の低い商品や荷姿が大きい商品(異形品)については、従来通りのセル方式のピッキングを採用している。
 今後の開発テーマは、出荷頻度の低い商品にもフローシステムの考え方を導入し、複数の客の商品をまとめて出荷することで出荷効率の向上を目指すとした。
 テクノセンターは、単なる自動倉庫設備を入れた物流センターではなく自動化の研究開発の機能も担う。画像処理を用いた自動選別機の開発・導入や、複数種類の商品を一度に袋詰めする設備も自社開発し稼働している。袋詰め商品については、当初、同社の中国工場で製造していたが、徹底的な自動化を実現することで日本国内での製造を可能にした。将来的な国内の人手不足を想定し、自動化技術の開発を進めている。
 鈴木社長は「私どもの取扱商品は15万アイテムあり、在庫管理を人間が行うのは現実的ではない。AIを活用した管理システムを現在、早稲田大学と共同で研究開発している。RPA(ロボットによる業務自動化)も、お客様からのデータの受信に関して実際に行っている」と更なる展開に意欲的に取り組んでいる。AIを活用した在庫管理システムは今年から試験的に導入される予定。
 説明の後、実際にパレット自動倉庫、ケースピッキングステーション、高速自動倉庫、ピッキングステーションなどを見学した。
【テクノセンター概要】
 所在地=岐阜県各務原市前渡東町7-268-8、TEL058-386-8118(代表)
 敷地面積=1万9172u(5810坪)、建物面積=6394u(1938坪)、延べ床面積=9478u(2872坪)
 処理能力=150パレット/日(入荷)、1万件/日(出荷)
 格納能力=パレット自動倉庫3470パレット、ケース自動倉庫1万8576ケース、高速ケース自動倉庫3744ケース、固定ラック1000パレット

目標達成に向けて一致団結
「中部グランドフェア2018」
ユアサ商事 機械・機電の決起大会開く

 ユアサ商事中部支社(執行役員中部支社長=藤岡正一氏)の工業機械部・機電部は7月3日午後5時よりメルパルク名古屋にて「中部グランドフェア2018」の説明会と決起大会を開催し、主催社、出品メーカーらが出席した。今年のグランドフェアの全社テーマは『Growing Together-ともに新しい未来へ-』。中部グランドフェアは来る9月21〜22日、ポートメッセなごやを会場に、主催・中部ユアサやまずみ会、協賛・中部ユアサ炭協会、後援・ユアサ商事により開催される。
 説明会の冒頭、藤岡支社長が挨拶し、中部グランドフェア2018の概要を説明。受注目標227億円、来場者目標1万2400名を掲げ「事前の販売活動を徹底し、グランドフェアを販売活動の山場として取り組んでいただき、主催社様、メーカー様、事務局ユアサ商事が一丸となり目標を達成したい」と意気込みを語った。
 藤岡支社長は今年のグランドフェアの改善点として、QRコードによる登録システムの導入、利用駐車場の見直しの2点を挙げ「初の試みであるQRコードでの登録システム。来場者がしっかりと確認できるため情報のデータベース化ができ、会場での対応がスピーディーに行えるのではないか」と期待。また、例年満車などで利用者に不便をかけていた駐車場については、来場者の駐車場を「金城ふ頭駐車場」とし、主催社、出品メーカー、事務局は「ポートメッセなごや立体駐車場」を利用、金城ふ頭駐車場から会場まではシャトルバスを運行することで改善を図るとした。
 次いで、主催社を代表して野崎憲昭常磐精機社長が挨拶した。(以下、挨拶内容)

 中部グランドフェア決起大会にお集まりいただき、誠にありがとうございます。そして、ユアサ商事様におかれましては、グランドフェア説明会、決起大会の準備、設営に対しご尽力をいただき、誠にありがとうございます。
 現在の景況感は、先行き不透明感はあるものの、良い方だと思います。政治経済については、皆様の方が詳しいかと存じますので、私からは若き経営者やリーダーのためにお役に立つお話をさせていただきたいと思います。
 「優しさ競争」では若者は育たない
 私は最近の働き方改革に少し違和感を持っています。今、日本は労働時間の削減ばかり注目されていて「休め休め」「定時に帰れ」と優しさ競争になっていますが、そんな働き方改革が「新入社員や若手の最も成長する時期を奪っていないだろうか?」とつくづく思ってしまいます。若者は家や学校や仲間たちよりも、企業で磨かれるのが現実。そして企業は給与を払う立場で、常にお客様からの評価や市場の競争環境にさらされている立場です。若者も企業も進化・成長をしていく上で「厳しさ」も必要ではないでしょうか。厳しさというのは、怒鳴ったり、長時間労働をさせたりすることではなく、「少し高めの要望をする」「チャレンジできる仕事を与える」「自分の頭を使って考える機会を与える」などをし、褒めたり、叱ったり、指摘をしたり、助言をしたりと若者としっかり向き合うことが大切。そしてもう1つがイメージング。苦労、失敗、挫折をしながらも、努力で這い上がってきた若者を自分に置き換えさせ、耐えること、苦難を乗り越えることの重要性を伝えていくことも大切。私は「若い頃、貪欲に仕事をした者のみに未来がある」と思っています。
 働き方改革と同時に、パワーハラスメントに関しても社会の目は厳しくなっていて、選手と指導者との距離のとり方が難しくなっています。企業でいう、経営者と社員、そして上司と部下の関係です。都民ファースト、アスリートファーストという言葉も素晴らしいのですが、企業がそれを意識しすぎると、相手の人の質や人間性レベルが低かった場合、社員が勘違いをし、上下関係が崩れ、組織が崩壊してしまいます。某大学アメフト部やレスリング部のように、過度に行き過ぎた指導は絶対いけませんが、「叱るべきことは叱る」、そして「叱ったぶん、改善をしたら褒めてあげる(フォローする)」。そんな環境、そして教育が望ましいと私は思っています。若者は、失敗をしたり、叱られる経験が多い者ほど育ちます。失敗をしたり叱られたりするとすぐに辞めていってしまう者もいますが、縁がなかったと思うしかないでしょう。
 何れにせよ、優しさ競争では若者も企業も育ちません。将来、若者に立派な大人になってもらうべく、そして企業が成長をし続けながら末永く存続をすべく、今景気が良い時にこそ、人材育成をしていきましょう。
 業界において、ユアサ商事様は350年もの歴史がある中で、人・物・金において相当な苦労をされたと思っています。グランドフェアにおきましても、しっかりと教育をなされた若手が、汗を流しながら、時には場内を走りながら接客に務める光景は、歴史があるがゆえにできることではないでしょうか。
 そんな歴史ある、そして教育をしっかりなさっているユアサ商事様を見習いながら、私たち主催社、出品メーカーはそのステージに立てる自覚と誇りを持ち、ユアサ商事様に結果で日頃の恩返しができるよう、三位一体となり、まずは集客に努めていきたい。
 ご来場目標1万2400名、受注目標227億円。ただ集まっているのは「群れ、集団」。お客様に喜んでいただきたい、提案をしたい、ユアサ商事様のためにも、と目的や目標を持って集まるのが「チーム」。グランドフェアまで、まだ日にちはあります。ユアサ商事様、メーカー様、万全な体制、準備をお願いします。当日、盛大に盛り上がることを祈念いたしまして、主催社代表の挨拶と代えさせていただきます。

 続いて、今回展の概要と注意事項について説明があった後、各部の取り組みが次のように報告された。
 【中部工業機械部 目標(名古屋・岡崎・北陸・浜松の4拠点)】
・受注目標=61億6000万円
・動員目標=1700名
・主催社数=20社(バス主催社含む)
・出品メーカー数=49社
・渡辺正志部長コメント=「非常に好調な状況だが、自動車のEV化、排ガス規制等の問題もあり、また、働き方改革が本格的にスタートし、ものづくりの大変革元年になる中、高付加価値、高効率化、高度な自動化を推進できる商品が求められています。今回は、機電部とのコラボレーション展示を考え、より提案力のある高付加価値製品・自動化システム・最新技術を展示。そして自動化技術・IoTを中心にした新たな提案で、皆様の受注拡大の絶好の機会となり、成果を得ていただける場となると確信しています」。
 【中部機電部 目標(岡崎・北陸を含む)】
・受注目標=23億3000万円
・動員目標=2320名
・主催社数=16社
・出品メーカー数=84社
・奥薗鉄也部長コメント=「グランドフェアを最大限に生かして、ユーザー様に売り込みを行いたい。ユーザー様にご来場いただけるよう、開催日までの販促活動を主催社様と出品メーカー様と三位一体で取り組んでまいります。事前販促活動の早期開始を徹底し、皆様にご満足いただけるようプロセスにも結果にもこだわって取り組んでまいります」。
 決起大会は会場を移して行われ、アトラクションやユアサ商事若手社員によるシュプレヒコールで大いに盛り上がりを見せた。

中部ジーネット会 2018年度総会を開催
新たな発想を持って前進
9月に名古屋支社新社屋完成

 ジーネット(社長=古里龍平氏、本社=大阪市中央区)名古屋支社の主力仕入先メーカーでつくる「中部ジーネット会」(会長〓飯野敏彦氏・SMCグローバル営業部長)は、6月22日午後3時30分より愛知県犬山市の名鉄犬山ホテルにて2018年度総会を開催、会員75社が出席した。
 冒頭、飯野会長が挨拶で「例年、自動車関係を中心に話をさせていただいていますが、今年は半導体の話をしたいと思います。半導体産業を取り巻く環境は、今までシリコンサイクルと言われ、非常に好調な時と非常に不調の時との差があったと思います。しかし、これから2020年ぐらいまではスーパーサイクル、好調が続くとされています。2018年の下期からさらなる成長段階に入るだろうと言われ、これはアメリカの半導体メーカーも、日本の半導体メーカーも同じようなコメントをしています。中国が国策として半導体の製造強化を打ち出しており、今まで以上に投資が行われていくということです。中国政府はICの製造を2030年までに25兆円規模にするとしています。半導体製造される個数は、2015年に32万7000個だったのが、2025年には195万個に一気に増えていくと予想されています。設備は日本やアメリカなどから作って持っていくので、まだまだ日本にお金が落ちると考えています」と話した。
 次いで、古里ジーネット社長が挨拶に立ち、日頃の営業活動への多大なる支援・協力に対して感謝の意を示した後、6月18日に大阪で起きた直下型地震で被災及び影響を受けた顧客や仕入先に対して見舞いの言葉を述べた。
 古里社長は、ジーネットの現況と中期経営計画の施策について説明し(詳細は弊紙第2675・2676号4面で既報)、最後に「色々な人材を採用し、色々な考え方に基づいて、我々としては新たな発想を持って今後組織を前に進めていきたい。それがお集まりのメーカー様の素晴らしい商品をさらに多く流通させていくことにつながると信じています。是非今後も、皆様方の倍旧のご支援を切にお願いいたします」と結んだ。
 飯野会長の議事進行のもと議案審議が行われ、2017年度事業報告・会計報告・会計監査報告、2018年度事業計画及び予算案は原案通り承認された。
 続いて、新入会員4社(ウッドワン、タンガロイ、ニコテック、マルヤス機械)が紹介された。
 役員改選では原案通り新役員(別掲)が承認され、再任された飯野会長が「現在東京で単身生活をしていますが、いつまでも地元愛に溢れていますので、引き続きお引き受けいたします。また今年1年、宜しくお願いします」と挨拶。以上で議事を終了した。
名古屋支社現況報告
 続いて、大谷秀典ジーネット取締役名古屋支社長が支社の現況を報告した。
 報告のはじめに大谷支社長は「我々を取り巻く環境は、すこぶる良い状態なのかと感じています。今日も皆様方を受付でお迎えしましたが、非常に余裕のある笑顔で来られ、売上が充分足りている感じなのかと思っています。お客様を回っていても、今売れてなかったらダメでしょうと逆に言われる状況です。色々な商品多岐にわたって、モノの流れが良いのかと思います。ただ私は社内で、油断をするなと強く話をしています。良い時だからこそ次の一手をしっかり打っておかないと、良い状態は必ず衰えます。スピードが失われていくと思います。充分状況を見ながらしっかり準備をしていかなければならないと思っています」と気を引き締めた。
 組織については、浜松営業所に船曳卓所長が着任、名古屋支社では谷口嘉章名古屋営業所課長が新設のロボット専任担当(課長)に異動した。名古屋機械課に新入社員1名を増員、住設システム部に新入社員と中途各1名を増員したほか、静岡営業所、三河営業所、一宮営業所、三重営業所に新入社員を各1名増員した。さらに、地域密着営業を強化するため三重営業所に名古屋機械課から機械担当を1名配置した。
 名古屋支社の2017年度実績は、売上高が前年度比108・7%の151億5600万円。ジーネット全社の売上高が同104・5%の639億3000万円であり、伸び率で全社を上回った。セグメント別では、機工部門が同113・0%、機械部門が同104・3%、住設部門が同99・8%。機工部門は大阪(同105・4%)、東京(同108・3%)と比べて伸びた。機械部門は東京(同118・8%)が大きく伸ばしたと報告した。
 大谷支社長が掲げる2018年度の支社方針は「市場にインパクトを与え続ける」。エンドユーザーにとっての本当の価値を見極め、取引先を通じて提案。独自のマーケティング手法による様々な提案をエンドユーザーに届けていく。
 同社独自の編集による「かんたん解決カタログ」は、テーマ毎に発生していると思われる問題をパターン別に提示。解決するための方法を示し、販売店とともにユーザーに提案していく。
 また、ウェブ経由で在庫商品検索・照会・発注ができる「EGnet」には、販売店納入の発注作業を簡素化した新機能「EGダッシュ」を追加した。
 雑誌とメールマガジンの2つの形態でメーカーの新製品など最新情報をタイムリーに紹介する「新斬MONO」を定期的に発行。販売店の有効販売ツールとして活用されている。
 機械関係では、機械加工を中心とした展示会を各地で開催。昨年9月22・23日にツインメッセ静岡で「2017駿河機械加工システム展」を、今年3月16・17日にポートメッセなごやで「2018中部機械加工システム展」を開催し、有力な案件が多数あったと報告した。また、地域に密着した形で、テーマをより絞った小・中規模の展示会「ソリューションフェア」を実施。昨年度は1か所(浜松)の開催だったが、今年度は4か所(鈴鹿、静岡、浜松、三河)での開催を予定している。
 新たに名古屋支社に「ロボットシステム専任担当」を配置。今後増大するロボットシステム案件を、ロボット専任担当が初期対応することで、適切な方向へ商談を進めていく。適切なシステムインテグレーター(SIer)の選択肢の拡大や、短納期・適正価格・サービス対応など、ユーザー、販売店にメリットのある体制を構築する。
 今年1月にオープンした「ロボットテクニカルセンター東京」は、兵庫県に続いて2拠点目となるロボットシステム導入支援施設で、国内主要7メーカーのロボットを15台常設し、ユーザーの具体的な案件に対してテストなどを行い一緒に構想を練り上げていく。様々な講習が受けられるスクールも実施する。
 住設システム関係は、これまでの主要4メーカー(LIXIL、リンナイ、クリナップ、トクラス)に、新たにウッドワンを加え、5社をメインに展開していく。
 最後に大谷支社長は、今年9月に完成する名古屋支社の新社屋を紹介し、「新たな職場環境で、さらにパワーアップして名古屋支社を運営していきたい」と抱負を述べた。
 閉会にあたり、寺田愼一郎ジーネット常務取締役営業本部長が「景気は絶好調です。この景気の良い時に、ジーネットは新しい価値をお客様、ユーザー様に提供することを使命として活動してまいります。皆様方の素晴らしい商品を、いかにしてユーザー様に知らしめていくか、受注につなげていくかというマーケティングをこれからも一生懸命行ってまいります」と述べて引き続き仕入先各社の支援をお願いし、総会を終了した。
 【新役員】 敬称略
▽会長=飯野敏彦(SMC)
▽副会長=富永真史(ミツトヨ)、片岡暢博(ヤマザキマザックシステムセールス)
▽会計=簀戸透(サンドビック)
▽幹事=袴田明弘(アネスト岩田コンプレッサ)、連健吾(クリナップ)、田口昌己(コベルコ・コンプレッサ)、赤松修行(昭和電機)、窪田健一(DMG森精機セールスアンドサービス)、長島英明(日東工器)、川村真巳(BIG DAISHOWA)、渡部信幸(LIXIL)、冨田真令(リンナイ)
▽事務局=大谷秀典(ジーネット)

ジーネット名古屋支社新社屋
9月25日営業開始と報告
中部ジーネット会 ビアパーティー開く

 中部ジーネット会のビアパーティーが7月24日午後6時30分より名古屋市中区の神戸館錦通店にて開催され、会員であるジーネット名古屋支社の主力仕入先メーカーとジーネットの社員が参加して親睦を深めた。
 ジーネットの新入社員が進行役を務める中、冒頭、寺田愼一郎ジーネット常務取締役営業本部長が「日本経済は景気が良いと思っています。私どもジーネットもこの3月期決算は増収でしたが、減益だったので景気が良いとは言い切れません。今期は皆様方メーカー様の素晴らしい商品をしっかり販売し、業績を上げて増収増益となるよう頑張りますので、皆様方のご支援をお願いいたします」と挨拶。
 飯野敏彦中部ジーネット会会長(SMCグローバル営業部長)は「最近、お客様への訪問から帰る途中に部下と話すのが、いま何℃くらいか?ということです。寒い時もそうですが、暑い時は新しい商売が生まれる可能性があるのではないかと思います。暑さを凌ぐための色々な製品が開発されるのではと思っています」と挨拶で語り、力強く乾杯の音頭をとった。
 ジョッキ片手に会話が弾む中、豪華景品の米沢牛の焼肉セットなどが当たる恒例の抽選会も行われ、連日の猛暑を吹き飛ばすような賑やかなひとときを過ごした。 
 最後に、大谷秀典ジーネット取締役名古屋支社長が「ジーネット名古屋支社の営業全般にわたり多大なるご支援をいただき御礼申し上げます。名古屋支社の新社屋がいよいよ完成し、9月25日に新しい事務所で営業を開始します。また、ロボット専任担当を谷口課長が務めます。ここにご参加の主力メーカー様の支援がなければ我々は何もできませんので、引き続きご支援の程を宜しくお願いいたします」と挨拶、中部ジーネット会幹事の田口昌己コベルコ・コンプレッサ中部支店長の中締めで、盛会のうちに終了した。

総受注高15か月連続で前年上回る
国内11か月、海外13か月連続増
中部経済産業局 6月度金属工作機械受注状況

 中部経済産業局が7月31日に発表した平成30年6月度金属工作機械受注状況によると、管内金属工作機械メーカー主要8社(オークマ、アマダマシンツール、ジェイテクト、コマツNTC、FUJI、豊和工業、三菱電機名古屋製作所、ヤマザキマザック)の総受注高は、前年同月比10・1%増の496億8000万円となり、15か月連続で前年を上回った。前月比は0・0%減だった。
 国内受注は、前年同月比16・4%増の177億100万円となり、11か月連続で前年を上回った。前月比は7・8%減だった。主力の一般機械工業向けが前年同月比4・3%増の86億8400万円と10か月連続で前年を上回り、自動車工業向けも同33・9%増の56億2500万円と7か月連続で前年を上回った。
 海外受注は、前年同月比6・9%増の319億7900万円となり、13か月連続で前年を上回った。前月比は4・9%増だった。海外受注比率は64・4%。
 北米向けが前年同月比9・3%増と13か月連続で、ヨーロッパ向けが同23・9%増と15か月連続でそれぞれ前年を上回り、アジア向けは同3・3%減と2か月ぶりに前年を下回った。シェアは、アジア(トルコを含む)向け40・0%、北米向け32・6%、ヨーロッパ向け25・0%となっている。
 国別にみると、1位の中国が84億3400万円(前年同月比17・4%増)、以下、アメリカ77億1400万円(同3・9%減)、ドイツ24億2600万円(同25・1%増)、メキシコ17億6700万円(同171・8%増)、イタリア16億2100万円(同10・1%増)の順となった。
 販売額は、前年同月比24・8%増の397億6100万円となり、7か月連続で前年を上回った。前月比は18・3%増だった。
 受注残高は、前年同月比43・5%増の2397億7100万円となり、15か月連続で前年を上回った。前月比は0・1%増だった。

タンガロイ 新ろう付け形状CBNインサート
「ウェイビージョイントCBN」の
インサート形状を拡充

 タンガロイ(社長=木下聡氏、本社=福島県いわき市)は、新ろう付け形状CBNインサート「ウェイビージョイントCBN」シリーズとして新たに4種類の形状のインサートを発売した。
 新ろう付け形状を採用したCBNインサート「ウェイビージョイントCBN」は、特徴的な波形形状のろう付けにより従来の標準インサートに比べろう付け面積を140〜200%アップしたことで、高いろう付け強度と厚いCBNによる信頼性により最大0・8o(従来比1・6倍/加工)の深切込み加工が可能。乾式加工でもCBNの剥離が生じにくく、切削液なしで深切込みの断続加工を行うことができるため、湿式加工で頻発する突発欠損を防ぐことができる。
 また、低切込みによる多数パス加工をしていた工程では、切込み量を大きくすることで1パスでの加工を可能とし、加工能率を向上させる。
 今回新たにDNG*、TNG*、VNG*、WNG*の4種類の形状(合計9アイテム)のインサートを拡充し、より幅広い加工への対応が可能となった。
 標準価格(税抜)は1万2600円〜1万8600円。主な形番と標準価格は、「4QS-DNGA150408-H BXA20」が1万2600円、「6QS-WNGA080408-H BXA20」が1万6200円。初年度5000万円の販売を見込む。
タンガロイ 新内径旋削加工用
「DPMTシリーズ」発売

 タンガロイは、切削抵抗を従来品比約10%低減し安定加工と高い仕上げ面を可能にする、新内径旋削加工用「DPMTシリーズ」の販売を開始した。
 DPMTシリーズは、同社内径旋削加工用ホルダシリーズのストリームジェットバー形状を踏襲し、ホルダ材質に特殊合金鋼を採用。さらにインサートは逃げ角11度のDPMT形状を採用することにより、耐びびり性の向上、切削抵抗の低減を可能にする。
 インサートラインナップは、あらゆる加工に使用できる高汎用性ブレーカ「PSブレーカ」と鋼旋削加工用CVD材種T9215、仕上げ加工用サーメット材種NS9530、耐熱合金加工用PVD材種AH8015との組み合わせを標準設定した。
 ホルダラインナップは、最小加工径φ15〜φ22をカバー、特殊合金鋼シャンクのほか超硬シャンクも設定し、あらゆる内径旋削加工に対応できるラインナップとなっている。
 主な形番と標準価格(税抜)は、インサート「DPMT070202-PS T9125」が800円、「DPMT070204-PS AH8015」が800円、ホルダ「A12M-SDUPR07-D150-P」が1万3300円、「E12Q-SDUPR07-D150」が4万1600円。全アイテム33形番。シリーズ全体で150万円の販売を見込む。

ユニセフとLIXILが世界の
子どもたちの衛生環境改善に向けた
グローバルパートナーシップを締結

 LIXIL(社長=瀬戸欣哉氏、本社=東京都千代田区)は7月26日、ユニセフ(国際連合児童基金、事務局長=ヘンリエッタ・フォア氏、本部=米国ニューヨーク)と、世界の子どもたちの衛生環境の改善に向けて新しいアプローチで取り組む、グローバルパートナーシップ「Make a Splash! みんなにトイレを」を締結したと発表した。
 世界では、今でも23億人(約3人に1人)が安全で衛生的なトイレのない生活を送り、そのうち8億9200万人が日常的に屋外で排泄を行わなければならない環境で暮らしているという。また、毎年世界中で28万8000人の5歳未満の子どもが、安全な飲料水が得られず、劣悪な衛生環境による下痢性疾患で亡くなっているとされ、子どもたちの健康を守り、病気の感染拡大を予防し、尊厳ある生活を送れるようにするために、安全で清潔なトイレはなくてはならないものになっている。
 このパートナーシップでは、ユニセフとLIXILがそれぞれの強みを活かしながら、持続可能な開発目標(SDGs)ターゲット6・2「2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性および女児、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を払う」の実現を目指す。
 すでに両者はアフリカにおいて協働した実績があり、安全で衛生的なトイレを必要とする人々に対して、現地のニーズにあわせてLIXILが設計したトイレを提供してきた。この取り組みを拡大し、新たな連携の取り組みとして、次の活動を展開していく。
 ◎衛生市場を確立するとともに、トイレを必要とする人々に低価格で製品が提供されるよう、マーケット主導型のプログラムを展開する。まずは、エチオピア、タンザニア、ケニアの3カ国で開始する。
 ◎衛生市場の確立により、開発の機会が創出できることを協働で政策提言し、より多くの人々への認知を図る。
 ◎各国におけるプログラムの拡大を支援するため、LIXILは資金調達と啓発活動を広く行う。
 ユニセフのヘンリエッタ・フォア事務局長は「不衛生な水と劣悪な衛生環境による下痢性疾患で、1日に800人近くの子どもが亡くなっています。このLIXILとの革新的なパートナーシップによって、世界中の子どもたちへ健康で活動的な毎日を届けたいと願っています」とコメント。
 LIXILの瀬戸欣哉社長兼CEOは「多くの国々で、衛生問題が人々の健康に破壊的なダメージを与え、子どもたちの未来を奪う結果となっています。学校にトイレがないために、やむなく学校を中退する子どもたちがたくさんいます。衛生分野のグローバルリーダーであるLIXILは、開発途上国向けにデザインした『SATO』という独自の商品があります。私たちは、ユニセフとの今回のパートナーシップを通じて世界の衛生環境を改善することで、すべての人々の生活の質が向上すると強く信じています」とコメントしている。

山田貞夫音楽財団 『平成30年度山田貞夫音楽賞』
9月10日に新進演奏家コンサート
特選3名を含む7名が入賞

 愛知県におけるクラシック音楽の振興並びにその担い手である音楽家の支援を行う、公益財団法人山田貞夫音楽財団(代表理事=山田貞夫氏・ダイドー社長)は7月11日、名古屋市中区の広小路ヤマハホールにて「平成30年度(第6回)山田貞夫音楽賞」の最終選考会を行った。
 審査の結果、7名の入賞が決定。そのうち秀平雄二さん(ピアノ)、安田有沙さん(同)、清水綾さん(ヴァイオリン)の3名が特選に選ばれ、9月10日に名古屋市中区のアートピアホールで開催される「第6回新進演奏家コンサート」でセントラル愛知交響楽団と協演する。
 この賞は、愛知県内で活躍している将来有望な新人クラシック音楽家の活動を支援するために設けられたもので、入賞者に賞金10万円が贈呈され、そのうち特選に選ばれた人には別途賞金20万円と新進演奏家コンサートで演奏を披露する場が与えられる。
 今回は、平成29年3月に音楽大学または音楽大学院を卒業し、愛知県内で活動している新人クラシック音楽家を対象に募集が行われ、第1次選考の書類審査及び音源審査を通過した、ピアノ部門7名、ヴァイオリン部門2名の若手演奏家が演奏選考に臨んだ。
 選考委員を務めたのは、松尾葉子さん(愛知県立芸術大学客員教授)、小松長生さん(金城学院大学教授)、佐藤惠子さん(名古屋音楽大学学長)、瀬戸和夫さん(愛知芸術文化協会理事)。
 開催にあたり、山田代表理事が「山田貞夫音楽賞は第6回を迎えることとなりました。大変大勢の方から応募がありました。新進気鋭の音楽家を支援するもので、優秀な方には一流のコンサートホールで一流のセントラル愛知交響楽団と一流の指揮者である松尾葉子先生の指揮で演奏をしていただきます。新進の音楽家にとっては名誉であり、プロになる登竜門です。本日も皆さんが力を出し切って演奏されます。今後とも、この山田貞夫音楽財団の活動にお力添えをいただきますようお願いいたします」と挨拶。
 選考委員の松尾葉子さんは講評で「本日はたくさんの方にお集まりいただき有難うございました。なかなか難しい審査でした。いま世の中では、AI(人工知能)がどんどん優先されています。新聞などでは社長業もAIになるだろうと言われています。その中で譲れないのが、指揮者と音楽家です。AIでは、デジタルな所はできても、音楽的感情を移入していくことはできません。本日、演奏を聴かせていただきましたが、機械的にやっていても全然面白くない。個性をもっと出してください。伝達する、表現するのが音楽ということを忘れずに頑張っていただきたい」と激励した。
クラシック音楽を専攻する
学生53名に奨学金を給付

 山田貞夫音楽財団は、クラシック音楽を専攻する学生に対する奨学金の給付も行っている。対象は、愛知県所在の音楽大学またはその大学院の在学生か、愛知県出身者でクラシック音楽を専攻する音楽大学またはその大学院の在学生で、月額3万円(年額36万円、昨年から増額)の奨学金が給付される。給付対象者は毎年50名程度で、今年度分を含め延べ300名ほどの学生が給付を受けている。
 平成30年度奨学金給付認定証授与式は8月3日午前11時より名古屋駅前の名鉄グランドホテル内「涵梅舫」で開催され、冒頭、山田代表理事が「皆様の中にはプロを目指している方もおられるかと思います。人類が発明した最高芸術はオーケストラだと思っていますが、その最高のお仕事に携われる訳です。わずかな金額ですが、皆様の勉学の足しにしていただけたらと存じます。将来を私も楽しみにしています。皆様方のご成功をお祈りいたします」と挨拶。
 名古屋在住の学生を中心とした53名に奨学金の目録が手渡された。
 同財団は、メカトロニクス専門商社ダイドー(本社=名古屋市中村区名駅南4―12―19)の山田貞夫社長が、愛知県におけるクラシック音楽の振興並びに担い手である音楽家の支援を行い音楽文化水準の向上に寄与することを目的に、私財を投じて平成24年11月に設立。翌25年の10月に公益財団法人として認定された。事業内容は山田貞夫音楽賞の贈呈、奨学金の給付、新進演奏家コンサートの開催。